【ラブライブ!】ことり「ここはLOVELESS WORLD」
- 2020.04.04
- SS

まとめで申し訳ないけど前作はこれ
見慣れた風景 匂い 音
ことり「んー…」
窓から小鳥のさえずりが聞こえる
ことり「あ…さ……?」
ここは私の部屋
今、ベッドにいたってことは…
ことり「っ!朝!朝なんだっ!ことり寝てたんだっ!寝てて、夢見てたんだよっ!」
ことり「あぁ…夢だったんだ…よかった…」
安堵のため息がでる
全部夢
あんなことが現実なわけがない
うれしくて、涙が出そう
ことり「えへ…はやく着替えて朝ごはん食べなきゃ」
私はベットからでる
ことり「-―あ」
しかしそこで現実をみてしまった
そう、鏡にうつらない
やっぱ夢じゃなくてこれが現実なんだ
今度は悲しくて、涙が出そう
ことり「結局、ことりは幽霊…」
けど、悲しんだってしょうがない
私は成仏するきっかけを探そう
そう、未練がなんなのか思い出さなきゃ
ことり「とりあえずリビングいこ…」
扉を開けてリビングにいく
そこにはお母さんがいた
思わず駆け寄る
けどお母さんはこっちをみない
当たり前だよね、見えてないもん…
お母さんがため息をついた
理事長「ことり…」
私の名前を読んだ
理事長「ことりに会いたい…」
そう小さく呟いた
ことり「おかあさん…ことりここにいるよ…」
ことり「お母さん…白髪一杯になっちゃったね」
ことり「手もカサカサになっちゃったね…」
カサカサの手の上に自分の手を重ねる
けどすり抜けてしまった
ことり「…おかあさんとおとうさんよりはやく死んじゃってごめんなさい…」
ことり「ごめんね…」
気づいたら涙が出ていた
ことり「……グスッ…」
理事長「…ことり?…いるの?」
理事長「そんなわけない…わよね…」
理事長「ここにいたらいいのに…」
ことり「ううっ…いるよっ…いるのに…」
結局私はしばらくそこで泣いていた
気づいたことは歩かなくてもそらを飛べること
さわれるものとさわれないものがあること
そしてことり以外にも幽霊がいること
見えてないだけでこんなにたくさんいたんだね
ことり「穂乃果ちゃんと海未ちゃんの大学はちょっと遠いし…」
ことり「絵里ちゃん希ちゃんはもっと遠い…にこちゃんはアイドルでどこにいるのかわかんないし…」
そうすると、もうひとつしかないよね
ことり「…学校いこうかな」
学校には凛ちゃん真姫ちゃん、それに花陽ちゃんもいる
おかあさんもさっき出てったからもうついたかな?
ことり「だれか、ことりのこと見える見える人ないかな」
ことり「ついた…懐かしい…」
音ノ木坂についた
数ヶ月前まで通ってたのになんだか懐かしい
とりあえず部室に向かう
ことり「えっと…あったあった」
思いでのつまった部室に入る
ことり「わぁっ…変わってない…」
ちょっと恥ずかしいな
ことり「って、あれ……?」
そこには見慣れた人が寝ていた
赤がかったふわふわの毛
きれいな肌 長いまつげ
寝てて顔がよく見えないけど誰だかすぐわかる
ことり「真姫…ちゃん…」
今年、3年生になった真姫ちゃんがいた
今、授業じゃないの?え?
ことり「真姫ちゃんがサボるなんてないよね…」
真姫「んー…うるさい…」
ことり「えっあっ、ごっ、ごめんっ!」
って、…あれ、いま…
ことり「っ?!?!!ま、真姫ちゃんっ!!!」
思わず大きい声が出た
真姫「んぅ…だからうるさいってばぁ!」
ことり「ぴぃっ!!!!」
真姫ちゃんと目が合う
寝ぼけてた真姫ちゃんの目がだんだん真ん丸になってく
真姫「………は?」
ことり「…ひ、ひさしぶり~…かなっ…」
真姫「……え?」
ことり「えっえっとぉ…」
真姫「……………」
ことり「も、もしもぉ~し…」
真姫「……イミワカンナイ」
真姫「っ!だよねぇじゃないわよ!」
ことり「ピイィ!ごっごめん!怒鳴らないでぇ…」
真姫「……ごめん」
ことり「い、いいの…えっと、誰だかわかりますか…?」
真姫「わかるもなにも…ことりじゃないの…」
わかってくれた!
その事が嬉くて、嬉しくてたまらない
真姫「って、ちょっと!なに泣きそうになってんのよ!」
真姫「全く……」
ことり「えへへぇ…」
真姫「……」
ことり「……」
真姫「……なんでいるの」
ことり「あっ、ごめん、部室入らなかったほうがよかったよね」
真姫「違う!そうじゃなくて…その、あなたってもう……死んじゃってる…じゃない…」
真姫「……ふざけてる?」
ことり「ふざけてないよう!」
真姫「ってことは私、いま幽霊と話てるわけ?」
ことり「そういうことになるね」
真姫「……ヴェエ」
真姫ちゃんがまたイミワカンナイって言いそうな顔してる
ことり「えっ、あっうん」
意外と真姫ちゃんは冷静
冷静を装ってるのかな?
それでもこんなに落ち着いていられるのはすごいな
ことりだったらもっと驚いて椅子投げちゃうかも…
真姫「えっと…そうね……」
真姫「………」
ことり「ま、真姫ちゃん?」
真姫「……ごめんことり、ちょっと困惑してて聞きたいことがまとまらない…」
やっぱり真姫ちゃんは冷静じゃなかったみたい
ことり「じゃあ、ことりから聞いてもいい?」
真姫「?いいわよ」
ことり「なんで真姫ちゃん今、部室にいるの?」
真姫「ああ…今日は3年はもう授業終わったの」
真姫「今日は部活もお休みで、花陽と凛は英語の補修よ」
真姫「私がサボるようにみえる?」
真姫ちゃんが鋭い視線でこちらを見る
ことり「ううん、見えない」
真姫「でっしょー?この真姫ちゃんが努力を怠ることなんてないんだから」
ことり「えへへっ」
こんなやり取りも懐かしいなぁ
真姫「…ことりは、成仏とかしないわけ
ことり「うぇっ?えっとぉ…」
真姫ちゃんみたいな声が出ちゃった
真姫「いきなりでごめんなさい、私亡くなった方って成仏するって勝手に思い込んでたから…」
ことり「ううん…あのね、ことり成仏できなかったの」
真姫「どうして?」
ことり「…なんか、未練があるって」
真姫「…つまり、その未練をどうにかしないと成仏できないってわけね」
ことり「鋭いね真姫ちゃん…」
真姫「………まぁね」
…?今の間はなんだったのかな
ことり「けどことり、未練がなんなのかがわかんなくて」
真姫「なるほどね」
真姫「なにか思い出した?」
ことり「…」フルフル
首を左右にふる
真姫「そう…」
すると授業終了のチャイムがなる
ことり「…補修おわったね」
ことり「二人にはことりのこと見えるかなぁ」
真姫「…どうだか」
真姫「そういえば、そのワンピース―-」
ガチャッ
真姫ちゃんの話を遮るようにドアがあく
凛「補修おわったにゃー!!!」
ことり「凛ちゃん…」
3年生になった凛ちゃん
明るくて天真爛漫なのは変わってないみたい
ちょっと髪が伸びて大人っぽくなってる
凛「あれ?真姫ちゃん起きてたの?寝てるかと思ったのに」
真姫「…まぁね」
ことり「見えてない…ね」
真姫「…そうね」
真姫ちゃんが小さく呟く
凛「なんかいったにゃー?」
真姫「なにも言ってないわよ、それより花陽はどうしたの?」
真姫「あきれた…あなたそれでも幼馴染みなの?」
凛「ごめんなさいぃ…」
すると遠くから声が聞こえる
真姫「来たわね」
だんだん近くなってきて、声の主が部室にやって来た
花陽「っだ、だれかタスケテー!!」
凛「かよちーん!!!ごめんにゃー!!!」
花陽「ふええ…りんちゃ…にもつ…」
花陽ちゃんがぜいぜいいいながら部室にやってきた
…ちょっとお胸が大きくなったかな?
凛「このとーり!許してにゃあ…」
花陽「もう凛ちゃん…今回だけだよっ!」
凛「かよちんだいすきにゃー!!」
凛ちゃんが花陽ちゃんに抱きつく
花陽「…ねぇ、なんかね部室はいるときになんとなぁく懐かしい感じがしたんだけど…」
凛「!!凛も!なーんか懐かしい匂いがしたにゃ」
真姫「!」
ことり「それって…」
凛「やさしくてふわふわで…なんか、……ことりちゃん…みたいな…」
花陽「…確かに……」
凛ちゃん…花陽ちゃん…
ことりのこと、覚えてくれてたんだね
凛「真姫ちゃんは、なんか感じなかった?」
真姫ちゃんがちらっとこっちをみる
ことりがここにいることを言うか迷ってるみたいな顔してる
ことり「…言わないでいいよ」
真姫ちゃんは小さく頷く
真姫「………よくわかんなかったわ」
花陽「…今日、帰りにお花かってことりちゃんのところいかない?」
凛「凛は賛成、真姫ちゃんはどう?」
真姫「…二人がいくなら」
花陽「じゃあ、いこ?ことりちゃんにぴったりなお花買おうね」
真姫「……ええ」
みんなやさしいなぁ
けどそこにことりはいないの
真姫ちゃんはそれをわかってて言わないで、それでも一緒にいってくれるんだね
ごめんね
みんなが帰ろうとする
真姫「………ぁ」
真姫ちゃんがわたしの方を向く
ことり「…ありがとう、真姫ちゃん。」
真姫ちゃんは首をふるふると横にふる
ことり「また、来てもいい?」
真姫「ええ…」
真姫ちゃんはまた小さく呟いた
真姫「今行くわ。…またね」
バタン
そうして3人とも出ていった
んー…このあとどうしよう
まだ夕方くらいだし…
希ちゃんが寝るまではこっちの世界からLOVELESS WORLDにはかえれないんだよね
ことり「…どうしようかな」
生前にやり残したこと…
ことり「たくさんあり過ぎてわかんないよ……」
お買い物もしたかったし、みんなともあそびたかったけど…
ことり「どれも違う気がする…」
どれもピンとこない
もっと、これっ!って言うのだと思うんだけど…
そう考えてるうちに穂乃果ちゃんのおうちに着いた
ことり「ここも変わってない…」
穂乃果「あれー?まだ来てない」
ことり「っ!ほのかちゃんっ!!」
穂乃果「?だれかよんだ…?」
ことり「穂乃果ちゃん…」
穂乃果「気のせいかな…」
ことり「…ほのかちゃん……」
穂乃果ちゃんには、見えないみたい
真姫ちゃんが見えたからもしかしたらって思ったけど
そうそう幽霊が見えるなんてないよね…
だれかが来たみたい
きれいなサラサラロング
凛とした背筋
あれは…
海未「遅くなりすみません、穂乃果」
ことり「海未ちゃんだ…」
海未ちゃんを見た瞬間なにかが頭をよぎった
よくわからない
よくわからないけど
こわい
それだけはよくわかった
穂乃果「遅いよー!」
海未「だから、謝っているでしょう」
穂乃果「むー!」
海未「ほら、いきましょう。」
穂乃果「はぁーい」
どこかにいくみたい
ついていくことにした
こうやって、三人であるいてると昔のこと思い出す
二人には、ことりのことみえてないけど…
それにしてもどこにいくんだろ
二人の他愛のない話を聞きながらずっとついていった
海未「はい、じゃあお水くんできます」
穂乃果「じゃあお線香用意しとくね」
着いた場所はお墓だった
もしかして…
穂乃果「あれ…うみちゃーん!」
海未「なんですか?」
穂乃果「お花、刺してあるけど…」
海未「私じゃないですよ」
花陽ちゃんたち、ほんとに来てくれたんだね
海未「そうですね…これはシランと…シラユキヒメですかね…」
穂乃果「へー…詳しいね海未ちゃん…」
海未「まぁ花をいけることもありますので。この花はあんまり見かけませんが…咲く季節もバラバラですよコレ」
海未「まぁ…そう考えるのが妥当でしょう」
穂乃果「てことは、花陽ちゃん達がきたのかなぁー?」
海未「そうかもしれませんね…さて、お線香あげますよ」
穂乃果「うん」
二人がお線香くれる
いっぱい、いっぱいことりに語りかけてくれてるみたい
聞こえないのが残念…
穂乃果「……おわりっ!」
海未「穂乃果、これはいいんです?」
穂乃果「ああよくない!…はいことりちゃん!」
海未「お墓におまんじゅうはどうかと思いますがね…」
穂乃果「えへ…けど喜んでくれるかなって」
海未「そうですね…喜ぶと思いますよ」
うん、すっごくうれしいよ
ありがとう二人とも
海未「ええ」
二人があるきだす
わたしはなんとなく、なんとなくだけど
二人についてっちゃダメな気がして
二人から離れて家にかえった
――穂乃果「そういえば、海未ちゃん」
海未「なんです?」
穂乃果「あのお花に花言葉ってある?」
海未「ええ、ありますよ」
穂乃果「へぇー!教えて」
海未「そうですね…あんまり詳しく覚えてませんが…」
海未「シランが「お互いに忘れないように」シラユキヒメが…」
海未「--「君にまた会いたい」」
お母さんは帰ってきてなかった
お父さんももちろんいないし…
寂しいなぁ
けどもう夜だから、そろそろあっちの世界に――
そう思っていたら視界がグニャリと曲がった
希「…ちゃん、ことりちゃん」
ことり「う…」
希「おはよ」
ことり「おは…よう」
ああ、来たんだ
LOVELESS WORLDに
ことり「えっと…色々あったけど…みんなやさしいなぁって思った…」
希「そっか…えっと」ガサゴソ
希ちゃんがなにかを取り出した
希「これ、ことりちゃんに」
ことり「…?おまんじゅうとおはな?」
希「そう、お供え物っていったらへんだけど…」
ことり「…もらっていいの?」
希「もちろん」
どちらも今日、穂乃果ちゃん達がくれたもの
ことり「うれしい…」
希「せっかくだから食べたら?」
ことり「うん…」
ほむらのおまんじゅうを一口たべる
すると懐かしい記憶が鮮明によみがえってきて
楽しかった思いでと
悔しかった思いでと
忘れたくない思い出が脳内を駆け巡る
ことりはまた涙を流した
希「もう…泣き虫さんやなあ」
そういいながらも頭をポンポンしてくれる希ちゃん
ことりは本当に優しい人たちに囲まれてたんだね
希「今日は何して過ごしてたん?」
ことり「今日は…起きてからまず学校行ったんだ」
希「ふんふん」
ことり「そこでね、真姫ちゃんにあったの」
希「おーまきちゃん、最近またスタイルよくなってたんよ」
ことり「そうなの?…それで、真姫ちゃんはことりのこと見えてたの」
希「…ほんと?」
ことり「うんほんと。だけど花陽ちゃんと凛ちゃんには見えたなかったみたい…」
希「まぁそれが普通やね…」
希「なんじゃそりゃ」
ことり「ことりもよくわかんなくて…今までにこういうことってないの?」
希「無くはないだろうけど…ほぼないと考えていいやね。ごく希に匂いとかはわかる人おるけど…」
希「見えるってのは…ほっっっっっっっっっっっっっとんどおらんよ」
ことり「え…じゃあなんで真姫ちゃんは…」
希「うーん…以前から見えてたってか感じだった?」
ことり「いや…驚いてたし、違うんじゃないかな…」
希「……そっか」
希ちゃんが考え込んでる
そんなに、見えるってことが変なのかな
希「…まぁ、いいや。そのあとどうしたん?」
ことり「そこでね、海未ちゃん見たときなんか…」
希「なんか?」
ことり「…よくわからないけど、…急にこわいって感情が頭に入ってきて…」
希「ふむ…」
ことり「なんだったのかなぁ」
ことり「手がかり?」
希「そう、けどよくわからないんじゃしばらくかかりそうやね」
ことり「そっか…」
一気に悲しいムードになる
けど、すかさず希ちゃんはことりを励ましてくれた
希「…せや、ことりちゃんお花、髪につける?」
ことり「髪に?」
希「うん、現世からのお供え物ってパワーがたっぷり入ってるんよ」
希「そそ、パワー。だから身に付けておくといいことが起こりやすいんよ」
ことり「そうなんだ…じゃあつけようかな」
希「ふふっじゃあつけてあげる。」
そういってことりの髪にお花をつけてくれる
器用にくくりつけて、髪飾りにしてくれた
ことり「えへへっ…ありがとう希ちゃん」
希「どういたしまして~小ぶりのお花がようにあうよ」
ことり「ふふっ…照れちゃうよう」
希「そんなとこもかわいいなあ、…っともう寝ないと、そろそろ現世のうちが起きちゃうかな」
ことり「もう?」
希「神社でバイトしてるから早起きなんよ」
ことり「そっか」
ことり「よいしょっと…髪飾り取れないかなぁ」
希「取れたらまたつけてあげる」
ことり「ほんと?ありがとう…おやすみ」
希「うん、おやすみ」
目をつむると睡魔が襲ってきた
何だかんだ疲れてたみたい
明日はどこにいこうかな
なんだったのかな
まっくらで誰もいなくて
思い出しちゃいけない…みたいなのも頭に浮かぶ
けど思い出さなきゃ
思い出して、ちゃんと天国に行かなきゃ
真姫ちゃんはことりのことわかってくれるから
それに、最後ワンピースがどうのこうのっていってたよね
それも…きこう…か…な…
色々考えてるうちに眠りに着いた
そしてまた私は現世に向かうのだ
このループから逃れるために。
おわれ
続編期待してる
続編は思い付いたら
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