【ラブライブ!】海未「金木犀の季節」
- 2020.04.04
- SS

http://nozomi.2ch.sc/test/read.cgi/lovelive/1440313903
これの過去編というか保管編です。
今日の帰り道に思いついたんでよかったら読んでください。
ことり『うん!まだ英語が理解できないこともあるけど・・・』
ことり『自分で決めたことだし、ちゃんとやり遂げるよ!』
海未「ですね。私にできることがあったらなんでも言ってください。いつでも相談に乗りますよ」
ことり『ありがと、海未ちゃん!』
ことり『・・・ところで、穂乃果ちゃんのことなんだけど』
海未「・・・」
海未「・・・まだ、家から出てはくれませんね・・・」
海未「自分の体調管理の失敗と、その・・・いろいろと心にきたみたいで」
ことり『やっぱり、ことりは留学しない方が・・・』
海未「何言ってるんですか。やると決めたんでしょう、弱気になってどうするんですか」
海未「穂乃果なら大丈夫です。私が、私たちがなんとか連れ出してみせます!」
ことり『・・・うん、お願いね!』
ことり『私も冬休み頃には一旦そっちに帰るから!』
海未「はい、その時は穂乃果と一緒にお迎えに行きますよ」
ことり『ふふ、楽しみだなぁ♪』
ことり『あれ、海未ちゃんまた公園にいるの?』
海未「はい、この季節になると金木犀のいい香りがしてくるんです」
ことり『きん・・・もくせいかぁ』
海未「?」
海未「どうかしましたか?」
ことり『ううん、なんでもないっ』
ことり『じゃあ、またね』
海未「はい、お元気で」
ことり『海未ちゃんも』プツン
ことり「・・・」
ことり「はぁ・・・」
ことり「穂乃果ちゃん・・・」
ことり(金木犀かぁ・・・)
ことり(前に金木犀をイメージした衣装を作ろうかと思って調べたことがあるんだけど・・・)
ことり(金木犀の花は小さくて脆くて、雨が降るとすぐに散っちゃう)
ことり(・・・・・・)
ことり「無事、立ち直ってくれるといいな・・・」
海未「・・・」
海未「穂乃果・・・」
海未(家から出なくなってしまったのは、やはり私があの時あんなことを言ってしまったせいでしょうか・・・)
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穂乃果「わたし、スクールアイドルやめます」
みんな「……っ!」
穂乃果「……」スタスタ
タタタッ
パチ-ン!
穂乃果「あ……」
海未「貴方が…あなたがそんな人だとは思いませんでした…」
海未「あなたは最低です!」
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海未(私があの時、あそこまで言い過ぎてさえなかったら・・・)
海未(いいえ、もう過ぎたことをクヨクヨしていてもどうにもなりません)
海未(雪穂や、亜里沙も頑張ってくれてるんですから)
海未(にこと、花陽と凛はスクールアイドルを続けてますし、絵里と希は生徒会で忙しそうですし)
海未「私がなんとかしなければ・・・」
Rock54: Caution(BBR-MD5:0be15ced7fbdb9fdb4d0ce1929c1b82f)
次の日 アイドル研究部
海未「いますかー?」トントン
凛「あ!海未ちゃん!」ガチャ
にこ「どうしたの、久しぶりね」
海未「・・・あれから、穂乃果に会いに行きました?」
花陽「実はついこの間、凛ちゃんと真姫ちゃんと行ってみたんだけど・・・」
凛「やっぱりでてこなくて、穂乃果ちゃんのお母さんに謝られちゃった」
『ウチの子がごめんね』
『いつも迷惑かけてばっかりで・・・』
凛「・・・って」
海未「そう、ですか・・・」
にこ「何、あの子のことだし、そのうちひょこっと出てくるわよ」
海未「・・・っ!」
海未「ですが!もう三ヶ月以上もっ!」ドンッ
花陽・凛「」ビクッ
海未「ですが、もう三ヶ月以上も家に引きこもってるなんて・・・普通ではありえません・・・」
海未「ましてや穂乃果が・・・」
にこ「・・・まあ、そう言われればそうとしか言いようがないけど・・・」
花陽「わ、わたしたちも、こんど真姫ちゃんと一緒に行ってみるよ」
凛「うん、穂乃果がいないとやっぱりさみしいもん!」
海未「・・・ありがとうございます、二人とも」
海未「では先生に呼ばれているので、そろそろ」
海未「スクールアイドル、頑張ってください」ガチャ
花陽「・・・海未ちゃん」
にこ「相当参ってるみたいね」
職員室前
海未「失礼します、話、っていうのは・・・」
先生「ああ、そのことだが」
先生「今の生徒会長が、後任がいないんで前期の生徒会長が例外として後期も一時的に務めている、ってのは知ってるな?」
海未「はい、まあ一応」
先生「・・・というか、もともと高坂に生徒会長を頼むつもりだったんだが・・・」
海未「・・・」
先生「・・・あの状態じゃあな」
海未「まあ・・・そうですね」
先生「そこで、ここしばらく職員会で話し合って決めたんだが、園田」
先生「お前に頼みたい」
海未「私、ですか・・・?」
先生「・・・ああ、もちろん他の人の助けを借りても構わない。ヒデコ達とか・・・」
海未「・・・少し、考えさせてもらえますか?」
先生「ああ、もちろんだ、明日は休みだし・・・」
先生「生徒の好きにさせるのが、私のモットーだからな。」
帰り道
海未「・・・どうしましょう」
海未(生徒会長になってしまえば、穂乃果に会いに行く時間は必然的に減ってしまいます)
海未(ですが、ここで断れば他に誰が生徒会長に・・・)
海未(ヒデコやフミコ、ミカなんかは頼りにはなりますが人前に立つタイプではありませんし・・・)
海未(やはり、私が・・・)
海未「うーん・・・」
海未(・・・おや、金木犀のいい香りがします)
海未「あれ、ここは」
海未(いつの間にか足が公園に向かってしまっていました)
海未「あそこにいるのは・・・」
真姫「・・・」
真姫「あら、海未、久しぶりね」
海未「真姫、しばらくぶりですね」
海未「何かあったんですか?こんなところで」
真姫「金木犀の、いい香りがしてね・・・落ち着くのよ」
海未「・・・なにか、あったんですか?」
真姫「・・・」
真姫「さっき、穂乃果の家にいってみたんだけど・・・」
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真姫「お邪魔します」ガララ
ほの母「あら、いらっしゃい」
ほの母「・・・あの子なら、二階にいるわよ」
真姫「・・・行っても、大丈夫ですか?」
ほの母「ええ、もちろん」
真姫「・・・」スタスタ
真姫「穂乃果」トントン
穂乃果「・・・」
真姫(開かない・・・廊下から扉越しに話しましょう)
真姫「久しぶりね、なんだか話したくなっちゃって」トスン
穂乃果「・・・」
真姫「ねぇ、わたしと初めて話したときのこと、覚えてる?」
真姫「あなた、馬鹿みたいに私の曲を褒めてくれたわよね」
真姫「・・・嬉しかったけど」
真姫「それから、あなたにアイドルってものを教えてもらって、花陽や凛とμ’sに入って・・・」
穂乃果「・・・」
真姫「すごく楽しかった、人生で一番楽しかった時期って言い切れるわ」
真姫「だから、その・・・」
真姫「ありがとう」
真姫「・・・あなたも、もしよかったらまた一緒に歌いましょ?楽しいわよ、きっと」
穂乃果「・・・」
真姫「じゃあ、そろそろ帰るね」スッ
真姫「・・・またね、穂乃果」
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真姫「ええ、前に凛と花陽といったときもそうだったけど、扉も開けてくれなかったわ」
真姫「結局今回も、顔は見れないままで・・・」
海未「それでも」
海未「・・・ありがとうございます」
真姫「何言ってんのよ」
海未「え?」
真姫「これはみんなの問題でしょ」
海未「ですが、私があんなことを言わなければ、こんなことには・・・」
真姫「はぁ・・・」
真姫「あなた、最近そればっかりよ」
海未「・・・」
真姫「みんな、穂乃果のことが・・・その、大好きなのよ」
真姫「穂乃果がこうなってしまったのも、あなただけの責任じゃない」
海未「・・・」
真姫「・・・みんながみんな、自分の落ち度を感じてるの」
真姫「きっと、穂乃果も・・・」
真姫「だから、一人で背負い込まないで」
真姫「私たちはμ’sでしょ」
海未「・・・そうですね、それを忘れてました」
海未「ありがとうございます」
海未「これで踏ん切りがつきました」
真姫「べ、別に、私は何もしてないわよ!//」
真姫「じゃあ、私は帰るから」
海未「はい、また明日」
真姫「うん、また」
花陽「今日の日記も・・・また同じこと、だなぁ」
花陽(最近、日記が暗い内容ばっかり)パラパラ
花陽「昔は、楽しいことばっかりだったのになぁ・・・」
凛「かよちん、どうかしたの?」
花陽「ちょっとね、穂乃果ちゃん、どうしたら元気でるかなって」
凛「うーん・・・凛には難しいことはよくわかんないけど・・・今、凛にできることは、にこちゃんと一緒にアイドルを続けることかな」
花陽「アイドルを続けること?」
凛「うん、にこちゃんは、ただアイドルを辞めたくないからって凛たちを誘ってたけど、本当は別の理由もあると思うんだ」
花陽「・・・たしかに、あのにこちゃんがあれだけの理由で私たちを誘うとは思えないもんね」
凛「うん、多分、にこちゃんはみんなより大人だから凛達には本当の理由は教えてくれないだろうけど・・・」
花陽「きっと、何か大事な目的があって続けてるんだよね」
凛「だったら、凛達は精一杯それについていかなきゃ!」
花陽「うん、そうだね!」
希「ただいまー・・・」ガチャ
希「はぁ・・・」
希(また今回も、失敗して終わるんかな)
希(そんで、また繰り返し)
希「もういやや・・・」
希(頭のモヤモヤがいつもより軽いってことは・・・今回はだいぶ先までいかんといけん、ってことよね)
希「・・・だったら」
希(まだみんな諦めてないし)
希「ウチも、穂乃果ちゃんのためにがんばらんと!」
海未「ふぅ・・・」
海未(金木犀の、いい香りがします)
海未「結局、もう真っ暗ですね・・・」
海未「・・・・・・」
海未「私が・・・」
海未(真姫の言った通りです。私は、私が忙しくなればそれで穂乃果に会いに行く人がいなくなる、と思い込んでしまっていました)
海未(よく考えれば、わかることじゃないですか)
海未(真姫だって、穂乃果を心配してくれてるし、他のメンバーだって・・・)
海未「すぅ・・・」
海未「はぁ・・・」
海未(少し甘過ぎるくらいの空気が、私の中をいっぱいにする)
海未(私は私で、自分に出来る限りの事を精一杯しなければ)
絵里「あら、呼んだかしら?」
海未「・・・絵里」
絵里「久しぶりね、最近忙しくて会えてなかったわね」
絵里「・・・先生から聞いたわよ、後任の話」
海未「・・・そうですか」
絵里「・・・どうするつもり?」
海未「・・・やります。」
海未「残りの任期、私が生徒会長を務めます」
絵里「・・・」
絵里「ありがとう、海未」
海未「考えたんです、穂乃果がこんなことになってしまって、私がなんとかしなくちゃって」
海未「でも、穂乃果のことを大事に思っているのは、私だけじゃない」
海未「他のみんなも穂乃果のためになんとかしようとしてくれてる」
絵里「そうね、私もそう思うわ」
絵里「・・・例え、それが今の穂乃果が望むことでないとしても」
絵里「穂乃果が、私たちに教えてくれたように、私たちが、後から後悔しないための道を穂乃果に示してあげないと」
海未「・・・はい」
海未「穂乃果のことだけではなく、自分の人生も」
絵里「そう。みんなそのために一生懸命がんばってる」
絵里「・・・にこが、三年生だけで話し合ってる時に、言ってたわ」
にこ『私は信じるわよ。あの子は絶対戻ってくる。』
にこ『あの時・・・私をμ’sに誘った時の、あの子の目は、こんなことで諦めるような目じゃなかった』
にこ『だから私は、あの子がいつ帰ってきてもいいように、花陽と凛と、アイドル研究で待ってるわ。あの子のこと』
海未「にこ・・・」
海未(あんな態度でしたが、本当は穂乃果のことを大事に考えてくれていたのですね・・・)
絵里「とにかく、誰か一人に任せっきり、というわけではなく、みんなで協力していきましょう」
海未「ええ、そうですね」
絵里「んーっ・・・それにしても」
海未「?」
絵里「ここ、金木犀がすごくいい香りね」
海未「ええ」
海未「私も、大好きです」
凛「うん!穂乃果がいないと~
↓
凛「うん!穂乃果ちゃんがいないと~
>>20
アイドル研究→アイドル研究部
でした・・・
数ヶ月後
海未(あれから、絵里、希、にこは卒業し・・・)
海未(真姫と、凛と、花陽は三人で協力し、スクールアイドルを続け・・・)
海未(私は生徒会長を務めていますが・・・)
海未(未だに穂乃果は部屋にこもったままです)
海未「すみません」ガララ
ほの母「あら、海未ちゃんいらっしゃい」
ほの母「いつもありがとね、こんなに届け物してくれて」
海未「いえいえ、私にできることは、もうこれくらいしか・・・」
ほの母「そんなことないわよ、穂乃果だって本当は寂しいだろうし・・・」
海未「・・・そうでしょうか」
海未「あ、それ、夏休みのワークですので」
ほの母「わかったわ、伝えておく」
海未「・・・あと、これは先生が持ってこられた、ということで・・・」
海未「あまり、勉強ばかり押し付けていると思われるのは、もう嫌なので・・・」
ほの母「・・・わかったわ」
ほの母「本当に、いつもありがとね」
ほの母「あ、これ、お礼だから・・・持って行って」ガサッ
海未「まあ、こんなにたくさん」
海未「ありがとうございます」ペコッ
海未「では失礼します」ガララ
ほの母「はーい、また来てね」
海未「でも」
海未(穂乃果が立ち直ろうとしたとき、私はそれを支えたい)
海未(それがいつになるかは、まだわかりませんが・・・)
海未(でも、私はまだ諦めません)
海未(穂乃果が、いつか立ち直るまで・・・)
海未「・・・ここの公園」
海未「金木犀は、もうずいぶん前に散ってしまったんですよね」
ほの母「穂乃果、学校の先生が夏休みの宿題だってワーク何冊か持ってきてたわよ・・・机の上置いといたから」
穂乃果「わかった、ありがとお母さん」
穂乃果(夏休みの宿題か・・・何書いてあるかわかんないだろうな、もう半年以上行ってないし)
穂乃果(・・・・・・)ペラ
穂乃果(することないからやろうかと思ったけど・・・なに書いてあるか全然わかんないや)ペラペラ
穂乃果(あれ・・・でもこの数学の問題・・・ちょっとだけわかる気がする)
穂乃果(ちょっとやってみようかな)
書きすぎても後味が悪くなるだけなので・・・
ちなみに、キンモクセイって、いい香りなのに本当にすぐに散ってしまうんですよね。
限られた時間の中でせいいっぱい輝こうとする・・・いいですよね
乙です
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