【ラブライブ!】あれから8年か・・・・・【前編】
- 2020.03.22
- SS

「緊張してるの・・・?」
「・・・どうして?」
「最終予選の日と、同じ顔してる」
「あのときも、ありさのその言葉のお陰で緊張がほぐれたわ」
μ’sの解散、お姉ちゃんの卒業から8年・・・
そんなことを考えながらそのトレードマークのポニーテールを見送る。
「いってきます」
私はこの音ノ木坂学院に通う高校一年生!
この春この町に越してきてここに入学したばかり!
なのに、いきなり廃校の危機が!!!
デデーン!
「そんな!入学したばっかりなのに廃校なんて!」
「先生もとても悲しいんだけど・・・また、入学希望者が減ってしまっているらしいの・・・」
・・・また?以前にもあったことなのかな?
「でも先生、今年ノ音木坂に来たばっかりっていってたじゃないですか!悲しいなんて思ってないでしょ!」
「ここは先生の母校なんです。配属になって楽しみにしていたんだけれどね・・・」
そりゃ、私にはこの高校に思いいれなんてないけど・・・
「私はまた受験するのが嫌なんです!」
「え・・・?それは違うわ」
え・・・?
先生の話によると、私たち一年生が卒業するまで廃校にはならないらしい。
「なーんだあ」
「昔、似たようなことを言った子がいた気がするわ・・・」
「似たような子?」
「ええ。必死に廃校を止めようと活動していたわ・・・」
「へえ。見上げた精神ですね。私はそんなことしませんけど」
一生徒がどうにかできる問題じゃないのに。
「そう・・・そうよね。普通できることではないわ」
「和菓子屋さんか・・・ちょっと寄ってみようかなあ」
ガラガラ
「ぅいらっしゃいませーーー!!!」
・・・元気のいい和菓子屋さんだなあ
「えっと」
「あ!その制服!音ノ木坂の子だね!おまけしちゃうよっ!」
・・・景気のいい和菓子屋さんだなあ
「じゃあ、これとこれください!」
「はい!まいどあり!ほむらまんじゅうおまけしとくよ!」
「ありがとうございます!」
なんだかこっちまで勝手に元気になっちゃうなあ
店を出るとき、ファイトだよ、と意味の分からない挨拶をされたのが印象的だった。
「部活申請、今日が締切だけど、みんなしっかり決めてきた?」
先生の言葉で思い出す。
しまった、まだ何部に入るか決めてない・・・!
「まだあなたの申請用紙が出てないんだけど・・・」
先生・・・ごめんなさい
「まだ決めてません・・・」
その後の一悶着は、指導する側とされる側特有のものだった。
「はい。すみませんでした・・・」
「なら、アイドル研究部にしたらどう?」
「今は実質帰宅部のカモフラージュになっているの。幽霊部員もたくさんいるし」
そうなのかあ
「昔はもっと・・・いえ、とにかくどう?丁度私が顧問なの」
でも確か、学校の許可があれば無所属も可能だって生徒手帳に書いてあった・・・
ダメもとで先生に聞いてみよう!
「学校の許可ぁ?認められないわぁ」
結局、私はアイドル研究部とやらに入ることになってしまった。
長い黒髪を振りながら先生は呼びかけるが、部室にはほとんど人がいない。
本当にほぼ帰宅部状態のようだ。
私以外にも数人一年生はいるみたいだけど、おそらく全員幽霊部員と化すつもりだろう。
と、思っていたら最初に自己紹介を始めた子がとんでもないことをいいだした。
「だれか、私と一緒にスクールアイドルをする気はない?」
もちろん、みんなの反応は悪かったが、私はがぜんその子に興味がわいた。
話しかけるべきだろうか・・・?いや・・・でも・・・
そのとき、頭の中で何故かあの店員さんの声が響いた気がした。
ファイトだよ!
・・・・・!
「あ、あの・・・」
「なによ」
「アイドル、好きなんですか?」
「当たり前でしょ。だからここに来たのよ」
「スクールアイドルってなんですか?」
「はあ?あんたそんなことも知らないの?スクールアイドルってのは・・・」
「数年前は大ブームで、大きな大会なんかもあったりしたんだけどね」
いつのまにか先生も会話に参加してきている。
「今じゃすっかり下火になってしまったわね。流行ものの流れは速いわ」
「高校生がアイドルなんて、今じゃ本物さえなかなか活躍できないのに!」
「でもすごいじゃない。それでもやろうなんて。先生応援するわ」
たしかにすごい。きっとこの子は自分の意志で・・・でも、
「でも、なんで?」
「好きだから」
いつかこんな風になりたいって。誰かを笑顔にしたいって。
彼女たちのお陰で、私は明日も頑張ろうって思えたの」
「どんな人たちだったの?」
「結成から一年もしないで全国大会で優勝。その後すぐ解散した伝説のスクールアイドルよ」
「なにその化け物じみた経歴」
「でしょ?私はμ’sにあこがれてここにきたのよ」
先生が涙目になりながらなにかつぶやいた。
「ーーーーー!」
が、聞き取ることができなかった。
そのときの私は、まだその言葉の意味を知らなかった。
面白いから是非完走して欲しい
余談だか、先生はダンスが超上手かった。
「私の最終目標はμ’sの再結成よ!」
「すごい!頑張れ!」
アイドル、主にμ’sについて彼女の話を聞いてるうち、私も詳しくなったし、興味を持った。
彼女の夢が私の夢になっていた。
彼女を応援することが私の目標になっていた。
私たちは、もうすっかり仲良しだった。
「ええ!そんなことないよー!」
とは言っても、自覚はあった。おそらくあの和菓子屋さんとも仲良くなったことが原因だろう。
「メンバーだから特別に私のμ’s復活計画を教えてあげるわ!」
「うんうん!」
「まず、八年前の解散からメンバーの足取りはほとんど掴めてないわ。個人情報なんかもほぼ皆無。
本当に光のごとく輝いて過ぎ去っていった伝説よ」
そこからどうやって手がかりをつかんだんだろう!
「だから私は音ノ木坂に入ったの。手がかりを探すためにね」
「うるさいわね!ほとんど、掴めていないっていったでしょ!九人のうち三人は情報を持っているわ・・・!
さらにそのうちの一人が実は・・・」
「あ!その服!CHU-Nだ!」
「聞きなさいよ!・・・よく知ってるわね」
「海外の日本人デザイナーのブランドだよねー」
「ふふーん。そうよ!結構したんだから・・・」
なんてガールズトークをしているうちに、μ’s復活計画はすっかり棚に上げられてしまった。
「じゃあ、また明日」
ガラガラ
「こんにちは!」
「いらっしゃい!ねえ、聞いたよ!音ノ木坂廃校になっちゃうの!?」
「そうなんですよ。でも、私最近アイドルはじめたんです!廃校阻止してみせます!」
最初は・・・そんなつもりなかったけど
「え・・・」
店員さんは、いままで見たことのない表情をした。
驚いているような・・・何かを懐かしんでいるような・・・
「・・・そっか!私に何か手伝えることがあったら何でも言ってね!!!」
「はい!」
そう。私はスクールアイドルになって廃校を阻止するんだ!やるったらやる!
「だって可能性感じたんだ そうだ進め」
つづきを店員さんが歌ってくれた。
「後悔したくない 目の前に 僕らの道がある」
レッツドゥーン!
「おかえり。あれ、始まってるわよ」
そうだった!今日の歌番組はアイドル特集!参考にしなきゃ!
「今アライズがやってるわよ」
アライズ・・・元スクールアイドルのプロ・・・やっぱりすごいなあ
「次は、星野そらとKAYOです」
TVの中の司会者がなにやら決まり文句じみた紹介をしている。
「きゃー!そらりん!お母さん録画!」
星野そらとKAYOは私が昔から大好きなアイドルだ。
「精いっぱいやらせていただきます!」
笑顔でTVの中のアイドルはそう言った。
「私もこんな風にやれるかなあ・・・」
「そのためには明日の身体測定でアイドルらしい数字を出さなきゃね」
「もう!お母さん!健康診断の方を心配してよ!」
「次の人、どうぞー」
大きく口を開けていると、隣のしきりの向こうから声が聞こえてきた。
「もう、なんで私がこんなことしなくちゃいけないのよ!
そもそも私の専門は外科なのに!イミワカンナイ!」
・・・女医さんの愚痴だ。医師界も人手不足らしい。
と、そのしきりの奥から現れたのは、私のかかりつけの病院の先生だった。
「あら、あなた・・・」
医者とは思えないほどきれいな笑顔。
「最近顔出さないから心配してたのよ?」
「いや・・・病院ですし・・・いかないのは健康の証拠ですよ!」
「な・・・!そ、そうね。心配なんかしてないわ」
「先生こそどうして?」
「この学校とは腐れ縁でね。特に今年からは」
「え?でも今年の入学者を最後に廃校予定ですよ?」
「はい、終わり。あとがつかえてるから、さっさとしなさいよ」
涙流してよんでる
高校卒業して6年で医師免許取れるから、高校1年終了からおよそ8年後ならアリ
インターン中でも親の病院なら先生扱いになるんじゃね、ガキの頃から現場に顔出してるんだし
4年生まで基本座学で4、5年生からポリクリと呼ばれる附属病院および地域病院での実習が始まり、6年の秋から卒業試験、冬の国家試験を経てはじめて研修医となる。で2年の初期研修、その後の後期研修を経て30歳ぐらいでやっと一人前となる。
ゆえに初期研修1年目でこんな検診の仕事をまきちゃんがすることは普通はない
もう少しで続き貼れる環境になります
この春音ノ木坂学院に入学した私!しかしいきなり廃校のピンチが!!!
最初はどうでもよかったけど・・・
とある和菓子屋さんからもらった元気と勇気
先生の勧めで入ったアイドル研究部での一人の女の子との出会いが私を変えた!
廃校をアイドル活動で阻止してみせる!
そしていつか必ず、伝説のスクールアイドルμ’sを再結成させる!
それが前回までの・・・
ラブライブ!
「おいしい和菓子屋さんがあるんだけど、今度一緒に行かない?」
何気ない会話の、ほんのささいな一言だった。
それが、大きく運命を動かす。
「今日、放課後空いてるんだけど、よかったらこのあいだ言ってた和菓子屋さん、連れてってよ」
「いいよ!すごいおいしいんだよ!びっくりするよ!」
いつも別れる道を一緒に歩いて、穂むらに向かう。
「でね、その店員さんがすごくて・・・」
「ふーん」
なんて話している内に、その運命に、私は歩みを進めていた。
「ぅいらっしゃいませー!!!」
「今日も元気ですね!」
相変わらずだなあ店員さんは
「あれ!お友達ー!?」
紹介しようとしたその瞬間、
「あなたは・・・μ’sの・・・!?」
え?
「・・・!」
どういうこと?店員さんのあの反応も・・・
店員さんが、あのμ’sのメンバー・・・!?
そういった彼女の目は、いつになく悲しげだった。
「そうかな?メンバーを一人見つけたんだよ?」
「でも、あの様子じゃあね・・・」
「・・・あの様子かあ」
先日、私たちは偶然にも元μ’sのメンバーに出会った。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「あなたは・・・μ’sの・・・!?」
「・・・!」
「え?え?どういうこと!」
この店員さんが、μ’sのなんだって言うの・・・!?
「私のこと知ってるの?」
「あはは・・・昔のことだよー!」
「サインくださいん!」
「ええーっ!何年ぶりかなあ・・・」
「いいいいいいんですかあ!」
「いいよ!」
この人が?本当に?
「あの・・・店員さん・・・?」
「ごめんね、隠してた訳ではないんだよ!」サラサラ
「・・・・・」
「きゃー!サイン!ありがとうごさいます!」
そう。私は停滞していたμ’s復活計画の進展を喜ぶ方が先だった。
これはチャンスだ。・・・私は前髪を握りしめた。
「・・・以前、できることはなんでも協力してくれるって言ってくれましたよね?」
「うん!何でも言って!」
・・・チャンスを逃すわけにはいかない!
「また、μ’sを・・・やってくれませんか?
再結成してくれませんか・・・!?」
「どうして!?」
「私も家の仕事があるし・・・みんなもいろいろ忙しいよきっと。連絡もずっとしてないし」
「でも・・・!だってμ’sは・・・」
「ごめんね。それは昔の話」
私が言葉に詰まっていると・・・
「・・・そうですよね、今日は帰ります」
え?いいの?
「ここならいつでも会える。今日無理に押すことはないわ」
「・・・ごめんなさい。でも、また和菓子は買いに来てね!
それに二人のことは応援してるから!」
・・・それから毎日通ってお願いしたが、承諾してくれることはなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「部室で作戦会議よ!」
どうすればいいんだろう?そもそも、店員さんはどうして・・・
ああでもない、こうでもない、と説得作戦を練っていると・・・
「・・・その話、詳しく聞かせて頂戴」
先生・・・!
話し合いに熱中するあまり、いつのまにかいることに気が付かなかった。
「いつから聞いてたんですか?」
「ずいぶん前からよ」
・・・ずいぶん前から聞いてたなら改めて詳しく聞く必要なくない?
・・・・・私たちの計画から、店員さんに接触したことまで洗いざらい話すことにした。
「あなたたち・・・」
「私たちは本気です」
「ハ・・・私のあずかり知らぬところでなんてことが起きていたの・・・!」
「でも全然店員さんが承諾してくれないんです」
「・・・そう。でもきっとあなたたちの気持ちは届いているわ」
「そんなのわかりません」
「わかるわ。だってとってもうれしいもの」
「君たちもしつこいなあ~。おかし買ってってくれるからいいけど!」
「店員さん・・・」
「でもだめなものはだめ。いい加減にしないと、お姉さん怒っちゃうぞ~!」
口調こそ冗談めいているが、さすがに堪えているようだ。
こうも毎日では無理もない。言葉の裏に強い拒絶を感じる。
さすがに・・・もうだめだ。ここまでだ。
「・・・もう・・・」
隣の彼女も似たものを感じ取ったらしい。
「・・・・・」
私の・・・私たちの夢はここで・・・
ガラガラ
「待ちなさいっ!!!」
あれは・・・先生・・・!?
「せ、先生・・・えり先生!!!」
「あなたたち、いままでよく頑張ったわ。ハラショーよ」
ハラショー・・・いつかえり先生がつぶやいた、私が聞き取れなかった言葉・・・
いまなら意味がわかる・・・!
きっといい感じの意味だ・・・!
「えりちゃん・・・!」
「ほのか!久しぶりね!」
「え・・・えっと・・・えりちゃんなんで髪黒いの?」
「さすがに先生という立場で金髪はまずいわ」
「そうか・・・!!じゃあ・・・まさか・・・」
「そのまさか。染めているのよ!」
な、なんだってー!
「そうなんだ!」
「ほのか、久しぶりね。あなたは変わらないわ」
「そうよ!いつ気づいてくれるかと思っていたわ
今年から私は音ノ木坂の先生よ!」
えり先生は店員さんと知り合い?
「まさか・・・絢瀬えりって・・・同姓同名だと思っていたわ・・・
髪が黒いなんて思ってもいなかったからこの私でも気づけなかった・・・」
「え?どういうことなの・・・?」
「先生も、μ’sのメンバーってことよ」
二人は一言も話すことなく対面している。
静寂・・・空気の流れる音が聞こえてきそうだ・・・
しかし、その沈黙に気まずさは感じなかった。
そしてその均衡が破られる。
「うえええん えりちゃん!会いたかったよおおお」
「ちょっと・・・急に抱き着かないでよ!」
ハナミズベローン
「ちょ・・・」
「話したいことがいっぱいあって!なにから話そうかなって!
そしたら何話したらいいのかわかんなくなっちゃって!」
泣きながらまとまらない言葉をぶつける姿は、子供のようだった。
「まったく・・・」
先生の瞳にも、涙が溜まっているようにみえた。
しばらく二人は、八年という時間を埋めるように抱擁を交わしていた。
えり先生は何回ほのか、久しぶりね。と言っただろうか。ようやく店員さん・・・、ほのかさんが泣き止んだ。
「・・・・・ひっく」
「ほのか、この子たちから話を聞いているわ。あなたらしくないんじゃない?」
「だって・・・」
「いったい何があったの?」
「だって・・・見てよこのお肉!最近全然運動してなくて!試食ばっかりで!」
「え」
「こんなんじゃアイドルなんて無理だよ~!」
「・・・それだけ?」
もう、私のわがままは・・・終わったんだよ
私がいまさらμ’sを再結成したいなんて、言えると思う?」
「・・・私は・・・
あのとき、あなたの手に救われた」
「・・・・・!」
「いまのあなたのように、踏み出せなかった私を引っ張ってくれたのはあなたよ」
「えりちゃん・・・」
「再結成したいなんて、言えると思う?ですって?
言えるわよ!それが高坂ほのかでしょ!」
「・・・・・!!!」
「生徒会長。いえ、えり先生。μ’sに入ってください!
私と一緒に・・・また・・・」
震える声を落ち着かせるように、先生はその手をつかんだ。
「さあ、忙しくなるわよ」
私たちは、女神再誕の瞬間を見たのかもしれない。
和菓子屋の店員さんは実は元μ’sのメンバーだった!
さらに先生まで!
いろいろあったけど、二人は再結成をするつもりになったみたい!
予期せぬうちに復活計画は進行した!順調順調!
女神再誕まであと七人!
「あれから八年か・・・」
μ’sの解散、私の卒業から八年。
今日から私は、音ノ木坂の先生だ。・・・戻ってきたんだ。
「緊張してるの・・・?」
ありさ・・・
「・・・どうして?」
「最終予選の日と、同じ顔してる」
あのときはたしか・・・バレエの大会の時と同じって言われたんだっけか。そして・・・
「あのときも、ありさのその言葉のお陰で緊張がほぐれたわ」
トレードマークの金髪は、黒く染めてしまったけど、
私は変わらないわ。大丈夫。
「いってきます」
だから、部活を決めていないと聞いてついアイドル研究部に誘ってしまった。
でもそれは間違いじゃなかった。
今では夢を見つけて、がむしゃらに頑張っている。
もう一人の子は、にこみたいにアイドルが大好きで、熱心で、
そのあまり孤立気味だった。だから放っておけなかった。
にこのように、あのとき話しかけていれば・・・と後悔したくなかった。
今では仲間を見つけて、一緒に頑張っている。
そんな日常に懐かしさと充実感を感じている・・・先生になってよかったと。
ガラガラ
「さあ!今日も・・・」
あら?なにか熱心に話し合っているわ・・・
「どうすれば穂むらの店員さんはμ’s復活に乗り気になってくれるのかなあ!」
「高坂ほのかさんよ!いい加減覚えなさい!」
え!?どういうこと・・・
「・・・その話、詳しく聞かせて頂戴」
ハラショー!私のあずかり知らぬところでなんてことが起きていたの・・・!
そんなにμ’sのことが・・・・・
こんなに嬉しいことはないわ・・・!
それにしてもほのか、実家を継いでいたのね。今日の帰り寄ってみようかしら。
・・・・・
「たしかこのあたり・・・あったわ。ハラショー」
店内の様子が見えるわ。ほのかは元気にやってるかしら
あれは・・・あの二人!今日もほのかを説得に来ているのね・・・
諦めて帰ろうとしているわ!
「待ちなさいっ!!!」
「すごいわお姉ちゃん!またμ’sを結成するのね!」
「そのつもりだけど・・・うまくいくかわからないわ」
「すごいすごい!絶対見に行くね!楽しみ!」
・・・。この年でアイドルオタクだなんて不安だけれど
ありさは純粋でいい子だわ。
「あっ!このあいだのアライズのライブのとき、部屋に泊めてくれてありがとうね」
「いいのよ、私も出勤初日で不安だったし」
「うん。じゃあそろそろ切るね!」
ツーツー
かわいい妹に報告した以上、がっかりさせるわけにはいかないわ。
μ’s再結成・・・必ずやりとげてみせる!
まず私にできることは・・・
「どうぞ」
「失礼します。理事長」
「どうしたんですか?」
「完全に私用なんですが・・・お時間よろしいですか?」
「・・・・・」
なにやら書類を整理している・・・後の方がいいかしら?
「・・・はい、構いません。なんですか?」
「・・・最近、娘さんのほうはいかがですか?」
「連絡なんかは・・・?」
「最近は全然。でも便りがないのが何よりの便りって言うでしょう?
・・・でも、年に一回くらいは電話をくれるわ。国際電話って高いのにね」
「そうですか・・・。もう立派なデザイナーですものね」
「ええ。この学校でも持ってる子をたまにみかけて嬉しいわ」
「アイドル研究部の二人の生徒がよく練習着で着てくるのをみます」
「ふふ。そうですか。で、要件はなんでしたっけ」
「ああ、あの・・・娘さんと連絡は取れないでしょうか・・・?」
「構いませんよ。ではとりあえず番号だけでも。ことりも喜ぶわ」
「ありがとうございます!」
「・・・それから、ことりでいいわよ。娘さんだなんて。本人が悲しむわ」
「だめね繋がらない・・・やっぱり忙しいのかしら」
なら次は・・・西木野総合病院ね。
「まき!久しぶりね!」
「この前学校で会ったじゃない・・・何の用?」
「あなたのために足をくじいてきたわ!治療してちょうだい!」
「私は外科よ・・・」
「・・・・・・・」
「えり?」
「ねえ、まき。あのころに戻りたいと思ったことはある?」
「どうなのよ」
「なによその真剣な顔は・・・・
そうね。未練なんてないわ。精いっぱいやったもの。だから今の私がここにいるの。
いい思い出だけど・・・それだけに、戻りたいなんて思わない」
「実は、ほのかとμ’sを再結成しようって話になったのよ」
「!」
「・・・とりあえず伝えたわ。じゃあ・・・」
「まちなさいよ」
「・・・なに?」
「・・・足、診てあげるから」
あとのメンバーは詳細不明だし・・・前途多難だわ
のぞみ・・・こんなときあなたがいてくれたら・・・
今どこにいるの・・・?
・・・・・音ノ木坂学院付近、とある公園前
「ちょっと、きみい
・・・おーい、そこの音ノ木坂の生徒さん」
「はい?」
「これ、キーホルダー落としたよ」
「あ!ありがとうございます!」
「それ、CHU-Nのキーホールダーやんなあ。
ウチの友達のつくったブランドなんよ」
「そうなんですか!すごい!お姉さん何者ですか!?」
「ウチは、通りすがりのスピリチュアルなOLよ」
ほのかさんとえり先生以降、μ’s復活計画は進行していない。
でも、そればっかりじゃだめだ!私だってスクールアイドルやってるんだから!
廃校になんかさせないし、なにより、私自身がスクールアイドルをやりたいんだ!
そしていつか・・・
「私、いつか星野そらとKAYOみたいなアイドルになりたいな」
「ええ。私もよ」
「え?あなたはμ’sみたいになりたいんじゃないの?」
「そうよ。とにかく今日は夢の第一歩。初ライブ!
今日、みんなを一番の笑顔にするわよ!」
初ライブは言うまでもなく散々なものだった。
えり先生が動画を撮ってアップしてくれたけど、あまり期待はできない。
と、そのときはそう思っていた。
「・・・それは・・・もちろん聞くも涙語るも涙の深ーいわけが・・・」
「みんな!がんばってるぅ!?おまんじゅう持ってきたよ!」
「わーい!」
「聞きなさいってば!」
「ほのか!やっときたわね!どうだった?」
「うーん・・・久しぶりにうみちゃん家まで行ってみたんだけど・・・」
「だけど?」
「いなかった」
「いなかった!?うみは家元を継いだんじゃないの?」
「・・・うみちゃんって誰?」
「μ’sのメンバーよ!あんたほんとなんも知らないわね!」
「今はって・・・じゃあどこにいっているの?」
「外国のナントカーって山を制覇しに行ったって!」
「うみ・・・ハラショー
あなたの幼馴染はことごとく出国中なわけね」
「うん・・・でもことりちゃんと違って近いうち帰ってくるって」
「・・・ことりちゃんって誰?」
「しょうがないわねー。しっかり覚えなさいよ」
「え・・・?」
「ええええええ!あの有名デザイナーの!?」
「知らないで着ていたなんて・・・」
「で、えりちゃんはどうだった?」
「まきに伝えてはきたけど、すぐにとはいかなかったわ」
「・・・まきって誰?」
「あんたいい加減にしなさいよ」
あの二人は絶対忙しいよねえ」
「そうね・・・のぞみも地方の会社に就職するって聞いて以来だし・・・」
「あれ?でもこれで八人?あと一人足りない・・・」
「にこね」
「あ!そうにこちゃんは?」
「にこは本物のアイドルを目指すって言っていたわ。
ちょっとやそっとで諦める子じゃないしもしかしたら・・・」
「にこにーのことなら私・・・」
ガラガラ
「おもしろそうなことやってるやん?ウチもいれてーな」
「え・・・・・!?」
「音ノ木坂に戻れって、カードが」
「のぞみ・・・のぞみ・・・!」
「久しぶりやなあ。ほのかちゃん、えりち」
「・・・あ!キーホルダー拾ってくれた人!」
「のぞみぢゃーん!!!」
と泣きながらその人に飛びつこうとするほのかさんよりはやく・・・
「のぞみいいいいいいい」
「あらあら、えりち教え子の前で・・・みっともないよ」
「だって・・・」ポロポロ
「よしよし」
先生・・・こんな一面もあったなんて
「まだ私とほのかの二人だけなの」
事情を説明してる間、のぞみさんは黙って話を聞いていた。
「三人や。ウチをいれて」
「え・・・?」
「のぞみ・・・!」
「私はどんなときもずっと、μ’sのメンバーだよ。それが、私の望み」
「のぞみ・・・あなたってまったく・・・!
最高だわ」
「この八年、みんないろいろあっただろうけど、ウチもいろいろあったけど・・・
やっぱりμ’sはウチの夢だから。だからまた、この物語をみんなで叶えたい」
「ええ!必ず叶えましょう。きっとまだ青春は聞こえるわ!」
「よーし!えりちゃん!のぞみちゃん!いっくぞー!!!」
「いち!」
「はち!」
「きゅう!」
女神再誕まで、あと六人
続きが楽しみだわ
続き待ってる
メンバー集めのため東奔西走するほのかさんとえり先生。
何人かの情報は得られたけど、一向にメンバーが増えない。
その裏であった私たちの初ライブも完敗からのスタート。
そこに突如現れた東条のぞみさん。
「三人や。ウチをいれて」
八年経ってものぞみさんはずっとμ’sメンバーだった!
それが前回までの
ラブライブ!
いったい私は何をしているのでしょう
ここ何年か胸でずっとモヤモヤしているもの・・・
わかりません・・・・・
どこにも後悔はありません。
不満もありません。
高望みもしません。
ただ強くありたい・・・でも
・・・いえ。もしかしたら逃げるため・・・?
ならばなおさら、弱い自分を見つめな直さなければ。
ストックで地をつき、足を前へ。この傾斜を一歩進むたびに、自分の中へ踏み込んでいる気がします。
いつも私の前を歩き、新しい世界を見せてくれたあの人はもういません。
いますけど・・・私のそばにはいません。
だから自分で自分の道を切り開くのだと、誓いました。
ならばなぜ私は・・・迷っているのでしょうか。
・・・迷っている?私は迷っているのですか?
何に?
私は何を迷っているんでしょうか・・・・?
このモヤモヤの発端と向き合わなければ・・・
そう。私は・・・
自分の足で歩いているのだと思い込んでいたのです。
あれから結局決められた道を歩かされていたにすぎないのに。
では決められた道で、何を迷うことがあるのでしょう。
それは・・・決められた通りに進むかどうかです。
自分の本心に気づき、思うままに生きれば何を迷うことがあるでしょうか!
でもそれができればだれも苦労はしません・・・
結局私は、誰かと一緒でなければ寄り道をする勇気も・・・
「ヘイ!そこのウーマン!今日は天候がいい!運がよかったな!どうする?」
インストラクターさん・・・決まっているでしょう。
「山頂アタックです!」
私の心は曇り模様です
先ほどこの雲の正体が分かりました。
私の本心、私のやりたいことに気が付きました。
なのにそれを実行できないでいるもどかしさ・・・
もちろん家を継いだことは誇りに思っています。
投げ出すつもりも毛頭ありません。
そうです。昔の私は両立できていたではありませんか・・・!
頑張るのが大好きで・・・
だから、今の妥協している自分が許せない・・・
でも一人では何もできない・・・
そうです。私は一人ではなにもできない。
なのに
成す術なく、日本の空港に戻ってきてしまいました。
今の自分の・・・
どこにも後悔はありません。
不満もありません。
高望みもしません。
でも一つ、心残りがあるとすれば、
私の弱さを認め、支えてくれる仲間にもう一度会いたい・・・
「うみちゃん!!!」
え・・・?
「うみちゃん!!!!!」
そこには、ほのかがいました。
「どうして・・・」
「実はね!」
「いえ、やはり待って下さい」
「え?でも・・・」
今度は、私から・・・!
「やっとわかったんです!私はアイドルが好きなんです!
やりたいんです!!!」
勇気の理由が、ここにある。
「ほのか!もう一度μ’sを!アイドルをやりませんか!?」
「えっ」
そうですよね・・・いきなりこんなこと言いだして・・・
「あははっははははははは!!!」
笑われるに決まっています・・・
「ははははっはははははっは」
「笑い過ぎです!!!」
「だ、だって!」
「わ、私は冗談を言っているのでは・・・」
「私も、同じこと言おうと思ってたから・・・!」
「えっ」
その思いが重なったのなら、その相手は
仲間
そう呼べるのです。
これは、私とほのかの、μ’sをもう一度やりたいという思いが重なった
小さな奇跡。
私たちは、空港を飛び出しました。
彼女に手を引かれるのではなく、
手を繋いで、並んで・・・・・
待ってるよ!
自分探しの旅に出ていたうみさんだったが、
結局得た答えは、自分の不甲斐無さ、無力さだった。
一人では何もできない・・・意気消沈して帰国したが、
空港ではほのかさんが待ち構えていた!
勇気を出して一人では絶対叶わない夢、μ’s再結成をほのかさんに提案するうみさん。
二人の思いが重なった!
女神再誕まで、あと五人!
それが前回までの
ラブライブ!
デデーン!
「再結成と聞いていたのになんですかこの有り様は!」
「あはは・・・」
「まだほのかとえりとのぞみしかいないじゃないですか!」
「まあまあ、うみちゃん落ち着こ、な?」
「そうよ。確実にメンバーは集まっているんだから」
「呑気すぎます!というかほのか!なんですかその体たらく!」
「うっ・・・」
「ダイエットをしてもらいます!!!」
「え、えりちゃ~ん」
「それは・・・自分で頑張りなさい」
「えりち、今日もパフェ、食べに行く?」
「・・・そうね」
「ダイエットの話してるのにその流れはひどくない!?」
「黙りなさい!とにかくあなたはまず階段50往復です!」
「ひぃ~膝がわるくなっちゃうよ!」
そこには、鬼がいた。
「ええ。ひとまず私たちは次のライブに集中しましょう」
そういって何気なく、以前えり先生に撮ってもらった動画を開いた。
「え・・・?なにこの再生数・・・!?」
「なんや?TVみてないの?」
「TV?」
「ハラショー!とんでもない再生数ね!
このスクールアイドルの激減した時代だからこそ、あなたたちは注目されているのよ」
「どういうこと?」
「廃校寸前の学校を救うためアイドル活動をする二人組・・・
この煽り文、えりちがやったん?」
「ええ。そんなおいしい設定を世間が見逃すはずがないわ」
「それで今朝の情報番組で取り上げられてたんか」
「今はラブライブもひっそりとした大会になっちゃったし
注目されるにはメディアを利用するしかないと思ったの」
「これはかしこいえりちやなあ」
「私は今!話題の音ノ木坂学院にきています!」
そこには、TVカメラと、本物のアイドルがいた。
「レポーターは私、星野そらと!」
「KOYOです!」
どこかの局の番組らしい。
アイドルつながりということで今を駆けるアイドル、そらりんこと、星野そらさんと
KAYOが来ている。
「あなたがスクールアイドルですね!頑張ってください」
小柄だが、スレンダーで、肩までかかる髪。そしておしとやかなそらりん。
「私達ももとはスクールアイドルだったんですよ?」
「そうなんですか!」
「なつかしいに・・・なあ~。ね!KAYOち、ゃん」
「ふふっ!そうだね」
同じく小柄だがその・・・大きくて親しみやすいKAYOさん。
「どうというか・・・そうですね。
きっかけはあるモデルのショーで、私たちがライブを依頼されたことです」
「そうなんですか?」
「いつもセンターだった子が急に来られなくなっちゃったの」
「それで代わりに私が・・・あのとき友達に背中を押されてなかったら、今の私はありません」
「そうなんですか・・・」
「その友達の一人が実はKAYOちゃんなんです!」
「そうなんですか!」
じゃあ、そろそろ。と言うとアイドルは学校紹介のためほかの場所に移動していった。
「はあ、緊張した・・・」
質問される側だと思ったのに・・・質問ばっかしちゃったなあ
でもきっとこれで・・・音ノ木坂の入学希望者が増える!
「ちょっと!ここらへんに・・星野そらとKAYO、こなかった?」
「そらりんかわいかったな~」
「いたのね!追うわよこんなチャンス二度と来ないかもしれない!あの二人が鬼門だったのよ!」
「ええ?どういうこと・・・ちょ」
「なんなの?サイン欲しいの?そらりんとKAYOの」
私を気にも留めず、そのアイドルに話しかける。
「すみません」
「あら!どうしたんですか?」
「星野そらさん、KAYOさん・・・・・いいえ。芸名ではなく、本名で呼ばせてください」
芸名?よく聞くけど・・・それがいったい・・・?
「星空りんさん。小泉はなよさん」
「・・・・・!!!」
「あなたたちはμ’sの星空りんと小泉はなよ。そうですよね?」
頑張って!
期待してる
言葉の話終わりに、私の理解は追い付かなかった。
「えっ!?どういうこと・・・?」
「はあ!?前にも話したじゃない!覚えてないの!?」
「あれ?そうだっけ・・・?ごめん・・・」
「ちょっと、本気で忘れてるの・・・?信じらんない」
「いやー最近忘れっぽくて!」
「・・・とにかく!答えてください!星空りんさん、小泉はなよさん」
「・・・・・」
「わ、わあ!こんな若い子が私たちのこと知ってるなんて!ねえ!りんちゃん」
「・・・そうだね。それにかよちんも若いよ」
「そんなことない!りんちゃんのほうが若いよ!!!」
そこ揉めるとこかな?
でも・・・目の前にいるこの二人がμ’sだったなんて・・・!
「二人とも・・・またμ’sに入る気はありませんか!?」
「えっ?何を言って・・・」
たとえ本物のアイドルになっても、きっと・・・!
「お断りします」
「り、りんちゃん!」
「な・・・どうしてですか!!!」
「り・・・私はもう・・・μ’sじゃない。かよちんも」
「りんちゃん・・・」
「だから・・・もうμ’sのメンバーには会いたくないの!」
え・・・?
「そんな話をしにここにきたの?お仕事の邪魔です。でてってください」
「そんな・・・でも」
「でてって!!!!!」
あまりにもショックだった。私たちは気おされて黙ってその場を後にしてしまった。
「・・・・・」
すっかり気が参ってしまった。何をどうすればいいのかわからない。
私たちはただ・・・
どうして星野そら・・・星空りんさんはあんなことを・・・
そうか・・・星野そら、そらりん、星野そらりん、星空りん・・・
現実から逃げるためか、私はどうでもいい思考をめぐらせる・・・そこに
「二人とも」
「KOYO・・・はなよさん・・・?どうしてここに」
「話があるの」
「じゃあどうして・・・」
「りんちゃん・・・過去にちょっと辛いことがあって・・・
とにかくいろいろあって、今はμ’sのメンバーには会いたくないんだと思うの」
過去に辛いこと・・・?μ’sのメンバーに会うとそのことを思い出してしまうとか・・・?
「私も協力してあげたいんだけど・・・今はそっとしておいて欲しいかなって。
必ずまた会って話す機会を私がつくるから。だから今は・・・ね?」
「はなよさん・・・」
「・・・わかりました」
私たちは今部室でえり先生たちに相談している。
「そう・・・そんなことが・・・」
「りん・・・どうして・・・私たちは嫌われてしまったのでしょうか?」
「そんなはずない!きっと何かあるんだよ!」
「過去につらいこと、かあ・・・。
女の子らしくないコンプレックスは克服したはずなんやけどなあ」
「そうね。少なくとも私たちに心当たりはないわ」
「そうですか・・・」
みんな心当たりがない・・・じゃあいったい・・・
・・・例えば、アイドルになってからとか」
「そうかもしれません。先輩アイドルにいじめられたとか・・・
そんな!そんなの許せません!!!ひどすぎます」
「うみちゃんそうと決まったわけじゃ・・・」
「でもそれは私たちに会いたくない理由になるかしら?」
みんなショックを受けるより、りんさんの身を案じている。
そこに感じる確かな信頼と愛情に、私はひそかに感動していた。
「はなよちゃんを待つだけじゃなく、私たちも何か行動しよう!」
「何かって・・・なんです?」
「のぞみの線で調べてみましょう」
「アイドルになってからのりんちゃんのことを?どうするんや?」
「ふふふ。それは・・・」
「ここよ!!!」
秋葉に生徒を連れてくる先生がかつていただろうか。いやない。ハラショー。
「アイドルショップももうこの一画しか残ってないんだね・・・」
「時の流れを感じます・・・」
「ここでアイドル星野そらを調べようっていうんやな」
私たちは手分けして手がかりになりそうなものを探した。
アイドルの経歴を詳しく書き上げた本。インタビューの載った本。業界の人の暴露本・・・。
「あら?ちょっとあんた鼻血でてるわよ」
「あれ・・・ほんとだどうして急に・・・」
アイドルショップに興奮しちゃったのかな?空気にのぼせちゃったのかな?
私が鼻にティッシュをつめていると
「あれ・・・?理事長・・・!?」
えり先生が指差す方向。あれは・・・
たしかにわが音ノ木坂学院の理事長に似てなくもないような・・・
実はちゃんとみたことないし顔覚えてないけど。
「ほんとだ!おーい!ことりちゃんマ・・・理事長!」
ほのかさんの声でこちらに気づいた理事長はそそくさとその場を去ってしまった。
「サングラスにマスク、厚手の帽子。日焼け対策はばっちりね。流石理事長」
「具合でも悪かったのでしょうか・・・?」
結局理事長は見失い、りんさんとはなよさんの情報も有意義なものは得られなかった。
私たちは、はなよさんが言っていた、次の機会を待つことしかできなかった。
「ねえりんちゃん・・・」
「いやだよ!会いたくないったら!」
「りんちゃん。聞いて」
「昔のことは・・・過去はなかったことにはできないんだよ!かよちん!
だったら忘れるしか救われる方法がないじゃない!」
「きいて!!!りんちゃん!!!」
「・・・!」
「つらい過去を忘れたい気持ちはわかるよ・・・
でもそれって、今りんちゃんがやってることって
μ’sというスクールアイドルと、μ’sのメンバーも忘れようとしてるみたい!」
「それは・・・」
「μ’sを・・・あのころの私たちを!みんなを!思い出を!
否定する人を私は許せない!!!それがたとえりんちゃんでも!!!」
「!!!」
「・・・りんは・・・」
「かつてつらい過去と向き合って、乗り越えて、救われたのはどこの誰!?」
「あれは・・・みんながいてくれたからで・・・」
「じゃあ行こう。みんなに会いに」
「そしてりんも!」
えり先生とうみさんが口をそろえて言った。
「ご・・・ごきげんようみなさま。今日はお集まりいただきまして・・・」
「りんちゃん!」
「え・・・なにか変なこといいましたかしら・・・?」
「口調が!」
「え・・・?ああそうでしたわね。えっと・・・」
「りんちゃん、はなよちゃん。ずっと会いたかったんだよ?
会って、言いたいことがいっぱい・・・。とにかく私はまた会えて嬉しいよ!」
「ほのかちゃん・・・」
「そうよりん。水臭いじゃない」
「・・・り、私は」
・・・・・長い、沈黙。よっぽどいいづらいことらしい。
「む、無理に今すぐどうこうする必要はないよ!ね、ねえうみちゃん」
「そ、そうです!せっかくの再会なのですから、楽しい話をしましょう!」
「みんな・・・」
「そ、そうよりん!そういえば、にゃーはどうしたの?まだ一度も聞いてないわ!」
「ぁ・・・えりちゃ」
「え!?り、りんちゃん!?」
「やめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめてやめて思い出したくない」
「ど、どうしたん!?」
「にゃーとか言ってないから!私にゃーとか言ってないからうわああああああ」
「りんが壊れた!」
「あ!野生のちんすこう!!!」
「えっ!どこ!?」
ダダダダッ
疾風の如くりんさんは走り去った。
・・・野生のちんすこうってなに?
「り、りんちゃん・・・いったいなにが」
「にゃーは見事に黒歴史になったようですね・・・」
やっぱりみんな覚えてるんだ・・・・・どうしよう・・・
絶対みんな変だと思ってたんだ・・・内心馬鹿にしてたんだ・・・
そうだよね・・・あんなの痛すぎるよね・・・寒い・・・」
「誰かさんの受け売りだけど、寒い子は強いのよ。りん」
「なんや、そんなこと気にしてたんか」
「それで私たちに会いたくなかったんだね・・・」
「話は全部、はなよから聞きました」
「ごめんね、りんちゃん・・・」
「語尾ににゃーを付けていたことが恥ずかしくて、そのことを知ってる人に会うのがいやだったんだね・・・
でもりんちゃん!私たち全然気にしてなかったよ!今だって・・・」
「嘘だ!!!」
「りんちゃん・・・」
「心の中で笑ってたくせに!陰でわらってたんでしょ!?そうに決まってる!
だって・・・!だっておかしいもん!あんなのおかしいもん!」
「あんなの!あんなのわたしじゃない!!!」
スパンッ!
という音が先か、言い終わるのが先か・・・・
気が付いたら、はなよさんがりんさんにビンタをしていた。
「・・・・・っ!」
「りんちゃん!私言ったよね!?そんなこと言ったら怒るって!」
「・・・ごめん・・・つい・・・」
その目には痛みのせいか、涙が浮かんでいた。
「りんちゃん!にゃーの何が悪いにゃ!恥ずかしくなんかないにゃ!
かわいいじゃん!にゃ!何を気にしているのにゃ!」
「ほのか・・・!。そうですにゃ!何もおかしくなんてありませんにゃ!」
「そうにゃ!ハラショーにゃ!りん!」
「りんちゃん、ウチらはみーんな、りんちゃんの味方なんやにゃ」
「そうだよりんちゃん!周りになんと言われようとここではありのままの自分でいいんだよ!そうでしょにゃ!」
「にゃーにゃーにゃーにゃーうるさいにゃあああああ!!!!!あっ・・・」
「い・・・今のは・・・」
「ええんやで。りんちゃん。μ’sは九つの個性でできてるんよ。
世間になんと言われようと、みんながいてくれるやん?
たとえりんちゃんが世界中の人から嫌われたとしても・・・」
のぞみさんは、優しく、りんさんを包み込んだ。
「μ’sのみんなはりんちゃんのことが大好き。
な・・・?ほんとはわかってるんやろ?ウチらは誰もあなたを笑わない。
ウチらはみんな、あなたを認めてる」
「・・・のぞみちゃん」
「そうだよ!りんちゃん!」
必死に理想の自分を取り繕ってた・・・。みんなに認めてもらおうと・・・
でもそうだよね。認めてもらうために頑張るんじゃない・・・。
ありのままのりんを・・・偽りのないりんを認めてもらわなきゃダメだったんだ」
「りん」
「りん」
「りんちゃん」
「どこで・・・間違っちゃったんだろう・・・」
りんさんは、のぞみさんの胸の中で、泣き叫んだ。
声にならない声で、泣き続けた。
音ノ木坂学院に注目を集めることには成功している。
μ’sはというと・・・・・
「そろそろ本格的に動き始めないとね」
「そうやね。二人はなんやって?」
「今日もスケジュールの合間をぬって顔を出してるらしいわ」
「ほのかはレッスンプラス減量特別メニューです!私がつきっきりで!」
「えええええそんなあああ!誰か・・・」
「ダレカタスケテー!なんちゃって!」
「さあ!今日も練習!いっくにゃーーー!!!!!」
私たちの活動に注目したTVが音ノ木坂に取材に来た!
しかも私の憧れのアイドル、星野そらとKAYOが!
そこで二人の本名が判明!星空りんと小泉はなよはμ’sのメンバーだった!
だけど?
かつての自分を恥じ、封印してしまったりんさんはμ’sのみんなに会ってくれない!
見兼ねたはなよさんの必死の説得とみんなの温もりに触れ、
閉ざしていた心が解けたりんさんは、はなよさんと共に合流を果たす。
「今日も練習!いっくにゃーーー!!!!!」
女神再誕まで、あと三人
わたしはなにをおぼえて なにをわすれているのだろう
いつかわたしは わすれていることもわすれて
おぼえているふりすら しなくなるのだろう
そんなのいやだ
せめて せめてゆめのはてをみるまでは
どうかもっていてください わたしのきおく
「・・・という訳なので、是非我がアイドル部にも・・・
文化祭で発表の場を設けて頂けませんか?」
「ええ。わかりました。ただし、場所は伝統のくじ引きよ?」
「ありがとうございます!」
「ふふ。陰ながら応援してるんですよ。私も。・・・まだ何か?」
「あの・・・先日秋葉原のアイドルショップ付近で理事長を見かけたのですが」
「はい・・・?」
「いったい何の用があったんですか?」
「・・・?何のこと?人違いじゃありませんか?」
「え・・・でもあれは」
「私はそんなところに行ったことはありませんよ
私の記憶違いでなければですが」
「やっぱりおかしいわ」
「なにがですか?」
「あなたたちも見たわよね?この前秋葉原に理事長がいたの」
「ああ、いたいた。怪しい格好して」
「え?そんなことあったっけ?」
「あんたが興奮して鼻血垂らしたときよ!」
「え・・・?あ、ああ~」
「でしょう?なのに理事長行ってないっていうのよ。私たちが声かけたのも覚えがないって」
「どうせばつが悪くてしらばっくれてるんでしょう」
「そうかしら?あれはそうは見えなかったわ・・・」
「そんなことより練習よ!先生早くこのステップの続き教えてよ!」
「・・・やっぱほのかさんはいないかあ」
「いらっしゃいませ!・・・姉に用ですか?」
「あ、いえ、えっと」
「あ、わかった!あなたが噂のスクールアイドルね!」
「あ!そうなんです!」
「あなたのせいで最近私ばっかり店番よ!練習練習ってまったくもう」
「ごめんなさい・・・」
「・・・冗談だよ。何買ってくの?」
「ほむらまんじゅうください!」
「はい!まいど!・・・・・ありがとう」
ガラガラ
「あれ?のぞみさん」
「こんにちは」
「懐かしいなあ。覚えてる?ここで私があなたのCHU-Nのキーホルダー拾って・・・」
「えーそんなことありましたっけー!」
「ふふっ!もう!」
「・・・のぞみさんがμ’sの名付け親って聞きました」
「そうよ」
「どういう意味が込められてるんですか?」
「ミューズは、九人の歌の女神なんよ」
「へえ~!」
「蛇足やけど、その女神を生んだのは記憶の女神なんよ」
「記憶の女神・・・」
「だからミューズは記憶を助けるとも言われてる」
「記憶を・・・助ける・・・」
うぬぼれだけど みまもっているようなきぶんだった
ちゃんとみとどけたい そうおもった
「そういえば理事長、全然ことりと連絡が取れないんです」
「そう・・・何度か私もかけてはみてるんだけどね」
「本当、多忙なんでしょうね・・・その・・・
実際行くかはわからないんですが、向こうの住所を教えて頂けませんか?」
「構いませんけど・・・本気なんですね」
「はい。一人でも欠けるわけにはいきませんから」
「はい、ワンツー、ワンツー・・・ちょ!どうしたの!」
「あはは!ごめんなさい」
ハナヂダラー
「また鼻血ブーして・・・疲れてんのよ。ねえ先生」
「ええ。そうね。今日の練習はここまで」
「ごめんごめん、ゆっくり休むよ!」
「まったく!まあいいわ。私もたまには休みが欲しいし。
今日は一人で秋葉のアイドルショップに行くとするわ
先生はまたメンバー集め頑張ってね」
「はいはい」
プルルルルルルル
「タダイマ電話にデルコトガ・・・」
「まったく!国際電話になるしこう何度もかけられないってのに・・・ことり」
「えりちゃん・・・また繋がらないの?」
「ええ。もう住所を聞いてきてしまったんだけど・・・」
「ええ!えりちゃんいくの?先生なのに暇なんだにゃー」
「そうやすやすと行けるわけないじゃない!仕事があるのよ」
「そうですよね・・・私もこのあいだ旅行に行ったばかりですし」
「私とりんちゃんは絶対無理だよ・・・」
「なら、ウチが行ってこよか?」
「え!?大丈夫なの?のぞみ」
「だいじょーぶだいじょーぶ。ここはどーんと任せておき」
「じゃあ、はいこれがことりの向こうの住所よ」
「ほな、ウチちょーっといってくるな」
しえん
すでに げんかいがちかいことを
それでも
いつまでかくしていられるか わからないけど
しんぱいも めいわくもかけたくないから
「やっぱりここのアイドルショップの品ぞろえはいいわねえ・・・うふふ
・・・ん?あれは理事長?また変装みたいに顔かくして・・・
ふっふっふ!こっそり後ろつけてえり先生に報告してやるわ!
いったいどこに・・・え!?」
「・・・で、その足で行っちゃったのよ、のぞみ」
「のぞみさん・・・何者なんですか?」
「もう私もわからないわ・・・
早ければ今日明日にも戻ってくるかもね。ことりを連れて」
「先生、そのことなんだけど昨日アイドルショップで・・・」
バターン!
「えりち!!!やっぱここにおったか!大変や!」
「のぞみ!?ずいぶん早いわね!どうしたの」
「ことりちゃんは向こうにはおらんかった!」
「え・・・?どういう・・・」
「ことりちゃんは今、日本にいる!!!」
いいですな~
ちょっと待って全部結婚したいんだけど
真姫ちゃんにゾクゾクする
なにこれすごい
結構見てくれてる人いるのかな?頑張ります
「・・・本当にここなの?」
「ええ。昨日ここに入って行くのをみたの」
「しかし・・・いったいどうして」
「いってみればわかるよ!」
ガランガラーン
「いらっしゃいませ!ご主人様!・・・がた」
「ちょお、ほのかちゃん・・・こんな大人数で」
「何言ってるの!今日はりんちゃんとはなよちゃんはいないんだし。
昔はもっと大人数で・・・」
「ご案内します」
「私こっそり厨房みてくるよ!」
「ちょっとほのか!もっと礼儀正しく・・・もう」
厨房
「すみませーん?」
「え・・・ご主人様、困りますこちらは・・・」
パリーン
「あ・・・ああ・・・」
「どうしたの!?ミナリンスキー」
「なに頼む?先生が払うから遠慮しないでいいわよ」
「え!やったあ!じゃあ・・・」
ズダダダダダ
「みんな!ことりちゃんが裏口から逃げた!はやく!!!」
「えっ本当にいたの!?・・・でもなにも頼まず店を出るのは・・・
私はこの子たちと残るから!うみ、のぞみ、ほのかお願い!」
「ことりちゃんは今、日本にいる!!!」
「ことりが日本に!?どういうこと!?」
「住所の場所におらんかったからCHU-N本社を訪ねたんやけど・・・」
「本社に!?」
「ずいぶん前からアイデア発掘のため帰国してる言われたんや」
「言葉が通じたの・・・?」
「ウチの言語力なめたらいかんよ?」
「と、とにかくほのかとうみも呼ぶわ!」
「あの先生、そのことに関係あるかわからないけど、
昨日秋葉で理事長を見かけたから追跡したの」
「どうしてそんなことを・・・」
「出来心よ!・・・とにかく行き場所を突き止めたわ」
「ナイスや!もしウチの予想が正しければそれは・・・・・」
「ことりちゃん!まてー!!!」
「待ちなさい!ことり!久しぶりの再会なのに逃げるなんて」
「ハアハア・・・この道を抜ければ・・・え!」
「ことりちゃん・・・ウチ、飛行機のって・・・現地までいったんよ?」
「そんな・・・先回り・・・!?」
「どうしてくれるんや・・・?」
「コトリチャン?シリマセン!ヨキニハカラエ ミナノシュウ」
「・・・どうやら本人で間違いないみたいやな・・・
この恨み・・・フルパワーワシワシMAXや・・・!」
「いやあああああああああ」
「・・・今、職場は全部まかせっきりで・・・
私はアイデア集めに戻ってきてたの・・・」
「日本にいるなら連絡くらいくれればよかったんです!」
「・・・それは」
「それは?」
「これが初めてじゃないの・・・行き詰るたびに戻ってて・・・
というか・・・たしかにCHU-Nをつくったのは私だけど・・・
もう一人歩きしちゃってて・・・私がいなくても現場は回ってるの」
「だから・・・どうして・・・」
「言えるわけないよ・・・!あんなに息巻いて飛び出してったのに・・・
もう私あんまり必要とされてないから戻ってきました。なんて」
「ことりちゃん・・・」
本当に焦っちゃって・・・」
「やはり、あれは理事長ではなくことりだったのですね」
「どうして・・・?ことりちゃん」
「聞いていましたかほのか!?だからことりは・・・」
「どうして!何がだめなの?ことりちゃんは挫折して帰ってきたわけでも
失敗したわけでもないのに!CHU-Nはまぎれもなくことりちゃんがつくったもの!
世界でも人気があって・・・私の知ってる子もよく着てくるよ!」
「ほのか・・・」
「胸を張って帰ってきていいんだよ!!!」
「ことりちゃんは夢を叶えたんだよ。自信を持って、お母さんにも会いに行こう?」
「わ、私・・・私・・・
失望しないの・・・?がっかりしないの・・・・?」
「そんなはずありません。称賛されることはあれど、
どこにも、だれにも、あなたを責める理由はありません」
「ことり・・・!?」
「お母さん・・・ごめんなさい・・・!ごめんなさい・・・!」
「・・・私たちは行きましょう。ほのか」
「うん」
「お母さん・・・私ずっと・・・ひっく」
「大きくなったわね・・・」
「おかあさん・・・・・ごめんなさい」
「・・・いいのよことり。あなたは私の自慢の娘なんだから・・・!」
「びっくりだにゃ~!」
「ごめんなさい・・・ずっと黙ってて・・・
でも、この埋め合わせはこれからしていくから・・・」
「ふふ。まったく相変わらず人騒がせなんだから・・・」
「ことりらしいです」
「騒がしすぎて懐かしむのも忘れちゃったよ!」
「ウチはワシワシできたし、恨みっこなしや」
「ゴホン!では改めまして・・・ことりちゃん!また一緒にμ’sをやってくれる?」
「うん!もちろん!」
「ことりのことだから、連絡さえつけば快諾してくれると思っていたけど・・・」
「みんなといると・・・どんどんインスピレーションが湧いてくるの。
私のアイデアの源は、みんなだったの!」
女神再誕まで、あとふた・・・
「私たちもμ’sに負けないくらい頑張るわよ!!!」
「うん!」
わたしたちは ひっしにおどって
ひっしにうたって でもたのしくて
このままずっと いられたらとおもった
らいぶのあと わたしはたおれた
まだここでたおれるわけには いかないのに
まだまだ ゆめのとちゅうなのに
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