【ラブライブ!】凛「おむすびころりん」
- 2020.03.28
- SS

凛おじいさんと花陽おばあさんが住んでいました
凛おじいさんはいつものように木の枝を集めに出掛けました。
お昼、凛おじいさんは木の枝を集めるのをやめ、花陽おばあさんが作ってくるれたおむすびを食べることにしました。
巾着袋からおむすびが入った包みを取りだし
凛「いただきます!」
と言いながら包みを開けました。
期待
凛「(こ、殺される…!)」
花陽おばあさんはお米をこよなく愛するおばあさんです。
お茶碗にお米が一粒でも残っていようものなら凛おじいさんは8日間、地下の秘密の部屋に監禁されてしまいます。
坂道を転がって行くおむすびを目に、凛おじいさんは冷や汗をかきながら監禁されていた日々を思いました。
凛おじいさんはおむすびを追いかけようと慌てて立ち上がると、残りの2つのおむすびも転がり落ちていきました。
凛おじいさんは顔面蒼白です。
凛おじいさんは冷や汗が止まりません。
どうにかしておむすびを取り出そうと考えていると、何やら穴の中から声がします。
鼠にこ「や、やったわ!数週間ぶりのご飯よ!こころ!ここあ!小太郎!起きなさい!ご飯よ、ご飯!」
凛「oh…」
凛おじいさんは顔を両手で覆いました。
凛「うっ…」ブワッ
凛おじいさんは涙が止まりません。
ママ鼠「た、ただいま…猫に追いかけられて死ぬかと思ったわ…って、なにそのおむすびは!?」
にこ鼠「ママ!?ママなのね!?なんてことなの!奇跡が1度に2回も起きるなんて!」
凛「よかったにゃ、よかったにゃ…」グスッ
凛おじいさんは感動の涙を流しました。
一頻り涙を流した凛おじいさんは、本来の目的を思い出しました。
凛「あ、う…にゃ、にゃ…」
鼠さんの一家団欒を壊したくない凛おじいさんは頭を抱えました。
すると、穴の中から鼠が一匹顔を出しました。
にこ鼠「あ!もしかして、あなたが私たちにおむすびをくれた神様!?」
凛「うにゃ!?あ、あげたと言うか結果的にそうなったと言うか…」
凛おじいさんはしどろもどろになりながらも、控えめに頷きました。
鼠さんはそう言うと、出てきた穴とは違う穴に入り、大小2つの葛籠を取り出しました。
にこ鼠「本当は二つあげたいけど大人の事情でどっちか選んでね♪」
凛「メタいにゃー…正直、葛籠よりおむすびを返して欲しいけど折角だから凛は小さい方を選ぶにゃ!」
にこ鼠「わかったわ!はい、小さい方!それじゃあバイバイ!ありがとう神様!」
そういうと、鼠さんはもと居た穴の中に帰っていきました。
そう思い、凛おじいさんが葛籠を開けると、中には金銀宝石がところせましと詰まっていました!
凛「にゃにゃ!?す、すっごいにゃー!!」
これでご飯買えばよかったんじゃね?と思う凛おじいさんはふと、ある妙案を思い付きました。
凛「このお金でおむすびを買って食べたことにすればいいにゃ!凛ってばあったまいいにゃ!」
有言実行、凛おじいさんは町でおむすびを買って食べ、午後の枝集めを再開しました。
花陽「お帰りなさい、凛ちゃん!」
枝を集め終わった凛おじいさんが家に帰ると、いつもの様に花陽おばあさんが出迎えてくれました。
凛「今日も疲れたにゃー!」
花陽「ふふっ…お疲れさま、凛ちゃん!あ、そうだ!お昼のおむすびはどうだった?」
凛「きょ、今日も美味しかったにゃー!鮭と梅と昆布!」
いつも入っている具材を言うと、なぜか花陽おばあさんの顔から笑顔が消えました。
ドドドドドドドドドドド
凛「た、食べたよ…?」
花陽おばあさんの声のトーンが一つ低いことに、凛おじいさんは気がつきました。
花陽「今日のはね、良いお米が入ったからいつもとは違うんだよ?たらこといくら、そしてお塩のおむすび…」
凛「」
凛おじいさんは死を覚悟しました。
花陽おばあさんの覇気に負けた凛おじいさんは、事の顛末を話し、葛籠とその中身を花陽おばあさんに見せました。
花陽「なるほど…その鼠さん達はどうだったの?」
凛「すっごく喜んでたよ!凛のこと、神様!って言ったりして!」
花陽「…うん、おむすびは落としちゃったけど、その鼠さん達が喜んでいるなら、もうその事では怒らないよ♪」
凛「ほ、ほんと!?あ、ありがとうにゃ!もう絶対落とさないにゃ!」
花陽「でもね…私に嘘をついたことは許せないかなぁ、って」
凛「……はい」
それから数ヶ月の間、凛おじいさんを 見た人は居ませんでした。
たまたま通りかかった凛おじいさんの隣に住む穂乃果おじいさんは、凛おじいさんの話を耳にし、海未おばあさんにおむすびを作るように言いました。
海未「ほ、穂乃果!やっと働く気になってくれたのですね!」
海未おばあさんは穂乃果おじいさんの企みなど知らず、言われるがままに、おむすびを作りました。
穂乃果「(これで穂乃果も億万長者!海未ちゃんも穂乃果の事を見返すこと間違いなし!)」
わざとおむすびを落とし、鼠が出てくるのを待ちました。
しばらくして、数匹の鼠が顔を出しました。
こころ鼠「あなたが!」
ここあ鼠「おむすびをくれた人!?」
こたれう鼠「」モグモグ
穂乃果「うん!もしよかったら、お礼みたいなのが欲しいなぁ…なんて!」チラッチラッ
そう言うと、一匹の鼠が昨日と同じ穴に入り、大小二つの葛籠を取り出しました。
ここあ「おとなのじじょーってやつで、一つだけしかあげれないんだ、ごめんね…」
穂乃果「ふーん…(そういえばそうだった……ん?あ、そうだ!)」
穂乃果おじいさんは、すこし悪い笑みを浮かべると、突然猫の泣き真似をしました。
ここあ鼠「ひぃぃ!?猫の声!?」
こころ鼠「こ、このままでは私達食べられてしまいます!」
こたろう鼠「…」ジー
そう思った瞬間、穂乃果おじいさんの足に鋭い痛みが走りました。
穂乃果「いっ!?…たぁぁぁぁい!!?」
にこ鼠「妹達脅かしてんじゃないわよ!」ガジガジ
一匹の鼠が穂乃果おじいさんの足の小指を噛んでいたのです。
穂乃果おじいさんはたまらず、噛んでいた鼠を振りほどくと、さっさと逃げていきました。
穂乃果「うぇぇぇん!海未ちゃんに言いつけてやるー!」
にこ鼠「ぺっ!敗血症になって死ねー!…ったく、良い人間もいれば悪い人間もいるものよね…」
鼠さん達も、たまに来る凛おじいさんや花陽おばあさんと一緒に仲良く暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
凛ちゃんのかんきんみたいにゃ
凛「なまくび殺凛」にならなくて本当に良かった
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