【ラブライブ!】真姫「できたわ!なにかが縮むかわりに、かよちんの食欲が収まるスイッチよ!」
- 2020.04.01
- SS

真姫「ふふん!これでかよちんもダイエット成功、間違いなしね!」
花陽「うんうん、真姫ちゃんすごぉい!」
真姫「そうでしょう、そうでしょう?もっと褒めてもいいのよ?」
花陽「真姫ちゃん、ホントにすごいよぉ!」
真姫「まあ?このわたしにかかれば?これくらい、簡単すぎて――」
凛「まって、真姫ちゃん!凛、大変なことに気付いた」
真姫「なによ、凛。今いいところなんだけど」
凛「さらっと言ってたけど……かよちんの食欲、なくなっちゃうんでしょ?」
真姫「ええ」
花陽「え、ええっ?食欲なくなっちゃうのぉ!?」
真姫「あなた、なに今更驚いてるのよ」
真姫「違う違う、食べたいって気持ちを一時的に抑えるだけ」
真姫「しばらくたったら、またおなかが空きはじめちゃうんだから」
花陽「そ、それじゃあ意味が無いような気がするよぉ……」
真姫「大丈夫!だから、スイッチにしてあるんじゃない」
花陽「あっ、お腹がすくたびに押せばいいんだ……」
真姫「そう!さすがかよちんね、鋭いわ!」
凛「ところでなにかって、なにが縮むの?」
真姫「さあ?」
花陽「ええっ……!?」
真姫「花陽の食欲を抑えるのに必要なエネルギーを、なにかを縮めて補うのよ」
真姫「まあ、食欲を抑える分だけだから、縮むにしてもたいしたことないはず」
凛「そっか、それなら安心だね!」
花陽「うん!」
真姫「……まだ一限おわったところなんだけど」
花陽「ごめん…………」グゥゥゥゥ
真姫「早ベンとかしちゃダメよ?食事のリズムが狂っちゃうんだから」
花陽「う、うん……」グゥゥゥゥ
真姫「……ほら、今こそスイッチの出番!」
花陽「え、もう押すのぉ?」
真姫「もう押すから。早く押さないと、かよちん食べだしちゃうから」
凛「凛が押すね」ポチッ
凛「え…………かよちん!?」
凛「真姫ちゃん、これ大丈夫なの!?」
真姫「も、問題ないわ。今に食欲が治まってくるはず……」
花陽「………………」
花陽「う……あ、あれ?おなか、すいてない……すいてないよ!?」
凛「おぉ、スゴイよ!凛、あんまり信じてなかったけど、これ、スゴイよ!」
真姫「でっしょー!ほらみなさい、凛。これが真姫ちゃんの力よ!」
にこ「それ、ニコも見たよぉ。やっぱり海未ちゃんは、ミニスカだよねー?」
希「やっぱり?ニコっちもそう思う!?」
にこ「うん♪そういえば、ことりちゃんもね、このまえ――――」
――ポチッ
にこ「にごぉっ!?」シュルル
希「え、どうしたん?いきなり」
にこ「な、なんか今、変な感じが……」
希「ええ?」
花陽(さっきスイッチ押したから、おなか、全然鳴らない!)
花陽(まだまだ空きそうにないし……これなら授業も、バッチリかも……)
花陽(えへへ、すごいよぉ!)
「このとき残したとされる言葉が、パンがないならケーキを――」
花陽「ケーキ…………」グォォォォォ
花陽(あ……ダメダメ!)ポチッ
花陽「ぴやぁ…………ふぅ……」
花陽(油断しちゃだめだね……)
にこ「…………」
にこ(ふー……積分とか、アイドルには必要ないし……)
にこ(あー退屈……)
にこ(……右隣の希ちゃんは、なにやってるかなー?)
希「エロイムエッサイム……エロイムエッサイム……」ブツブツ
にこ(………………)
にこ「…………はぁ」
にこ「…………!?」
にこ「にごぉぁぁ!?」シュルルル
凛「かよちん、今日は早ベンしなかったねー」
花陽「そうなの。スイッチを押したら、パッと空腹がね、消えるの」
凛「スイッチさまさまだねっ!」
花陽「う、うん!」
真姫「違うでしょ?」
凛「うん?」
真姫「スイッチじゃなくて、その製作者たる、このわたしさまさまでなくて?」
花陽「そうだね、真姫ちゃんさまさまだよぉ」
花陽「うん!」
凛「凛はこの、ネコちゃん弁当箱」パカッ
花陽「わー、かわいいね♪」
花陽「わたしも…………っと」ドンッ
凛「かよちんの弁当箱、いつみても特大だよねー」
花陽「えへへ…………ああ、やっとごはん食べれる…………」パカッ
真姫「…………」
花陽「お母さん、今日もおにぎり作ってくれてる♪」
凛「それじゃあ、いっただっきまーす!」
花陽「いただきますっ!」
真姫「待って!」
花陽「ぇ……な、なあに?真姫ちゃん」
花陽「えっ……えっ……?」
真姫「かよちん、その手に持ってるものはなに?」
凛「え、真姫ちゃん知らないの?あれはね、おにぎりって言って――」
真姫「おにぎりくらい知ってるわよ!そうじゃなくて」
花陽「……あ、中身はね、えっと……はむ……はむ……んぐ」モグモグ
花陽「こんぶだよ!」
真姫「わーたしは、中身なんて聞いてないの!なにその大きさ」
真姫「顔くらいあるじゃない。かよちん、あなた本気でダイエットする気あるの?」
花陽「え……あ……うぅ……」
花陽「四分の一!?ムリだよぉ……絶対午後、おなかすいちゃうもん……」
真姫「何のためのスイッチよ」
花陽「あ、そっか……そっか!」
凛「とりあえず、凛、スイッチ押しとくね」ポッチ
花陽「ええええ゛ぇ゛!」ビクン
真姫「ちょっと……かよちんが食べてから押しなさいよ……」
花陽「凛ちゃん……わたし、まだ何も食べてない……」
にこ「全然わからないんだけど、希ちゃん」
希「えー?うーん……ほら、こう……バババーって」
にこ(…………わかんない)
――ポチッ
にこ「…………まだぁ゛!?」シュルルルル
希「ん?ニコっち?」
にこ「また、おかしな感じが……」
希「…………あ、お化けかなんかじゃない!?ニコっち憑りつかれてる!?」
にこ「そんなんじゃないと思うんだけど……」
凛「かよちん、おつかれー」
花陽「んー……おつれ凛ちゃん」
真姫「さ、部室にいくわよ」
花陽「うん」
凛「今日は凛がいっちばんのり!」
花陽「二年生も三年生も、まだみたいだね」
凛「ことりちゃん!」
真姫「ことり一人?穂乃果や海未ちゃんは一緒じゃないの?」
ことり「今ね、調理実習だったから。まだ二人とも調理してるよ」
花陽「………………」クンクン
花陽「バターのいいニオイがする……」クンクン
ことり「あ、気がついちゃった?ことりの班はね、マドレーヌ作ったの♪」
花陽「まどれーぬ…………じゅるっ……」
ことり「結構いっぱい作ったから、まだあるんだぁ。かよちゃん、食べる?」
花陽「いいの?えっと……食べる……わたし、食べます!」
真姫「ダメダメダメ!洋菓子なんて、カロリーすごいんだから!」
真姫「だからね、ことり。かよちんに食べ物を与えないで」
ことり「う、うん……なんか公園の注意書きみたいな言い方だね……」
花陽「ね、ねえ真姫ちゃん…………い、一個なら大丈夫だよ?」
真姫「却下」
花陽「でもでもでも……お昼、結局あのあと、おにぎり半分しか食べてないし……」
真姫「ダメ」
花陽「ええぇ……」
凛「そうだ、スイッチ押せば解決だよ」ポチッ
花陽「ああ゛っ!……りんちゃん゛!」
希「またなん?」
にこ「またニコ…………」
希「……あれ、なんかニコっち……あれ?」
にこ「ど、どうしたの?希ちゃん」
希「うーん……なんだかニコっち……ちっちゃくなってない?」
にこ「え?ちっちゃく?」
希「ウチの口の当たりに、ニコっちの頭が来てるけど……」
希「ニコっち、こんなにちっちゃかったっけ?」
にこ「えー…………あ!きっと希ちゃんが大きくなったんだよぉ♪」
希「ええ?ウチが?」
にこ「人として一回り大きくなって……それでだよ!」
希「そっか、ウチが大きくなってたのかぁ。気が付かなかった!」
にこ「うん」
にこ(ニコは、ママ似のグラマーな体型になるって決まってるし。決まってるし……)
凛「かよちん、帰るよ!」
花陽「う、うん……あ、まって、置いてかないでよぉ……」
真姫「あ、かよちん!明日明後日学校も練習もないけど、ちゃんと節制するのよ?」
花陽「うん。きっと、大丈夫……」
花陽「いざとなったら、このスイッチがあるし……」
にこ(希ちゃん以外には、ちっちゃくなってるよ、なんて言われなかった……)
にこ(ちょーっと違和感あるけど、やっぱり気のせいだったニコ♪)
花陽「ああぁ……カレーライスだ……」
花陽「一合くらい、いけちゃうよぉ…………」タラー
花陽「ダメダメ……でも……一口くらいなら……」
花陽「炊飯器にあったごはん、全部食べちゃったよぉ……」
―あさごはん
花陽「あつあつごはんで、卵かけごはん……」
花陽「一合くらい、余裕でいけちゃうよぉ…………」タラー
花陽「一口……ああっ!食べちたら止まらなくなっちゃうもん……」ポチリ
にこ「……にご!」シュルルルルルル
―ひるごはん
花陽「ぱらぱら黄金チャーハン……」
花陽「一合くらい、あっという間にいけちゃうよぉ…………」タラー
花陽「で、でもダイエット中だから……」ポチリ
にこ「……にごぉ」シュルルルルルルル
花陽「スイッチ押さないと……」ポチリ
にこ「……!」シュルルルルルルルル
―あさごはん
花陽「おなかすいた……」ポチリ
にこ「……にごッ!!?」シュルルルルルルルルル
―ひるごはん
花陽「白いごはんってなんであんなに白いんだろう……」ポチリ
にこ「…………」シュルルルルルルルルルル
――――――
にこ「希ちゃん、おはよー」
希「おっ、ニコっちおは…………!?」
にこ「どうしたの?」
希「えっ!?……ニコっち……なん?」
にこ「えー?希ちゃん、ニコのこと、忘れちゃったのぉ?」
にこ「ひどーい♪」
希「……ニコっち、背がウチのおなか辺りまでしかないやん!」
にこ「それは希ちゃんが人として……」
希「いやいやいや!」
にこ「やーん#9825;スケバンだなんて、ヒドイよぉ?」
希「ヒドイとかじゃなくて…………ニコっち、ホントにちっちゃくなってるし!」
にこ「なってないから。ニコ、ちっちゃくなってないから」
絵里「おはよう。朝からどうしたの?」
希「あっ!エリちゃん、いいところに!」
希「ほら、これ見て!」
絵里「え?」
にこ「ニコっ☆」
にこ「…………らぶニコっ☆」
絵里「ニコの妹さん……?」
にこ「エリちゃん、ちがうから!ニコだから!」
絵里「…………ええと」
にこ「ほら、よく見てて?ニッコニコニー♪」
絵里「………………」
にこ「…………ドキっ☆」
絵里「ニコの妹さん……?」
にこ「まるっとニコだから!ニコそのものだから!」
にこ「どうしたの?」
希「わかった……ニコっちがちっちゃくなったん、ウチのせい……」
にこ「いや、ちっちゃくなってないし」
希「きっとアクマのシワザなのだ…………」
希「ウチが先週、授業中に召喚しちゃったから……」
絵里「アクマを呼び出しちゃダメじゃない」
希「そんでもって、ウチとニコっち、髪型両方おさげだから……」
希「きっと間違えられた……ごめん、ホントにごめんニコっち……」
にこ「え、ええぇ…………」
希「ちゃんと魔法陣、コンパスで書いとくべきだった……」
希「…………授業おわって、これから部活だけど」
絵里「ニコ、どうする?このままいくと、面倒なことに……」
にこ「制服を応急処置で、ちょうどいいサイズにしてごまかすわ!」
絵里「ごまかすとかそういうレベルじゃあ、ないと思うんだけど」
にこ「ちょっと今日は調子が悪くて、ちっちゃく見えるだけニコ♪」
希「あ、そうなん?なにそれ、面白い!」
絵里「そんなわけないでしょう……」
にこ「とりあえず、先に部室行ってて。ニコもすぐに行くから」
絵里「ごめん、少し遅くなったかしら」
希「みんな揃ってる?」
海未「ああ、絵里に希……」
真姫「…………」
花陽「………………ぐすっ」
絵里「え、どうしたのよ、このフンイキ」
穂乃果「えっとね…………」
凛「かよちんがダイエットしてたんだけど、ちょっとやりすぎちゃって」
ことり「かよちゃん、ここ数日、ほとんど何も食べてないみたいなの……」
海未「それで、みんなでやめるよう言ってるんですが……」
花陽「……だって……せっかく真姫ちゃんが、作ってくれて……ぅう……」
花陽「わたし、ぷにぷにだから…………それで……」
穂乃果「大丈夫!かよちゃんは、ぽちょぽちょじゃないよ!」
花陽「ぽちょぽちょなんて言ってないよぉ…………」
花陽「凛ちゃん……でもね、おなかだって、お肉がちょっと……」
凛「かよちんは太ってなんかいないよ!」
海未「そうです、花陽。あなたは太ってなんかいません」
花陽「…………でも」
絵里「太ってるんじゃなくて、成長してるのよ?」
希「そうそう」
花陽「…………」
ことり「ことりね……かよちゃんが、ことりのおやつをね」
ことり「いっつもおいしそうに食べてくれるの、すっごく嬉し――」
穂乃果「それだよ!おいしそうに食べるのもアイドルだよ!」
花陽「え…………」
穂乃果「かよちゃんは体型とか、そんなの以上にアイドルなの!」
花陽「え、ええと穂乃果ちゃん…………?」
ことり「穂乃果ちゃんはきっと、おいしそうに食べるかよちゃんが大好きなんだよ」
ことり「だからね、これからもおいしそうに食べてほしいな」
花陽「…………」
花陽「…………うん」
真姫「ごめんねかよちん……」
花陽「ううん、ありがとう、真姫ちゃん」
真姫「これはもう、必要ないわね」
凛「壊しちゃう?」
花陽「う…………うん!もうなくても……大丈夫だから……」
凛「じゃあ凛が壊しとくねー」
花陽「そういえば、なにか縮むって何が縮んだんだろう……?」
真姫「さあ?わたしたちの、き、距離……とか?」
花陽「あ、真姫ちゃん上手…………確かに、今日でまた少し、みんなと心が近づけた気がする……」
凛「あっ、真姫ちゃん、自分で言って恥ずかしくなってるー!」
真姫「そ、そんなことないんだから!」
花陽「………………」グギュウウウウウウゥゥウゥゥウウウ
花陽「……あっ」
絵里「二日もほとんど何も食べてないんだから、そりゃあ、おなかすくわよね……」
真姫「それにしてもすごい音……このおなかのすき具合を解消するのって、大変そうね……」
花陽「あ、ありがとぉ!いただき――」
凛「えいっ!」ガツンッ
花陽「ぴゃっ!?…………り、凛ちゃん?な、何で押しちゃったのぉ゛!?」
凛「え……今、かなづちでスイッチを壊して……あ、その時に押した扱いになっちゃったのかニャ?
凛「……ご、ごめん、かよちん」
真姫「今のが最後の一回ね。まあ、しばらくすれば、おなかがすくから……」
にこ「縮んでなんかいないのよ……そう、ちょっと服が伸びただけ……」
にこ「よ、よし……これで大丈夫……」
にこ「さあ、そろそろ行かないと…………」
―ガツン
にこ「…………っ!?」
にこ「にっごおごごごごごおごごおぉぉぉ!?」シュルルルルルルルルルルルルルルルルルルル
おわり
希は何故授業中に悪魔召喚してたんだ
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