【ラブライブ!】千歌「こうでもすれば、私が本気でダイヤさんを好きって事分かってもらえると思って」ダイヤ「何言って…」
- 2020.05.02
- SS

千歌「へへっ…」
ダイヤ「全く…相変わらず騒々しいですわね」
私は今日も生徒会室に通う
とっくにAqoursは認められてダイヤさんも加入して久しい
昔はAqoursを認めさせるために
毎日毎日生徒会室通いしていたんだけど…
今、生徒会室に通ってるのには別の理由があるんです。それは…
生徒会の資料を片付けつつ、
ダイヤさんは私に優しい眼差しを向ける
その眼差しが私にとっては嬉しくもあり、残念でもあるのだ
それは、この黒澤ダイヤ生徒会長と二人きりになりたいがため
Aqoursの活動では当然みんないるし、
ダイヤさんの家に行こうとも、ルビィちゃんがいるし
私の家に招いてもお姉ちゃんやら…隣の梨子ちゃんに気づかれてなんやかんや言われそうだし…
とっても貴重な空間、そして貴重な時間です
ダイヤさんと私の間に流れる他愛のない空気
Aqoursの事だったり、μ’sの事だったり、勉強の事だったり…
全然そうじゃないんですよ?
お茶目でよく笑って、優しくて……私の憧れの人です
あっ、あと…ダイヤさんが淹れる緑茶は絶品なんです!
茶葉なんて学校が買う安いのだろうに…
やっぱり淹れ方が違うのかな?
今度ダイヤさんの家で教えてもらいたいなーなんて
季節は秋、あと半年も経たないうちに
ダイヤさんはこの部屋の住人ではなくなってしまいます
そうするとこの時間はもう二度とやってくる事はありません
その事実に目を逸らしつつ
薄氷の上の幸せを楽しんでいるふりをしていましたが、もう限界
この人と二人きりになれるのがこの部屋だけな関係は終わりにしたい
この部屋を去った後も二人だけの時間、空間を持ち続ける
そんな関係にステップアップしたいと
最近はとても強く思うようになった
散々悩んだ結果、高海千歌らしく
明るく元気に笑顔で、いつもダイヤさんに話しかけるように
告白しようと…決めた
千歌「ダイヤさん」
私は作業中のダイヤさんに何気なく声をかける
私の声にすぐ反応し、ダイヤさんは顔を上げ、
そのまますかさず―――
千歌「好きです」
千歌「ダイヤさんの事が好きです」
ダイヤ「……そうですか、それはどうも…」
と、眼の前のダイヤさんは私の顔をしばらく観察した後
間をおいて感謝の言葉を伝えてきた
でもそんな言葉が欲しかった訳じゃない
ダイヤ「……はい?」
千歌「思ってませんよねっ、それっ!」バンッ!
千歌「私がダイヤさんの事、好きって言って
それはどうもっての……」
千歌「本当はどうでもいいんですよね…?」
私はあなたの事が好き
でもあなたは私の事をどうでもいいと思っているんでしょう?
しっかりダイヤさんはどうもとお礼を言ってきたのに
その言葉が私の心の中で一ミリも響かなかったのが原因
つまり完全に私の都合、私のわがまま
毎日毎日この密室で同じ時を過ごす事を認めてくれていたのだから
少なくともダイヤさんが私の事を嫌い、苦手ってのはないと思う…多分
でもダイヤさんは生徒会長として先輩として
自分を慕ってくれる、後輩に、メンバーから求められたのなら
付き合ってやろうという義務感も半分あったのかもしれない
ダイヤさんは生徒会長であり、名家の長女であり、妹のルビィちゃんを甲斐甲斐しく世話する
とってもとーっても面倒見の良い出来た人間だから…
ってのは数ヶ月共に過ごして私が感じたダイヤさんの本質
ニッコリ笑顔になって早口になって
ニワカな私に対してしっかり叩き込ませて知識だけでも一流にさせようという
根っからのオタク気質
初対面の時は
堅さを極めた石頭な、お話通じない人人なんだろうな~なんて思ってたけれど
見事に私の偏見?をぶち壊してくれた
それにダイヤさんって喋ってる時すごく顔を近づけるから
ダイヤさんの吐息を肌で鼻で直接感じて…
それに綺麗な色の唇を私に近づけるものだから
自然と意識しちゃって……///
そのまま私の唇に直接に重ねられないか
そのまま押し倒されてもいい
ダイヤさんの口元のチャーミングなホクロ
何度、愛おしくそれを撫でたいと思った事か
さらに深みへとハマっていく悪循環
表面上では純粋で従順な可愛い後輩を装っていても
夜に何度、私の脳内でダイヤさんを汚した事か
ダイヤさんで私のアソコを慰めた事か
そういう事をした翌日は
生徒会室でもAqoursの練習中でも
私の口数はめっきり少なくなったんですよ、気づいてました?
気づいてませんよね、せいぜい体調が悪いのかとかぐらいにしか思ってませんでしたよね
私がこんなに不純な汚れた子だったなんて
もう、隠してコソコソと、そしてドロドロと
罪悪感を感じ続けるのはもう嫌だったんです
だからこそ告白して恋人同士になれば解決
そう至りました
千歌「やっぱり……」
千歌「…なんでですか?ダイヤさんの口から理由が聞きたいです」
千歌「私の事が嫌いな理由」
ダイヤ「――千歌さんは誰にでも好意を寄せます、好きと言いますよ…ね?」
ダイヤ「ルビィにだって…もちろん曜さんや梨子さん、あぁ、果南さん鞠莉さんにも?
ルビィから聞きましたが、善子さんが加入した時も…花丸さんを勧誘してる時も…」くどくど
ダイヤ「……私から見たら千歌さんの好きはとても軽々しいの」
千歌「……」
ダイヤ「あっ、でも嫌いなわけないすよ?
千歌さんが私の事をメンバーの中で一番慕ってくれてるのは私が一番よく知ってますし――」
ダイヤ(千歌さんに押さえられて!?)
千歌「……」グイグイ
千歌(私の好きが軽い?そうですか…
でも…私はメンバーに対する好きと想い人に対する好きは全然違いますよ)
千歌「ていうかダイヤさんはさぁ…
嫌いなメンバーがいるとでも言うんですか?」
ダイヤ「!!!そんな方……」タジロギ
千歌「私はいませんよ
大好きなAqoursに嫌いな人なんて――いない」
千歌「でもね」
千歌「私のダイヤさんに対する好きはメンバーに対する好きとは全然違うんです
幼馴染の曜ちゃんや果南ちゃんに対する好きとも全然違う―――」グググ…
ダイヤ「――!!!(まさか…!)」
ダイヤ「お待ちなさい」トンッ
ダイヤさんは指を私のオデコに押し当てる
千歌「キスです」
私は即答した
千歌「言葉で信じてもらえないのなら――」グイッ
千歌「行動で示そうと思って――」
そう言いながら私はダイヤさんの手を掴み
私のおでこから離す
ダイヤ「……!」
千歌「私、本気ですよ?」
ダイヤ「何を言って…!」
千歌「私が本気でダイヤさんを好きって事……」
私の一世一代の告白
よくここまで大胆になれたものだと我ながら感心する
ここまで伝えられたのなら例え失恋しても後腐れはしない、と思うな、多分
私はダイヤさんに振り向いてもらえるよう
エメラルドグリーンの瞳を一心に見つめ、最後のダメ押しとばかりに念を送る
ダイヤさんはそんな私の熱い視線から全く目を逸らすことなく
じっと見つめ返してくる
千歌「わっ!?」
千歌(な……目を手で覆われ…、あ、冷たくて気持ちいい…かも…)
千歌「ちょっとダイヤさん、暗くて何も見えな――っ!?」
ンチュ…♡
チュッ♡チュッ♡チュゥ…♡
チュパァ…♡
ダイヤ「目を開けていいです――」
千歌「あ…ぁ…//////あの…///き、き…///」パクパク
千歌(ダイヤさんにキスされたダイヤさんにキスされたダイヤさんにキスされたダイヤさんに///)
ダイヤ「これが……私の真の返事ですわ」
ダイヤ「私も千歌さんの事が、実は大好きだったんですよ♪」
まさか、まさかのだよ……そっけないと思ってたら熱い口づけで驚き、
そこからの両想い発覚
一体今までどうして隠してて…?
ダイヤ「千歌さんから好きだと言われた時は心が躍りましたが」
ダイヤ「まあ…千歌さんの事だから軽い好きで大して意味はないのだろうと、
勝手に悲しく解釈してしまいました」
ダイヤ「でも――でもね――」
ダイヤ「千歌さんの本気、私にとっても深く通じたのよ?」
ダイヤ「千歌さんがずっと私の事を考えて悩んでてくれたんだなぁって
千歌さんの瞳を見てたら分かっちゃいました」
ダイヤ「そうしたら嗚呼両想いじゃないですか、と
いつもぶっぶーに留めていたのを、ちゅっちゅー…に、格上げです…」
ダイヤ「ずっと妄想していたんですよ?いつか千歌さんとぶっぶー以上の事をしたいと」
ダイヤ「でもそんなの叶わない夢だと思っていた――」
ダイヤ「だから、今こうなれた事がとっても嬉しいの…」ホロリ
千歌「ねぇダイヤさん」
ダイヤ「ぐすっ……はい、なんですか…?」
千歌「さっきのちゅっちゅー…いきなりされてよく分からなかったんですよ…」
千歌「だから、もう一度、しませんか?再確認の意味で…♡」
ダイヤ「…はい♡」
想い人と共に過ごす悠久の時を手に入れる事と相成った
乙!
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