【ラブライブ!】海未「海未知ってるよ。穂乃果なら賢い選択ができるって」
- 2020.03.30
- SS

海未「穂乃果は電車のポイントを操作する仕事をしています」
海未「ある時、分岐した後の線路、A線とB線にそれぞれ人がいました」
海未「A線には、顔も名前も知らない人たちが5人います」
海未「B線には、ことりがいます」
海未「あと数秒で電車がポイントを通過します」
海未「すぐに電車を停止するよう指示しても手遅れです」
海未「さて、穂乃果ならA線とB線のどちらに電車を走らせますか?」
穂乃果「…これまた唐突だね」
海未「いえ、見知らぬ人たちを見捨てるか、ことりを見捨てるかの二択です」
穂乃果「そんなの、穂乃果には決められないよ…」
海未「…では、私の出した答えを言います」
海未「私ならば、迷わずA線の見知らぬ人間を見捨てます」
穂乃果「え、何で…?」
海未「ことりは私の大切な人ですから、見知らぬ人間たちよりも余程価値があります」
穂乃果「そんな…」
穂乃果「穂乃果は…皆助けるよ!」
海未「ほう、どうやって助けるつもりですか?」
穂乃果「穂乃果がことりちゃんを突き飛ばして、そのまま電車がB線を通れば皆助かるよね?」
海未「そうですかぁ……そのような事、実際にできるとは思えませんが」
穂乃果「もしそんな状況に陥ったらどうなるか分からないけど…でも、やるったらやる!」
海未「…」
ことり「…海未ちゃんが?」
穂乃果「うん、何だかよく分からないこと聞いてきたんだ」
ことり「んー何かあったのかな~」
穂乃果「どうだろう…。あ!前に海未ちゃんが死んでもいい、とか言ってたっけ…」
ことり「ええ!?益々海未ちゃんが心配だよ~」
穂乃果「…ことりちゃんでも分かんないか~…」
リビング!
レバー「チョコン」
穂乃果「ん、これ何だろう…?」
『このレバーはポイントに繋がっています。』
穂乃果「すごい達筆だ…。これ書いたの、海未ちゃん…?」
prrrrrrrrrrrrrrr
穂乃果「電話だ…はい、もしもし」
海未『穂乃果、テレビを付けてください』
穂乃果「え?うん…」
ポチットナ
TV「ザ…ザァー…」
TV「…ょ……すけてぇぇ…!」
穂乃果「!?何これ…何で!!」
ことり『うぅ、動けないよ~!』
にこ『とにかく縄を解けばいいのよ!!』
希『それができへんから困ってるんやろ!』
真姫『何よこれ!ふざけないでよ!!』
凛『凛たち…このままじゃ…!』
絵里『皆、落ち着きなさい!!』
花陽『誰か助けてぇぇぇ!!』
海未・TV『穂乃果』
穂乃果「…え?海未ちゃん!?海未ちゃんも線路に…何で!?」
海未・TV『穂乃果、落ち着いて聞いてください』
海未・TV『今、私と穂乃果を除くメンバーがいる線路をC線、私がいる線路をD線とします』
海未・TV『そのレバーも上下でC線とD線に分かれています』
海未・TV『もう時期この路線に電車がやって来ます。ポイントを通った電車はC線とD線のどちらかを通ります』
海未・TV『穂乃果は、どちらを殺すかを決めてください』
海未『いいえ、私は真剣ですよ』
穂乃果「どちらかを見捨てるだなんて……そんなの、できるわけないよ!!」
TV『穂乃果はどちらかを選択しなければいけません。私か、それともメンバーか』
海未『因みに今のポイントはC線の方に動いてますので、何もしなかった場合はメンバーが轢き殺されます』
穂乃果「うぅぅ…」
海未・TV『もうすぐ電車が来ます。決断はお早めに』
穂乃果「私が、決めるしかないの…?」
穂乃果「……メンバーの皆は拘束されて動けない状態…」
穂乃果「…」
穂乃果「海未ちゃん。そこを退いてよ」
海未『退きませんよ?』
穂乃果「お願いだから……退いてよ!!」
海未『…それじゃダメなんです』
穂乃果「え?」
穂乃果「…………………………」
レバー「カタンッ」
海未『………穂乃果…?』
レバー「D」
海未『…な、何故…!』
穂乃果「……ごめん…私はそこまで強くないよ…」
海未『何故………何故、何故、何で!!!』
穂乃果「海未ちゃん…?」
海未『ことりですね。あいつがいるから私が見捨てられたのですね』
穂乃果「……海未ちゃん」
海未『あいつさえいなければ私は穂乃果に選ばれてた。あいつさえいなければ穂乃果は私のものだ。あいつさえいなければ…!!!』
穂乃果「違うよ!!!」
海未『!?』
穂乃果「もし、ことりちゃんもD線にいたとしても、私はそっちを選んでたよ」
穂乃果「……海未ちゃんがどうしてこんなことしたのか、穂乃果には分からないけどさ」
穂乃果「海未ちゃんが本当は生きたいって思ってるんだってよく分かるよ」
穂乃果「元々のポイントがC線に動いてたとしても、どうしてそっちに海未ちゃんはいないの?」
海未『…』
穂乃果「海未ちゃんは私がどちらも選べないって分かってたんだよね。だから自分は助かるために、デフォルトのC線に皆を置いた」
海未『……………』
海未『そうかもしれません…。私は穂乃果に見捨てられることを恐れていたのですね…』
穂乃果「…海未ちゃん」
BBT『ポッポヤー』
海未『おや、電車が来たみたいです』
穂乃果「海未ちゃん…!」
海未『穂乃果………すみませんでした』
穂乃果「謝らなくていいから…早く横に退けて!!」
海未『…もし私が死んだなら、穂乃果は悲しんでくれますか?涙を流してくれますか?一生忘れないでいてくれますか?毎日御墓参りに…』
穂乃果「当たり前だよ!悲しいし泣いちゃうし一生忘れられないよ!!だから…!」
海未『………最後にそれが聞けてよかったです』
穂乃果「海未ちゃ…!!!」
ガタンゴトンガタンゴトンガタンゴトントントンン
穂乃果「海未ちゃん…うぅぅ………何で…」
海未「私なら、ここにいますよ」
穂乃果「……え?海未ちゃん…?どうして…」
海未「今、TVに映っていた映像は合成です」
穂乃果「……へ?」
海未「電車が通過する映像をベースとして配置し、そこにリアルタイムで撮影している映像を合成したのです」
穂乃果「……じゃあ、最初から…」
海未「ええ、誰も死ぬことはなかったんです」
海未「…穂乃果の愛を確かめるためです」
穂乃果「はい?」
海未「穂乃果は私と付き合ってからもことりや他の人とばかりいました。なので私とμ’s、どちらが大事なのかを知ろうと」
穂乃果「はぁ?」
海未「…」
海未「穂乃果は私と付き合ってますよね?」
穂乃果「いつそんなこと言ったっけ……」
海未「………穂乃果が…、穂乃果が私のことを好きだと言っとたのではありませんか…!!!」
海未『とうに日は沈んでしまいましたね』
穂乃果『そうだね~。月が綺麗だ…』
海未『!?』
穂乃果『…海未ちゃん?』
海未『………死んでもいいです…』
穂乃果『!?』
穂乃果「ええ!?何で告白になるの…?」
海未「………じゃあ私は何のためにこんな事を…」
穂乃果「えーと………何でだろう?」
海未「………」
海未「死にます!死なせてください!!」
穂乃果「わー!ストップストップ!!」
海未「悪しきことりも巻き添えにして死にます!!!」
穂乃果「海未ちゃん落ち着いてー!!」
穂乃果(海未ちゃんは精神科に通い始め、徐々に回復していってるみたいです)
穂乃果(まあ…付き合うって言うより付き添うの方があってるかもしれないね…)
海未「そうですか………穂乃果はいつ私と付き合ってくれるのですか?」
穂乃果「あーまだまだかかりそうだね…」
海未「穂乃果?聞いていますかー?穂乃果ー!」
穂乃果「わー!もう分かったよ!!」
海未「え」
穂乃果「あ」
海未「付き合ってくれるんですね!!では早速…」
穂乃果「待って!ストップ!!ドンタッチミー!!!」
海未「シュン」
海未「ということはつまり病気が治れば穂乃果と私は結ばれるということですね!!」
穂乃果「えぇ………うん、まあいいか!」
海未「…穂乃果ぁ!」
穂乃果「じゃあ治ったらどこかデートに行こうよ!どこがいい?」
海未「[ピーーー]」
穂乃果「却下で」
「何故ですか~!」「海未ちゃん顔が怖いもん!」
穂乃果(その後、私たちは初デートに行きました)
穂乃果(一応、付き合ってることにはなってるんだけど、まるで恋人みたいなことをしてないなぁ…)
穂乃果(まあ相手が海未ちゃんだからね!やっぱり海未ちゃんは海未ちゃんだ!)
穂乃果「ねえ、海未ちゃん」
海未「何ですか」
穂乃果「私、昔の海未ちゃんと同じ病気になっちゃったみたい」
海未「そうですか。それは恋の病ですね」
穂乃果「恋かー…穂乃果は恋してるんだね~」
海未「誰に恋をしているのですか」
穂乃果「んー多分、恋に恋してたんだよ」
海未「…はい?」
海未「…それも、もう叶いましたね」
穂乃果「うん………私は、海未ちゃんに好きしてたんだ」
海未「私たちは遠回りする必要も無かったのですね」
穂乃果「あはは、本当にね………」
穂乃果「愛してるよ、海未ちゃん!」
即死のこと忘れてた…
ありがとう
久しぶりのほのうみ
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