【ラブライブ!】にこ「矢澤議長と」ほのりん「プール掃除」
- 2020.05.03
- SS

凛「暑いにゃ……」
にこ「暑いわね……」
ミーンミーンミーンミーン
ジジジジジジジ
凛「なんだかもう暑さで頭が回らない……」
穂乃果「帰って良いのかな……?」
凛「帰っても良い気がするよ……」
にこ「ダメに決まってるでしょ!!今帰ったら、漏れ無く海未の鬼瓦が待ってる
わよ!!」
穂乃果「ううぅ……だよねぇ……」
凛「海未ちゃんだけは夏に怒らせたくないにゃ……」
凛「本当にやるの……?」
穂乃果「ほのか達だけで……?」
にこ「やるの!!」
ほのりん「このひろーいプールを……?」
ミーンミーンミーンミーン
ジジジジジジジジ
—————-
——–
~2時間前~
穂乃果「プール掃除?」
絵里「ええ」
海未「……それを私達でやるということでしょうか?」
絵里「そうなの。生徒会に依頼があってね」
にこ「なんで私達がやらなければいけないのよ……?水泳部にやらせればいいじ
ゃない」
絵里「にこだったら水泳部の現状、知ってるでしょう?」
にこ「あー……」
希「今年に入って部員数減少、予算削減」
希「……んー、確か5人くらいやったっけ?」
穂乃果「うちより少ないじゃん!!」
凛「そんなに少なかったんだ……」
花陽「凛ちゃん、春に見学行ってたもんね」
凛「うん……あんまり活気がないなーとは思ってたけど」
絵里「そんな状態だからね、代わりにやってくれるところを探してほしいって依
頼が来たのよ」
にこ「何甘えたこと言ってんのよ」
にこ「少ないって言っても、一応それだけの人数がいるんだから限界までやれば
いいじゃない」
真姫「確かににこちゃんの言う通りね。別に、無理な話ではないんじゃない?」
絵里「うん、そうなんだけどね……」
絵里「ちょっと、ね」
穂乃果「なになにー?」
絵里「広いプール掃除ですもの、9人でやればいい体力トレーニングになるんじ
ゃないかと思ってね」
真姫「なるほど、ね……」
凛「えー!?そんな理由ー!?」
穂乃果「疲れるのは嫌だよー!」
希「ふふ、二人共元気ありあまってるやん?」クスクス
凛「それとこれとは別問題にゃー!」
花陽「私も、筋肉痛になりそうで嫌だな……」
ことり「それに今日は……」
ミーンミーンミーンミーン
ジジジジジジジ…
真姫「お肌に悪いわね……」クルクル
穂乃果「無理だよー!干からびちゃうよー!」
にこ「全く、なんで暑くなる前にやらなかったのよ!」
絵里「しょうがないでしょ……生徒会も忙しくて、そこまで手が回らなかったん
だから」
凛「こうなったら水のかけっこしながらやるにゃー!!」
穂乃果「おー凛ちゃん!それなら楽しそうだよー!!」
花陽「二人とも、遊びじゃないよ……?」
バン!
絵里「……海未?」
ことり「う、海未ちゃん?」
海未「……やるからには」
海未「的確に、且つ、迅速に掃除を執り行う必要があります」
海未「絵里、プール掃除をトレーニングに活かすという案、とても素晴らしいと
思います」
海未「これは掃除であって掃除ではない」
海未「我らμ’sの特訓と思ってかかるべきでしょう」
海未「だとするならば!」
海未「悠長に構えている暇はありません。無駄な行動を控え、全力で取り組んで
いきましょう!」
凛(マズイよ……)
海未「……」キラキラ
ことり「う、海未ちゃん……?あんまり張り切り過ぎると、熱中症で倒れちゃう
よ……?」
海未「そう、その通りですことり!」ズイ
ことり「ちゅん!?」
海未「正に今日は炎天下!人が倒れてもおかしくないぐらいの猛暑日!!」
海未「エアコンがガンガンに聞いた部室内とは訳が違います!!」
ミーンミーンミーンミーン
ジジジジジジジ…
穂乃果「そう言われただけで外に出たくなくなったよ……」
海未「そんなことではこの夏は乗り切れませんよっ!!」
絵里「な、なんだか海未の目、キラキラしだしてきたような……」
海未「絵里!この猛暑を乗り切るためにも、炎天下のプール掃除!もってこいじゃありませんか!!」
絵里「え、ええ、そうね」
海未「みんなの体力の底上げする絶好の機会です!」
海未「さぁ、μ’s一丸となって、この過酷なトレーニングを乗り切ってやりましょう!!」
穂乃果(このままにしておくと……海未ちゃん、掃除が終わるまでずっとこの調子だよ!!)
凛(それこそ、一日で終わらせようとかいいだしそうにゃ……!)
にこ(無理よ!無理無理!!)
にこ(この炎天下の中、こんな小人数でやってたら死ぬわ!)
穂乃果(ほのか……まだ死にたくないよっ!)
凛(凛もまだまだやりたいことたくさんあるっ!)
にこ(なんとしてでも回避する手段を見つけるわよ……!)
穂乃果(……そうだね、練習をサボるのは気がひけるけど、背に腹は代えられない!)
凛(危機的状況過ぎて、穂乃果ちゃんがなんか難しいこと言ってるよ……)
にこ(海未の気を逸らすのは容易ではないわよ……あんたにやれるの?)
穂乃果(……)ゴクリ
凛(穂乃果ちゃん……)ハラハラ
穂乃果(やるよ……!)
穂乃果(海未ちゃんには悪いけど……)
穂乃果(ほのか、まだ生きていたいもん!)
にこ(よく言ったわ穂乃果!それでこそμ’sのリーダーよ!)
穂乃果(えへへ……///)
穂乃果(凛ちゃん……!)ホロリ
凛(穂乃果ちゃん……!)ダキ
にこ(バカ……泣くのは無事に家に帰ってからにしなさい)
穂乃果(そうだね……!)
穂乃果(うん!みんなで無事に帰って、おいしい夜ご飯を食べよう!)
凛(おー!!)
にこ(よし……)
にこ(それじゃああたしら三人で、海未の地獄特訓を回避する為の”作戦会議”を始めるわ!!)
穂乃果(イエッサー!)
凛(了解にゃ!)
にこ(今から私のことは”議長”と呼びなさい)
穂乃果(議長!)
凛(カッコイイにゃ!)
にこ(今回は緊急事態だから書記は抜きよ。……実際問題、書けないしね)
海未「……今回の掃除プランは、それぞれ一年~三年組で別れ……」キュッキュ
凛(一時間で三レーン掃除完了……!恐ろしいプランにゃ!)
にこ(どんだけ高速で掃除するつもりなのよあいつは……一時間で全員へばるわよ!)
穂乃果(特訓のこともそうだけど……海未ちゃん、掃除だけは誰にも譲れない強い意志を持ってるんだよ)
にこ(何よそれ)
穂乃果(あれは小学校の頃だったよ……)
ほのか「うみちゃーん!そうじのじかんだよー!はい、ほうきー!」
うみ「……」
ほのか「かんたんにおわらせてー、はやくあそびにいこうー!!」
うみ「……」ギュ
ほのか「うみちゃん?」
うみ「……」トコトコ
ナンダナンダー?
キョウダンノウエニタッテドウシタンダー?
ことり「うみちゃん……?」
バン!
うみ「わたしがそうじいいんちょうにばってきされたからには、こんげつの「おそうじがんばったねクラス」のざはゆずれないのです!!」バーン
ほのか「……」ポカーン
うみ「せんげつのくらすだよりみましたか!?もっとおそうじをがんばりましょう、ですよ!?」
ことり「う、うみちゃん……」
うみ「そのだけのにんげんとして、そんなしょうごうはゆるされないのです!!おかあさまにわらわれてしまいます!!」
オ、オイ、ソノダッテアンナキャラダッタッケ…?
うみ「しごげんきん!さぁ、そうじをはじめます!」
うみ「だんしはつくえをすみやかにこうほうへ!じょしはほうきはんとぞうきんはんにわかれてかくじ、清掃!」
うみ「こら!そこのだんし!やきゅうごっこをするんじゃありません!!」
ほのか「……うみちゃんがおこってるの、はじめてみた……」
ことり「うん……」
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凛「恐ろしい過去だにゃ……!」
にこ「そんな頃から恐れられていたのねアイツ……」
穂乃果「その時からなんだよ、今の海未ちゃんみたいに強気な感じになったの……」
穂乃果「それまではおとなしい……っていうより、弱気でびくびくおどおどしてたし」
凛「今の海未ちゃんからは考えられないよ」
穂乃果「あの日を堺に、海未ちゃんに掃除のことで毎日説教されるように……」シミジミ
凛「それは多分穂乃果ちゃんが悪いと思うにゃ」
にこ「きっとアイツの中で、掃除というものは絶対的なものね」
にこ「それが、心の中の鬼を呼び覚ますのかしら」
穂乃果「海未ちゃんの中に鬼が住んでいるの!?」
凛「た、退治しないといけないにゃ!!」
穂乃果「そ、そうだね!」
穂乃果「でもどうやって……!?海未ちゃん……!!」ハラハラ
にこ「バカ。例えよた・と・え」
穂乃果「あ、なんだー……もー、びっくりさせないでよ!」
凛「凛も、海未ちゃんにお説教されている時は、鬼が目の前にいるんじゃないかって気がするもん」
穂乃果「あ、凛ちゃんもそう思う!?穂乃果もずっとそう思ってたんだよ……!この鬼ーって!」
にこ「あんた達は怒られすぎだけどね」
穂乃果「にこちゃんだって怒られてるじゃん!先輩なのに!!」
にこ「うっさい!先輩は関係ないでしょ!?」
ポン
ほのにこりん「!?」
凛(この射抜かれるような視線……!)
にこ(これは間違いなく……!!)
海未「……あなた達、こんな墨にまとまって何をしているんですか……?」ニコ
穂乃果(目の前にいるのは……!)
凛(鬼―――!!)
にこ「に、にっこにこにー!!」
凛「(え…)にっこにこにー……」
海未「……三人共、ふざけているのですか?」
穂乃果「そ、そーんなことないよー!ね!にこちゃん!にっこにっこにー!」
にこ「そ、そうニコ~!三人でぇ~仲良くにっこにこにーの練習してただけニコ~♪」
凛「そ、そうだよそうだよ!凛達、にこちゃん大好きにゃー!!」ダキ
にこ(気持ち悪いこと言わなくていいわよ!暑苦しい!)グググ
凛(我慢するにゃー!)ギュー
にこ「そ、そーう?どんな時でもアイドルは可愛さを忘れちゃいけないにこよ~♪」
にこ「猛暑の中でも、はい、にっこにっこにー!!」
穂乃果「にっこにこにー!」
凛「にっこにこにー!!」
海未「……」
にこ「……」チラ
海未「……分かりました。確かにアイドルたるもの、笑顔は大事でしょう」
にこ(ほっ……)
海未「ではプール掃除の中に、にこ流笑顔特訓も追加することにしましょうか」
穂乃果「えー!?」ガタ!
海未「にっこにこにーをしながらのモップがけを30セットにしましょう」キュッキュッ
凛「そんなの、凛達バカみたいじゃん!!」
海未「……あなた達が提案したのでしょう?」
ほのりん「あぅ……」
ほのりん「……」チラ
にこ「」プイ
穂乃果「はぁい……」
凛「海未ちゃん怖いにゃ……」
海未「何か言いましたか?」
凛「な、何にも言ってない!!何にも言ってないよー!!」
海未「そうですか」
凛「ううぅ……」
ことり「あはは……」
花陽「り、凛ちゃん、みんなでがんばろ……?」
真姫「全く、バカなんだからもう……」
穂乃果「なんか凄い名前ついちゃったし……」
にこ(くっ……!なんてことなの……!)
にこ(会議を仕切られては、矢澤議長しての名折れだわ……!)
にこ(ここはなんとしてでも、矢澤議長の名にかけて!こんなバカな掃除特訓計画を潰してやるわ!!)
海未「~というような感じで、勿論掃除も大事ですが、訓練であることを忘れず……」
穂乃果「……?」チラ
にこ(……っ!……っ!)フンフン
凛(ん……?)チラ
穂乃果(……!……っっ)ウンウン
凛(……)コクコク
にこ『穂乃果、凛、聞こえる?』
穂乃果『大丈夫だよ……!にこちゃんの想い、伝わってくる……!』
凛『すげぇにゃ……!りんたち、以心伝心にゃ……!』
にこ『私に、いえ、矢澤議長にかかれば、このぐらいどうということはないわ!!』
穂乃果『議長!』
凛『パイセン!』
にこ『なんとなく齟齬が発生しているような気がしないでもでもないけど……』
にこ『そこはそれ、意思疎通の限界としておきましょう』
にこ「」フンフン
穂乃果「」ウンウン
凛「」ニャーニャー
ことり(なんか、穂乃果ちゃん達が忙しくなく瞼とか手足が動いてるような……)
花陽(気のせい……じゃない、よね……?)ハラハラ
真姫(はぁ……またバカなことやって……知らないわよ)
にこ『なんかだんだん計画がエスカレートしてるわよ……!』
凛『それぞれ三チームに分かれてやるなんて頭イカれてるにゃ……』
にこ『ただでさえ人数少ないってのに……!』
穂乃果『むしろ筋力トレーニングって書いてあるよ……!』
穂乃果『もう掃除のことなんて頭に無くて、完全に訓練のつもりなんだよ……』
にこ『こんなの全力でやったら、明日は筋肉痛どころの騒ぎじゃ無いわね』
にこ『あんた達……この苦難の道を回避する、ナイスなアイディアはないの!?』
穂乃果『でも……』
凛『海未ちゃんを誤魔化すのは難しいにゃ……』
凛『だったら議長パイセンがお手本を見せろにゃ!』
穂乃果『うん!そうだよそうだよ!』
穂乃果『にこちゃんがナイスな方法で海未ちゃんを欺く姿が見たい!』
にこ『えぇ……』
凛『三年生としての威厳を見せるにゃ!』
穂乃果「パイセン!!』
にこ『こんな時だけ先輩として持ち上げるのね……』
ほのりん『議長!』
ほのりん『パイセン!』
凛『さすがパイセンにゃー!』
穂乃果『一生ついて行きますパイセン!』
にこ『こいつら……』
にこ(と言っても、海未相手にどう誤魔化せばいいのかしら……)
にこ(生半可な嘘だと、漏れなく返り討ちに遭うだろうし……)
にこ(ううん……)
にこ(仕方ないわね……ここは自らの頭脳の結集)
にこ(脳内会議を―――!)
海未「この時に、モップ掛けをランニングと並行して行いたい思いますので、各自……」キュッキュッ
にこ「あー、その、海未?」
海未「……なんですか、にこ?」
にこ「計画を建ててもらってる最中で悪いんだけど、その内容に異議があるわ」
海未「……」
凛『海未ちゃん、急に何か考えだしたよ……怖いにゃ……』
穂乃果『あれはまだ大丈夫……!鬼はいない……!』
凛『まだ天使?』
穂乃果『ギリギリ鬼』
海未「それは一体、どのような……?」
にこ「……まず一つ、聞かせてもらいたいんだけど」
にこ「あなたがやりたいことは何―――?」
海未「それは……」
にこ「さっきから聞いてると、海未がやりたがっているのは掃除なのか特訓なのか、はっきりしないのよ」
にこ「そんなんで、満足に作業が行えるの?」
海未「ぅ……」
凛『海未ちゃんが本来の目的を忘れるのはいつものことにゃ』
穂乃果『いや、でも効果アリだよ!』
穂乃果『海未ちゃん、なんだかんだ言って真面目だから、ああいう風に本末転倒になっちゃってるとこを突っ込まれると弱いんだよ!』
凛『さすが議長パイセン!突っ込みどころをわかってるにゃ!!』
にこ「言いたいことは分かるし、実際その方が効率的でもあるかもしれない」
海未「その通りです……!ですから、私はこうやって計画を……!」
にこ「でも!」バン
海未「っ!?」ビクッ
凛『海未ちゃんが怯えてる!』
穂乃果『効果はてきめんだよ!!』
海未「それは……っ」
にこ「私たちμ’sは、9人で一つ」
にこ「誰か一人が欠けでもしたら、それだけでLIVEは成り立たないの」
にこ「それでも、私たちにLIVEを依頼してきてくれる人たちがいるかもしれない」
にこ「そんな時に!誰かが熱中症で倒れでもしていたら、どーするの!?」
にこ「海未、あんたにそんな状態になった責任が取れるの!?」
海未「うぅ……!!」
穂乃果『おお……にこちゃんが押してるよ!』
凛『なんかすげぇ意志を感じるにゃ!』
穂乃果『にこちゃんパイセンはああいう風に、一つのことをわざとらしくも強調して言うのが得意なんだよ!そんな大したこと言ってないのに!』
凛『議長!嫌らしいやり方にゃ!!』
にこ『外野!目線と身振りだけとはいえうるさいっ!!』
海未「それは……っ」
にこ「私たちμ’sは、9人で一つ」
にこ「誰か一人が欠けでもしたら、それだけでLIVEは成り立たないの」
にこ「それでも、私たちにLIVEを依頼してきてくれる人たちがいるかもしれない」
にこ「そんな時に!誰かが熱中症で倒れでもしていたら、どーするの!?」
にこ「海未、あんたにそんな状態になった責任が取れるの!?」
海未「うぅ……!!」
穂乃果『おお……にこちゃんが押してるよ!』
凛『なんかすげぇ意志を感じるにゃ!』
穂乃果『にこちゃんパイセンはああいう風に、一つのことをわざとらしくも強調して言うのが得意なんだよ!そんな大したこと言ってないのに!』
凛『議長!嫌らしいやり方にゃ!!』
にこ『外野!目線と身振りだけとはいえうるさいっ!!』
希「水分しっかり用意すれば、ええんとちゃう?」
にこ「んなっ!?」
絵里「希……?」
希「ちゃーんと水分を補給しながらやれば、危なくないんやない?」
にこ「ちょっ……!」
希「それに、海未ちゃんがそこまで計算してないとは思わないけどなー」
希「海未ちゃんはちゃーんと、みんなの身体のことも心配しながら、計画を建ててると思ったけどー?」
にこ「……っ」ギリ
穂乃果『マズイよ……!マズイ!』
凛『希ちゃん隊長が敵になったら、凛たちに勝ち目ないにゃ……』
にこ『あ、あんた達!ほら!ぼさっとしてないで!フォローしなさい!』
穂乃果『わ、分かったよ!』
穂乃果「の、希ちゃん……!でもほら、あんまり運動はしすぎるとお肌にも悪いし……!」
凛「そ、そうだよそうだよ!」
希「それは夜更かしやろー?」クスクス
穂乃果「い、いやでもでも!やり過ぎると、ほら身体が……ね!?」
凛「筋肉痛……?」
穂乃果「そう、それ!筋肉痛!ね!明日の練習に響いちゃうっていうか……」
希「明日、練習お休みやなかった?」
穂乃果「そうだっけ?」クル
凛「え、そうなの?」クル
にこ「……そう、だったかしらね」
希「三人とも忘れんぼさんやんなー♪」クスクス
バン!!
海未「……希の言うとおりです」
にこ(やば……!)
海未「思わずにこの熱い台詞に我を忘れそうになりましたが……いけませんね」
海未「私自身が私は信じられなくてどうするのですか」
海未「……私の計画に抜かりはありませんとも」
海未「しかし!」
海未「我々の目的は、μ’sとして……スクールアイドルとして高みを目指すこと」
海未「ならばこそ!掃除を踏み台にしてでも、特訓を執り行うべきでしょう!」
海未「時間は無限ではありません、有限なのです!」
海未「勿論!踏み台にしたからといえど、掃除を怠るような真似はしません」
海未「メンバーにも無理はさせないよう配慮いたします」
海未「それを私なら立てることができます」
海未「いえ」
海未「建ててみせます!!」
海未「μ’sの”トレーニングコーチ”として、恥ずかしいプランは用意させません!!」
海未「……にこ、あなたのおかげで目が覚めました。ありがとうございます」
絵里「凄いわ海未……パーフェクトよ……!!」パチパチ
にこ「……」
穂乃果「……」
凛「……」
にこ『あと一押しだったのに、元に戻っちゃったわね……』
穂乃果『むしろにこちゃんが言ったおかげで更なる闘志を燃やしちゃってるよ!にこちゃんのバカ!』
にこ『仕方ないじゃない!不可抗力よ!私だってあんな風に燃え上がるなんて思わなかったわよ!』
凛『海未ちゃんはああなったらちょっとやそっとじゃ止められないよ……』
にこ『くそ……よりによって希のやつ、あんなタイミングでフォローしなくても……!』
希「♪」キシシ
凛『なんで希ちゃんが意地悪するにゃー!!』
希『楽しそうだからやんね♪』
凛『隊長!?』
穂乃果『の、希ちゃんの想いも……伝わってくるよ!』
にこ『く……!こいつ、脳内に直接……!』
希『うふふ……三人で面白そうなこと企んでるみたいやんな?』
にこ『あんたのせいで面白くなくなりそうよ……!』
希『あーん、そんなん言わんといてよー』
穂乃果『そうだよそうだよ!海未ちゃんを放っておいたら、希ちゃんだって大変な目に遭うんだよ!?』
凛『地獄の灼熱プール特訓にゃ……!』
希『まぁ、それはウチも勘弁したいんやけど……』
にこ『やけどなんなのよ……!』
希『♪』クス
希『ウチ……それよりも、面白い方が好き、なんよ……♪』
穂乃果『の、希ちゃんが悪い顔になってるよ……!』
希『にこっちの悪巧みを海未ちゃん知ったら、どーなるやろなー……?』クスクス
にこ『』ゾワ
凛『鬼にゃ……鬼が出てくるにゃ……!』
希『きっと海未ちゃん、怒るやろなー』
にこ『……』
希『にこっちなんて海未ちゃんの前じゃ、ひとたまりもないやろなー』
にこ『や、やめてよ……』
希『まーウチやって鬼やないんよ?』
希『別に海未ちゃんにそのまま「にこっちが悪いこと考えてまーす!」なんて生徒会長みたいなことしないよ?』
穂乃果『うぅ……なんとなく絵里ちゃんがディスられてる気がするよ……』
絵里(希、にやにやしてるけど、何考えてるのかしら……?)
希『言ったやん?面白いことが好きって』
希『海未ちゃんの気を、面白ーく逸らせることができるんやったら、ウチはなーんも言わんよ』
にこ『お、面白く……?』
希『そ、面白ーく♪』
希『にこっちならできるやろー?期待しとるでー♪』キシシ
にこ『っ……!』
希『けど』
希『あんまおもろない感じやったら……その時は覚悟しぃ?』
にこ『鬼よ……!ここにも鬼がいるわ……!』
希『いやーん♪鬼なんて失礼やよー?』
にこ『矢澤議長の名にかけて、この勝負、絶対に勝たせてもらうわ!!』
希『ええ心がけやん……?』
バチバチ…!
ことり(な、なんか、希ちゃんとにこちゃんの間に火花が散ってるよーな……)
花陽(だ、ダレカタスケテー!!)
穂乃果『』ピーピーピー
凛『』ニャーニャー
にこ『分かりやすくそっぽ向いてんじゃ無いわよ!』
穂乃果『だって!これはにこちゃんと希ちゃんの戦いでしょ!』
凛『そうだよそうだよ!凛たちは全然関係ないにゃー!』
穂乃果『海未ちゃんに怒られるのは一人だけで十分だよね』
凛『議長パイセンだけで十分にゃ』
にこ『あんたたちねぇ……!』
穂乃果『そ、そんなー!?』
凛『ひどいにゃー!!』
希『自分らだけ逃げようなんて、ウチはそんな甘くないでー?』
希『それに、三人の方がより面白そうやん?』
穂乃果『うぅ……』
凛『悪魔にゃ……希ちゃんは鬼じゃ無くて悪魔だよ……!』
希『あー、それいいやん♪悪魔かー……』
穂乃果『……分かったよ……やるしかないみたいだね』
穂乃果『穂乃果しか、いないもんね?海未ちゃんの全てを知っているのは』
凛『凛だって……伊達に同じユニットで歌ってる訳じゃ無いんだよ!』
凛『……海未ちゃんの苦手は山よりも深く知ってるにゃ!』
にこ『何か違和感を感じるけど、その意気よ!……さぁ考えましょう』
にこ『プール掃除を回避する理由をッ!!』
希(おー、穂乃果ちゃんと凛ちゃんがゴマすって海未ちゃんに近寄っていったー)
希(あーでも海未ちゃんに一蹴されちゃったかー……)
希(あはは♪思った以上に面白いやん?)
希(やっぱりにこっちけしかけて正解だったなー♪)
希(……さすが矢澤議長やんね)
希(みーんな笑顔になっとるやん?)
希(ま、本人たちは必死みたいやけどなー♪)クスクス
希(こんな面白いもん見られたなら、この後の特訓も頑張れそうやね)
希(あっ、三人で会議してるのバレたかも)
バン!!
海未「あなたたち!さっきからこそこそと何やってるんですか!!」
穂乃果「ひぃ!?な、なにもしてないよ!?」
凛「そそそうだよ!陰で隠れて会議なんてしてないよよよ!」
にこ「ば、ばか!そ、そうよー?会議なんてするはずないじゃないー?」
ほのにこりん「っ!?」
海未「私も―――参加させてもらえますか?」ニッコリ
ジジジジジジジ
穂乃果「なんというか、人間素直が一番だよね」
凛「分かるにゃ……素直に海未ちゃんに従ってれば、こんな辛い思いはしなくてよかったんだよ……」
ほのりん「じー」
にこ「しょうがないでしょ!!っていうか、あんたたちだって共犯なんだからね!」
穂乃果「希ちゃんがあんなに酷い人だったなんて……」
凛「悪魔と鬼がいるんだから、μ’sは地獄だにゃ……」
穂乃果「議長が閻魔様だったらなぁ」
凛「でもパイセンじゃ……」
にこ「うるさいわね!誰がパイセンよ!悪かったわよ!頼りない議長で!!」
真姫「自業自得ね……」
海未「ええ、さぼろうとした報いです」
ことり「あ、あはは……でも、さすがに三人だけは……」
花陽「ちょっと厳しいような……」
絵里「そうね。……そろそろいいんじゃない?」
希「ふふふ、面白いもん見させてもらったし、そろそろうちらも掃除しにいこかー?」
希「ええよな、海未ちゃん?」
海未「勿論です」
ジジジジジジジ
ホラー!アンタタチチャントソウジシナサーイ!!
モーカエリタイヨー…
ネッチュウショウダニャー…
ミーンミーンミーン
ジジジジジジジ
終わり。
にこちゃんが全日本スクールアイドル笑顔会議の議長を務める次回作はまだですか?
今回脳内会議はなかったのか
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