【ラブライブ!】えり「あなた、なまえは?」 「わ、わたし……?」
- 2020.04.01
- SS

えり「はい、おゆうはんまでにはかえりますので」
えり「え?ひとりでだいじょうぶかと?」
えり「だいじょうぶです、このはるからわたしもしょうがくせいですから!」
えり「それにわたしは……かしこいかわいいエリーチカ、ですよ?」フフッ
えり「ええ、なのでだいじょうぶです」
えり「それでは、いってきます。おばあさま」
ガチャ
えり「さあ、おさんぽのはじまりよ!」
えり「もうすぐおとのきともおわかれだし、いろんなところをおさんぽしてみましょうか」
えり「でも、もしまいごにでもなったらどうしましょう……」
えり「……」ウ-ン
えり「……まあ、なんとかなるでしょ」
えり「……ひまね」
えり「これならありさもつれてきたほうがよかったかしら……」
えり「いえ、ありさはまだちいさいからあんまりつれだすのはよくないわね」
えり「さすがかしこいかわいいエリーチカ!」ドヤァ
シ-ン…
えり「おばあさまがほめてくれないとなんだかさびしい……」シュン
えり「はぁ……きをとりなおしてもうすこしだけおさんぽしよっと」
トコトコ……
――――――
えり「ここもいっぱいあそんだわね……」
えり「っていってもおともだちもいなかったからありさとあそんでただけだけど」
えり「さいごにすこしあそんでいこうかしら」
「ぐすっ……おかあさぁん……」
えり「ん?むこうでだれかないてる?」
えり「いってみましょうか」トコトコ
えり「ねぇ、どうしたの?」
「ひっ!」ビクッ
えり「ちょ、ちょっと!そんなにおどらかなくてもだいじょうぶよ!」アセアセ
「だ、だれっ……?」
えり「わたしはえり、べつにへんなひととかじゃないわ」
「それはみたらわかるけど……」
えり「あなた、なまえは?」
「わ、わたし……?」
えり「そう、なまえがわからないとよべないもの」
「のぞみ……」
のぞみ「そう……のぞみ……」
えり「じゃあのぞみってよんでもいい?」
のぞみ「……」コクッ
えり「それで、のぞみはどうしてないてたの?」
のぞみ「おとーさんとおかあさんとはぐれちゃったの……」グスッ
えり「はぐれた?まいごなの?」
のぞみ「うん……あのね」
のぞみ「はるからしょうがくせいになるから、そのおいわいにってとうきょうにりょこうにきてたんだけど……」
のぞみ「おかあさんたちがおめあてのおいしいわがしやさんにいくっていって……」
えり「のぞみはついていかなかったの?」
のぞみ「……わがし、あんまりすきじゃないもん」ボソッ
えり「すききらいしちゃだめよ」メッ
のぞみ「」プイッ
えり「……まあいいわ、それで?」
えり「いつのまにか、まいごになってた」
のぞみ「……ぐすっ」コクッ
えり「なるほどね……」
えり「じゃあわたしがいっしょにさがしてあげる!」ニコッ
のぞみ「……へ?」
えり「あかあさんたちとはぐれちゃったらさびしいものね」
のぞみ「うん……」
えり「いいわ、わたしにまかせて!」
のぞみ「えりちゃん……ありがとう……!」ニコッ
――――――
のぞみ「ねえねえ、えりちゃんはおとのきのこなの?」
えり「そうよ、はるからはちがうけどね」
のぞみ「どういうこと?」
えり「わたし、おばあさまがろしあのひとでね」
のぞみ「ろしあって……がいこくの?」
えり「ええ」
のぞみ「だからかみのけがきんいろなんだ……」ジ-
えり「わたしのじまんのかみなの!」エヘン
えり「え?だってわたし、にほんじんよ」
のぞみ「?」
えり「おばあさまがろしあじんなだけで、わたしはにほんじんよ」
えり「でもえっと……なんかくぉーたーってやつらしいわ」
のぞみ「くぉーたー?」カシゲ
えり「なんなんでしょうね?わたしにもよくわからないの」
のぞみ「そうなんだぁ」
えり「それにあわせて、わたしたちもろしあにいくことになったの」
のぞみ「じゃあこれからずっとろしあに?」
えり「いえ、たぶんなんねんかしたらまたかえってくるとおもうけど」
のぞみ「……すごいね」
えり「なにが?」
のぞみ「……わたしなんかとちがっておとなっぽい」
えり「そうかしら?」
えり「あら、わたしだってそんなになかのいいおともだちはいないわ」
のぞみ「うそだよ……」イジッ
えり「ほんとよ、このかみが原因なのかしらね?だれもわたしにちかよってこないもの」
えり「まあべつにいいんだけど」
のぞみ「さびしくないの?」
のぞみ「ほらやっぱり――」
えり「だからわたしとおともだちになりましょ、のぞみ」パッ
のぞみ「わ、わたしと……?」
えり「ええ、だめかしら?」
のぞみ「う、ううん!なろう!」ギュ
えり「ふふっ、よかったわ」
えり「そういえばのぞみ」
のぞみ「なぁに?」
えり「わたしたちってどこにむかってあるいてるの?」
のぞみ「え?おかあさんたちのところじゃないの……?」
えり「……わがしやだけじゃわからないわよ」
えり「うーん」キョロキョロ
えり「どこ……でしょうね?わたしもみたことないばしょだわ」
のぞみ「……も、もしかしてわたしたち」ビクビク
えり「……ええ、まちがいなくまいごね」
のぞみ「……ぅ」ウルウル
えり「もうっ、ないちゃだめ!」
えり「きたみちをかえればいいだけでしょ」フフン
のぞみ「あ……そっか」
えり「そうそう、さあはやくもどりましょ」クルッ
えり「……」
のぞみ「えりちゃん?」
えり「……おしゃべりしながらだったからどっちからきたのかわからないわ」
のぞみ「えりちゃぁん!」ウワ-ン!
のぞみ「ほ、ほんと?」ジ-
えり「たぶんね……」
のぞみ「おかぁさ~ん!」ウワァ-ン!
えり「まずいわ……このままじゃわたしもおうちにかえれないじゃない……」
のぞみ「うっ……うぅ……」シクシク
えり「のぞみもなきはじめちゃったし……」
えり「どうしましょう……」
えり「……」ウ-ン
のぞみ「?」
「あの~……」
えり「……」ウウ-ン
のぞみ「えりちゃん……」ユサユサ
「あの~!」
えり「ううーん……」
のぞみ「えりちゃん!」ユサユサ
のぞみ「あ、ご、ごめんね」
「そこでひきさがっちゃだめニコ!」
のぞみ「そ、そっか!」
えり「……おもいつかないわね」ハァ
のぞみ(じゃあ、おもいっきりみみもとで……)コソコソ
のぞみ「」スウッ
のぞみ「えーりーちゃんっ!」
えり「きゃっ!な、なに!?」ビクゥ
「こんにちは♪」ピョコ
えり「え、ええ……こんにちは……」
えり(だれ?)
えり「のぞみ」コソコソ
のぞみ「な、なに?」
えり「あのこだれ?」コソコソ
のぞみ「わたしもわかんない……」
のぞみ「えりちゃんがなやんでるあいだにきたの……」
のぞみ「うん」
「おはなしはおわった?」ピョコ
えり「うわああぁ!い、いきなりでてこないでよ……」ビックゥ
「にこはおばけじゃないよ!」プンプン
のぞみ「にこ?あなたのおなまえ?」
にこ?「それはわからないニコ♪」
えり「へんなこ……」
にこ?「にこにー」
のぞえり「「にこにー?」」
にこ?「そう!にこにー♪」
えり「なにそれ?」
にこ?「にこにーはにこにーだよ!」ニコッ
にこ?「はい!いちどよんでみて~、さんはいっ」
のぞえり「「に、にこにー……?」」
にこ?「もういっかいいくよ~!」
のぞみ「まだやるの~……?」
にこ?「もんくはいわない!さんはいっ」
のぞえり「「に、にこにー」」
にこにー「うんうん、バッチリ♪」
えり「はぁ……なんなの、このこは」グッタリ
のぞみ「げんきいっぱいだね」
にこにー「にこにーはいつでもげんきいっぱいニコ!」
えり「なによ?」
にこにー「ふたりのなまえもしりたいなぁ」
えり「わたしたちの?」
にこにー「うんうん!」ワクワク
のぞみ「そんなによろこぶことなのかな?」
えり「さあねぇ?まあいいわ、わたしはえりよ」
のぞみ「わ、わたしはのぞみ……」
にこにー「ということは……」ウ-ン
にこにー「エリーとのぞみんだニコ♪」
のぞみ「のぞみん……かわいいね///」
にこにー「お!のぞみんはきにいってくれたみたい♪」
にこにー「エリーは?」
えり「な、なんでエリーなの?」
にこにー「かみのけのいろががいじんさんみたいだから♪」
えり「なるほどね……」
にこにー「だめならなおすけど……」シュン
えり「いえ、べつにエリーでもかまわないわ」
にこにー「ほんと!?」
えり「にこにーがせっかくつけてくれたなまえだしね」
えり「なにかしら?」
のぞみ「なぁに?」
にこにー「ふたりはこんなところでなにしてたの?」
えり「……はっ!それよそれ!」
にこにー「?どうしたニコ?」
えり「まいごなの!」
のぞみ「わたしと……」チラッ
えり「わたしよ!」
にこにー「……なんでエリーはまいごなのにそんなにたのしそうなの……?」
えり「たのしそうじゃなくてあせってるの!」
えり「そ、そうだわ!にこにーはここがどこかわかる?」ガシッ
にこにー「え、ま、まあしってる――」
えり「おしえてっ!」ユサユサ
えり「あ、ああごめんなさいつい……」パッ
にこにー「もうっエリーはあせりすぎ!」
えり「だ、だってわたしはいえがちかくだからいいけどのぞみが……」
にこにー「……のぞみんちかくのこじゃないの?」
のぞみ「うん……ここにはりょこうできてるだけだから」
にこにー「……なんで」ボソッ
にこにー「なぁんでそれをはやくいわないニコ!」
えり「え?」
にこにー「のぞみん、おかあさんたちとはぐれたんだよね?」
のぞみ「う、うん……」
にこにー「おかあさんたちはどこにいったの?」
のぞみ「えっとね……おとのきのおいしいわがしやさんっていってた」
にこにー「おいしいわがしやさん……」
えり「にこにーきゅうにどうしたの?」
にこにー「……だって、さびしいよ」
えり「にこにー……」
にこにー「だからにこにーがたすけてあげる!」ニコッ
にこにー「さあ!にこにーにつづくニコ~!」ダッ
えり「ええ!?ちょっと!」ダッ
のぞみ「ま、まってよえりちゃん!にこにー!」ダッ
――――――
にこにー「のぞみんのパパとママがいるところだよ♪」
のぞみ「ほ、ほんとに?」
にこにー「にこにーをしんじるニコ!」
えり「わたし、ここしってる……『ほむら』よね?」
にこにー「エリーもしってるの?」
えり「おばあさまがここのおまんじゅうがだいすきだからね」
にこにー「じゃあなんではやくつれてきてあげなかったニコ……」ジト-
にこにー「おとのきでわがしやさんといえばここしかないでしょ!」
のぞみ「……」
えり「のぞみいかないの?」
のぞみ「えりちゃんとにこにーもいこ?」
えり「なにいってるのよ、せっかくおかあさんたちにあえるんだからわたしたちはおじゃまでしょ」
にこにー「まずはのぞみんがなかにはいってパパとママがいるかみてこないと」
のぞみ「いってきます!」
えり「……いってらっしゃい」
にこにー「がんばれ~のぞみん!」ファイトダヨ
ガラガラ……
オトウサン!!オカアサン!!
アラ、ノゾミ?
オオ、ヨクコノバショガワカッタナ
オトモダチニツレテキテモラッタノ!!
オトモダチ?
にこにー「これでいっけんらくちゃくニコ」
えり「それじゃあわたしたちは……」
にこにー「うんっ」
にこえり「「じゃあね……のぞみ(のぞみん)」」
のぞみ「にこにー!えりちゃん!あのね、おとうさんたちがおれいいたいって……あれ?」
のぞみパパ「……?誰もいないぞ?」
のぞみ「え、で、でもここにはいるまでは……」
のぞみパパ「お化けでも見たんじゃないのかぁ~」ニヤッ
のぞみママ「確かに……希ってそういうの見えるんでしょ?」
のぞみ「みえるけど……そ、そんなことないよ!」
のぞみママ「うーん……でも今いないんじゃどうしようもないわよね」
のぞみ「えりちゃぁん……にこにぃー……」グスッ
のぞみパパ「まあそう気を落とすな希!ほら、これでも食べて元気出せ」スッ
のぞみ「……なにそれ?」グスッ
のぞみパパ「穂むら名物略してほむまんだそうだ。ここの嬢ちゃんがそう言ってたぞ」
のぞみママ「希と同じくらいの年の娘だったわよ」フフッ
のぞみママ「ほら」パッ
のぞみママ「どう?」
のぞみ「おいしい……」
のぞみパパ「そうだろう!ここのお饅頭は上手いって評判だからな」
のぞみ「えりちゃんとにこにーにもたべてもらいたかったな……」シュン
のぞみママ「希……」
のぞみパパ「……よし!ならまた音ノ木に来るか!」
のぞみパパ「音ノ木に住んでる子だったら、またその時に会えるだろ」
のぞみ「……わかった」コクッ
のぞみママ「うん、いい子ね」ナデナデ
のぞみパパ「それじゃあ、帰るか」
のぞみ「ありがとう、にこにー……えりちゃん……またくるね」ニコッ
――――――
にこにー「そうだよね~、でもかんどうのさいかいをじゃまするのはよくないニコ」
えり「おなじくね」
にこにー「ところで……エリーはここからおうちかえれるの?」
えり「だいじょうぶよ、ここならおばあさまとなんかいもきたことあるから」
にこにー「じゃあ、エリーともここでおわかれだね」
えり「そうね……」
えり「てれびの?」
にこにー「すーぱーあいどるにこにーにごきたいニコ!」ニコッ
えり「にこにーはあいどるになりたいの?」
にこにー「ちがうちがう!なりたいじゃなくて、なるの!」
えり「そう、がんばってね」フフッ
にこにー「そのときは~」
にこにー「エリーとのぞみんは……とくべつにとくとうせきでみせてあげるニコよ♪」
えり「それはありがたいわ」
にこにー「なんで?エリーはおとのきにすんでるんでしょ?」
えり「ええ、だけどわたしもうすこしでろしあにいくの」
にこにー「……ええええ!?ろしあ!?」
にこにー「ろ、ろしあってあのろしあニコ!?」
えり「ずっとってわけじゃないけどね」
にこにー「……じゃあつぎにあうのはいつになるの?」
えり「そうね……わたしたちがもっとおおきくなってから?」
えり「どうかしら、わすれたくないけどね」
にこにー「もし、わすれちゃってたら――」
えり「そのときはまたともだちになればいいだけじゃない」
にこにー「……エリー」ジ-ン
えり「でしょ?」クスッ
にこにー「ふふっ……そのとおりニコ!」
にこにー「のぞみんだって、またおとのきにくるかもしれないし」
えり「そしたら、またさんにんであそびましょう!」
えり「わたしはすいーつがたべたいわ」ウキウキ
にこにー「のぞみんは……なにがすきなのかな?」
えり「……そういえばのぞみのことぜんぜんきけなかったわ」
にこにー「それもこんどあったときにきこうよ!」
えり「そうしましょうか」
にこにー「あぁ~なんだかやりたいことがいっぱいニコ!」
えり「こんどあうときがたのしみだわ」
えり「すこしのあいだおわかれね」
にこにー「……そうだね」
えり「それじゃあ、にこにー」
にこにー「エリー」
「またね」
とりあえずにこにーの口調に苦戦しました……
浄化されたわ、よかったよ
こういう公式では描かれてない時期のお話は
非常に興味深いからいいぞもっとやって
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