【ラブライブ!】花陽「サボっちゃえサボっちゃえ、月曜なんてサボっちゃえ」
- 2020.04.02
- SS

花陽「目が覚めました」パチリ
花陽「うー……変な時間に目が覚めちゃったなあ……」ゴシゴシ
花陽「二度寝しよう……二度寝二度……」
花陽「……………………」
花陽(学校へ行く……明日の一時間目は数学……嫌だね。いまやってるとこ全然分かんないよ……)
花陽(先生に当てられたら困るなあ……やだなあ……あの先生厳しくて苦手だよ……はあ…………休みはもう終わり……)
花陽(うー……あした行かなかったらどれだけ楽か……うー、うー……!)
サ ボ れ ば い い ん じ ゃ な い ?
デビル花陽「サボればいいんじゃない?サボればいいんじゃない?」
お米花陽「ダメです!サボリなんてよくないです!みんな頑張ってるんですよ!」
花陽(そうだそうだ、よくないぞー)オー
デビル花陽「そういえば数学の課題やってなくない?」
お米花陽「あっ」
花陽(あっ、サボろう)
花陽「ぐうぐう」スピースピー
花陽ママ「花陽ー、朝よー」
花陽「はっ」パチリ
花陽「うーん、いつの間に寝てたんだ……ピャア!?いけない!もうこんな時間!朝練に遅れちゃうよー」
花陽ママ「朝ご飯食べてかないの?」
花陽「うん!いってきまーす」ダダダ
サ ボ る の は ど う し た ?
花陽「あっ」
花陽ママ「?」
花陽「……ううん!いってきまーす!」
花陽「はっ、はっ」
~~~~~~~~~~~~~~~~
海未「では今日の朝練はこれまでとします、お疲れ様でした。次は昼休みです」
穂乃果「うへえー、つかれたー」グデー
真姫「あっつー……ふう」パタパタ
花陽「……………………………」
真姫(ん?)
花陽「……あの、海未ちゃん……ちょっと」チョイチョイ
海未「?なんですか花陽?」
花陽「あ、あのね……今日のこの後の練習だけど……」
真姫「やれやれ、凛は元気ね。ちゃんと数学の課題はやったの?」
凛「なにそれ」
ガヤガヤ
花陽(海未ちゃんにはもうああ言っちゃったし……しょうがないよね!もう後に引けないよね!うん!)
花陽(真姫ちゃんと凛ちゃんは今話してて……うっ、宿題について話してて……)
花陽(……よし!消えるなら今!ステルスです!)
花陽「…………!………………、…………!(息を殺している)」ソローリソローリ
凛「あれ?かよちんは?」
真姫「ん?花陽ならそこに……あれえ!?」
花陽(はい完璧です、ステルス花陽成功です)ダダダ
花陽(……わー!本当にこれから学校サボるんだあ……!初めてだよ……!)ダダダ
花陽「それまでどうしようかな……」
花陽「……………………………………」テクテク
花陽「……………………………………」テクテク
花陽(あれ?ひょっとして行くあてがない?)
花陽(そこらへんの公園は登校中の人達がいてバツが悪いし……どこかのお店に行ったら補導されちゃうよね、うん)
花陽(どうしよう……どこか一目につかない座れる場所があるといいんだけど……)
花陽(うーん……制服だしなあ……)
花陽(……………………………………ん?)
花陽(なるほど……あそこがあった)
花陽「……の、屋上です!」
花陽「正確には屋上じゃなくて最上階の屋上入口前だけどね……」
花陽「ここは誰かが階段で登ってこない限りは無人だろうし……そんな人はいなさそうだよね、うん」
花陽「…………………………………………」
花陽「……今何時だろ?」チラッ
8:24
花陽「ふわあああ…………!」
花陽(こっ、こんな時間に……この平日に、こんな所いるなんて…………)
花陽(今から行っても遅刻は間違いなし……逆に言えば今からならまだ取り返しがつくけど……)
花陽(……………考えるのはやめよう!うん!やめやめ!)
花陽(…………………………………………)
花陽(……真姫ちゃんや凛ちゃんは気付いてるよね…………不思議に思ってるかなあ)
花陽(…………あ、LINE……きてる……)
花陽「やっぱり……どうしよう?既読つけちゃったし、なにか返事しないと変に思われるよね……」
花陽「うーん、具合が悪くなったって言えば済む話だけど……なんか……」
花陽「いま罪悪感が凄い……嘘がつけないよ……!」
花陽「……見なかったことにしよう。ここは一旦。既読つけちゃったけど、つけちゃったけど!」
花陽「……うーん………なんか胸がムズムズします……焦るというか……なんか……」チラッ
8:46
花陽(ほあああああ!!!ホームルーム終わってるううううう!!!!!)
花陽(なんやかんやで9:00を過ぎました。お母さんとお父さんはもう仕事……行ってるはずだよね……)
花陽「……………家ついちゃった」
花陽「ホントはもう少し時間潰しててもいいけど……もう暇だよ…………二人とも多分出かけてるはずだし、大丈夫だよね……?大丈夫……」
花陽「……………………………………」ガチャ
花陽(いたらどうしよう)
花陽「……………………………………」キイイ
花陽「……………………………………」
花陽(靴、ない!)パアア
真姫「結局花陽、来てないわね」
凛「うーん、どうしたんだろうかよちん…………具合悪くなったのかな」
真姫「あ、そういえば朝、花陽が海未に何か話してたわ」
凛「え?なんの話?」
真姫「さあ?」
凛「なんにゃそれ」
凛「うーん……しかも既読無視されてるにゃ……かよちんはすぐ返してくれるのに……うーん……」
先生「星空ァ!課題はどうした!」
凛「Hellowwwww星を数えてwwwwww」
先生「誤魔化すな!廊下に立っとれ!」
凛「」
花陽「わあ……!朝のニュース、いっつも観てるのとは違って新鮮だね……!」
花陽「えへへ、平日に家の時計が10:00を指してるのを見れるのも、新鮮!」
花陽「テンション」
花陽「上がるにゃー!」
花陽「へへ、へへへ」
花陽(これから何をしよう……寝るのもいいね、それともアイドルの動画でも観ようかな?あっ、そういえばおせんべいがあった!とりあえず出しましょう!えへへ)
花陽(今頃みんな授業受けてるんだろうなあ……本当なら私も受けてる筈なんだけど……)
花陽(ひょんな思いつきから、こんなことってできるんだね!ね!)ニコニコ
花陽(………………………………………)バリバリ
花陽(あ、そろそろ凛ちゃんに返信しよう……)
凛「あ、かよちんから返事がきたにゃ」モグモグ
真姫「あら、なんだって?」パクパク
凛「『あのね、返事遅れてごめんね。ちょっと具合悪くなっちゃって……家に帰ったんだ!ああ、でも心配しないで!ちょうど一日学校休んだら治りそうな感じって思うから!ちなみにサボりとかじゃないよ!ガチで!』…………だって」
真姫「要約すると?」
凛「サボるそうにゃ」
真姫「やれやれ……」
凛「ガチでって……」
真姫「ま、たまにはそういう時もあるでしょ。海未とかには内緒にしときましょ?」
凛「うん!そうするにゃ!真姫ちゃんやさしーにゃ!」
真姫(私も先週の風邪は実は……)
凛「よーし!じゃあ早く食べて練習いくにゃー!」
花陽「……………………………………」スピースピー
花陽「………ん………むにゃ………」グウグウ
花陽「……………………ぐー……………」
~15:00~
花陽「……………………………ぐう」
~16:00~
花陽「………………………ぐうう……」スピースピー
カアーカアー
バイバーイ、ウンバイバーイ
ワーワー
花陽(………………あああああ!!!)
花陽(………………………………………………)
花陽(……え!?17:00!?嘘!?うそだ!!!嘘!?)ダラダラ
花陽(え!?朝の5:00じゃなくて!?夢!?今までの夢!?)
花陽(違う……………今は…………)
花陽「夕方だ………………………」ボソッ
バイバーイ ジャアネー
花陽(うわあああ!!!嫌!!やめて!!!下校途中の小学生の声!!!怖いよおおおおお!!!!)
花陽「嘘!?夕方!?なんで!!?私…………いつ寝たの!?」
花陽「せっかくサボったのに………!!時間いっぱいあったのに………!」
花陽「ああああああああああああ!!!!!!!!」
花陽「あ………黙ってるとなんだろう………時間に置き去りにされてる感じが……凄く………………」
花陽「17:00かあ………うそ………今頃は練習………みんな練習して……………」
花陽「………え………もうあした………あしたって……サボったから………凄く遠くに行ったと思ったのに……………」
花陽「今日、終わり………………?」
花陽「もう、あした………………?」
花陽「…………………………………………」
花陽「サボった、意味は………?」
花陽「もうすぐお母さんが帰ってくるはず……できればサボったことはバレたくない!」
花陽「なら身だしなみだけでも整えておかないと…………帰りがいつもより早いって思われるけど、それはいくらでも言い訳ができるはず!うん!」
花陽「まずシャワー!シャワーだね!」
花陽ママ「ただいまー。あら?早いのね?」
花陽「あ、お、おかえりお母さん。練習、今日はなくて」
花陽ママ「あらそうなの?じゃあ早めにご飯にしちゃうわね」
花陽(……………なんか)
花陽(………心が痛いよ………)
花陽(それに少し………バレてないか、不安……)
花陽「うん!うん!そっか!それじゃあ明日、今日の分のノート見せて?うん、ありがとう!」
花陽「うん、それじゃあ……あっ、本当に体調は大丈夫なの!うん!それじゃあね、おやすみー……」
花陽「……………………ふう」
花陽「さて、それじゃあ……今日の分の授業、自学でなんとかしないとね……」
花陽「幸いお昼に寝たから、眠くないし……」
花陽「よーし!じゃああしたからまた!頑張るぞー!」バシッ
花陽はまだ、知らない
今日サボったこと、それ自体は大した問題ではないことを
花陽はまだ、知らない
問題は、来週の月曜また休みたくなることを
花陽はまだ、知らない
そしてその時、サボることへのハードルがぐっと低くなっていることを
花陽はまだ、知らない
そしてまたサボったその時、次の言い訳は今日よりもっと、雑になっていることを
花陽はまだ、知らない
その日、今日のように休んだ分の勉強を取り戻そうとしないことを
花陽はまだ、知らない
そして何より、その日も今日のように寝潰してしまうことを
花陽はまだ、知らない
寝潰したことに後悔しながらも、それがとても依存性のあるものだということを
花陽はまだ、知らない
三度目には、ハードルすら存在していないことを
花陽はまだ、知らない
いずれ、『週一ペース』『単位ギリギリまで』という基準に、置き換わることを
花陽はまだ、知らない
それが、高校生活中で終わらないことを
花陽はまだ、知らない
サボり癖は、人生における大きな枷となることを
花陽はまだ、知らない
が、
まだ取り返せるぞ、花陽
花陽(あしたもちょっと……面倒くさいなー……)
頑張れ、花陽
そしてそこで踏みとどまれないこともよくある
が……….その考えがまるでダメです……….「明日からがんばろう」という発想からは….どんな芽も吹きはしないのです……….!
そのことにまだ……わかってないのですか……..!?明日からがんばるんじゃない……..今日……今日だけがんばるんですっ…………!今日をがんばった者……….今日をがんばり始めた者にのみ……明日が来るんですよ……!」
学校はいいぞ 今からなら間に合う
おつ
いいぞいいぞサボれサボれ
今の奴らはサボらなさ過ぎて気が追いつめられてる
一日サボりゃ一日分の枷が外れる
ずっとサボらなきゃいくらでも取り返せるぞ
今日はここでダベるもよし、ぱなよみたく眠りこけるもよし
眠りこけるのだって充分に贅沢な時間の使い方だぞ
人間は6時間睡眠でも足りてないっていうし一日中寝続けるのも必要なことだ
そう、必要なことなんだ
侮ってると今の俺みたいな有様になるぞ
なんか運命感じるわ
ちなみに俺は今ネカフェにいる
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