【ラブライブ!】希「はーんしーんタイガース♪ フレー、フレーフレーフレー♪」
- 2020.03.29
- SS

にこ「聞こえてるわよ、うっさいわね……」
希「もう、にこっちテンション低過ぎやない? せっかくのナイターやのに」
にこ「ナイターだかライターだか知らないけど、毎回付き合わされるこっちの身にもなりなさいよ」
希「ええやん別にー。にこっち放課後暇なんやろ?」
にこ「だからって何が悲しくて女2人で野球なんて見なくちゃいけないのよ」
にこ「他の野球好きな子を誘いなさいよ」
希「阪神ファンはウチだけやから」
にこ「なによそれ。どこファンとか関係あるわけ? てか私はどこファンでも野球ファンでも無いんだけど」
希「だからこそにこっちを誘ってるんやん?」
にこ「意味分かんない……」
希「細かいことは置いといて。ほら始まるで!」
にこ「で、アンタどっち応援してるんだっけ」
希「え、この前じっくり説明したやん!?」
にこ「そうだっけ? 全然覚えてないわ。てかこの前がいつなのかも覚えてないし」
希「信じられへん……」
にこ「で、どっち? 青い方?」
希「違う! 阪神はグレーの縦縞の方!!」
にこ「ダッサイユニフォームね……もう少しマシなデザインにしないの?」
希「にこっちー……?」
にこ「なんか1人打ったわよ」
希「へ!? って西岡出てるやん!」
にこ「この人よく打つの?」
希「鳥谷はよう打つでー。今年も例年通りやしね」
にこ「ふーん。打てばいいわね」
希「そうやね……!」
にこ「アンタ始まったばっかなのにそんなに真剣に見て疲れないの?」
希「疲れへんよ! 一瞬のプレーを見逃さんためにも……」
「フォアボールです」
希「鳥谷ナイス!」
にこ「は? 打ってないけどいいの?」
希「フォアボールやからね」
にこ(なにそれ意味分かんない……)
にこ「さっきの人はどうなったのよ」
希「フォアボールでランナー1塁やん? ってきゃあああああ!!」
にこ「!?」
希「いけ! 走れ走れ! 西岡ホーム!」
にこ「……」
「ホームイン!」
希「やったあああ!!」ギュウウ
にこ「ちょっ」
希「1点先制やん!!」
にこ「よ、良かったわね」
希「うん! 次はマートン! 今は不調やけど……繋がればもう1点あるやん!」
にこ(ほんっと野球見てると生き生きするっていうか人が変わるわよね、希って……)
にこ「てか離れなさいよ! 暑苦しい!」
希「あ、ごめん。つい」
にこ「ついじゃないわよついじゃ……」
にこ「点入ったら抱きつくのやめなさい、あと大声出すのと」
にこ「めちゃくちゃビックリするんだから」
希「次からは気を付けるな? ってあぁ、マートン三振……」
にこ「しっかしテンポ遅いわね。さっさと投げて打ちなさいよ」
にこ「これ1球目打っちゃダメとかルールないんでしょ?」
希「ちゃんとボール見極めて甘い球待つのがセオリーやん」
にこ「打てそうな球が来るまで待ってるってこと?」
希「まあそういうことやね」
にこ「なんかこっすいわね……」
「フォアボール!」
希「よし!」
にこ「コイツも結局打たないで歩いてるし」
にこ「立ってるだけならにこでも出来そうね……」
カッ
希「きたあああああ!!」ギュウウ
にこ「ちょっ」
希「隼太タイムリー!! 2点目やん!!」
にこ「だから抱きつくなって言ってるでしょ!」
希「梅野頑張れ! 久保ノックアウトや!」
にこ(ああダメだわこれ、聞こえてない……)
にこ(ほんっと野球バカね……希は……)
希「ほらにこっちも応援!」
にこ「はぁ? なんでにこがそんなことやらないといけないのよ」
希「野球見てるんやから応援するのは当たり前やん!」
希「はい一緒に。うーめーの! うーめーの!」
にこ「……」
希「にこっち!!」
にこ「うっさいわね! そんな恥ずかしいこと出来る訳ないでしょ!」
にこ「てかいい加減離れなさいよ!!」
「打ったー!」
希「きゃあああああ!!」
にこ「!?」
「がライト正面!」
希「あぁぁぁ……」
にこ(叫んだり落ち込んだり忙しいヤツね……)
にこ「いやいやいや」
希「まあええわ。2点先制したし♪」
にこ「2点ってすごいの?」
希「2点だけじゃまだまだ試合は分からんけど、幸先は良いよ?」
希「岩田次第ではこのまま勝ってまうかも」
にこ「ふーん。勝てるといいわね」
希「うん♪」
にこ(随分とご機嫌ね……)
にこ(こんなにもニコニコしてる希は珍し……くもないか)
希「さあこの回大事やよー。岩田ちゃんと抑えてやー……!」
「筒香三振! 岩田3人で締めました!」
「立ち上がりは完璧です!」
希「ふふふ……」
にこ「何がそんなに嬉しいのよ。3つアウト取っただけでしょ」
希「岩田は典型的なスロースターターで、立ち上がりが一番の課題なんよ」
にこ「ふーん」
希「フォアボールも無いし三振も取れてるし、今日の岩田は期待できるよー」
にこ(この岩田って人、あの芸人に似てるわね……)
希「よしよし……」
にこ「ねえ希、これいつになったら終わるんだっけ」
希「にこっち、まだ始まったばっかなんやけど……」
にこ「いいから答えなさいよ」
希「9回やで」
にこ「9回!? こんなのを9回もするの!?」
希「序盤戦、中盤戦、終盤戦、見所たっぷりやん?」
にこ「えっと、今が2回の表? でもう40分経ってる訳だから……」
「鳥谷三振!」
希「あぁぁ……」
にこ(きょ、今日中の終わるのこれ……?)
にこ「ねえ希、もう帰っていい?」
希「え」
にこ「だってアンタが応援してるとこ2点取ったんでしょ? 」
にこ「もう勝ちでいいじゃん」
希「な、なに言ってんのにこっち……?」
にこ「むっかつく顔するわねアンタ……ぶん殴るわよ……?」
希「試合はまだまだこれからやん! 帰るなんてとんでもない!」
にこ「だってこれ打つとこ見るのはまだいいけど投げるとこ見ても面白くないし……」
希「うぅ、そんな野球知らん人が百人おったら百人言うようなこと……」
にこ「何よりもコイツら投げるの遅いし」
希「そういうスポーツなの! 一球の駆け引きが大事なの!」
にこ「とにかく私この回終わったら帰るから」
希「うぅ、そんな殺生なこと言わんとってよぉ……」ギュウウ
にこ「だーかーら抱きついて来るなって言ってるでしょ!?」
にこ「逆転していいの?」
希「アカン」
にこ「どういうことよ……」
希「ゲームセットまで何が起こるか分からんのが野球やん!」
希「最後まで見んかったら絶対に後悔するで!?」
にこ「いやもう現在進行形で後悔してるから……これ以上後悔することもないだろうし……」
希「にこっちぃ……」
にこ「そ、そんな目で見るんじゃないわよ!」
にこ「てか私じゃなくて野球を見なさいよ野球を!」
希「にこっちも一緒じゃないと嫌やぁ……」
にこ「なんで私なのよ! それこそ絵里でも誘いなさいよ!」
希「えりちは巨人ファンやから……」
にこ「何よそれ。好きなのは同じ野球でしょ? なら何も問題ないでしょ」
希「応援してるチームが違うの!」
にこ「じゃあ絵里にアンタが好きなチームを応援してもらいなさいよ」
希「……はぁ。にこっちはホンマにアホやね」
にこ「マジでぶん殴るわよアンタ」
希「とにかく、騙されたと思って最後まで一緒に見て」
にこ「私もうアンタに3回くらい騙されてる記憶があるんだけど……」
希「い、今までの試合は負け試合ばっかやったし、貧打戦も多かったから……」
にこ「はぁ……たっくもう、5回までよ」
にこ「ってより19時30分まで。今日は見たいテレビあるんだから」
希「ほらにこっち! ランナー2塁でバッター上本やで!」
希「ここ見所やで!」
にこ「はぁ……」
希「うーえーもーとーひろーきー」
にこ(なんか歌い出した……)
希「猛虎の嵐よー今、ふーきーあれーろ」
希「かっとばせー! うーえーもと!」
希「ほら、にこっちも」
にこ「歌えるか!!」
希「応援したら思いが通じるんやで!」
にこ「んなわけないでしょーが……」
にこ「こんなくねくね動いてるヤツが打つわけ」
「上本破った! 一二塁間!」
にこ「……」
希「ふふ……」
にこ「ドヤ顔でこっち見るな」
凛ちゃんはラーメンがおいしいから当然…
にこ「誰よ」
希「今打ってる人。って言っても知る訳ないかぁ」
希「マリーンズ日本一になったの10年前やもんなー」
にこ「10年前ってアンタも私も8歳でしょ……知る訳ないでしょーが……」
希「当時はテレビとかいっぱい出てたんやで?」
希「それこそ幕張のスピードスターって言われて、メジャーにも行ったすごい選手で……」
にこ「まるで昔は凄かったみたいな言い草ね」
希「い、今も凄い選手やで? 今年はよう打ってるし……」
カツッ
希「あ……」
にこ「アウトね」
「セーフ!」
にこ「セーフぅ!?」
希「きたああああああ!!」
にこ「え、こんなしょっぱいので1点入っていいわけ?」
希「1点は1点やで! これで3点差や!!」
にこ「普通にやってりゃアウトでしょあれ。ダメダメじゃない」
希「相手の守備もそうやけど西岡の足が活きたんやで!」
にこ「あーはいはい、すごいすごい」
希「次は鳥谷や! ここで打ってダメ押し……!」
カツッ
希「……」
にこ「ま、まあ1点入ったからいいじゃない」
希「このあたりがチームの調子がイマイチあがらん理由やなぁ……」
希「ダメ押しの1点が……」ブツブツ
にこ(勝ってるからいいけど負けてると悲惨なことになりそうね……)
「三振! 岩田この回も三者凡退です!」
にこ「調子良さそうね」
希「今年で一番の出来かもしれんわ……」
にこ「こうやってサクサク相手の攻撃終わらせてくれるのはありがたいわ
にこ(時間の都合的に)
希「テンポ良く投げるっていうテーマは去年から岩田が取り組んで来てたことやからね!」
にこ(我が事のように自慢げに話すわね……)
にこ(野球好きってみんなこんな感じなのかしら)
希「今日は調子良さそうやし、岩田には出来るだけ長く投げて欲しいわ」
にこ「同感ね。さっさと投げてさっさと試合を終わらせて欲しいわ」
希「もう、そんなことばっか言って……」
にこ「これ大阪のチームなんでしょ?」
希「阪神は兵庫の球団やで」
にこ「どっちにしろ縁もゆかりも無いと思うんだけど」
希「ウチが阪神応援する理由なんて1つだけやん?」
にこ「……まさかとは思うけど」
希「そのまさかやん」
にこ「……ねえ、帰っていい?」
希「だめ」
にこ「はぁぁ……」
希「きっかけなんてなんでもええんよ」
希「だからにこっちも、ウチをきっかけに阪神好きになろうよ。それで一緒に応援しよ?」
にこ「他を当たりなさい」
希「ウチにはにこっちしかおらんねん……」
にこ「顔が近いのよ……! 離れなさい鬱陶しい!」
希「あぁん」
にこ「げっ……もう20時だし……!?」
にこ「ごめん希、そろそろ帰るわ」
希「さ、次は7回やでにこっちー。ラッキー7や」
希「なんだかんだ久保は3失点でQS達成やけど、それ以上に岩田の調子がええね」
希「6回投げて被安打0はなかなか凄いことで……」
にこ「あー、分かった分かった。明日の朝でも聞いてあげるから今日はお開きよ」
にこ「阪神このまま勝つと良いわね。私もスポーツニュースくらいは見てあげるわ」
希「久保代わるんかなぁ。立ち直ってるからこのまま投げそうやけど……」
にこ「……ちょっと」
希「追加点欲しいなぁ。ハマスタで3点は簡単にひっくり返るから、せめてもう1点……」
にこ「手! 離しなさいよ!!」
希「3回だけ……あと3回だけやから……」
にこ「ふざけんな!」
希「岩田は今、6回投げてパーフェクトやねん」
にこ「何よパーフェクトって」
希「一本も安打打たれてないってこと!」
希「これをもし9回まですればな……ノーヒットノーランやねん」
にこ「……すごいの?」
希「めちゃくちゃすごい。ラブライブ優勝くらいすごい」
にこ「そ、それはすごいわね」
希「そんな大記録が達成するかもしれへんのに、にこっちは帰るっていうん!?」
にこ「うん。じゃあね、また明日」
希「にこっちぃぃ!」
にこ「だーもう! 抱きつくなアホ! 離れなさい!!」
希「嫌や離さへん! 岩田がヒット打たれるまで離さへん!!」
にこ「マジでぶん殴るわよ!!?」
希「ウチの家で見ればええやん……たぶんそれまでには野球終わってるから……」
にこ「騙されないわよ! 野球なんて何時間も延長するのがお約束って知ってるんだから!」
希「うっ……」
にこ「だいたいここでその番組見ちゃったら帰る頃には22時よ22時!」
にこ「そんな時間に外出歩くなんてごめんよ!」
希「泊まっていけばええやん?」
にこ「明日平日なんですけど……」
希「大丈夫、明日に支障出ることはせえへんから!」
にこ「当たり前でしょうが……!!」
希「痛い痛い痛い!?」
「あーっとデッドボール!」
希「!」
にこ「あ、ランナー出た」
にこ「ほら、ノーヒットノーランとやらもこれで終わりでしょ。とっとと離しなさい」
希「デッドボールはノーノーとは関係ないんやで!」
にこ「どういうことよ! 意味不明なんですけど!!」
希「ほら、一緒に岩田応援しよ! まだ夢は途切れてないで!」
にこ「かーえーるー!」
希「岩田がヒット打たれたらにこっちのこと離す!」
にこ「そんなもんいつになるか分からないでしょ!」
希「いや、分からんで~? ランナ―出した岩田は急に崩れたりするから」
「抜けた! 三遊間!」
「DeNA、ノーノー阻止です!」」
希「……」
にこ「……離しなさい」
希「い、一点取られるまで……」
にこ「アンタいい加減にしなさいよぉ~……!!」
希「あぁぁ、阪神ピンチや! ヤバいヤバい!?」ギュウウ
にこ「ってもう20時30分!? ヤバいヤバい!?」
希「踏ん張って岩田……! ここ抑えると抑えんでは全然……!」
「打ったぁー! センター前!」
希「きゃあああああああ!!」
にこ「きたああああああ!!」
「ホームイン! ベイスターズ1点返しました!」
にこ「ほら! 解放しなさい! 今すぐよ! アンタさっき自分で1点取られたら、って……」
希「あわわわわわわ……!」ギュウウ
にこ「ちょっとーーー!!」
希「球数も少ないし、まだ後続抑える力は残ってるはず……!」
にこ「ちょ、離しなさいよ!!」
希「頑張って岩田……! 頑張って……!!」
にこ「ま、マジで。ちょっ」
にこ「始まる! 始まっちゃうから!!」
「さあここからDeNAの逆転劇が始まるのか!!」
希「そ、そんなことないよ! ここは岩田が後続をピシっと抑えて……!」
にこ「んな話をしてるんじゃなーい!!」
「打ったー!! またしてもセンター前!」
希「へっ!?」
にこ「!?」
「ランナーホームイン! 1点差! 1点差です!!」
希「あわわわわ……」
「中西コーチたまらずベンチを飛び出します!」
にこ「はっ! ざまあないわね! 私にこんなことした報いよ!」
希「うぅぅ……岩田ぁ……」
にこ「ホームランで逆転よ!」
希「にこっちどっちの応援してるん!?」
にこ「アンタが応援してない方よ!」
希「にこっち~……!」
「投手交代です!」
希「あぁ……岩田……」
にこ「交代? 炎上ってヤツ?」
希「してない!」
にこ「どっちでもいいわ。後から出て来るのなんてヘボいヤツなんでしょ」
希「そ、そんなこと……!」
希「いや、確かに阪神は先発の層に比べれば中継ぎは数段落ち……」
にこ「逆転よ! 打ちなさいバルなんちゃら!」
希「安藤!? 投手安藤!? お願いやから抑えてーー!!」
「ショート正面! アウト!」
「安藤抑えました!!」
希「やったあああああああ!!」
にこ「ちっ……使えないわね……」
にこ「もうこんな時間……間に合わない……」
希「残念やったね」
にこ「の~ぞ~み~……!」
希「ほら、もう諦めて一緒に阪神応援しよ?」
にこ「するわけないでしょうが!」
にこ「アンタ21時になったら絶対にリモコン渡しなさいよ……!」
希「そ、それはちょっと……今めちゃくちゃええところやし……」
にこ「もし見れなかったら二度と一緒に野球なんて見ないから」
希「わ、分かった! にこっちの見たいヤツは録画しとくから! それで許して!」
にこ「なんでよ! どう考えてもこっち優先でしょ!?」
にこ「そっちを録画しときなさいよ!」
希「野球は生で追うことが一番大切やねん! 録画で見るなんてアカン!」
にこ「アンタねぇ……!」
「行ったぁぁ!!」
希「!?」
にこ「!?」
「レフトスタンド突き刺さったー!!」
「後藤代打ホームラァァァァンン!!」
希「」
にこ「うおっしゃあああああ!!」
希「そんな……」
にこ「はっはーん! ざまあないわね! 天罰よ天罰!」
希「岩田の勝ち星が……」
にこ「ほら、このままサヨナラよ! 打って打って打ちまくりなさい!!」
希「まだ8回やからサヨナラにはならんよ……」
にこ「あ、そうなんだ……」
にこ「ま、まあいいわ。とにかくこれで同点よ!」
にこ「よくわかんないけどホームラン打ちなさいホームラン!」
希「後続だけは……後続だけは抑えて……」
「アウト! チェンジです!」
「福原凌ぎました!!」
希「はぁ……首の皮繋がった……」
にこ「ほんっと使えないわね……」
にこ「横浜よ」
希「もう! もう!!」
にこ「アンタが悪いんでしょ!」
希「にこっちを阪神ファンにするために呼んだのに……」
にこ「こんな仕打ちされといてどうやって阪神好きになれって言うのよ」
希「ウチのことは嫌いになっていいから……阪神のことは嫌いにならんとって……」
にこ「いや別に阪神も横浜もどうでもいいけど……」
「さあ9回表。マウンドに上がるのは山崎です」
希「や、山崎……」
にこ「凄い投手なの?」
希「ルーキーやのにこの時期に4Sもしてる横浜期待の若手投手や……」
希「この前の甲子園も阪神は完璧に抑えられて……」
にこ「へえー。良い感じなのね」
にこ「じゃあ阪神は打てそうにないし、こりゃ横浜のサヨナラね!」
「ゴメス打ったぁ!!」
「センター全身守備超える!!」
「DeNAを引き離す2点タイムリーツーベース!!」
希「やったあああああああああ!!」ギュウウ
にこ(終わったわね……)
にこ「はん、所詮はペーペーね……全然ダメじゃない……」
希「こら、にこっちさっきから口悪いよ」
希「応援はしても悪口なんて言ったらアカン!」
にこ「はいはい、悪うございましたー」
希「もうっ……」
にこ「てかこれもうゲームセットでしょ。あと1回で2点も取れるわけないじゃん」
希「まあ難しいやろなー」
希「阪神のクローザーはオスンファンやからね」
にこ「凄い投手なの?」
希「韓国球界最高と言われるクローザーやん!」
にこ(韓国最高? 凄いのか凄くないのかよくわかんないわね……)
「打ったー! ランナー出ます!」
にこ「なんか打たれてるけど」
希「い、いつものことやから……」
にこ「大丈夫なのそれ……?」
にこ(ホームラン打たれた時はこの世の終わりみたいな顔してたのに……)
にこ(今はこんなにも楽しそうにして……)
「インコース! 見逃し三振!!」
「ゲームセット!」
「5-3! 阪神タイガース勝ちました!」
希「きゃあああああああ!!」
希「勝ったぁぁぁぁ!!」
にこ「最後はあっけないもんね……」
希「やった! やったでにこっち!」
にこ「良かったわね」
希「いやー、横浜の追い上げは凄かったわ!」
希「でも最後はやっぱりゴメスやね! ふふふ」
にこ(希ってこんな子供みたいに笑ったりするんだ……)
にこ(いつもは大人っぽいっていうか、落ち着いてるからなんか新鮮かも……)
これがギャップ萌ってやつなのか
にこ「……そうね。後藤がホームラン打った時は正直テンション上がったわ」
希「あはは、そっちなんや……」
にこ「別にどっちのチームでも良いでしょ」
にこ「野球が面白く感じたのに代わりはないわ」
希「そっか……それもそうやね」
にこ「……」
希「……」
希「迷惑、じゃなかった?」
にこ「……どういうことよ」
希「にこっち、一時は本気で帰りたがってたから……」
にこ「迷惑よ、迷惑だったに決まってるでしょ」
希「……」
にこ「でも、まあ……許してあげるわ」
にこ「あの時帰ってたら……こんな気持ちにはなれなかっただろうから」
希「にこっち……」
にこ「ま、たまには悪くないわね。野球観るのも」
希「じゃあ……またウチと一緒に野球観てくれる?」
にこ「……次は詳しいルール教えなさい」
にこ「打たずに歩いてたの、未だに意味不明なんだから」
希「にこっちぃ……」ギュゥ
にこ「暑苦しいから抱きつくなって言ってるでしょ……もう……」
希「いつか一緒に甲子園行こうな……」
にこ「甲子園ってどこにあるのよ」
希「兵庫」
にこ「……遠慮しとくわ。一人で行って来なさい」
希「いけず……」
「~♪」
希「!」
希「これは六甲おろし……!」
希「にこっち! 歌おう!」
にこ「絶対嫌」
希「ええ!?」
希「あ、始まる! ほら早く!」
にこ「てか歌詞知らないし!」
希「六甲おろしに―♪」
希「颯爽とー♪」
希「蒼天翔けるー♪」
希「にーちーりーってああっ!? なんでチャンネル変えるん!?」
終わり
この二人の感じがすごくいいね
また他の試合でやってほしい
一緒に野球見たい
今日はハマスタだしなくはないかなって
乙です!
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