【ラブライブ!】善子「雨とずら丸と堕天使」
- 2020.05.03
- SS

善子「この辺には私の…いえ、堕天使の為の本はもう沼津にないようね」
善子「もっと大きな街……東京みたいなとこじゃないとないのかしら……」
善子「ん?げっ、雨降って来たわね」
善子(はあ、本当に運が悪いわねぇ)バサッ
善子(ローブでも羽織って帰りましょうかね)
善子「もー!なんで今日に限ってなんでこんな大雨なのよー!!」バシャバシャ
善子「さっさと帰ってお風呂入らないと…」
善子「ん?あれは……?」
善子「あんた、こんなとこで何してるのよ」
花丸「あ、あれ?善子ちゃん!?」ビックリ
善子「なんか探してるみたいだけど…」
花丸「な、なんでもないずら!」アセアセ
善子「?」
花丸「あ、えっと…傘忘れちゃって…」
善子「ふーん」
善子「はい」
花丸「え?わっ!」バサッ
善子「傘代わりよ。あんたずぶ濡れよ」
花丸「あっ……うん、ありがとう……」
善子「何を無くしたのか知らないけど、そんなになるまで探してるて事は大切な物なのよね?」
花丸「うーん、別にそこまで大事じゃないかも……」
善子「は?」
花丸「さ、探してる間にこんな事になっちゃっただけずら!」
善子「あ、あんた馬鹿じゃないの!?」
花丸「ば!?善子ちゃんに言われたくないずらあ!!」
善子「はあ!?私が馬鹿って言う気!?」
花丸「マルは善子ちゃんより賢いもん!」
善子「そういう意味じゃないわよ!」
花丸「くしゅ!」
善子「……」
花丸「あ、うん」
善子「で、何を探してるのよ?」
花丸「え?えっと、小さな……人形ずら!」
善子「ふうーん、小さな人形じゃ見つけるのは難しそうね」
花丸「だよね……」
善子「全く、雨の日に無くなるなんて不幸な人形よね」ヤレヤレ
花丸「あー……うん、そうだね……」ガックシ
善子「なんであんたが落ち込むのよ?」
善子「え?本当?」
花丸「よかったー…」
善子「んで、どういうキーホルダーよ」
花丸「」サッ
善子「なんで隠すのよ」
花丸「なんで見ようとするずら」
善子「探したんだから私にも見る権利はあるはずよね?」
花丸「は、恥ずかしからダメずら」
善子「はあ!?」
花丸「……でも、一緒に探してくれてありがとう」
善子「別にいいわよ」
花丸「じゃあマルは帰るね。上着ありがとう……」フラッ
善子「ちょ!ずら丸!?」ダッ
花丸「はあ……はあ……」グッタリ
善子「あんたいつから……あーもう!本当に不幸ね!」
善子「痛!運んであげてるんだから大人しくしなさい!」
花丸「……ごめんね」
善子「違うでしょ?」
花丸「え?」
善子「こういう時はありがとうでしょ?」
花丸「……なーんか善子ちゃんらしくないずら」
善子「な、何よそれ!?」
花丸「冗談ずら。ありがとう善子ちゃん」ギュッ
善子「ヨハネよ」
善子(言って見たかっただけよ……)
花丸「……はぁはぁ」グッタリ
善子「とりあえず濡れた服を替えさせないと」
善子「ずら丸ちょっと起きなさい」アタマポンポン
花丸「な、何?」
善子「今から服を脱ぎなさい」
花丸「ずらあああ///!!?」
花丸「あ、ありがとう」
善子「ふ、このヨハネに感謝しなさい!」ドヤッ
花丸「えへへ、感謝するずら!ヨハネ様」
善子「う、うん///」テレッ
花丸「ええ!?い、いいよ!マルは下で!」
善子「あんたは客で病人なの。いいからさっさと寝る!」
花丸「うぅ……」
善子「あら?リトルデーモンずら丸はこのヨハネの言うことは聞けないのかしら?」
花丸「なった覚えはないずら」
善子「うっさい、さっさと寝る!」トンッ
花丸「わぷっ!」ドサッ
善子「んー?」
花丸「なんか、色々ありがとう」
善子「あんた、ありがとうしか言ってないわよ?」
花丸「えへへ、それしか思いつかなくて」
善子「まあいいけど、あんたの服も洗濯するわね」
花丸「うん」
善子「じゃ、しっかり寝てるのよー」バタンッ
善子「の前に、ずら丸の服を洗濯してあげないと」
善子「うわ、ずら丸下着までびしょ濡れ……」
善子「…………」
善子「……」クンッ
善子「さ、さっさと洗濯するわよ!!!」ガチャバタン!!
善子「あ、あれは、悪魔すら落とす魔のアイテムよ……」ゼーゼー
善子「……シャワー浴びよう」コツンッ
善子「ん?あれ……これって」
花丸「あれ?善子ちゃん?」
花丸「うっ、まだ体が重い……」
花丸「善子ちゃん、何処?」
花丸「善子……ちゃん?」
花丸「なんで川の中に?」
花丸「ダメだよ!早く出ないと溺れちゃうよ!」
花丸「何処……行くの?ダメだよ…そっちは深く……」
花丸「はあ……はあ……」
花丸「あ、あれ?善子……ちゃん?」
花丸「水の音?」
善子「きゃああ!?な、何!??」ビクゥ!!
花丸「あ……よかった……」
善子「良くないわあ!!って、どうしたのよ」
花丸「善子ちゃんが無事でよかったよぉ……グスッ」
善子「なんで泣いてんのよ……」
花丸「あ、ありがとう」
善子「んで、どうしたのよ」ズズー
花丸「……笑わない?」
善子「笑わないわ」ズズー
花丸「……あのね、夢で善子ちゃんがいなくなっちゃう夢を見たの」
花丸「それが恐くて……」
花丸「善子ちゃんがいなくなっちゃう気がして……それで」
善子「なるほどね」
善子「ちょっと待ってなさい」ガチャバタン
善子「いいずら丸」
善子「あんたは今他の悪魔から狙われてるの」
花丸「は、はあ?」
善子「私があんたから離れたのを見計らってあんたに魔術をかけようとしたわけ」
善子「だけどあんたはその魔術に完全に掛かる前に目を覚ましたわけ」
善子「すぐヨハネの元に来たのは正解だったわね!」
花丸「はあ……」
善子「でもまた狙われるといけないから私、ヨハネがずら丸に魔術を掛けてあげるわ」
花丸「え?ま、魔術!?」
善子「そう!他の悪魔に狙われないようにね!」トコトコ
ギュッ……。
善子「安心しなさい。私はあんたの側から絶対に離れない」
善子「怖かったわね」
花丸「うん……」
善子「もう大丈夫。このマントの中ならもう悪い悪魔は来ないわ」
花丸「悪魔なのに、いい悪魔と悪い悪魔がいるの?」
善子「あー……あ、悪魔の世界にも色々あるのよ」
花丸「そっか」クスクス
善子「それに私は堕天使よ?ランクが違うわ!」
花丸「うん!」
善子「だから、安心しなさい」
花丸「ありがとう、善子ちゃん」
善子「そこはヨハネって言いなさいよ」
花丸「善子ちゃんは善子ちゃんずら!」ギュッ
善子「はあ、まっいいか」
善子「丁度いいぐらいよ」
善子「あ、そうそう。あんたこれ忘れてたわよ」
花丸「え?あ!」
善子「これ、ルビィから貰ったの?」
花丸「……うん、ルビィちゃんにお願いして作ってもらったの」
善子「ふーん」
花丸「ご、ごめんね。嫌だよね?」
善子「誰が嫌って言ったのよ?」
花丸「でも……」
善子「もう二度と無くすんじゃないわよ?」
花丸「うん」
善子「あんたもしっかりずら丸を守ってあげるのよ?ヨハネ2号」
花丸「ふふ、両方共頼りにしてるずら♪」
花丸「うん」
善子「また怖い夢を見たら言いなさい。私が追い払ってやるわ!」
花丸「ふふ、大丈夫ずら!もし見たらその時はお願いするね?」
善子「ええ、ほら!しっかり温まるのよ?」
花丸「うん♪善子ちゃんが近くにいるからあったかいずら」
善子「そ、ならよかった」
善子「……くしゅっ」
ルビィ「花丸ちゃん!おはよう♪」
ルビィ「早速付けてるんだね」
花丸「うん、ヨハネ2号ずら!」
ルビィ「へ?よ、ヨハネ2号?」
花丸「うん!この子の名前ずら!」ギュッ
花丸「風邪で休んでるずら」
ルビィ「え?そうなの?」
花丸「うん♪」
ルビィ「……なんか嬉しそうだね?」
花丸「え?そうかな?」
ルビィ「善子ちゃんと喧嘩したの?」
花丸「そんな事ないずら!」
ルビィ「ピギィ!?」ビクッ
ルビィ「あ……うん、そうなんだ……」ワカリヤスイ
花丸「ずら!」
ルビィ「まあでも、その善子ちゃん人形を大事にしてくれてるみたいだからよかったよぉ」
花丸「ヨハネ2号ずらよ、ルビィちゃん」
ルビィ「あー、うん。そのヨハネ2号」
ルビィ(なんか善子ちゃん本人より大事にされてるような?)
善子「ずら丸が治ったと思ったら次は私が風邪引くなんて……」
善子「全く不幸よね~」
善子「……」
善子「あの子、大丈夫かしら……」
善子「また人形落としたとかないわよね」
善子「心配だわ……」
善子「……」
善子「あーもう!なんで私がこんな心配しないといけないのよー!!」
善子ママ「あら、花丸ちゃん。あの子なら寝てるわよ」
花丸「わかりました!」
善子ママ「ふふ、あの子の事よろしくね♪」
花丸「クス、ぐっすり眠ってるずら」
花丸「……」
花丸「起きない……よね」
チュッ……
花丸「な、何してるんだろ///」
善子「ん……」
花丸「!!」ビク
善子「あれ……ずら丸?」
花丸「あ、あ!お、おはようございます!」
善子「は?なんで敬語なのよ?」
花丸「べ、別になんでもないずら!」
善子「?」
花丸「え?何が?」
善子「あの後、悪い夢とか見なかった?」
花丸「うん♪ヨハネ2号のおかげずら♪」
善子「そう、よかったわ」
花丸「でも、やっぱり善子ちゃんがいないと寂しいかも……」
善子「へ?」ドキ
花丸「あ!ち、違うよ!そういう意味じゃなくて!」
善子「わ、わかってるわよ!」
善子「嘘?」
花丸「本当は寂しかったずら」
花丸「善子ちゃんがいなくて……」
善子「……」
花丸「善子ちゃんが風邪を引いたのだってマルと一緒に雨の中いたせいだし……」
善子「全く、そんな事気にしてたの?」
善子「風邪を引いたのは魔力を使ったからよ」
花丸「え?魔力?」
善子「だーかーら、あんたが寝てる間にこのヨハネが魔術を掛けておいたわけ!」
善子「ついでにヨハネ2号にもね」
花丸「ずら~!」
善子「ふ、堕天使ヨハネにかかれば余裕のヨハネよ!」
花丸「うん♪流石堕天使様ずら!」
善子「……ふむ」
花丸「ん?どうしたずら?」
善子「実はあんたを狙ってる悪魔はかなり強力な力を持ってるの」
花丸「え……」
善子「だけど!安心しなさい」
善子「堕天使は人間と契約を交わす事が出来ればどんなモノにも負ける事がない力を手に入れる事ができるのよ!」
善子「だからずら丸!」
善子「私と契約を交わしなさい」
善子「そうね、昔から堕天使と人間の契約はある方法を使っていたのよ」
善子「それは口付けよ」
花丸「へ?」
花丸「この契約を交わしたら善子ちゃんはマルの側にいてくれるの?」
善子「善子じゃなくてヨハネ!」
善子「……ごほん、もちろんよ」
善子「あんたが望むならね?」
花丸「……じゃあ」
花丸「契約するずら」
善子「全くしょうがない契約者ね……」
花丸「んっ……」チュ
善子「……んっ」チュ
花丸「はぁ……これで、契約成立?」
善子「は、初めてだからわからないわよ……」
花丸「なら……もう一度」
善子「仕方ないわね」
おわり
ニヤニヤした
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