【ラブライブ!】希「こんな雪の降る夜は」
- 2020.04.11
- SS

希「……」ペラペラ
希「……」
希「……」ウトウト
希「……ん」パチ
希「……」ペラペラ
希「……」ペラ…
希「……」スースー
ピー!
希「ぁ……」
トテトテ
カタン
希「……ううぅ、めっちゃさむ……」フルフル
トポポ
希「本読みながらうたた寝してたら身体が冷えたな……」
ズズズ…
希「はぁー。やっぱりお茶は美味しいわー」コト
希「一人きりの休みは寂しいもんやな……」
希「そんなのもう慣れてきたと思うてたけど、やっぱり……」
希「μ’sの皆と触れ合ってきたからやろな」
希「……」
希「一度暖をとってしまったら、寒空の下には戻れない……」
希「戻りたない、が正解かもな……」
希「って、あかんあかん」フルフル
希「なに弱気になってるん自分」
希「今日はたまたま練習が休みで、みんな家族やそれぞれの用事があっただけのことやん」
希「別にたまに一人きりだからって、不必要に寂しさを感じる必要はないんや」
希「……」
希「ただ……」
希「いつまでたっても、この身を切るような冷たさだけは……」
希「慣れそうもない」ギュ…
ピンポーン
希「っ」ビク
希「誰やろ……?」
タッキュウビンデース
希「あ、宅急便かぁ……。はいはーい」トコトコ
ガチャ
ドウモー
ココニハンコヲ-
アリカドウゴザイマース
希「ご苦労様~」フリフリ
バタン
希「はぁ、一人暮らしの突然の訪問も、いつまでたっても慣れんなぁ」トコトコ
希「って、女子なんやし当然やな」
ガサガサ
希「えっと……お母さん?」
希「……まーったく、顔もロクに見せないのに、たまにこういうことするんやもん」
希「びっくりするやん……」
ガサガサ
希「んー?」
希「これは……マフラー?」
ガサ
希「あ、メッセージカード」
希ちゃんへ
そろそろ必要になると思ったので
お母さんより
希「こ、これだけ……?」
希「はぁ……全く、お茶目な人やな」ゴソゴソ
希「……」パサ
シュルシュル
希「……って、ながっ!これ、めっちゃ余るやん!」
希「ロングマフラーにしても程があるやろ!?」
希「……一体何考えてるん、あの人は?」
希「ま、ええか……」パサ
希「家で使う分には暖かそうやしなぁ」
希「って、家でマフラーなんか使わない気もするけど……」
希「……」
希「……はぁ」
希「っ!」パシン!
希「アカンアカン!!」
希「1人で考え事してるのがダメやんな!どっかお出かけしよ!」
バタバタ…
希「今日はめっちゃ寒いしな……厚着してこ」ゴソゴソ
希「マフラー……は、長いし使いづらいやんな」
希「お母さん、ごめん」ペコリ
希「って、ウチが謝ることじゃない気もするけど」
希「……ほな、行ってきまーす」ガチャ
…バタン
トコトコ…
…
……
ピンポーン
「……」
「……」ハァー
「……」フルフル
ーーーーーーーーーーーーー
希「……」トコトコ
希「……」トコトコ
希「……」トコ…
希(あ……あのぬいぐるみカワイイなー)
希(ちょっとみてこーかな)
希「……」チラ
ワーカワイイネー
コレトカヨクナイー?
ホントダー
希(……やめとこかな)
希(……)トコトコ…
希(……逆に寂しくなってくるかも)
希(……)
希(……)トコトコ
希(ウチ……そんな弱い人間やったっけ……?)トコトコ
希「……」
希「……」ハァー
希「わ……息真っ白やん」
希「……雪でも降るんとちゃう?」フルフル
希( ……ん?)
希( あ、えりちがμ’sのグループでLINEしとる)
えりち:みんな、おはよう。
えりち:今日はごめんなさい。
えりち:急に用事が入って、練習お休みにすることになっちゃって……。
希(……ふふ。えりちは律儀やね)
希(昨日、みんなの前でちゃーんと説明してるのに)
えりち:みんなも明日からよろしくね!
希(……ああ、こんなん書いたら凛ちゃんあたりが……)
凛ちゃん:1日で2日分は無理だにゃぁ……(>_<)
希(やっぱりな……それで、海未ちゃんが)
海未ちゃん:凛、今日が休みなのですから、その分頑張れるはずですよ。
絵里、お気になさらずに。
了解しました。
希(思った通り………)
希(海未ちゃんらしい丁寧な長文やね)クス
花陽ちゃん:わ、わかりました!凛ちゃん、一緒に頑張ろっ?
希(……ふふ)
希( こんなん書いてるけど、二人は一緒なんやないかなー)
にこっち:わかったわー。ゆっくりしてきなさいよー。
真姫ちゃん:了解よ。ゆっくりして来て。
希(あはは♪さすがにこっちと真姫ちゃん、息ぴったりやん)
ことりちゃん:了解しましたっ☆絵里ちゃん、ゆっくりしてきてねー♪
希(さすがことりちゃん……)
希(普通に考えたら遅いなんて思わんけどな……)
希(……あはは。μ’sのみんなのことはなんでもわかってまうなー)
希(で……最後にほのかちゃんが、狙ってか狙わずか……)
希(リーダーとして、最後にまとめる役として……)
希(……)
希(……あれ?)
ピロン
えりち:みんな、ありがとう。
えりち:穂乃果と希も大丈夫?
希(……)ハッ
希(あ……返信しないと……)アセアセ
希:あ、ごめん、寝てたー。
希:了解やー!ウチにまかしとき!
希:えりちも無理したらあかんでー。
希( ……と、こんなもんでええかな?)
希( ……ふふ)
ピロン
ほのかちゃん:あ、あはは、ほのかも寝てたー。
ほのかちゃん:うん、みんなファイトだよっ!
希(……え?)
希(寝てた……?)
希(でも、ほのかちゃんも今日は……家族で用事があるって)
希(用事が終わって帰ってきて寝ちゃった、とかなんかな……)
希(ほのかちゃんだったらありそうやんな……)
希:おっ、ほのかちゃんもかー♪
希:お互いに風邪引かんよーにきをつけよーな♪
ほのかちゃん:うん!気をつけよー!
にこっち:全く、あんたたちは……。
希(にこっちが入ってきて、いつもの流れに戻った……かな)
希(ふふ……やっぱりμ’sのみんなと会話するのは楽しいやね)
希(できれば……こんなLINEとかやなくて、直接会って会話したいけど)
希(それは、贅沢やんな)
希(みんなと触れ合える場があるってだけでも、感謝せな)
希(……)
希(って、寒……っ!なんでこんな道端でずーっとLINEしてなあかんの……)ブルブル
希(どっか入ればよかったわ……)
ハラハラ…
希(……ん?)
ハラハラ…
希(……雪)
希(道理で寒いはずやな……)
ハラハラ…
希(……綺麗、やね)
希(……)
希(って、こんな雪の降る日に道のど真ん中でLINEしてたら、それこそ風邪引いてまう)フルフル
希(酷くならないうちに帰ろー)トコトコ
希(……)
希(……さむ)
———————-
希(……)トコトコ
希(結局、何もしないで帰ってきちゃったな……)
希(……何やってるんやろなぁ)
…ピンポーン
希(……ん?)
ピンポーン
希(あれ……誰かうちのとこのインターホン押しとる……?)
希(誰やろ……?)
穂乃果「……くしゅんっ」
穂乃果「ふわ……」ズルズル
希「……え、ほのか……ちゃん?」
穂乃果「あ……希……ちゃん?」
ハラハラ…
穂乃果「の、希ちゃん……寝てたんじゃないの……?」
希「へ?」
穂乃果「さっきの……LINE……」
希「あ、あー……そういやそうやったね……」
穂乃果「……」
希「……えーっと」
希「ごめんな……あれ、嘘なんよ」
穂乃果「……嘘?」
希「ちょっと……考え事しててな。それで、咄嗟に出たのが……」
穂乃果「寝てた……?」
希「……うん」
希「え!?」
穂乃果「……希ちゃん、寝てるっていうから……」
穂乃果「中にいると思って、ずっとピンポン押して待ってたのに」
希「えぇー……」
穂乃果「……」ムスー
希「え、えと……その」
穂乃果「……」ムスー
希「……ご、ごめんな?」
穂乃果「……」ニコッ
穂乃果「うん、許してあげるっ!」パァ
希「ぅ……///」ドキ
穂乃果「♪」
希「……///」
穂乃果「ほぇ?」
穂乃果「……あ///」ポン
穂乃果「そ、そうだったね……ほのかも、つい嘘ついちゃった」テヘ
希「なんで……?」
穂乃果「だって……希ちゃんの家の前で待ってて遅れたなんて、言えなかったから……///」エヘヘ
希「」ドキーン
ハラハラ…
希「あ……と、ほのかちゃん大丈夫?」
穂乃果「あ、あはは……ちょっと寒いかも……」フルフル
希「ずーっと家の前で待ってたん……?」
穂乃果「うん……」
穂乃果「雪が降ってくるより前から……かな」
希「そ、そんなに……?」
穂乃果「……くしゅんっ!」
希「って、こんなとこでいつまでも話してたらアカンな……。家はいり」
穂乃果「う、うん……」
穂乃果「お邪魔しまーす……」
ガチャ
…バタン
穂乃果「ありがとー」フルフル
ジー
ボン!
穂乃果「わぁ……やっぱり石油ストーブは暖かいねー……」
希「取り扱いに注意せなあかんけど、一番暖まるのは石油ストーブやんなー」
穂乃果「ううぅ……生き返るぅ……」フルフル
希「今、お茶入れるなー」
穂乃果「うんー」
シュンシュン…
希(なんとなく流れで家にあがってもらったけど……)カチャカチャ
希(そもそも、なんでほのかちゃん……家の前に……?)
希「……」クル
穂乃果「~~」
希「……ふふ」
希(かわええなぁ……)
希(ストーブで暖をとってるほのかちゃん、動物みたいやん♪)
穂乃果「……ほわぁ」
希「……」クスッ
シュンシュン…
穂乃果「ほぇ?」
希「今日はどしたんー?」
穂乃果「あ……え、えーと……」アセアセ
希「突然うちに遊びに来るなんて……何も言ってなかったやろー?」
穂乃果「う、うん……」
希「それに、ほのかちゃんも家族で用事があったんとちゃうのー?」
穂乃果「あ、えと……」
穂乃果「それは……すぐに終わったんだ」
希「あ、そうなんー?」
希「へー、ほのかちゃんのとこは仲良しさんやもんなぁ」
穂乃果「そ、そうなのかな?」
希「そうやよー」
穂乃果「……でも、最近はほのかが練習ばかりであんまり一緒にいられなかったから、みんなで外でご飯食べたのなんて久しぶり」
希「そっかぁ」
穂乃果「結局、お父さんもお母さんもお店があるからって、昼過ぎには帰ってきちゃったんだ」
希「店があると、そういう時大変やねー」
穂乃果「うんー」
希「でも、家族の触れ合いは大事にしなきゃあかんよー?」
穂乃果「うん……」
シュンシュン…
ピー!
穂乃果「……あー、え、えと……」
希「こんな寒い日にずっと外で待ってるなんて大変やったろー?連絡くれればよかったのに」トポポ…
穂乃果「う、うん……そうだね」
希「ウチは休みの日はいつも一人やし、連絡してくれたらすっ飛んでいくで」トコトコ
コト
希「はい、お茶」
穂乃果「あ、ありがとー」
希「……」ズズ…
穂乃果「……」ズズ…
穂乃果「うんー」
穂乃果「……希ちゃんの淹れてくれたお茶、美味しい」
希「そう?特別なことはなんもしてへんよー」ズズ…
穂乃果「うん……」
穂乃果「でも、美味しい……」ズズ…
希「そう言ってもらえると嬉しいやん?」
希「雪穂ちゃんの入れてくれたお茶とどっちが美味しいかな-」
穂乃果「……」
穂乃果「……雪穂の淹れてくれたお茶も美味しいけど」
穂乃果「希ちゃんの淹れてくれたお茶は……なんだか」
穂乃果「暖かい……」
希「……///」
穂乃果「だから……暖かい」
希「な、なにー?もう……!///」
希「ウチをからかってるんー?///」
穂乃果「そ、そんなことないよ!本当にそう思ったから言っただけだよ!」
希(そ、それが恥ずかしいんやけど……///)
穂乃果「……///」ズズ…
希「……///」ズズ…
シンシン…
穂乃果「……本当は、連絡しようと思ったんだ」
希「……うん」
穂乃果「けど……」
穂乃果「なんとなく躊躇っちゃった……」
希「なんで……?」
穂乃果「……」
穂乃果「うんと……」
穂乃果「直接、声が聞きたかったから……」
希「……」
穂乃果「その……メールとかLINEとか、本当はあまり好きじゃないんだ」
希「……そうなんや。ちょっと意外かも」
穂乃果「そう……かな?」
希「うん」
穂乃果「やっぱり人って、直接会って話さないと……感情って伝わらないなって思うから……」
希「そう……やね」
穂乃果「あ、でも、直接会うために、メールとかLINEで約束すればいいのか」
穂乃果「あ、あはは……ほのか、バカだからそこまで頭が回らなかったな……」エヘヘ
希「……」クスッ
希「……ほのかちゃんらしいなぁ」
穂乃果「うう……///」
希「でも、その気持ちはわかるで?」
穂乃果「希ちゃんも?」
希「ウチも、メールとかLINEとかの文字だけで会話するより……」
希「人と直接触れ合って、話したり、楽しいことするのが好きなんよ」
希「ほのかちゃんや、凛ちゃんや、にこっち……」
希「μ’sのみんなと一緒に笑い合っているのが、好き」
希「……ウチにとって、それが一番かけがえのない時間なんよ」
穂乃果「……」
希「だから、一人きりの時間って好きじゃない」
希「一人きりだと、ただでさえ広いこの家が、殊更広く感じてまう……」
希「一人きりだと、温もりを感じることも、できなくなってまう……」
希「……」
穂乃果「……うん」
穂乃果「……そうなんじゃないかなって、思った」
希「え……?」
穂乃果「そう思ったから、今日、ほのかはここへ来たんだよ?」
希「……」
穂乃果「……希ちゃんはいつも、一人を怖がってる」
穂乃果「希ちゃんは常に、誰かとの繋がりを欲している」
穂乃果「……昨日、部活が休みになるって絵里ちゃんから話を聞いた時、ふと希ちゃんの方見たら……」
穂乃果「希ちゃん、笑ってた」
穂乃果「なんとか、寂しいのをこらえるかのように……笑ってた」
穂乃果「三年生だし、みんなのことフォローしようとして明るく振る舞ってはいたけど……」
穂乃果「ほのかにはそれが、とても辛そうに見えたんだ」
穂乃果「我慢なんて、いつものことだって言う風に」
穂乃果「強く……身体を抱いて」
穂乃果「耐え切れない寒さを、それでも耐え凌ごうと……精一杯……」
希「そのへんにしとき」
穂乃果「っ」ビクッ
穂乃果「……えっと……」
穂乃果「その……」
穂乃果「……ごめんね」
希「……謝る必要はない」
穂乃果「え……?」
希「……」
希「だって、全部本当のことやから」
穂乃果「え、絵里ちゃんは……その」
希「言わんでもわかってるよ」
希「えりちは、ちゃーんと全部分かってて、それでいてウチに伝えることはしない」
穂乃果「うん……」
希「多分、ウチ自身に気がついて欲しいんやろな」
希「だから、必要以上には言わない」
穂乃果「絵里ちゃんは……多分、誰よりも希ちゃんのこと考えてると思うから」
希「ウチもそう思う♪」
穂乃果「……」
希「……それでいて、その距離感が調度いいと思わせてくれる」
希「えりちはそういうとこ、本当さすがなんよ」
希「本当に……ウチの大切な親友」
穂乃果「……」
希「あんまり人の心に土足で踏み込んだらあかんよ。親しき中にも礼儀ありって言うやろ?」
希「……多分、人と人との距離感ってそれぐらいが調度いいと思うんよ」
希「無理して縮める必要はない」
穂乃果「……」
希(……)
希(……それにな)
希(……これ以上踏み込まれたら……)
穂乃果「………ない……」
希「え?」
穂乃果「……ほのか、分かんないよ」
希「ほのかちゃん……」
穂乃果「ほのか、バカだから……そういうの分からない」
トテテ…
ダキッ
希「!?///」ドキ
穂乃果「……ほのかは、絵里ちゃんみたいに……距離をおいて、見守るなんてことできない……」
穂乃果「だから、ほのかにできることは……これだけ」ギュゥ
希「ほ、ほのかちゃん……///」ドキドキ
穂乃果「ほのかは頭も悪いし、絵里ちゃんみたいに抱擁力もない……」
穂乃果「だから、ほのかにはこうやって……精一杯抱きしめて、暖めてあげることしか……」
希「……///」
穂乃果「……ダメ、かな」ギュ…
希「……ダメ、やない、よ……」
希「けど……ほのかちゃんは、それでええの……?」
穂乃果「……」ギュウ
希「……///」
穂乃果「……///」
希「そういうのはわかるんやね……///」
穂乃果「……女の子だもん///」
希「……えっと、その」
希「ありがとな……///」
穂乃果「……うん///」
希(もう……それ以上踏み込まれたら……好きになってまうに決まってるやん///)
シンシン…
希「ほんまや……すっかり真っ暗になったなー」
穂乃果「うん……」
穂乃果「その……希ちゃん……?」
希「うん?」
穂乃果「今日は……んと」
穂乃果「泊まって行きたいなって……///」
希「あかん」
穂乃果「即答っ!?」ゴーン
希「……女の子がそう簡単に夜遊びしたらあかんよー」
穂乃果「うう……そんなぁ」
穂乃果「希ちゃんは寂しくないの……?」ウルウル
希「そりゃ寂しいで」
穂乃果「ほぇ?」キョトン
希「……今日のは、その、不可抗力でウチに遊びに来てもらってるやん?」
希「折角だったら……ちゃんとした手順踏んで、ほのかちゃんと一緒にお泊りしたいもん///」
穂乃果「希ちゃん……」
希「……」クスッ
穂乃果「……」クスクス
のぞほの「あははははは♪」
穂乃果「あ、うん、ありがとー」トテトテ
ガチャ
希「わぁ、随分積もったもんやなー」
穂乃果「ほわぁ……」
希「一面の雪景色……かぁ」
穂乃果「……綺麗だね♪」
希「そうやね♪」
穂乃果「……くしゅんっ」
希「ああ、ほのかちゃん大丈夫?」
穂乃果「うんー多分ー……」ズルズル
希「見る分には綺麗やけど、寒さは半端無いで……」
穂乃果「希ちゃん?」
トテトテ…
希「今朝、お母さんから届いたマフラー……ほのかちゃんにつけたげよ」
希「ええよね……?」
シュルシュル
希「って、そういや異常に長いんやった!!」ゴーン
希「……」
希「……」ハッ
希「……あー」
希「これはつまり、あれか///」
希「……もしかして、そろそろ必要って……そういうことやの……?」
希「……まーったく」
希「スピリチュアル……やね///」
希「あ、ほのかちゃん……」
穂乃果「どうしたの?……あ、それマフラー?」
希「……///」
希「そりゃっ」パサ
穂乃果「わっ」
希「どーう?暖かい?」
穂乃果「うん……ありがとー///」シュル…
穂乃果「って、なが!?」
希「ふふ……」
穂乃果「希ちゃん……これ」
シュルシュル
穂乃果「ふぇ?///」
希「これでええやろ?///」
穂乃果「……う、うん///」
希「……///」
穂乃果「……///」
希「ははは……///」
希(……そ、想像以上に///)
穂乃果(恥ずかしい……///)
シンシン…
———————
希「……///」サクサク
穂乃果「……///」サクサク
希「……そ、それにしても!」
穂乃果「っ!」ビクッ
希「……その、意外やったなぁ」
穂乃果「……意外?」
希「うん……」
希「……ほのかちゃんが、ウチを見ててくれたなんて」
穂乃果「えー……そう?」
希「ほのかちゃんは誰とでも仲良うなれる人やと思うけど」
希「特別に誰か一人って話になったら……それは絶対ウチやないと思うてた」
希「海未ちゃんか、ことりちゃんか……もしくはえりちとか真姫ちゃん、とかかな?」
穂乃果「そ、それだけ聞くと、ほのか凄い遊んでる子みたい……」
希「多分、っていうか間違いなく、ほのかちゃん競争率高いと思うでー?」ニシシ
穂乃果「も、もうー!からかわないでよー!」プンプン
希「あはは♪」
希(まぁあながち冗談でもないんやけど……)
希(っていうか、明日から背中に気をつけなあかん気はする……)
穂乃果「……暖かい人が好きなんだ」
希「暖かい人……?」
穂乃果「希ちゃんは、何でも受け入れてくれる暖かさがあるんだ……」
穂乃果「どんなに辛くても、どんなに道に迷っても……」
穂乃果「希ちゃんはその先で、暖かいお茶を淹れて待っていてくれる……」
希「……」
希「……ふふ、なんやのーそれ?」クスクス
穂乃果「ほぇ?」
希「お茶を淹れてくれるって……ほのかちゃんらしいなぁ」クスクス
穂乃果「だ、だってー!!ホントにそう思ったんだもん!!」
希「もー、いい雰囲気なのに笑わせんといてよ…!」クスクス
穂乃果「……ふ、ふーん!」ムスー
希「……ふふ」
穂乃果「え……?」
希「……ずっと、帰れる家を探してた」
希「暖かい笑顔の待つ、家を……」
穂乃果「……」
希「……」
穂乃果「おんなじ、だね」
希「おんなじおんなじ♪」
穂乃果「あはは♪」
希「ふふふ♪」
シンシン…
穂乃果「あ、希ちゃん、息真っ白!」ハァー
希「……」ハァー
穂乃果「ほのかもほのかも!」ハァー!
希「……」クスッ
希(こんな雪の降る夜なのに……)
希(なんて暖かいんやろなぁ……)
終わり。
詩的な雰囲気
いいじゃん
乙した
ありがとう
乙
また何か読みたいな乙です
とても素晴らしかった
(´・ω:::::…. .サラサラ
またのぞほのでssかいてくれたら嬉しい
なんというかこう
心が温かく繋がってる感じが凄く好き
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