【ラブライブ!】海未「(歌詞書いてくるのすっかり忘れていました…!!!)」
- 2020.03.31
- SS

海未「……へ?(あ…か、完全に忘れていました…)」
海未「(どどどど、どうしましょう…い、今から書く…?いやいや、間に合わないし、クオリティが低くなります…)」
穂乃果「海未ちゃん?おーい、海未ちゃーん!」
海未「(し、しかたがありません…書き忘れたのは私のミスですし、潔く謝って書けるまで待ってもらいましょう…)穂乃果、実は!」ガタッ
パサッ
穂乃果「ん?なーんだ!海未ちゃんちゃんと書いてきてくれてるじゃん!?」
海未「あ!そ、それは…!(タイトルしか書いてない歌詞の紙!)」
穂乃果「どれどれ…ふむふむ…」
海未「(ああ…いえ、これで私が歌詞を書き忘れたのがわかったはずです…)」
海未「……ほぇ?」
穂乃果「タイトルはSTART:DASH!かぁ…今から始まる私たちにぴったりの曲だね!」
海未「え、ええ…(あ、あれ?歌詞書いていましたっけ…?でも私書いた覚えが…)」
穂乃果「早速あの子に渡してくるね!」ダッ
海未「ま、まぁ結果オーライですね…たぶん私の記憶違いだったのでしょう…」
海未「……でも、あんなタイトルでしたっけ?」
穂乃果「あ、そうだ海未ちゃん、今日7人で初めて歌う曲の歌詞書いてきて見せてくれるって言ってたけど、大丈夫?」
海未「はい、大丈夫ですよ!(フフン、今回は抜かりありません!しかも自信作です!)」
海未「えーと…あれ?」ゴソゴソ
穂乃果「…?海未ちゃん?」
海未「……(書いたまま家に忘れた…)」
穂乃果「まさか歌詞書いたノートを家に忘れたとか…」
海未「うぇえ!?ま、まさかそんな!穂乃果じゃありゅまいし!」
穂乃果「(噛んだ…)じゃあ早くー、見・せ・て?」
海未「は、はい…(く、慌てて自分の首を絞めてしまいました…ど、どうしましょう)」ゴソゴソ
穂乃果「…?それが歌詞?」
海未「…!?(な、何ですかこの歌詞は!?私こんな歌詞書いた覚えがないです!)」
穂乃果「これからのsomeday…おおー!流石は海未ちゃん!」
海未「え、ちょ、ちが…(わ、私が書いたのはちょっとロックな感じの『ダークネスライト~深淵の光~』という歌詞で!)」
穂乃果「ねぇねぇみんなー!海未ちゃんがすごい歌詞書いてきてくれたよー!」
海未「」
にこ「ちょっと!私のとこかっこよくって言ったでしょ!」
ことり「それなら衣装はー…でー…とかどうかな?」
花陽「うん!それすっごくいいと思うよ!」
凛「かよちんがそういうなら凛もそう思うにゃー!」
穂乃果「よーし!真姫ちゃん、曲できたら教えて!振り付け考えなきゃいけないし!ね、海未ちゃん!」
海未「え、ええ…(『ダークネスライト~深淵の光~』が本当の歌詞だとは言い出せない雰囲気に…せっかくにこ先輩のところかっこよくしたのですが…)」
絵里「海未!今度の学校説明会で歌う歌の歌詞はできた?」
海未「はい!…これが歌詞ノートです!」
絵里「ありがと!どれどれ…」パラパラ
海未「(ふふふ、今回こそ抜かりはありません!あの日からちゃんと忘れ物チェックを毎日しましたし!)」
海未「(何より今回の歌詞…『私たちのロード~光の差す道~』は過去最高の出来です!)」
絵里「…いいじゃない!流石海未ね!」
海未「と、当然です!(や、やりました!絵里には高評価みたいです!)」
海未「……ん?」
絵里「早速真姫に見せてくるわね!」
海未「あ!ちょ!ちょっと待ってください!絵里!」
絵里「?どうかしたの?」
海未「ちょ、ちょっとノート貸していただけますか?」
絵里「え、ええ…」
海未「………」
海未「!?(わ、私の書いた『私たちのロード~光の差す道~』がまったく別の歌詞になってる!?)」
海未「……(こ、この歌詞…確かに良い歌詞です。とても心に響く…絵里が絶賛したのも頷けます)」
海未「(この歌詞の前では私が書いた『私たちのロード~光の差す道~』はゴミクズも同然…)」
海未「(し、しかたがありません、どこのどなたかは知りませんがこの歌詞、お借りいたします…)」
海未「い、いえ!最終チェックをしていただけです!」
絵里「ふふっ、大丈夫よ!私が保証するもの!」
海未「え、ええ…(くっ…!私もこのこのぐらいの歌詞が書けるよう努力しなければ!)」
海未「か、書けた…学園祭用のライブの歌詞…」
海未「こ、これは今まで最高の歌詞です!この『 No brand girls』!」
海未「おっと…」フラッ
海未「あぁ、もうこんな時間ですか…寝なければ…」
海未「これで…練習期間が十分にとれ…ま、す…」
海未「Zzz…」
カリカリカリカリ
海未「(私の机の上に誰か…?)」
海未「(女の…人?)」
海未「(というか…これは…夢?)」
海未「(う…急に睡魔が…)」
カリカリカリカリ
海未「(……Zzz)」
海未「う…朝、ですか…」
海未「とりあえず顔洗って、朝食の手伝いを…」
海未「あれ?歌詞ノートが開いて…」
海未「!!??」
海未「タ、タイトルは変わっていませんが歌詞がところどころ変わってる…!?」
海未「いったい誰が……も、もしかして…」
海未「し、しかしアレは夢では…?」
海未「…この歌詞、私が書いたものよりとても心躍るものがありますね」
海未「と、もうこんな時間ですか!早くお母様の手伝いに行かなければ!」
海未「希、ちょっと相談があるのですが…」
希「ん?海未ちゃんがウチに相談なんて珍しいなぁ?」
海未「ええ、この手の相談はμ’sの中で希が一番適任かと思いまして…」
希「ウチが一番適任の相談事…?」
海未「ええ、実は…」
海未「ええ、このようなこと、希でも信じていただけるかわからないのですが…」
希「それで、最近書いた歌詞やと…ユメノトビラはどうだったん?」
海未「ええ、9割は私たちが書いた歌詞ですがちょっとした部分が書き換えられているだけで済んでいます」
希「ふむ…」
海未「ただですね…」
希「?」
海未「初めて書き換えられたときから、自分でもわかるくらいありえないスピードで作詞能力が上がっているんです」
希「書き換えられている部分が少なくなっているのが証拠ってわけやね」
海未「確かにある程度…いえ、たくさん作詞の勉強をしてきましたが、その妖精さんがいなければここまで上達はしていないでしょう」
希「お礼?」
海未「ええ、最初は自分が書いた歌詞を書き換えられて、正直とても不服でした…」
希「まぁ、妖精さんとはいえ他人に手出しされたらなぁ…」
海未「ですが、ここまで作詞が上達したのも、皆が喜んでくれる歌詞が書けたのも、その妖精さんのおかげです」
海未「なので、一言でも良いのでお礼がしたいのです…希ならその手の巫女さんやお坊さんを知っているかと思いまして…」
希「…海未ちゃんもなかなか運がええなぁ」
海未「?」
希「だから、これで海未ちゃんに憑いている妖精さんを見れるはず!」
海未「(う、胡散臭い…)」
希「…まぁ、その手の巫女さんとかは知らないわけではないんやけど、結構値が張るんよ…これで見れたらタダで済むし、モノは試しってやつで!」
海未「そ、そうですね…まずはそれで試してみましょうか」
希「ありがと!それじゃあ部屋を暗くして、っと」
海未「(まぁ、これで成功したら儲け者ですね…)」
希「むむむ…見えてきた見えてきた…」
海未「ど、どんな感じですか?」
希「…東京出身の48歳の女性…誕生日は8月13日…」
海未「なんかやけに具体的で出てくる数字もリアルですね…」
希「むむ…なにか伝えたいことがある…感じがする」
海未「つ、伝えたいこと…?」
海未「は、はい!」
希「『もう貴方は私の力がなくても最高の歌詞が書けるはず、これからもμ’sのみんなのために最高の歌詞を書いていってね』」
海未「え?それはどういう…」
希「ア、アカン!その東京出身で48歳の女性の気配が薄くなってってる!」
海未「そ、そんな!待ってください!私はまだお礼の言葉を!」
希「な、なんや!この感覚…!うぅ…!うあああああ!!!」バタッ
海未「の、希!?」
海未「希…?」
希?「…貴方が園田海未さん?」
海未「は、はい!(め、目の前にいるのは希なのに…雰囲気が全然違う…?)」
希?「もう行かなきゃならないのだけど…最後にひと目貴方の顔を見たくてついこの子の身体を借りてしまったわ…」
海未「で、では貴方が…?」
希?「ええ、私は作詞の神ハターキー…」
海未「作詞の…神…?」
希?「ですので、少し手を加えながら見守っていたのですが…少々手を加えすぎましたね」
海未「いえ、私は貴方のおかげで私は…いえ、私たちはここまでこれました…」
希?「…先ほどこの子が言ったけれども、今の貴方は私の力がなくても最高の歌詞が書けるわ」
希?「これからは私と貴方の力ではなく、貴方の力だけで皆を引っ張って行きなさい」
希?「大丈夫、今の貴方の力ならいつでも最高の歌詞を書けるわ
海未「あ、あの!ハターキーさん!」
希?「なにかしら?」
海未「ず、ずっと…ずっと見守ってくださって、ありがとうございました!園田海未、これからも精進いたします!」ペコリ
希?「ふふ、期待して、る…わ…」パタリ
海未「………」
海未「………」
希「あ、う、海未ちゃん!どやった!?」
海未「はい、きちんとお礼が言えました…」グスッ
希「海未ちゃん…泣いとるの?」
海未「ええ、ちょっと…でも大丈夫です!」
希「そか……あー!!!」
海未「ど、どうしました!?」
海未「ひび割れていますね…」
希「う、ウチの29800円がぁ…」ガクリ
海未「あはは…元気出してください希。そうだ!お礼といっては何ですが、私の家に来てください!晩御飯をご馳走します!」
希「え、ええの?」
海未「ええ!希のおかげで素敵な出会いをしましたから!」
希「そ、それならお言葉に甘えて…お邪魔するね」
海未「はい!」
嘘だろ…?
さっきwiki見てきたけどマジやぞ…
そうか、なら問題ないわな(白目)
フォーエバー ハターキー
よく思い付くわ
一人半年くらいだろ
なぜかちょっと感動してしまった
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