【ラブライブ!】海未・穂乃果・ことり「おわらないゆめ」
- 2020.04.03
- SS

海未「んーっ…」ノビ-ッ
海未(今日はいよいよ、私達の卒業式…)
海未(いろいろありましたけど…今日で3人での登校が最後、と思うと寂しいですね…)
海未「…………」
海未(早く起きて準備しましょう)ガバッ
テレビ『えー、例の通り魔ですが、依然行方が掴めず、警察官は捜査を…』
海未「…………」モグモグ
海未母「こわいわねぇこんな日に…」
海未「そうですねー…」モグモグ
海未母「寄り道せずすぐ学校いくのよー?」
海未「わかってますよ、いつもより気をつけるようにします」モグモグ
海未「…ご馳走様です、ではそろそろいっきてます」
海未母「はーい、お母さん達も後からいくからねー」
海未(こうして高校に向かうのも今日が最後ですか…なんだか卒業式の日はどうしても寂しい気持ちになってしまいますね)ガラッ
通学路
ことり「でね、お母さんったら…」
海未「ふふ、ことりが卒業してしまうのはやっぱりさみしいのでしょうか…」
ことり「穂乃果ちゃんはどう思う?」
穂乃果「…………」
海未「…穂乃果?」
穂乃果「……あっ…えーと…なんの話だっけ、あはは…」
ことり「穂乃果ちゃん、卒業生のあいさつ、緊張してるの?」
穂乃果「あ、うん、そうなんだよ、あはは…」
海未「…………」
海未(おかしいですね、いつもなら緊張なんてせずに楽しむような人なのに…)
海未「だったら、早く学校行って生徒会室で練習でもしますか?」
ことり「そうだね、そうしようよ!」
穂乃果「あぁ、うん、そうしようか…」
海未(穂乃果…なんだか様子が変ですね…)
穂乃果「えーと…まだ、決めてはないんだ…ある程度は考えてるけど…」
ことり「穂乃果ちゃん、本番には強いもんね」
海未「まあ、穂乃果ならできますよね」
穂乃果「………」ギクシャク
ガタガタ…
海未(ん?…あの先にある看板、なんだか不安定ですね…まるでNYの時に見た倒れた貯水タンクのような…)
海未(まあ、この辺は古い建物も多いですしね…流石に倒れることはないでしょうし)
穂乃果「…………」
ことり「それにしても、ここの道を通るのも、もう最後かと思うと寂しいよね…」
海未「ですね、またここに来る日がくるのでしょうか…」
ことり「きっと来るよ、いつか!」
ことり「ねっ、穂乃果ちゃん」クルッ
ガタ…
海未「穂乃果、そんなに緊張しているのですか…?」
ガラ…
穂乃果「…………」
海未(ん?この上は確か…)
オイ、アソコノカンバンナンカ…
ユレテルゾ…
ことり「…穂乃果ちゃん?」
穂乃果「…………」
アブナクナイカ?
ザワザワ…
穂乃果「…ことりちゃん、危ない」ドンッ
ことり「きゃっ、急に突き飛ばすなんて穂乃果ちゃ…」
ドスンッ……
パラパラ…
ことり「…うそ……穂乃果ちゃ…え…?」
キャ-!
ヒトガシタジキニナッタゾ!
キュウキュウシャ!
タスケニイカナキャ!
海未「ほ…ほの…ほのか…?」フラッ
海未(め…目眩が…)フラッ
バタンッ
ことり「うそ…ほのかちゃん…そんな…わたしが…」
モウヒトリモタオレタゾ!
オイ!ダレカキュウキュウシャハヤク!
ガヤガヤ…
海未(だ…だめです…意識が…)
朝
海未「……!」ガバッ
海未「はぁ…はぁ……はぁ……」ゼエゼエ
海未「今のは…夢、だったのでしょうか…」
海未(それにしては、やけに鮮明だったような…)
海未「…………」チラッ
海未「日付は、変わってませんし…やっぱりただの夢でしょうか…」
海未(……………)モグモグ
テレビ「えー、例の通り魔ですが、以前行方が掴めず、警察官は捜査を…」
海未(あれ?このニュース、夢で見たような…)
海未母「こわいわねぇこんな日に…」
海未「そ、そうですね…」モグモグ
海未母「寄り道せずすぐ学校いくのよー?」
海未「わかってます…」モグモグ
海未(なんでしょうか…なんだか嫌な予感がします…)
海未「…ご馳走様、ではそろそろいっきてます」
海未母「はーい、お母さん達も後からいくからねー」
海未(やっぱりなんだか不安です…急ぎましょう)
通学路
ことり「でね、お母さんったら…」
海未「ふふ、ことりが卒業してしまうのはやっぱりさみしいのでしょうか…」
ことり「穂乃果ちゃんはどう思う?」
穂乃果「うーん…え?ごめん聞いてなかった……えへへ」
穂乃果「もうあいさつで緊張しちゃって…」
ことり「やっぱり、緊張してるんだね」
穂乃果「うん、最後だしね!」
海未「…………」
海未(なんだか嫌な予感がします、ここは…)
海未「ことり、穂乃果、ちょっと寄り道していきませんか?」
穂乃果「あれ、海未ちゃん珍しいね、寄り道なんて」
海未「最後くらい、いいでしょう?」
ことり「海未ちゃん、いつもだったら『最後だからって気を抜いてはいけません!』って言いそうなのに~」
海未「そ…そうですか…?」
海未「………………」
通学路
穂乃果「まさか卒業式の朝に寄り道することになるなんてねー!」モグモグ
ことり「ねー、それもまさか海未ちゃんが言い出すなんて…」モグモグ
海未「いいじゃないですか、たまには…」
ドスン…
穂乃果「あれ?今の何の音…?」
ことり「さぁ…いつもの通学路の方かなぁ?」
海未(やっぱり…あれは夢なんかじゃなかったのでしょうか…)
ことり「あれっもうこんな時間だ…」
穂乃果「急がなきゃ!近道使お!」タタッ
海未「そうですね、急ぎましょう」タタッ
海未(…最悪の結果は避けられましたし…)
海未(一体何だったのでしょうか…)
………………………………………
裏道
ことり「ここ…久しぶりに通るけど…なんだか薄暗くて不安になるよね…」タタタ
海未「ですね…早く学校に行きましょう、せっかくの卒業式ですし」
穂乃果「だね、あ、おはようございまーす!」
「…………」
海未「…………?」
海未(暗い雰囲気の方ですね…あいさつも返してくれないなんて)
穂乃果「う…うん」
海未「…………」
海未(そいえば…今朝のニュースで…最近とお)
ドスッ
穂乃果「うっ…………?」フラッ
「…………」ダダダッ…
ことり「ほ…穂乃果ちゃん…?」
穂乃果「うぅ………………」ドクドク
ことり「ち…血が……あぁ…」オロオロ
海未(う…うそでしょう……?そんな……ま…また…)フラフラ
海未(また…意識が……)バタンッ
朝
海未「………………」ダラ…
海未(汗が……)ヌグイ
海未(…やっぱり夢、ではない…)
海未「このままだと、また穂乃果が…」
海未「…………」
海未「もしもし、穂乃果?今日はことりと2人で迎えに行くので、家で答辞の練習でましておいてください。…いいですね?家から出てはいけませんよ?ではまた後で」ピッ
海未(看板の時も、刺された時も…時間をずらせばなんとかなるはず)
海未(…急いで支度をしましょう)ガバッ
海未母「あら?今朝は支度早いのね、朝ごはんは食べたの?」
海未「はい、もう食べておきました。早めに行こうと思って…」
海未母「そうですか。あとで私達も見に行きますね」
海未「はい。それではいってきます」
海未(…早めにほむらへ向かいましょう…)
………………………………………
ことり「今日は穂乃果ちゃん迎えに行くの?」
海未「はい、卒業式のあいさつの練習をしてもらっておいた方がいいかな、と思いまして」
ことり「あ、そっか!さすが海未ちゃんだねっ」
海未「いえ……早く迎えに行きましょう」
ことり「そうだね、早く行こっ」
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
ことり「なんだか、卒業って言われても実感湧いてこないよねー」
海未「ですね…高校はいろいろありましたしね…」
海未(今日、卒業できればいいのですが…)
ことり「あれ?なんかあっちの方煙上がってない?」
ことり「ほら、なんか黒い煙…」
海未「……え……あっちの方は…ほむらが…」
ことり「急ごう!海未ちゃん!」ダダッ
海未「…は…はい!」
海未(そんな…せっかく家で待ってもらっていたのに…っ)ダダッ
ほむらの前
ワイワイガヤガヤ…
サガッテ-!サガッテ-!
ナカニハモウイナイカ-!?
マダヒトリイルゾ-!
ザワザワ……
海未「…そ……そんな…」ガクッ
海未(何をしても…無駄だと言うことですか…)
海未「火事…ほむらで…?なぜ…」
ことり「…そういえば今朝…!」
海未「え……?」
ことり「そんなまさか……」
ことり「…穂乃果ちゃんまでっ」タタッ
海未(また…目眩が……)フラフラ
バタンッ
朝
海未「…………」
海未「…………」グスン
海未「もう…どうしろって言うんですか…」
海未「…………」
海未(…もう…これしかないのですか…)
海未「穂乃果が目の前で…あんなことになるくらいなら…」
海未「…支度をしましょう」ガバッ
………………………………………
テレビ「えー、例の通り魔ですが、以前行方が掴めず、警察官は捜査を…」
海未「…………」モグモグ
海未母「こわいわねぇこんな日に…」
海未「……そう…ですね…」モグモグ
海未母「どうしたの?元気ないわね…」
海未「いえ、すこし寝不足で…」モグモグ
海未「…ご馳走様、ではそろそろいっきてます」
海未母「そう…無理はしないようにね?お母さん達も後からいくからねー」
海未(………ごめんなさい…)ガラッ
通学路
ことり「でね、お母さんったら…」
海未「……ことりが卒業してしまうのはやっぱりさみしいのでしょうか…」
ことり「穂乃果ちゃんはどう思う?」
穂乃果「…あ、ごめん聞いてなかった…えへへ」
穂乃果「もうあいさつで緊張しちゃって…」
ことり「やっぱり、緊張してるんだね」
穂乃果「やっぱりね…」
海未「…………」
海未(…どうしましょうか…潰れてしまうよりは…そうですね、まだ…)
海未「ことり、穂乃果、ちょっと寄り道していきませんか?」
穂乃果「あれ、海未ちゃん珍しいね、寄り道なんて」
海未「最後くらい、いいでしょう?」
ことり「海未ちゃん、いつもだったら『最後だからって気を抜いてはいけません!』って言いそうなのに~」
海未「そ…そうですか…?」
海未(最後だからって、ですか…)
海未(…まあ、相手は人です、避けることができれば、なんとか…)
通学路
ことり「でね、お母さんったら…」
海未「……ことりが卒業してしまうのはやっぱりさみしいのでしょうか…」
ことり「穂乃果ちゃんはどう思う?」
穂乃果「…あ、ごめん聞いてなかった…えへへ」
穂乃果「もうあいさつで緊張しちゃって…」
ことり「やっぱり、緊張してるんだね」
穂乃果「やっぱりね…」
海未「…………」
海未(…どうしましょうか…潰れてしまうよりは…そうですね、まだ…)
海未「ことり、穂乃果、ちょっと寄り道していきませんか?」
穂乃果「あれ、海未ちゃん珍しいね、寄り道なんて」
海未「最後くらい、いいでしょう?」
ことり「海未ちゃん、いつもだったら『最後だからって気を抜いてはいけません!』って言いそうなのに~」
海未「そ…そうですか…?」
海未(最後だからって、ですか…)
海未(…まあ、相手は人です、避けることができれば、なんとか…)
通学路
穂乃果「まさか卒業式の朝に寄り道することになるなんてねー!」
ことり「ねー、それもまさか海未ちゃんが言い出すなんて…」
海未「いいじゃないですか、たまには…」
ドスン…
穂乃果「あれ?今のなんの音…?」
ことり「さぁ…いつもの通学路の方かなぁ?」
海未(もしあちら側を選んでいたら…今頃…)ゾクッ
海未(怖い…)
海未(でも…幼馴染のあんな姿はもう見たくありません…これ以上みたら気が狂ってしまいます…)
海未(あんな思いをするくらいなら…)
ことり「あれっもうこんな時間だ…」
穂乃果「急がなきゃ!近道使お!」タタッ
海未「そうですね、急ぎましょう」タタッ
海未(近道を使わないで行く、という方法もありますが…また別の事故があって…となると避けようがないので…)
海未(なんとか穂乃果と位置を変わって…避けることができれば…)
裏道
ことり「ここ…久しぶりに通るけど…なんだか薄暗くて不安になるよね…」タタタ
海未「ですね…」
穂乃果「だね、二人も並んだら一杯だし…あ、おはようございまーす!」
「…………」
海未「…………」ゴクッ
海未(あの人を…なんとか…)
ことり「はやくいこ、穂乃果ちゃん…」
穂乃果「う…うん」
海未「…………」スッ
穂乃果「おっとっと…」
海未「ああ、すみません」
ドスッ
海未「うぅ……っ」フラッ
「…………」ダダダッ
海未(やっぱり…こんな細い道では…避けられませんか…)ジワア…
穂乃果「え…そ…そんな…」
ことり「う…海未ちゃ…?」
海未「………………」ドクドク
海未(でも…これで…もう見なくて済むなら…)フッ
ことり「ち…血が……あぁ…」オロオロ
穂乃果「う…海未ちゃん…そんなぁ…」オロオロ
海未(…すみません、みんな…)
海未(…でも…これで楽になるなら…)
海未(……………)
ウミチャン…
ドウシタ?
ヒトガタオレテルゾ!
キュウキュウシャハヤク!
…………………
朝
海未「…………」
海未「おぉ…いい天気ですね…」ガララ
海未「んーっ…」ノビ-ッ
海未「朝ですか…」
海未(今日はいよいよ、私達の卒業式…)
海未編2へ続く
穂乃果「わぁ…いい天気…!」
穂乃果「んーーー!」ノビ-
穂乃果「朝だ!」
穂乃果(今日がいよいよ卒業式かぁ…)
穂乃果(答辞、頑張らないと!)
穂乃果「ファイトだよ!わたし!」
穂乃果「じゃあ、そろそろ行ってくるね!」
穂乃果母「いってらっしゃい、あとで見に行くからね」
雪穂「いってらっしゃい、答辞、途中で詰まったりしないようにね?」
穂乃果「大丈夫だよ、任せて!」
穂乃果「行ってきまーす!」ガララ
通学路
海未「そういえば穂乃果、答辞は完成したのですか?」
穂乃果「うん、まだ全文決めてるわけじゃないんだけど…」
ことり「…………」
海未「まあ、穂乃果ならなんとかなるでしょう…」
穂乃果「ことりちゃん、元気ないね、何かあったの?」
ことり「…ううん、なんでもないよっ…あ…向かいの道路のアイス屋さん、食べていこうよ」
海未「いいですね、あれくらいなら時間もかかりませんし…」
穂乃果「やったぁ、海未ちゃんの許可がおりたー!」
ことり「…………」
海未「許可って…私が普段は厳しいみたいじゃないですか」
穂乃果「だってその通りじゃーん!…あ、信号変わった!早く渡ろ!」
ことり「………」
穂乃果「アイス何個食べようかなー」
海未「あんまり食べ過ぎてお腹を壊したりしないでくださいよ?」
穂乃果「わかってるって…」
キキイイイィィィィィィィィイ
ことり「…っみちゃん、あぶないっ」ドンッ
海未「うっ…ことり何を……!」ヨロッ
ことり「た…」
ゴッ
ドシャッ………
ヒトガヒカレタゾ!
キュウキュウシャ!
モウムリダヨ!
シャシンシャシン…
ナニトッテンダヨテメェ!
ガヤガヤ…
穂乃果「え…?ことりちゃん…?」
海未「い…いま…なにが…」
穂乃果「こっ…ことりちゃんが…海未ちゃんを突き飛ばしたら…そこにトラックが…ぶつかってきて…」
海未「そ…そんな……ことりは…どこに…」
穂乃果「うそでしょ…そんな…」フラフラ
穂乃果「ことりちゃん…?」
穂乃果(目眩が…)フラ…
バタンッ
ホ、ホノカ!シッカリ!
ハヤクキュウキュウシャ!
ウンテンシュハブジナノカ!?
ウンテンシュハイキテルゾ!
ワイワイガヤガヤ…
朝
穂乃果「うわぁぁっ」ガバッ
穂乃果「はぁっ…はぁっ……」ゼエゼエ
穂乃果「今のは…夢…なの…?」
穂乃果(にしてはリアルだったような…)
雪穂「おねーちゃーん?朝ごはんできてるよー」ガララ
穂乃果「…あ、着替えたらいくよ…」
雪穂「わっ、お姉ちゃんすごい汗…汗拭いてから服きなよー」
穂乃果「わかったー、ありがとう…」
穂乃果(ほんとだ…すごい汗かいてる…)ヌグイ
穂乃果(それにしても、怖い夢だったなぁ…)フキフキ
………………………………………
穂乃果「いってきまーす!」
穂乃果母「いってらっしゃい、あとで見に行くからね」
雪穂「いってらっしゃい、答辞、途中で詰まったりしないようにね?」
穂乃果「大丈夫だよ、任せて!」
穂乃果「行ってきまーす!」ガララ
穂乃果(あれ?こんな会話前もした気が…答辞なんで読むのはじめてなのに…)
通学路
海未「そういえば穂乃果、答辞は完成したのですか?」
穂乃果「うん、まだ全文決めてるわけじゃないんだけど…」
ことり「でも、穂乃果ちゃん送辞も完璧だったし、きっとできるよね♪」
海未「そうですね、穂乃果ならなんとかなるでしょう…」
穂乃果「えへへ、2人ともありがとう」
海未「では早く学校に行って練習でもしておきますか?」
穂乃果「そうだね!そうしよ!」
ことり「絵里ちゃん達も見に来てくれるって言ってたし、しっかりしなきゃね!」
穂乃果「うん!」
ガラ……
穂乃果(ん…?今の音、上から…)
ガララ……
オイ、アソコノカンバンナンカ…
ユレテルゾ…
アブナクナイカ?
ザワザワ…
ことり「え、いまの音な」ドスンッ
パラパラ…
キャ-!
ヒトガシタジキニナッタゾ!
キュウキュウシャ!
モウムリダヨ!
ダレカタスケニイケヨ!
穂乃果「こ…こっ…ことり…ちゃん…?」
海未「ことり…?」
オイ!ダレカキュウキュウシャハヤク!
モウヨンダヨ!
ザワザワ…
ガヤガヤ…
穂乃果「どこに隠れてるの…?ことりちゃん…」フラフラ
穂乃果(目眩が…)
バタンッ
朝
穂乃果「…ことりちゃっ……」ガバッ
穂乃果(…あれ…今のは…)
穂乃果「はぁっ…はぁっ…」ゼエゼエ
穂乃果(なんだったの…?)
………………………………………
穂乃果「いってきます」
穂乃果母「いってらっしゃい、あとで見に行くからね」
雪穂「いってらっしゃい、答辞、途中で詰まったりしないようにね?」
穂乃果「…うん、任せて…」
穂乃果「………」ガララ
雪穂「お姉ちゃん…なんだか元気ないね…」
穂乃果母「緊張してるのかしら…心配ね…」
通学路
ことり「でね、お母さんったら…」
海未「ふふ、ことりが卒業してしまうのはやっぱりさみしいのでしょうか…」
ことり「穂乃果ちゃんはどう思う?」
穂乃果「…………」
穂乃果(昨日の夢…やけに鮮明に覚えてる…それに、前にもあんな夢見たことある気がする…)
穂乃果(もしかして…)
海未「…穂乃果?」
穂乃果「……あっ…えーと…なんの話だっけ、あはは…」
ことり「穂乃果ちゃん、卒業生のあいさつ、緊張してるの?」
穂乃果「あ、うん、そうなんだよ、あはは…」
海未「…………」
海未「だったら、早く学校行って生徒会室で練習でもしますか?」
ことり「そうだね、そうしようよ!」
穂乃果「いや、ちょっと気分転換に寄り道していかない?」
ことり「いいね、私は賛成っ」
海未「まあ…今日くらいいいでしょう」
穂乃果「ありがとう…」
ことり「まさかこんな日に寄り道することになるなんてね」モグモグ
海未「いいじゃないですか、たまには…」
ドスン…
穂乃果「あれ?今の音は…」
ことり「さぁ…いつもの通学路の方かなぁ?」
穂乃果(やっぱり…あれは夢じゃない何かなの…?)
ことり「あれっもうこんな時間だ…」
海未「急ぎましょう、近道を通りますか」タタッ
穂乃果「そうだね、急ご」タタッ
裏道
ことり「ここ…久しぶりに通るけど…なんだか薄暗くて不安になるよね…」タタタ
海未「ですね…早く学校に行きましょう、せっかくの卒業式ですし」
穂乃果「だね…」
「…………」
穂乃果「…………?」
穂乃果(あれ、珍しく人がいる…滅多に人目につかないからあんまりいないのに…)
海未「避けないと通れませんかね」
穂乃果「う…うん」
ことり「それにしても、ここで人とすれ違ったのはじ…」
ドスッ
ことり「え…………?」
「…………」ダダダッ…
穂乃果「こ…ことりちゃん…?」
ことり「うぅ………いたいぃ………」ドクドク
海未「ことりっ…はっ…早く救急車を…!」アタフタ
穂乃果「こっことりちゃん、しっかり!」
穂乃果(う…うそでしょ……?そんな、また…)フラフラ
穂乃果(…意識が……)バタンッ
穂乃果「うわあああああああああああああああ!」ガバッ
穂乃果「いや…ことりちゃっ……ことりちゃん……っ」ガタガタ
雪穂「お姉ちゃん!?どうしたの!?」ガララッ
穂乃果「ことりちゃんが…ことりちゃんが…!」ブルブル
雪穂「ことりちゃん…?怖い夢でも見たの…?」
穂乃果「ゆ…夢…?」ブルブル…
穂乃果(あれは…本当に夢なの…?…でもあの鮮明な感じは…)
穂乃果「………………」
雪穂「もう…今日は卒業式だよ?しっかりしてよねー…」ハァ…
雪穂「先にご飯の支度してるからね?」
穂乃果「う…ん、ありがと…」
穂乃果(あれは夢じゃない…でも…夢じゃないとしたらまたことりちゃんが…)
穂乃果(…………)
穂乃果「…ううん、ちがう」
穂乃果「わたしが助けるんだ」
穂乃果「…いってきます」
穂乃果母「いってらっしゃい、あとで見に行くからね」
雪穂「いってらっしゃい、答辞、途中で詰まったりしないようにね?」
穂乃果「…うん、任せて…」
穂乃果「………」ガララ
穂乃果(絶対、ことりちゃんを助けてみせる…)
ことり「でね、お母さんったら…」
海未「ふふ、ことりが卒業してしまうのはやっぱりさみしいのでしょうか…」
ことり「穂乃果ちゃんはどう思う?」
穂乃果「…………」
穂乃果(ぼーっとしてたらもうあの看板の近くだ…)
穂乃果(細かい場所とかタイミングは、はっきりとは覚えてないけど、音がすればことりちゃんを移動させればいいんだ)
穂乃果(わたしが…ことりちゃんを…)
海未「…穂乃果?」
穂乃果「……あっ…えーと…」
穂乃果「なんの話だっけ、あはは…」
ことり「穂乃果ちゃん、卒業生のあいさつ、緊張してるの?」
穂乃果「あ、うん、そうなんだよ、あはは…」
海未「だったら、早く学校行って生徒会室で練習でもしますか?」
ことり「そうだね、そうしようよ!」
穂乃果「あぁ、うん、そうしようか…」
穂乃果(………)
穂乃果「えーと…まだ、決めてはないんだ…ある程度は考えてるけど…」
ことり「穂乃果ちゃん、本番には強いもんね」
海未「まあ、穂乃果ならできますよね」
ガタガタ…
穂乃果(あの看板か…というか、わざわざ避けなくても今止まればいいんじゃ)ググッ
穂乃果「!?」グググッ
穂乃果(えっ…足が止まらない…体が…勝手に…!)
ことり「それにしても、ここの道を通るのも、もう最後かと思うと寂しいよね…」
海未「ですね、またここに来る日がくるのでしょうか…」
穂乃果(どうしよう、声も出ない!体が自分のものじゃないみたいに…っ)
ことり「きっと来るよ、いつか!」
ことり「ねっ、穂乃果ちゃん」クルッ
ガタ…
穂乃果(どうしよう!どうしよう!)
穂乃果「えーと…まだ、決めてはないんだ…ある程度は考えてるけど…」
ことり「穂乃果ちゃん、本番には強いもんね」
海未「まあ、穂乃果ならできますよね」
ガタガタ…
穂乃果(あの看板か…というか、わざわざ避けなくても今止まればいいんじゃ)ググッ
穂乃果「!?」グググッ
ガラ…
穂乃果(動いてよぉ!わたしのからだ!)
オイ、アソコノカンバンナンカ…
ユレテルゾ…
ことり「…穂乃果ちゃん?」
穂乃果(せめて…ことりちゃんだけでも…っ)
…アブナクナイカ?
ザワザワ…
穂乃果「…ことりちゃん、危ない」ドンッ
ことり「きゃっ、急に突き飛ばすなんて穂乃果ちゃ…」フラ
穂乃果(よかった、体が自由になった…!でもわたしが間に合わな)
ドスンッ……
ことり「…うそ……穂乃果ちゃ…え…?」
キャ-!
ヒトガシタジキニナッタゾ!
キュウキュウシャ!
モウムリダヨ!
タスケニイカナキャ!
海未「ほ…ほの…ほのか…?」フラッ
ことり「うそ…ほのかちゃん…そんな…わたしが…」
ザワザワ…
ガヤガヤ…
朝
穂乃果「…………」
穂乃果「わぁ…いい天気…!」
穂乃果「んーーー!」ノビ-
穂乃果「朝だ!」
穂乃果(今日がいよいよ卒業式かぁ…)
穂乃果(答辞、頑張らないと!)
穂乃果「ファイトだよ!わたし!」
穂乃果編2に続く
ことり「来年の今頃は、みんなバラバラになっちゃうのかなぁ…」
ことり「…ううん、きっといつまでも仲良しでいられるよね!」
ことり(…でも、このままこの楽しかった時間が終わらなければいいのに…)
ことり「……………」
ことり「…ううん、そんなこと考えちゃだめ!今が最高!だよねっ」
ことり「よしっ支度しよっと♪」
テレビ『えー、例の通り魔ですが、依然行方が掴めず、警察官は捜査を…』
ことり「こんな日にやなニュースだなぁ…変えちゃえ!」ポチッ
テレビ『…葉原周辺の住宅街での連続火災は、放火魔によるものとして、警察は』
ことり(……………)ポチッ
テレビ『』
ことり「せっかく卒業式なのに、どのテレビもやなニュースばっかり…」
理事長「まあ、ニュースなんていいじゃない、今日はことり達が主役なんだから」
理事長「もう…小さかったみんなが高校卒業だなんてお母さんもう涙が…」
ことり「もう、お母さんったら大袈裟だよぉ…」クスクス
ことり「それじゃ、ことりはそろそろ行こっかな」
理事長「あら、もういくの?」
ことり「うん、今日はなんだから早めに出かけたい気分!」
理事長「そうなの、気をつけていってらっしゃい、また後でね」
ことり「うんっ、いってきます!」
通学路
ことり「でね、お母さんったら…」
海未「…ことりが卒業してしまうのはやっぱりさみしいのでしょうか…」
ことり「穂乃果ちゃんはどう思う?」
穂乃果「…あ、ごめん聞いてなかった…えへへ」
穂乃果「もうあいさつで緊張しちゃって…」
ことり「やっぱり、緊張してるんだね」
穂乃果「やっぱりね…」
ことり(やっぱり、穂乃果ちゃんでも緊張するんだなぁ)
海未「………………」
海未「ことり、穂乃果、ちょっと寄り道していきませんか?」
穂乃果「あれ、海未ちゃん珍しいね、寄り道なんて」
海未「最後くらい、いいでしょう?」
ことり「海未ちゃん、いつもだったら『最後だからって気を抜いてはいけません!』って言いそうなのに~」
海未「そ…そうですか…?」
ことり(ふふ、海未ちゃんもなんだかさみしい気分になっちゃってるのかな?)
穂乃果「まさか卒業式の朝に寄り道することになるなんてねー!」
ことり「ねー、それもまさか海未ちゃんが言い出すなんて…」
海未「いいじゃないですか、たまには…」
ドスン…
穂乃果「あれ?今のなんの音…?」
ことり「さぁ…いつもの通学路の方かなぁ?」
海未「…………」
ことり「あれっもうこんな時間だ…」
穂乃果「急がなきゃ!近道使お!」タタッ
海未「そうですね、急ぎましょう」タタッ
裏道
ことり「ここ…久しぶりに通るけど…なんだか薄暗くて不安になるよね…」タタタ
海未「ですね…」
穂乃果「だね、二人も並んだら一杯だし…あ、おはようございまーす!」
「…………」
海未「…………」
ことり(…なんか、暗い人だなぁ…こんな時間にここを通る大人なんて、そんなにいるものじゃないし…)
ことり「はやくいこ、穂乃果ちゃん…」
穂乃果「う…うん」
海未「…………」スッ
穂乃果「おっとっと…」
海未「ああ、すみません」
ことり(……………?)
こんな(海未ちゃん、どうしてわざわざ…)
ドスッ
海未「うぅ……っ」フラッ
ことり(え……?)
穂乃果「え…そ…そんな…」
ことり「う…海未ちゃ…?」
海未「………………」ドクドク
ことり「ち…血が……あぁ…」オロオロ
穂乃果「う…海未ちゃん…そんなぁ…」オロオロ
ことり(…嘘でしょ…?そんな…)フラ…
ことり(…あれ…なんだか…目眩が…)フラフラ
ことり(……だめ…意識が………)フラッ
バタン…
ウミチャン…
ドウシタ?
ヒトガタオレテルゾ!
キュウキュウシャハヤク!
…………………
朝
ことり「……んぅ…」
ことり(いやな夢だったなぁ…)
ことり「こんな日にあんな夢見ちゃうなんて…」
ことり「やっぱり離れ離れになっちゃうのは寂しいのかな…」
ことり(……早く支度しよう…)
……………………………………………
テレビ『えー、例の通り魔ですが、依然行方が掴めず、警察官は捜査を』
ことり(……………)ポチッ
テレビ『…』
ことり「せっかく卒業式なのに、どのテレビもやなニュースばっかり…」
理事長「まあ、ニュースなんていいじゃない、今日はことり達が主役なんだから」
理事長「もう…小さかった皆んなが高校卒業だなんてお母さんもう涙が…」
ことり「もう、お母さんったら大袈裟だよぉ…」クスクス
ことり「それじゃ、ことりはそろそろ行こっかな」
理事長「あら、もういくの?」
ことり「うん、少しでもみんなと一緒にいたくて…」
理事長「そうなの、気をつけていってらっしゃい、また後でね」
ことり「うん、いってきます」
通学路
海未「そういえば穂乃果、答辞は完成したのですか?」
穂乃果「うん、まだ全文決めてるわけじゃないんだけど…」
ことり「でも、穂乃果ちゃん送辞も完璧だったし、きっとできるよね♪」
ことり(さっきの夢、なんだったんだろう…)
海未「そうですね、穂乃果ならなんとかなるでしょう…」
穂乃果「えへへ、2人ともありがとう」
穂乃果「じゃあ、気分転換に何か食べていかない?」
海未「いいですね、たまには」
ことり「いや…やめておいたほうがいいんじゃないかなぁ…早く行って練習しておいた方が安心できるし…」
穂乃果「うーん…そう言われてみるとたしかに…」
海未「…たしかに、ことりの言う通りですね、急ぎましょうか」
ガラ……
ことり(ん…?今の音、何…?)
ガララ……
オイ、アソコノカンバンナンカ…
ユレテルゾ…
アブナクナイカ?
ザワザワ…
海未「今の音はな」ドスンッ
パラパラ…
キャ-!
ヒトガシタジキニナッタゾ!
キュウキュウシャ!
モウムリダヨ!
ダレカタスケニイケヨ!
穂乃果「うっ…海未ちゃん…?」
ことり「海未…ちゃん…?」
オイ!ダレカキュウキュウシャハヤク!
モウヨンダヨ!
ザワザワ…
ガヤガヤ…
穂乃果「海未、海未ちゃん、どうして」
ことり「そんな…海未ちゃ…」フラッ
ことり(目眩が…)フラフラ
バタンッ
朝
ことり「うみちゃっ………」ガバッ
ことり「うっ…うぇ…おえぇ……」イガイガ
ことり(吐きそう…気持ち悪い…)
ことり(なんなのこの夢…前にも見たことあるような…)
ことり(……それも…一回や二回じゃない…見慣れすぎてすぐには気づけないほど…)
ことり「まあ夢ってそんなことたまにあるし…」
ことり「ただの夢だよ、きっと…」
テレビ『えー、例のとお』
ことり(……………)ポチッ
テレビ『…』
ことり「……………」
理事長「どうしたの?ことり…元気ないわね…」
ことり「…ちょっと…いやな夢見ちゃって…」
理事長「そうなの…こんな日に嫌ね…」
理事長「もしよかったらみんなと一緒に送って行くわよ?」
ことり「ううん…大丈夫…」
ことり「そろそろ、ことり行くね」
理事長「あら、大丈夫なの?…それにしても早いわね…」
ことり「うん、少しでもみんなと一緒にいたくて…」
理事長「そうなの、気をつけていってらっしゃい、また後でね」
ことり「うん、いってきます」
通学路
海未「そういえば穂乃果、答辞は完成したのですか?」
穂乃果「うん、まだ全文決めてるわけじゃないんだけど…」
ことり「…………」
海未「まあ、穂乃果ならなんとかなるでしょう…」
穂乃果「ことりちゃん、元気ないね、何かあったの?」
ことり「…ううん、なんでもないよっ…あ…向かいの道路のアイス屋さん、食べていこうよ」
海未「いいですね、あれくらいなら時間もかかりませんし…」
穂乃果「やったぁ、海未ちゃんの許可がおりたー!」
ことり(…あれ、どうして私こんなこと言ったんだろ…別にアイスなんて食べたい気分じゃないのに)
海未「許可って…私が普段は厳しいみたいじゃないですか」
穂乃果「だってその通りじゃーん!…あ、信号変わった!早く渡ろ!」
ことり(なんだか…あの夢を見てから…というか随分と前から、頭の中にモヤモヤする感覚が付きまとっているような…)
ことり(頭がすっきりしないなぁ…)
穂乃果「アイス何個食べようかなー」
海未「あんまり食べ過ぎてお腹を壊したりしないでくださいよ?」
穂乃果「わかってるって…」
キキイイイィィィィィィィィイ
海未「ところで、こと」ゴッ
ドシャッ………
キャアアアアア!
ヒトガヒカレタゾ!
キュウキュウシャ!
モウムリダヨ!
シャシンシャシン…
ナニトッテンダヨテメェ!
ガヤガヤ…
ことり「やっぱり…」
ことり(…やっぱり…あれは夢じゃない…こんなことになるなんて…やっぱり
穂乃果「うっ…海未ちゃん…」
ことり「わたし…ことりの…ことりのせいだ…」フラフラ
穂乃果「うそでしょ…そんな…」
穂乃果「ことりちゃん…?」
ことり(目眩が…)フラ…
バタンッ
ハヤクキュウキュウシャ!
ウンテンシュハブジナノカ!?
ウンテンシュハイキテルゾ!
ワイワイガヤガヤ…
朝
ことり「……………」
ことり「いやぁ…こんなの…」
ことり(いつまで続くの…もう許してよ…)
ことり(ことりが何したって言うんだよぉ…)グスッ
ことり(……………)
ことり「もう…十分頑張ったよね…ことり…」
通学路
海未「そういえば穂乃果、答辞は完成したのですか?」
穂乃果「うん、まだ全文決めてるわけじゃないんだけど…」
ことり「…………」
ことり(もう…海未ちゃんがいなくなっちゃうところなんて見たくない…)
海未「まあ、穂乃果ならなんとかなるでしょう…」
穂乃果「ことりちゃん、元気ないね、何かあったの?」
ことり「…ううん、なんでもないよっ…あ…向かいの道路のアイス屋さん、食べていこうよ」
ことり(あの車に、ことりが轢かれちゃえばいいんだよ…)
海未「いいですね、あれくらいなら時間もかかりませんし…」
穂乃果「やったぁ、海未ちゃんの許可がおりたー!」
ことり「…………」
ことり(海未ちゃん、どうして今日に限って優しかったんだろ…)
ことり(いつもみたいに厳しくしてくれれば…あんなことにならずにすんだかもしれないのに…)
海未「許可って…私が普段は厳しいみたいじゃないですか」
穂乃果「だってその通りじゃーん!…あ、信号変わった!早く渡ろ!」
ことり(海未ちゃん、どうして今日に限って優しかったんだろ…)
ことり(いつもみたいに厳しくしてくれれば…あんなことにならずにすんだかもしれないのに…)
海未「許可って…私が普段は厳しいみたいじゃないですか」
穂乃果「だってその通りじゃーん!…あ、信号変わった!早く渡ろ!」
ことり「………」
ことり(もうすぐだ…)ドクン
海未「そうですね、早めに…」
穂乃果「アイス何個食べようかなー」
ことり(あのトラック…)ドクンドクン
海未「あんまり食べ過ぎてお腹を壊したりしないでくださいよ?」
穂乃果「わかってるって…」
キキイイイィィィィィィィィイ
ことり「…っみちゃん、あぶないっ」ドンッ
海未「うっ…ことり何を……!」ヨロッ
キィィィィィィィイイ
ことり(ああああこわい!こわい!死にたくない!やだやだやだやだやだやだやたやだ)ドクンドクンドクン
ことり(海未ちゃん、穂乃果ちゃん、助けて…!)バクバクバク
ゴッ
ドシャッ………
キャアアアアア!
ヒトガヒカレタゾ!
キュウキュウシャ!
モウムリダヨ!
シャシンシャシン…
ナニトッテンダヨテメェ!
ガヤガヤ…
ことり(遠くで、わたしの大切な幼馴染が泣いてる気がする。わたしの知らない人たちが騒いでいる気がする)
ことり(でも、そんなのどうでもいい…)
ことり(ただことりは、今になっても、手足の感覚がなくなっても頭にこびりつくモヤモヤとしたなにかに、寒気を感じた)
ことり(…………………)
ことり編2へ続く
穂乃果「なんで終わらないの…!」
穂乃果(自分が寝転がっている布団を叩く。)
穂乃果(音はならない。ただ、布団がわたしの全力をいともかんたんに吸収していく)
穂乃果「あと何回…」
穂乃果(あと何回、ことりちゃんが死んじゃうところをみなきゃいけないの…)
穂乃果(家から出ないようにしたこともあった。家から出ないようにしてもらったこともあった)
穂乃果(でも、無駄だった)
穂乃果「絶対にいつか巻き戻っちゃう」
穂乃果(どうすれば、これが終わるの…)
穂乃果「ここから出たくないよぉ…」モソッ
穂乃果(いつも、どうしてか、立ち上がると今のこの狂いそうな心が嘘みたいになくなって、不思議なほど冷静になれる)
穂乃果(立ちがるだけ。立ちがれば、楽になれる)
穂乃果(何か楽しいことを思い出せば…)
穂乃果(昔、もう何年前だっけ…わたしたち、スクールアイドルしてたんだよね)
穂乃果(三年生が卒業しちゃうとき…いろいろみんなで悩んだよね…)
校庭
海未「私も同じです。3人が抜けたμ’sをμ’sと言っていいものなのか…」
ことり「そうだよね… 」
穂乃果「な ん で 卒 業 な ん て あ る ん だ ろ う … 」
にこ「……………」
にこ「続けなさいよ! 」
穂乃果・海未・ことり「え?」
にこ「メンバーの卒業や脱退があっても、名前は変えずに続けていく、それが…」
~~~~~~~~~~~~~
穂乃果(そんなことも、あったなぁ…)
穂乃果「…………?…」
穂乃果(いま…なにか…大事なことを…思い出した気が…)
穂乃果(……気のせいかな…)
穂乃果「いてっ…頭が…っ」
穂乃果「……っう……」ボフンッ
穂乃果「妹が起こしに来てくれるまで、もう少し寝てよう…」
穂乃果(…叶うなら、この夢が醒めるまで)
穂乃果編 終…?
ことり「いつまで続くの…」
ことり(もう嫌だよぉ…あと何年見ていればいいの…)
ことり「助けて…穂乃果ちゃん、海未ちゃん…」
ことり「……………」
ことり(そんなわけ、ないのに…何を期待してるんだろ、わたし」
ことり(どうして…こんなことに…)
ことり「……………」
ことり(いつだったけ、『このままこの楽しかった時間が終わらなければいいのに』なんて、考えたことあったな…)
ことり(…こんなことだけ叶えてくれるなんて)
ことり「…酷いよ神様…」
ことり(こんなの、ことりの願ったことじゃない…)
ことり(…ダメだ、ことりが死んじゃったら今まで頑張ってきたのが無駄になっちゃう)
ことり「もう、何年経ったっけ…?」
ことり(わたしたちが向かっているはずの音ノ木坂…学院だっけ?…もうどんな建物かわかんないよ…)
ことり(なのに、あのたくさんの通学路はやなほど覚えてる…)
ことり(あれから、もう数えきれないくらい見てきたけど…)
ことり(ことり、もしかしたら頭の中だけならこの世で一番お年寄りかも…)
ことり(……………)
ことり「…そんなの、どうだっていいよ」
ことり「今度こそ…」
ことり「今日こそ、無事に卒業できますように…」
ことり編 終…?
海未「ゆめなら、早く醒めてください…!」ドンッ
海未(意味もなく、畳を拳でたたく。もう数え切れないくらい同じ場所をたたいているのに、この畳はまるで平気な顔をしてる)
海未「そりゃ、そうですよね…」
海未「時間が巻き戻ってるんですから…」
海未(…そういえば、以前歌ったことのある歌詞にも、似たようなフレーズがありましたね…)
海未(だからと言って、わたしがなんでこんな目に…)
海未「……………」
海未(そういえば、たまに穂乃果やことりも極端に暗い顔をしていることがありましたよね…)
海未(…もしかしたらあの二人も…)
海未「なんて、バカバカしい」
海未(あれ?あのときは結局どうなったんですっけ…?)
海未(…思い出せません、まあ期待したような答えは得られなかったということでしょう…)
海未「うぅ…」ズキッ
海未(それに、このことについて考えると、いつも頭がモヤモヤとした気持ち悪い気分になる…)ズキズキ
海未(………………)ズキ-ズキズキ
海未(あれ…なんでしょう、今のは)ズキズキ
海未(なにか…見たことのないイメージが…)ズキズキ
海未(いや…これは…夢…?)ズキズキ
海未「気を失ってから、目がさめるまで、夢を見ていた…?」ズキズキ
海未(…何か…宇宙のような空間に…丸い輪のようなものが…沢山連なっていて…)ズキズキ
海未(そこを…わたしたちが移動している…?)ズキズキ
海未「うぅ……」ズキッ
海未(ダメです、これ以上は頭痛で…)フラッ
海未(もう少しで…何か、わかりそうなのに…)フラフラ
海未(あぁ…意識が…)バタンッ
海未(また…繰り返すのですね…)
~~~~~~~~~~~~~~~
朝
海未「…………」
海未「んーっ…」ノビ-ッ
海未「朝ですか…」
海未(さっきまで、何か長い夢を見ていた気がしますが…)
海未(…気のせいですよね、早く支度をしましょう)
海未編 終…?
もう何度体験したことだろう。
自分の体なのかどうかもわからない。
時間が経てば経つほど決められた動作しかできなくなっているきがする。
あ…ほら、また目の前でしんじゃった。
わたしはショクを受けている。この反応は何回めだろうか。
意識が薄れる。
次に目が覚めても、また同じようなことの繰り返しなんだろう。
でも、いつか終わりは来るはず。
それを信じて、まだがんばれる。
これはきっと、おわらないゆめじゃないことを信じる。
今回は見てくださる人いませんでしたかね…
見てたけどこれで終わりなのか
ありがとうございますm(_ _)m
言い忘れてたんですけど、各編の頭文字をあわせると…
頭文字今気付いた
乙です
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