【ラブライブ!】絵里「卒業式の私の答辞がまるまるカットされている件」
- 2020.03.27
- SS

希「何もおかしいことあらへんよ」
にこ「そうね、全カットは至って妥当な結論よ」
絵里「いやいや私けっこう頑張って考えたんだけど」
絵里「あれよ?いつから考えてたかって穂乃果が生徒会長になった時から考えてたのよ?」
絵里「あ、これ卒業式は『穂乃果の送辞に私の答辞』来るなって思って」
絵里「私準備良くない?」
にこ「先読みしすぎて引くにこ」
にこ「そうそう、そうなのよ、どうせそういう本でも買ったんだろうなーっていうか」
にこ「あれ?これ去年も聞いたやつ?って思ったわ」
絵里「え、なにこれ卒業式終わって希の家に集まったと思ったら私にダメ出しする流れ?」
希「えりちの答辞なんも面白くないねん」
にこ「ヤマもオチもなくぬるっと終わったものね」
絵里「どの世界の答辞にヤマとオチが必要なのよ」
絵里「無茶言わないでよ真面目でお固い絢瀬さんで通ってるのに」ポンッ
希「今のポンって音なんやねんwww」
絵里「あれよ、卒業証書いれるヤツ」ポンッ
にこ「急にやるのやめなさいよwww」
絵里「これ楽しいわね」ポンッ
希「今のえりちめっちゃオモロイ」
絵里「え、ほんと?」ポンッ
絵里「真面目な話してる時にポンッ!って?」
にこ「シュールな絵面ね」
希「そんなんされたらウチ爆笑してたで」
絵里「いや式中に爆笑させたらまずいでしょうよ」
絵里「それにこの筒もらったの式が終わった後のホームルームだからね」
にこ「ほらそうやって細かいコト気にするー」
希「だからえりちはいつまでもえりちのままやねん」
希「えりちの次はえりツィンになる」
にこ「ドイツ風で強そうね」
絵里「えりちのままでいいわ」
にこ「ちなみにえりツィンの次は?」
希「ベンツィン」
絵里「原型留めてない」
絵里「もう私という存在が宙ぶらりんね」
にこ「一応ドイツ風からロシア風になったからいいでしょ」
絵里「いやもうそれはいいわ、というか何の話だっけ」
にこ「あれよ、絵里の話がつまらないって話」
絵里「私が普段から話つまらないみたいに言わないでよ」
希「あながち間違いじゃあらへん」
絵里「そこは否定してよ」ポンッ
にこ「やめてwww」
希「思い出したようにそれやるのダメやwww」
希「う~ん、えりち、いやポチョムキンにはインパクトが足りんかったんや」
絵里「いや絢瀬ポチョムキンという名前にはだいぶインパクトあるわ」
にこ「えりツィン、ベンツィン飛ばして3階級特進したわね」
希「ポチョムキン、そういう話ちゃうねん」
希「ポチョムキンの前に話した人、つまり送辞を思い出すんや」
絵里「ポチョムキンの前……まずポチョムキンって誰?私でいいの?」
にこ「あんたよ」
希「じゃあエリョムキン」
絵里「誰よそれwwwww」
にこ「wwwwwwww」
希「エリョムキンの前に話をしたのは……ぷっ」
絵里「自分で言って笑っちゃってるじゃないww」
希「卒業生代表!絢瀬エリョムキン!」
絵里「はい!」
にこ「wwwwwwww」
絵里「もうその名前は言いにくいし分かりづらいからやめましょう」
希「そうやな」
にこ「ひー、ひー……はぁ、はぁ」
希「……エリョムキン」ボソッ
にこ「wwwwwwww」
絵里「wwwwwwww」
希「wwwwwwww」
希「そろそろ話を戻そうや」
絵里「えーっと、私の答辞の前は何だったかってことよね」
希「そうそう、えりちの前は穂乃果ちゃんの送辞や」
にこ「あれね」
絵里「まさか歌で来るとはね」
希「いや~あいばんってホンマええ曲やんな、あんな泣くなんて思わんかった」
絵里「確かに」
にこ「せめて爆笑の一つくらい取らなきゃ、やっぱり我らがμ’sのリーダーには敵わないわ」
絵里「なんでさっきから笑わせる方向で対抗しようとするのよ、感動には感動で返しましょうよ」
にこ「アイドルだし、笑顔にしてなんぼでしょ」
絵里「いやいやバカ言わないでよ、私文章書くの得意なのよ?」
絵里「泣ける文章を書くと巷で噂の絢瀬絵里よ?」
にこ「どの界隈でそんなアホなこと言ってたの?」
絵里「なんせオープンキャンパスの時、スピーチでこの学校の良いところをアピールしようとしたからね、私」
希「あったなぁ、そんな時期……」
絵里「な!なぜそれを!?」
希「カードが言ってた」
にこ「壁に耳あり、障子にカードね」
絵里「私にプライバシーは無いのか」
にこ「ま、変に感動を狙って寝られるよりもカットされた方がよかったでしょ」
絵里「……それなりに良い文が書けたと思ってたんだけど」
希「いや、穂乃果ちゃんに比べてえりちの答辞は全く記憶に残ってへん」
にこ「所詮、それなりの文章ってことよ」
絵里「……」ポンッ
希「そうやな、えりちも穂乃果ちゃんの『言葉で伝えるのは苦手だけど、歌はいいです。リリンの生み出した文化の極みです。だから歌を贈ります』に対抗してダンスを贈りますって言えば良かったんや」
にこ「それだ、それしかない」
絵里「そして壇上で突然踊りだすわけ?」
希「当たり前やん、踊らなきゃ話と違うやないか」
絵里「突然踊りだすなんてただの頭おかしい人じゃない」
絵里「どういうこと……?」
にこ「絵里が壇上に登った時、それはすでに穂乃果が送辞で突然歌い出すという一般的な卒業式から外れた行為を行った後よ」
にこ「つまり、我々はもうあの時、ある程度のイレギュラーには耐性ができていて多少のことでは驚かなかった」
にこ「むしろ!絵里なら何か普通じゃない凄いことをやってくれるんじゃないかと私は期待すらしていた!」
希「ところがどっこい!えりちは期待はずれの至ってふっつーのことをしただけ!」
希「されるべくして出番をカットされたわけや」
にこ「というか!絵里が何もしなかったせいで卒業生より穂乃果の方が目立ってたわ!」
絵里「え、私が悪いの?」
希「じゃあえりちは穂乃果ちゃんが悪いと言いたいんか」
絵里「いや、そういうわけじゃないけど……」
希「ならえりちがアドリブきかせないのが悪い」
絵里「なるほど」
絵里「やっぱりスタダとか?」
希「スタダは一人で踊っても見栄え悪いやろ」
絵里「何言ってるのよ、あなた達にも一緒に踊ってもらうに決まってるじゃない」
にこ「ちょっと、にこ達を巻き込まないでよ」
絵里「いやあなた達が私に踊れって言ったんでしょ、責任取ってシャル・ウィ・ダンス?」
希「なんかそれ語呂ええやん」
にこ「2回言わなくていいわよ」
希「えりち、あれや、バレエなら一人で踊れるはずや」
絵里「え~、ここで私のバレエ見せちゃうー?」
にこ「ここで見せないでいつ見せるのよ」
絵里「そうは言っても、シューズ無いから無理よ」
希「確かに。それは盲点やった。白鳥パンツでえりちが踊れば大爆笑の嵐やったのに」
希「座長が笑いを求めなくてどないすんねん」
絵里「座長ってなんの座長よ」
にこ「そりゃお笑い集団μ’sのでしょ」
絵里「座長になった覚えはないわ」
絵里「座長になった覚えはないわ」
希「μ’sがお笑い集団であることは否定しないんやね」
絵里「そこはあながち間違いじゃないもの」
にこ「確かに」
希「じゃあえりち以外に誰が座長になるか、と考えると他におらんからえりちが座長や」
絵里「……海未もしっかりしてるようで肝心な時に役に立たないものね」
にこ「来年から大丈夫かしら」
希「ことりちゃんと花陽ちゃんにはツッコミの荷は重そうやなぁ」
絵里「真姫は我関せずが基本スタイルだしね」
にこ「真姫ちゃんだけに?」
絵里「座長として今の発言は認められないわ」
希「穂乃果ちゃんと凛ちゃんに真姫ちゃんの扱い方教えといておかなきゃ」
にこ「あのへんは本能的にわかってるでしょ、そういうの」
にこ「なによ」
絵里「私あれ踊ればいいんじゃない?」
希「あれってなんや」
絵里「コサックダンス」
希「えりちは隙あらばロシアぶっこんでくるから」
絵里「私からロシア取り上げたら何も残らないもの」
にこ「もうちょいあなたのアイデンティティあるから安心しなさい」
希「壇上で突然コサックダンスをしだす元生徒会長の図……」
希「シュールやなぁ」
にこ「うん、まあ次はないでしょうけどね」
希「そうやなぁ。そういえば学校から紅白饅頭もらってたやん。ウチ、お茶いれてくる」
絵里「いってら」ポンッ
にこ「ばってら」ポンッ
絵里「さんくっすん」
にこ「さんくっすん」
希「それじゃ一息ついたところで卒アル見ようやん」
絵里「あー、私まだあんまり見てないのよね」
にこ「アイドルが自分の写真をチェックしなくてどうするのよ」
絵里「あった、これよ」
希「うわ、にこっちの無駄にボリューミーなツインテールをなんとか枠内に収めようとして一人だけ引き気味になっとるな」
にこ「無駄にボリューミーなポニテとおさげのあんたらに言われたかないわよ」
希「ていうか、めっちゃ笑顔やん」
にこ「当然よ、アイドルなんだから」
にこ「なんでそういう言い方するの?」
にこ「不快だからやめなさいよ」
にこ「だいたいそういう二人はどうなわけ?この宇宙ナンバーワンアイドルにこにーがチェックしてあげるから見せなさいよ」パラパラ
にこ「……」
にこ「ちょー真顔」
にこ「なんで真顔なの!?笑いなさいよ!」
希「いや~、たしかその写真撮った日の朝、テレビでやってた占いで最下位やってん」
希「めっちゃテンション下がってん」
にこ「知らんがな!」
希「いや一般人の卒業写真がテレビに使われるのって何か悪いことした時やろ」
希「ウチ、そんなんしないし」
にこ「まあ……希はまだただの真顔だからいいか」
にこ「でも絵里は何!?表情の中に軽く絶望が見えるんだけど!」
にこ「誰か死んだ!?」
絵里「うわー、私ストレスたまってるんだー、ショックだわーって思ってね」
絵里「めっちゃテンション下がってん」
にこ「知らんがな!」
にこ「全部白髪みたいな色してるじゃない!」
卒業式の送辞一つとってもとんでもない重荷押し付けられたことになるんじゃ…
にこ「いや、それも知らないけどさ」
にこ「ついこの間まで笑顔で踊り狂ってたあなた達はどこに行ったの?」
希「踊り狂うって表現なんやねん、ウチらがヤバイ人たちみたいやん」
絵里「でもこの写真撮ったのって一学期の私達三人がμ’sに加入する前だから、この頃の私達は踊り狂ってはいなかったわ」
希「踊り狂うってだからなんやねん」
絵里「そういえば踊り狂ってた頃の写真は無いのかしら」
希「その表現ブームなん?」
にこ「あーライブ中の写真は見た感じなかったわ」
にこ「まあ9人もいるし、なるべく私達だけがフィーチャーされてるのもなかったんでしょ」
にこ「あんだけ笑顔で踊り狂っといて今更何言ってんのよ」
絵里「本番中はほら、アドレナリン出てるから」
絵里「でもいざその時の写真とか映像とか見てみると少し恥ずかしいっていうか」
にこ「じゃあ今思い返してみたらアイドルやってたなんて恥ずかしいと思ってるわけ?」
にこ「えへへー」
絵里「えへへー」
希「wwwwww」
にこ「こっちはいい笑顔じゃない、皆でにっこにっこにーした甲斐があったわね」
にこ「絵里は微妙に腕が低いけど」
絵里「私、真面目でお固い絢瀬さんで通ってきたから恥ずかしかったのよ」
にこ「そのキャラ通してきた結果がさっきの個人写真でしょ?」
にこ「だいたい似たようなものよ」
絵里「そうかしら」
にこ「そうよ」
希「まあ笑えてるんやからにっこにっこにーのおかげなんやろ」
絵里「にっこにっこにー、あー確かに」
にこ「でっしょー?やっぱアイドルたるもの写真に写る時は常に笑顔よ」
希「あれ?別の写真ににこっちおるやん」
絵里「ホントだ、ちっちゃいけどこれにこね」
希「めっちゃブスッとしとるやないか」
にこ「い、いわゆるオフショットよ。レアじゃない」
希「ふ~ん」
にこ「何よその目……」
希(この白紙のページ、小学生の時は意味がわからんかったなぁ……)
にこ「ほら、宇宙ナンバーワンアイドルにこにーがサインしてあげるから貸しなさいよ」
絵里「はいはい、希と私のはもうお互い書いちゃったからにこの貸して」
にこ「ほい」
希「どうせにこっちはあれ書くんやろな~」
にこ「どうせって何よ」
にこ「あんたらもどうせあれ書くんでしょ」
絵里「よし、書き終わったわ」
にこ「こっちも書き終わったから、はい返すわ」
『にっこにっこにー
宇宙No.1アイドルにこにー』
希「やっぱにこっちはブレへんなぁ」
絵里「ほんとにね」
にこ「どれどれ……」
『おうどんさん
のぞみ♪』
『ボ ル シ チ
絢瀬エリョムキン』
にこ「wwwwwwwww」
絵里「wwwwwwwww」
絵里「勝ったわ」
にこ「なんの勝負よwwww」
希「なんでボルシチなん?」
絵里「深い意味は無いけど昨日食べたから」
にこ「くっだらなwwwww」
希「深い意味は無いけどまだ冷蔵庫の中はいってたな~思って」
にこ「二人ともどうでもいいこと書くんじゃないわよwwww」
希「だって今更やん?伝えることは多分もう伝えたし?」
絵里「別に卒業したからって今生の別れってわけでもないし、ね」
にこ「ふー、ふー……はぁ、はぁ……」
にこ「まあ今さらお互い言い残すこともないわね」
「矢澤さん、ちょっと来て。」
帰りのホームルームが終わり、たいして中身の入ってないカバンを持って部室に向かおうとしていた私を担任が呼び止めた。
げっ、にこ何かやらかした?
でもでも1学期の期末テストは赤点なかったし、夏休みの課題だって出来はともかく全部出したし……
心当たりを探しつつ、トテトテと担任の元にかけよる。
うーん、いろいろと考えても叱られるようなことは見つからない。
それにどうやら雰因気的にもそうじゃないみたい。
「卒業アルバムに載せる、部活の写真って1学期に撮ったでしょう?」
ああ……。
そういえばそんなのも撮ったわね。
ほんの数ヶ月前のことだけど、その間にいろいろなことがありすぎて、とっくに忘れてた。
たしか桜も散って間もない頃、だったかしら。
たった一人のアイドル研究部。
他の部は集合写真なのに、うちだけソロショットか。
寂しいな、なんて。
来る日も来る日も部室で一人燻ってただけ。
それでも毎日毎日練習してる他の部と肩を並べてアルバムに載せてもらえるだけ贅沢言ってられないか、って無理やり納得して。
中庭で精一杯の「にっこにっこにー」をかましてやったっけ。
写真屋さんはいい笑顔、って言ってくれたけど。
でもやっぱりどこか……。
本当には笑えてないような気がして、不満が残ったあの写真。
「あの時から部員が増えたみたいね。」
「はい、今は9人です。」
まあアイドル研究部に部員が増えたというより、私があの娘達に取り込まれたと言った方が正しい気がするけど。
そんな小さいことを気にしていたらアイドル失格にこ☆
「私を入れて3人です。」
「あーそうそう、矢澤さんとあの二人ね。まさかあの生徒会長と副会長がアイドルなんてねぇ」
去年のにこだって「あなたは来年、絵里と希と一緒に歌って踊ります」なーんて言われても信じられないでしょうね。
でもそれが事実なんだもの。
事実は小説よりも奇なりってね。
これ最初に言った人、すごいわね。
にこが褒めてあげる。
「へ~、意外ね。あ、そうそう、それでせっかくだからアルバムに載せる写真は1人だけのじゃ寂しいし、3人で撮り直せないかってアルバム担当の先生が業者さんに頼んでくれたみたいなの。」
「ほ、本当ですか?」
「ええ、先方も了承してくれたわ」
とっくに諦めてた一人っきりの集合写真。
それが今になってスリーショットになるなんてね。
ま、諦めてたというよりにこ自身忘れてたケド。
「私じゃなくて担当の先生と無理を聞いてくれた写真屋さんに言ってあげてね」
「はい!」
卒アル担当の先生って誰だっけ?
まあ絵里か希なら知ってるでしょ。
「いつでも大丈夫です」
「そう、じゃあ良かった。 あ!あなた達の部ってユニフォームとかあるのかしら?」
うーん……ユニフォーム、とはちょっと違うけれど
「ステージ衣装ならあります。」
優秀な後輩のお陰でとっても可愛いのがいっぱいね。
「……はーい。」
アイドルの衣装がキラキラしてなくてどうすんのよ。
思わず言いたくなったけど、この言葉はにこの胸にしまっておこう。
当日黙って着ちゃえば何も言えないでしょ☆
「派手すぎたり、肌色が多いと判断したら制服に着替えてもらいますからね」
「…………はーい。」
先読みしすぎて引くにこ。
「わかってまーす。」
担任は「本当に?」なんて目で聞いてきてる。
返事はとっておきの営業スマイル。
「……ならいいの。」
にこのスマイルには敵わなかったようね。
やっぱり世界を救うのは笑顔よ。
「はーい。それじゃあ先生さようならー」
言いつつ、たいして中身の入ってないカバンを持って廊下へ向かう。
「はい、さようなら。部活頑張ってね」
「はーい。」
返事にはもう一度とっておきのスマイルを添えて。
今度は営業用じゃないわよ?
応援してくれるファンなんだから、当然じゃない。
場所はどうしようかしら?
衣装はどうしようかしら?
皆で話し合わなきゃね。
じゃあ、ポーズはどうしようかしら?
ふふ、そっちは決まってるでしょ。
後輩たちには直々に教えてあげたけど、あの二人にはまだだったわね。
さあ、これから特訓よ!
にっこにっこにー♪
終わりやん
というか卒アルの最後のページの下りで吹いたわww
にこ「あーそういや私達そういうの徹底的に避けてきたわね」
絵里「2期で気づいたらセンター試験が終わっててびっくりしたわよ」
希「だからせっかくやしそういう話もしとこうやん」
希「で、にこっちは大学行くの?」
にこ「私は専門学校よ」
希「ああー」
絵里「そうね、私と希は大学進学」
にこ「いつの間に受験勉強とかしてたの」
希「いやウチらは推薦で去年のうちに受かってたんや」
にこ「え!?推薦!?」
絵里「そんなに驚く?」
希「ふふ、何のために生徒会に入ったと思ってるんや」
にこ「……意外と打算的ね」
希「人は100%純粋な善意だけじゃ動かへんねん」
希「ま、内申点のためだけってわけでもあらへんけど」
希「ねー?」
絵里「ねー」
希「髪染めるの校則で禁止やからな、金髪に染めたかった若きえりちは生徒会に入り、校則で金髪を認めさせると決心したんや」
絵里「ちょっと、変なこと言わないでよ、地毛だからねこれ」
希「いやいや実は根元の方を見ると黒いねん」
絵里「適当な事言うなっつの」
絵里「うん」
にこ「どれどれ」
にこ「……」
にこ「あ、白髪」
絵里「ウソ……でしょ……?」
絵里「そ、そんな……」ズーン
にこ「wwwww」
にこ「ウソよ、ウソwww」
にこ「だいたい白髪かどうかなんて私にはわかんないわよ」
絵里「本当!?なんかこう光が反射する感じとか違わない?」
にこ「違わないわよ、全部同じよ」
希「つまり全部白髪ってことやな」
絵里「……」ズーン
絵里「……ちょっと鏡みせて」ズーン
希「ほい」
絵里「何よ、違うじゃない」
希「立ち直り早いな」
絵里「私にはわかるのよ」
にこ「いやわかるとかわからないとか知らないけどさ」
絵里「だからやめなさいよ、地毛だから」
絵里「これ地毛だから」
絵里「ほら、眉だって金でしょ」
希「そんなん言うてもだいたいの絵でウチらの眉なんかほっそいから色とかわからんねん」
絵里「わかるわよ!私にはわかるのよ!」
希「いやわかるとかわからないとか知らんねん」
絵里「私あれだからね?わかることに定評があるからね?」
希「いま何を言ってるかがまずわからんねん」
絵里「いやだから私、染めてないし」
にこ「あんたら含めて私以外全員黒じゃないもん」
にこ「最初会った時、うっわ髪染めてるわ、こいつワルだ、ヤバイわって思ったからね」
にこ「それ私8回やったからね」
希「えりち以外」
絵里「そこで私除外しなくてよくない?」
絵里「いいでしょ?」
絵里「なんかもうそれ面倒くさいでしょ?」
絵里「二人とも私の話聞いてる?」
絵里「なんかもう私が面倒くさい人になるわよ?」
絵里「いいの?それでいいの?」
希「すでになっとんねん」
絵里「えっ」
希「にこっちなに言うてんの?ウチと海未ちゃんなんかにこっちと同じ黒髪やん」
にこ「あんたら紫と青とかよくわからない色じゃない」
希「それは遠目に見たらなんかそう見えるだけやねん」
希「そんな海未ちゃんに向かって青髪とか言ったら海未ちゃん傷つくからやめようやん」
希「ちゃんと近くで見ると真っ黒やねん」
希「真っ黒すぎてなんかもう引くレベルやで?」
にこ「なんかもう引くレベルで黒いの!?」
にこ「ちょ、ちょっと近くで見せなさいよ」
希「ほい」
にこ「……」
にこ「……ドン引きにこ」
絵里「なんでドヤ顔なの?」
希「にこっちはなんか誤解してるみたいやけど、ウチらの髪色ってちゃんと現実的な色やからな」
希「ちょっと赤っぽいとか茶色っぽいだけやから」
絵里「アニメ的誇張表現ってやつね」
希「え、あ、うん、あれは……」
希「うん、あれやろな」
絵里「理事長の娘だし、あれでしょ、許されるんでしょ、そういうの」
にこ「権力と結びついてるとか悪い噂しかよばないからやめなさいよ!」
絵里「第2回ラブライブって開催時期が完全に受験生のこと殺しにきてるものね」
にこ「まあだけど大学受験に失敗したって、偏差値や年収なんかじゃ別に人生の勝ち負けは決まらないわよ」
希「じゃあにこっちはそのへん何で決まると思うん?」
にこ「うーん、そうね、何かの数字で決まるとしたら……」
希「おお」
絵里「名言来たわね」
にこ「やめなさいよ」
希「いいやん、今の。ウチの座右の銘にしていい?」
希「えー、減るもんじゃないし」
にこ「いやなんだか私の運気とか吸い取られそう」
にこ「……」
にこ「あともっと格好良く言いたかった」
希「そこ気にするんや」
にこ「……」
希「どしたん、にこっち」
にこ「いや、こんな時にちょっと真面目な話するのもどうかなって思って」
希「真面目な話?」
絵里「とりあえず話してみなさいよ」
にこ「じゃあ……」
にこ「よかったら……」
にこ「私と一緒にアイドル続けない?」
絵里「……」
にこ「あんたらはアイドル続けたくないの?」
にこ「私は続けようと思ってる」
にこ「今度はスクールアイドルじゃなくてプロのアイドルを目指してね」
希「さすがにこっちやね」
にこ「やっぱり私は本物のアイドルになりたいって」
にこ「あなた達はあんなにキラキラしたステージに立って、もっとあの場所に居たいって思わないの?」
にこ「あの声援やスポットライトを浴びる喜びをさ……」
にこ「たった半年とちょっとの間の、夢みたいな思い出にしてしまって……」
にこ「あなた達は、それでいいの?」
絵里「私だって続けたくないと言えば嘘になるわ」
絵里「できることなら高校3年生をもう一回やりたいって何度も思った」
にこ「なら……私と一緒に」
絵里「でも……あの輝いたステージの上に立つまでにはとてつもない苦労と努力があるっていうことも痛いほど分かった」
絵里「プロの世界を目指すには私には覚悟が足りないと思う……ごめんなさい」
にこ「……そう」
絵里「うんうん、期待にこたえれなくてごめんなさい」
絵里「だけどね、スクールアイドルをやってて私も気づいたことがあるの」
絵里「やっぱり、私は踊るのが好きだって」
絵里「だから大学に行ったら、ちょっと……本格的にダンスやってみようかなって思ってる」
にこ「絵里ならきっとモテモテになるでしょうね」
絵里「ありがとう、でもね、別に私は今でもモテるのよ?」
希「後輩の女の子に、やろ?」
にこ「そういう希はどう?」
希「うーん、ウチ、か……」
希「でももうウチが望んだことは全部皆が叶えてくれたから、思い残すことは無い、かな」
にこ「……そう」
希「だけどウチにもちょっとやりたいことができたんよ、2つね」
にこ「2つ?」
希「んーと、ウチもちょっとダンスやってみたいなって思って」
絵里「あら」
にこ「はぁ、何なのよあんたら二人は」
にこ「でも経験者の絵里と同じタイミングで加入した割にはあんたばっちり踊り狂ってたわよね」
希「だからウチけっこうダンス得意かもしれへん」
希「ならせっかくやし、やってみたいなって」
にこ「じゃああと一つは?」
絵里「あら」
希「ほら、ウチらのライブのお客さんって皆楽しそうやん?」
希「だから今度はウチがお客さんになって、にこっちのこと応援したいなって思って」
希「きっと宇宙ナンバーワンアイドルのファンはとっても楽しいんやろうな♪」
にこ「……」
にこ「あ、ごめん」
にこ(ちょっと感動したとは言えない……)
にこ「そんなこと言うなら、ライブのチケットはいらないって言っても送りつけるからね!」
絵里「えー、私はー?」
にこ「安心しなさい、あんたにも1年にも2年にも全員もれなく送りつけるわよ」
希「それ、取らぬ狸の皮算用って言うんやで」
にこ「ふん、トップアイドルになってみせるわよ!」
にこ「……た、たぶんね」
絵里「もうここにファンが二人いるっていうのに、いつになく弱気じゃない」
希「お、これはのぞみパワーを注入する必要がありそうやん?」モミモミ
にこ「そ、その手つきは何よ……」
にこ「待って!話せば分かるから!」
希「えりち!押さえて!」
絵里「アイアイサー」
にこ「あ、ちょ!離しなさいよ!」
希「ワシワシMAXやぁぁぁ!」
にこ「きゃあああああああああああああ!!!」
にこ「吸い取ったの間違いじゃないの……?」
希「ま、これでちょっとセンチメンタルな話は終わりにしようやん」
絵里「感傷的になるのは11話とか12話で散々やったもんね」
希「そうそう、せっかくハピメカで楽しく締めたんやしその流れでいこうやん」
希「ああ、あれな」
希「なんかまだ教えられないみたいやったなぁ」
絵里「なんか今から3ヶ月後くらいに教えてくれるらしいわね」
希「具体的に言うと6月13日全国ロードショーらしいからそれまで待たないといけないらしいやん」
絵里「どんな話になるのかしらね」
希「μ’sはおしまいってなったのになぁ」
絵里「甘いわ、二人とも」
希「なんやて?」
絵里「私達が卒業するからおしまいにしたんじゃないわ」
絵里「私達が抜けて9人でいられないならおしまいにしようって話だったでしょ」
にこ「たしかにそんなんだった気がする」
絵里「仮に映画が卒業後の話だとしても法律的には私達は3月いっぱいまで、まだ高校生だからスクールアイドルとしてやってけるわ」
希「なるほど、盲点やった」
にこ「それなら心置きなく踊り狂うことができるわね」
絵里「でしょ?これで私がセンターよ!」
希「そうそう!それや!なんでえりちがセンターやねん」
絵里「いや、私に言われても」
希「凛ちゃんとな、2期でウチらの株上がったらしいからそろそろセンターあるかもしれへんな、なんて話してたんやで?」
希「そしたら横からまさかのえりちに取られるとわなぁ」
希「次のナンバリングの話もまだないし、ウチらのワクワクどないしてくれんねん」
絵里「だから私に言われても」
にこ「そうよそうよ、希も凛もアニメでもうやったからいいじゃない、だから今度は私だと思ってたのに」
絵里「にこももうアニメでセンターやったからいいでしょ?アニメでセンターやってないの私だけよ」
にこ「いや私だってまだやってないわよ」
希「にこっち、あれや」
にこ「……あ゛」
にこ「いや、あれはホントごめん」
絵里「別にもう怒ってないわよ」
希「2度目は許さへんけどな♪」
にこ「それはもう大丈夫よ……」
絵里「まあ私達は卒業しても1,2年生は明日も授業だから仕方ないわ」
絵里「週末に卒業祝い兼ラブライブ優勝祝い開いてくれるっていうからそれに期待しておきましょう」
希「卒業祝いはまあわかるとしてラブライブ優勝祝いってうちらなんもしなくていいん?」
にこ「穂乃果がラブライブ決勝と卒業式近いから一緒にやろうつって任せろって言ってたんだから私達は任せとけばいいのよ」
絵里「なんか私達祝われてばっかりね」
希「あと亜里沙ちゃんと雪穂ちゃんの合格祝いもせなあかんな!」
にこ「ちょっと祝いすぎじゃない?」
絵里「まあまあ、希もあれで結構寂しがりやだからね、ちょっとでも皆と一緒にいる理由が欲しいんでしょ」
にこ「あーなるほど」
希「そ、そそそそそそそんなわけあらへんやん!」
希「しとらんわ!ウチあれやからな、バリバリ1人で生きてけるタイプの女やからな!」
絵里「嘘つけ、あんなに写真飾っちゃって」
希「写真くらい飾るやろ!ダメなんか!?バリバリ1人で生きてけるタイプの女は写真飾っちゃいけないんか!?」
絵里「そこまで言ってないわよwww」
希「いやいやいやいや!μ’s素直じゃないグランプリがあったらワンツーフィニッシュのえりちとにこっちにそんなん言われたくない」
にこ「私は素直よ、そんなグランプリあったら6位くらいよ」
にこ「なんせ小学校時代”素直の矢澤”と呼ばれたからね」
希「なんや素直の矢澤って」
希「小学生のセンスとはいえめっちゃダサいからな」
絵里「ちょっと、なんで私が1位なのよ」
絵里「私あれよ?お祖母様に”素直の絢瀬”と呼ばれてたからね」
希「だからなんやねんそれ!」
希「お祖母様だっさいな!」
にこ「1位は真姫ちゃんで2位が絵里でしょ、私は6位よ」
希「自分9位にしないあたりさっきから素直の矢澤は謙虚やな」
希「真姫ちゃんはあれやねん、一見すると素直じゃないあれやけどそれでいて意外と扱いやすいタイプの素直じゃないあれやからあれやねん」
にこ「さっきからあれあれうっさいのよ!」
にこ「あんたの言葉ぜんっぜん頭に入ってこないからね!?」
希「にこっちの頭があれなんやろ」
にこ「だからあれって何よ!」
希「あれや」
にこ「どれだよ!!」
絵里「にこが3位で私が4位。それでいいじゃない」
にこ「なに自分がこの中で一番下にしてるのよ」
希「そうや、えりちなんかあれやで?全国素直じゃない選手権があったらそれもけっこういい線いけるからな?」
絵里「はいはい」
希「なに自分違いますから、私わかってますみたいな雰囲気かもし出しとんねん!」
にこ「全国私わかってますみたいな雰囲気かもし出す選手権があったらあんた優勝候補だからね」
希「そんなことはあらへん」
にこ「そんなことあるわよ、決勝までストレート勝ちよ」
絵里「待ってにこ、それなら結構わたしも決勝までいけると思う」
にこ「なんでここであんたが入ってくんのよ!」
絵里「私あれだから、お祖母様に”ダークホースの絢瀬”と呼ばれてたから」
にこ「お祖母様だっさ!」
絵里「ほら、私わかることに定評あるから」
にこ「それなんなの!?」
にこ「なに!?そのわかることに定評あるってなに!?」
にこ「誰に評されてるの!?」
絵里「お祖母様に」
にこ「だろうな!」
にこ「それでも聞いた私がバカだったわよ!」
希「やっぱにこっちの頭があれやん」
にこ「だからどれだよ!」
にこ「わたしゃ馬じゃないわよ!」
絵里「にこ、ハウスハウス」
にこ「犬でもないわよ!!」
希「ウデュラドットルドー」
にこ「なんだそれ!!!」
にこ「なだめようとしたの!?」
希「いや、今2秒で適当に考えた」
にこ「なんか適当なこと言うんじゃないわよ!」
希「お、落ち着いてにこっち」
にこ「誰のせいでこうなったと思ってるのよ」
希「ウチ実はめっちゃ寂しがりやだって認めるから」
希「1人だと寂しくて死んじゃうって認めるから」
希「人というよりうさぎ寄りの存在だって認めるから」
にこ「うん……まあそこまで言う必要は無いと思うけど、もういいわよ」
希「そ、そんなことあらへんよ……ウチ1人で生きてける女やし……あ、いやうさぎだし……」
絵里「ほら、強がらないの」
希「……」
希「今日は一緒にいてほしい……」
希「え、ホンマ!?」
にこ「しばらくママがチビたちの面倒見てくれるって言うし、私も泊まってけるわよ」
希「じゃ、じゃあ!明日何する!?UNOやる!?」
にこ「華のJKが三人集まってやることの選択肢の一つ目がUNOってどうなのよ」
にこ「そういう問題じゃないわよ」
絵里「あ、私ジェンガやりたい」
にこ「あんたも同レベルか」
にこ「えー?そりゃゲーセンいったり、カラオケとかボウリングいったり、あとショッピングとか?」
希「あ、確かにパァーッとお金使いたいかもしれへん」
にこ「それじゃあどっか遊びに行っちゃう?」
絵里「いいわねそれ、そうしましょう」
希「お揃いとか買っちゃう?買っちゃう?」
絵里「いいわねそれ、買いましょう」
絵里「うーん、ブラジャーとか」
にこ「喧嘩売ってんの?」
絵里「ロシアン・ジョークよ」
希「ロシア関係ないやろ」
希「いいやん!」
絵里「さすがにこね」
にこ「ま、まあそれほどでもあるわね」
絵里「……あ!」
希「どしたん、えりち」
絵里「私それ映画で使わないかも」
にこ「使えよ!」
にこ「語り合っちゃいますか」
絵里「そうね、私の答辞について語り合いましょう」
希「それはもうだいぶ前に片付いたやろ」
にこ「コサックやっとけばオッケーよ」
絵里「ロシアンルーレットとかどう?」
にこ「無理にロシア絡めなくていいのよ」
絵里「無理よ、私はもうロシアから逃げられないの!」
希「任務に失敗した工作員みたいなこと言っとんな」
希「言うてもね、ウチらねぇ」
絵里「そういう話に縁がないし」
にこ「……確かに」
希「えりちなんかソロ曲でいきなり失恋しとるしな」
にこ「ハートがブレイクしてたものね」
絵里「ソロ曲が9曲もあればその中にちょっと重い曲があったっていいじゃない」
希「1人だけ重すぎんねん」
にこ「絵里って愛も重そうよね」
希「あー」
絵里「『あー』って何よ」
希「プレゼントは気合の入った手作りかめっちゃ高いヤツやろな」
にこ「すぐに家族に紹介しそう」
希「一日になんどもメールやら電話やらするやろなあ」
絵里「い、いいじゃない……」
希「ハートがブレイクするわけや」
絵里「ちょ、人のふられ方予想しないでよ」
希「もしくは『君は一人でも生きていけるから』って捨てられるんやろな」
にこ「あー」
絵里「『あー』ってなによ!」
絵里「他のこと話しましょうよ」
希「言うてもえりちのソロ曲ってあれしかないやん」
絵里「いやソロ曲の話から離れましょうよ」
にこ「たしかに真姫ちゃんと絵里はソロ少ないわよねー」
絵里「いや、だからその話はさ、まあ、たしかにそうだけど」
絵里「うーん、まあ私もそろそろもう1曲くらい欲しいかも」
希「にこっちは1期BD特典でソロ貰ったしなぁ」
にこ「希だって2期でソロもらったでしょ」
絵里「私もBD特典はソロがよかったなー、でも海未のとは楽しかったし……」
希「えー、じゃあウチとデュオ組むの本当は嫌だったん?」
希「えへへー」
絵里「……」
希「やれや!」
にこ「wwwww」
絵里「wwwww」
にこ「wwwww」
希「なにわろとんねん!」
にこ「いやそういうネタだしwwww」
絵里「そうそう、それに……」
絵里「可愛かったわよ、希」
希「えりち……!」ダキッ
絵里「希……!」ダキッ
にこ「デーデッデー」
希「あかんあかん、危うくにこっち1人を置いて」
絵里「百合の迷路に迷い込むところだったわ」
にこ「それよりそろそろお腹すかない?」
希「あー、確かにそうやなあ」
絵里「もうそんな時間なのね、ご飯どうする?」
絵里「野菜は?」
希「ない!」
にこ「他に具になりそうなものは?」
希「ない!」
にこ「あなた普段大丈夫なの?」
希「それにそもそも具が無くても大丈夫や」
希「おうどんさんは茹でて麺つゆをかけるだけで美味しくいただける『簡単、安い、美味い』の三拍子揃った最強の料理なんよ」
希「思わずさん付けしたくなるのもわかるやろ?」
絵里「あなたそれ小麦粉と水と麺つゆしか摂取できないからね?」
にこ「たいして変わらないわよ」
にこ「だいたいいくらうどんが安いからってそんな食生活してれば将来医療費がかさんで結局高くつくわよ?」
希「おお、さすが矢澤家長女」
絵里「さすがにこね」
希「めんどい」
絵里「というか誰作るの?にこ?」
にこ「えー、せっかくチビ達に作らなくていい日なんだから人のご飯がたべたいわ」
にこ「絵里作ってよ、ロシアでいいから」
絵里「ロシアでいいからって何よ」
希「でも昨日ボルシチやったんやろ?」
絵里「クォーターだから4日に1回ロシア料理なの」
希「なんやねんその理屈」
にこ「ちなみに一昨日の夕飯は?」
絵里「確かペリメニ」
希「いきなり破綻してるやないか」
希「無理に決まっとるやろ、毎日毎日となりでロシアロシア言われてたら」
希「ウチらにとって韓国や中国よりロシアのほうが身近やからな」
にこ「ちょっと絵里はロシア使い過ぎなのよ」
にこ「そんなんじゃすぐ飽きられるわ」
希「しばらくロシア関連禁止した方がいいんやない?」
にこ「出た、妖怪ミトメラレナイワ」
絵里「それずっと気になってたんだけどさ、私『認められないわ』って本編で言った記憶が無いのよね」
希「いやいや、そんなん言うてもねえ」
にこ「ねえ」
絵里「何よ」
希「学校の許可?」
絵里「認められないわ」キリッ
にこ「wwwwww」
絵里「いやこれ凛が私の真似した時にイメージで言っただけだからね?」
絵里「なんか私のセリフみたいになってるから私もしょうがなく言うけどさ」
絵里「っていうか私のイメージこんなんなの?」
希「そうやね」
にこ「それが絵里よ」
絵里「……」ポンッ
絵里「じゃあもうどっか食べいく?」
希「いいやん、焼き肉行こうやん」
にこ「えー、華のJKが焼き肉行くー?しかも私達ラブライブ優勝したスクールアイドルよ?」
希「言うてウチらはもう普通の女の子に戻りたーいってやったようなもんやし」
絵里「ネタが古いわねー」
にこ「なんか言われたら肉食いたくなってきたわ」
にこ「どっかこの辺安いとこある?」
絵里「いつも生徒会の打ち上げとかで使ってるとこが近くにあるわ」
希「お、いいやん!あそこやな!」
にこ「いや肉は待ってくれるわよ」
にこ「はーよっこいしょっと」
絵里「にこも歳ねー」
にこ「お互いもう18だし若くはないのよ」
希「忘れ物はあらへんなー?」
絵里(……忘れ物、か)
絵里(……音ノ木で何かやり残したことあったかしら)
にこ「ないわよー」
絵里(そうね、何もない)
絵里(高校3年間全部やりきったわ)
にこ「だいたい何か忘れてもすぐ帰ってこれるでしょー?」
絵里(にこの言うとおり)
絵里(忘れ物してもいつでもここに帰ってこれるものね)
希「じゃあ出発やー!」
絵里(ふふ、今日は3人で朝まで楽しみましょう)
絵里(……あ、そうだ)
絵里「待って!行く前にもう一回!」ポンッ
にこ「なにしてんのよww」
希「ほら行くで、エリョムキン!」
にこ「wwwwwwwwww」
終わりやん
映画後ですかもしかしたら書くかもしれませんね
くだらないやりとりがいい
乙
乙
最後の方思い出したかのようにポンッてやるのやめえやwww
とっても良かったやん
所々愛があってそれも良かった
また待ってる
こんな仲間が欲しいな….
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