【ラブライブ!】ことり「お別れなの……?」うっちー「……」
- 2020.04.12
- SS

うっちー「……」
ことり「…っ、ぐすっ……うん、いつかこんな時が来るって……わかってたから……」
うっちー「……」
ことり「……でも、やっぱりさびしいよ……彩ちゃんは」
うっちー「私は別に……」
ことり「彩ちゃん……」
うっちー「やっと終わるんだーってスッキリした気分。私、声優だよ? それなのにあんなにキツいダンスやスケジュール組まされて」
うっちー「そりゃあことりはアイドルなんだからいいかもしれないけど、私は本当はそういうのじゃないし」
うっちー「……だから…ことりと別れることもっ……何とも思ってなん、かっ……ひぐっ……うぅ……」
ことり「彩ちゃん」
ギュッ
うっちー「こと、り……ことりっ……」
ことり「知ってたよ、彩ちゃんがことりのこと……ううん、私たち“μ’s”のこと大好きでいてくれたこと」
ことり「ずっと一緒にいたんだもん。当たり前じゃん……っ」
うっちー「ことり……うぅっ……やだ、やだよぉっ……これで終わりだなんてっ、やだぁっ……!!」
ことり「……彩ちゃん、今までありがとね。ことりは彩ちゃんのこと、大好きだったよ。それはこれからも変わらない……一生、忘れないよ」
うっちー「ひぐっ……わたし、もっ……だいすきっ……ことりのことっ、だいすきっ……うわぁぁんっ……!!」
絵里「調子はどう? いけそう?」
なんちゃん「絵里……」
なんちゃん「もうむり、だめ。死にそう」
絵里「はいはい、最後なんだから多少無理してでも頑張ってもらわないとね? ふふっ」
なんちゃん「あんたは鬼か…」
絵里「……ありがとう」
なんちゃん「絵里…?」
絵里「ご、ごめんなさいっ……私の為に今まで頑張ってくれたんだって思ったら…」
絵里「痛かったでしょう…? 辛かったわよね…? 私のせいでっ……こんな、無茶ばっかりして…」
なんちゃん「……」
絵里「本当に、ごめん、なさいっ…」
なんちゃん「絵里」
絵里「はい…」
なんちゃん「ばーか」
絵里「へ……?」
なんちゃん「あんたってしっかりしてるのに何もわかってない。何年私と一緒にいたの…」
絵里「え、えっと……」
なんちゃん「絵里のためだから。絵里がいつも隣にいてくれたから、私は頑張ってこられたんだよ」
なんちゃん「もちろんそれについて後悔なんかしてないし、むしろこっちがお礼を言いたいくらい」
なんちゃん「絵里、ありがとね。んじゃ最後の一仕事頑張ってくるかー」
絵里「ぐすっ……私の方こそ、ありがとう……」
なんちゃん「ほら、なにしてんの? 行くよ? 最後まで隣で支えてくれるんでしょ?」
なんちゃん「そうじゃないと私、倒れちゃいそうだから。ね?」
絵里「うんっ…!」
りっぴー「ねぇ凛ちゃん、こっち来て一緒に遊ぼー?」
凛「……」
りっぴー「ほら、凛ちゃんが大好きなゲームもあるし。それとも外で遊びたい?」
凛「……」
りっぴー「ねー凛ちゃんってばー、こっち向いてよ、ね?」
凛「……かよちんと遊んでくる、にゃ…」
りっぴー「……っ、だめ! 凛ちゃんは今日私と遊ぶの!」
凛「……やだ」
りっぴー「だーめ。ほら、こっち来て」
凛「…………もうすぐお別れだから?」
凛「だから凛と遊びたいの……?」
りっぴー「……そうだよ」
凛「……りっぴーは、わがままだにゃ……」
りっぴー「…うん、私はわがまま。だからバイバイするまでに大好きな凛ちゃんといっぱいいっぱいお喋りしたい」
りっぴー「…一緒に食べに行った一蘭のラーメンおいしかったね」
凛「……うん」
りっぴー「凛ちゃん元気いっぱいだから遊びにいくといつも私がクタクタになっちゃって」
りっぴー「『りっぴーだらしないにゃー』って凛ちゃんに叱られて……えへへ……」
りっぴー「…楽しかったね。今まで」
凛「……うん……たのしかった……たのしかったのにっ……なんでっ…! なんでお別れしないといけないの……!?」
凛「凛やだよっ! ずっとずっとりっぴーと一緒にいたいのにっ! やだっ……やだよぉっ……うわぁーんっ…!!」
りっぴー「ぐすっ……凛ちゃんの方が、わがままじゃん……あはは…」
凛「いいよわがままで……りっぴーとこれからもずっと一緒にいられるならっ、凛……いくらでもわがままに」
りっぴー「泣き虫なのは出会った時から変わってないね。でも私は凛ちゃんの笑顔がなによりも好き……大好き」
りっぴー「最後はお互い笑顔でバイバイしよ? ……私からの最後のわがまま」
りっぴー「聞いてくれる?」
希「おー、頼もしいね」
くっすん「ふふん、まぁね! だから希は大船に乗った気でいていいよ!」
希「……うん」
希「ほんとに頼もしくなった…」
くっすん「希……」
希「出会った最初の頃から比べれば別人みたいに、頑張ってきたんやね……うん、うちが一番知ってる」
希「辛いこともいっぱいあって、それらに負けずに一生懸命やってきたから、こんなに強くなった…」
希「うち、うれしいんよ……ぐすっ……くっすんがこんなに立派になって…、っていうのも年下のうちが言うのも変か……あはは……っ」
くっすん「の、希……ば、ばかー! ばかばかばかー!」
くっすん「泣かないようにっ…て、希に、心配させないように我慢してたのにっ、なんで希が先に泣くのーっ!」
希「いいやん…うちだってそりゃあ泣くよ。だって大好きやった人とお別れするんやもん……泣かせてよ」
くっすん「…っ、私、強くなんかない……今でもっ、希がいてくれないと全然だめで……きっと半年後には誰だコイツってみんなに思われてて……っ」
希「そんなわけないやろ…」
くっすん「そんなわけあるもんっ、東條希って子が私の傍にいてくれたから私があったわけでっ、それを取り上げられたら私っ…」
希「……六年前やったらそうやったかもね」
希「でも、今は違う。うちと一緒に駆けてきたこの六年……うちという存在が無くなったらくっすんには何も残らない? 違うやろ?」
希「大丈夫。くっすんが成長してるのはうちが保証するし、それに……東條希役楠田亜衣奈じゃなくて楠田亜衣奈を応援してくれる人たちはいっぱいいる」
くっすん「の、のぞみぃ……ぐすっ……」
希「てゆーかー、あんま心配させんといてー」
くっすん「そ、それはっ…希が泣かせるからっ……」
希「はいはい、うちのせーうちのせー」
くっすん「も、もーっ!」
希「楠田亜衣奈ファン第1号東條希」
くっすん「へ?」
希「ファンって何か知ってる? 大好きな人を応援する人。頑張ってな、くっすん」
くっすん「うんっ…! ……てか希ってホントに希って年下ー!? 生意気ー!」
希「さぁどうやったやろー、あはは」
くっすん「あははっ……私も大好きだよ、希」
真姫「い、いや…だから私はいいって言ってるでしょ…! 主役はあなたなのよ、ちゃんとわかってる?」
ぱいちゃん「うん、私の方はメンテバッチリだから。髪もこの通りー」
真姫「……私と同じ赤って、随分と思い切ったわね」
ぱいちゃん「もしかして似合ってない……?」
真姫「え、いや……それは…」
ぱいちゃん「真姫ちゃんみたいに可愛くしたつもりだったんだけど、失敗したかなぁ…」
真姫「か、かわいいわよっ! 私の次に、だけど……」
ぱいちゃん「真姫ちゃん……真姫ちゃん大好きーっ!」
ギューッ
真姫「ちょ、ちょっとっ、抱きつかないでーっ!」
ぱいちゃん「ん……くんくん……真姫ちゃんの匂いってなんか安心する……」
真姫「そりゃああなたと同じ化粧品やらを試されてるから当然でしょ……って匂い嗅がないでよーっ!」
ぱいちゃん「……真姫ちゃん」
真姫「ん、なによ…」
ぱいちゃん「ありがとう」
真姫「……」
ぱいちゃん「真姫ちゃんがいてくれたから私、ここまで来られたんだよ。だから、本当にありがとう」
真姫「……っ、と、当然でしょっ、この私が一緒にいてあげたんだものっ! もっと感謝しなさい…」
ぱいちゃん「ありがとう、真姫ちゃん。だいすきー」
真姫「調子狂うわね……もう、バカなんだから……ていうかそんな調子で私と離れた後大丈夫なの…?」
ぱいちゃん「心配してくれてるの? でも大丈夫。……もしまた挫折して諦めちゃったら、真姫ちゃんと過ごした今までの時間が無駄になっちゃうから」
ぱいちゃん「そんなこと絶対にさせない。だから頑張るよ、私」
真姫「そう……」
ぱいちゃん「うん…」
真姫「……ね、ねぇ…………ありがと」
ぱいちゃん「うん…? なんて言ったのかなぁ? 小さくて聞こえなかったー」
真姫「に、二度は言わないんだからっ…!」
ぱいちゃん「真姫ちゃん……大好き」
真姫「……私も……私も、大好きって言ったのっ…!」
その術は俺に効く
みもりん「んー…、なにー?」
海未「その……今までの感謝の気持ちを手紙にしましたので時間のある時に目を通していたただけたら、と」
みもりん「ほんと? ありがとー! なになに……『三森すずこ様へ。あなたと出会い早六年という月日が」
海未「ってなにいきなり読んでるんですかっ!?」
みもりん「あはは、バレたか」
海未「当たり前ですっ、というか何故バレないと思ったのか……とにかく、これは私のいない時に」
みもりん「はーい」
海未「まったく……最後までこの人は……」
みもりん「……」
海未「……すずこ? だいぶお疲れのようですが、体調は大丈夫ですか…」
みもりん「あーいや、私ここ数年疲れてない時なんかなかった気がする…」
海未「……そう、ですよね……ただでさえすずこは多忙な日々を送っているのに、私という存在のせいで……。疎ましく思われていたとしても仕方ありません…」
みもりん「…うん、まぁね……」
海未「……」
みもりん「正直言うと最初はそう思ってたかも……。だって海未ちゃんよくわかんないんだもん!」
海未「はい……?」
みもりん「私とかけ離れ過ぎてるっていうの? 大和撫子? 日舞の家元? なんじゃそりゃーって感じで」
みもりん「……でもね、きっかけなんて何だっていいんだよ。結果的に今はこうして海未ちゃんのことをよく知れた」
みもりん「知ったうえで私は海未ちゃんのことを大好きになった。うん、家族みたいな存在……隣にいてくれると安心する、当たり前だって思えるくらい私のなかの海未ちゃんはどんどん大きくなっていて…」
みもりん「…海未ちゃんは?」
海未「私も同じですっ…! すずこのことは本当の家族のように……姉のように慕っています」
みもりん「……家族と離れるのは寂しいね」
みもりん「……あー、こんなに辛くなるとは思わなかったよ……っ」
海未「…っ、私だって……辛いですっ……願わくば、もう少しだけでも……一緒にっ……うぅっ……」
みもりん「似てるところ見つけた。私たちって普段そんなに泣かないけどっ……一旦泣き出したら……っ、やばいよね……っ」
花陽「ちょ、そろそろ泣くのやめよ…? もう6時間も経ってるよ」
シカちゃん「……うぅ……花陽は全然寂しくないんだ……私と離れるの……ふーん、へー、あっそー……」
花陽「そ、そんなわけないよっ……花陽だってシカちゃんとっ……うぅ、また涙がぁ…!」
シカちゃん「うん、知ってる」
花陽「もぅー、いじわるしないでぇ…!」
シカちゃん「ほんっっっっとに可愛いんだから花陽はー! ねっ、ぎゅーってしていい? ねっ?」
ギューッ
花陽「いいよ…って返事する前からぁーっ…! えへへ…」
シカちゃん「……六年か……あっという間だったなぁ……」
花陽「これまでの集大成のライブ……いよいよだね……あぅ…、緊張するよぉ……あ、でもライブするのはシカちゃんだから花陽が緊張しても…」
シカちゃん「ううん、一緒に、だよ。私の隣にはいつも花陽がいる」
花陽「…うん、そうやって今まで乗り越えてきたんだもんね。…でも今だって不安でいっぱいだよ……シカちゃんを送り出してあげなきゃって思ってるのに、駄目だなぁ、花陽は…」
シカちゃん「そんなのいつもじゃん。ファーストライブの時から。緊張するのは当然、不安に思うのも当然。だってそれが私たちでしょ?」
花陽「ぷっ…あははっ……言い切っちゃうんだ? シカちゃんらしいなぁ」
シカちゃん「きっとそれでいいんだよ。それが私たちには合ってる。こうして手を握り合って…それでも駄目なら周りを見ればいい」
花陽「うん、みんなと一緒なら怖くない…!」
シカちゃん「素敵な仲間に巡り会えたね、私も花陽も」
花陽「うんっ!」
そらまる「失礼、目からハナミズキが…」
にこ「いやせめてそこは鼻水でしょ……ていうかそらが泣くなんて珍しいわね」
にこ「ここではいいけど、ステージで泣いたりしたら許さないからね……」
にこ「どうせ他のメンバーはびーびー泣いてるでしょうからせめてそらくらいはしっかりしなきゃ」
そらまる「…うん、わかってる」
にこ「……でも、よく頑張ったわね今まで。歌もダンスも下手くそなくせにいっつも一生懸命で……だからこそ人を惹き付ける魅力があったのかな。不思議なものね…」
にこ「一番アイドルらしかったと思う……そら、あんたはにこの誇りよ。みんな、そらを頼りにしてる。だからもう少しだけ頑張って」
にこ「できるでしょ? なんたってそらはこのにこの相棒なんだから」
そらまる「……にこ」
にこ「そらは誰よりも可愛い。にこの可愛さを世界中のみーんなに届けられるのはそらだけなんだからっ」
そらまる「知ってる。私は可愛い私は可愛い私は可愛い…」
にこ「そうそうその調子よ」
そらまる「サンキュー相棒」
にこ「それはちょっと、可愛くないかなぁ……」
そらまる「涙なんていらない、よね……にこ、最後にもう一度だけ力を貸して」
にこ「好きなだけ持っていきなさい。……だって私たちは二人で大銀河宇宙ナンバーワンアイドル」
そらまる、にこ「「さあみんなを最高の笑顔にしにいくわよっ!」」
穂乃果「穂乃果の方こそ。ありがとう、恵海ちゃん」
えみつん「楽しかった。幸せだった」
穂乃果「うん、嬉しかったし温かかった」
えみつん「私は穂乃果に出会うことができて救われた。人生が変わるほどの素敵な、奇跡のような出会い」
穂乃果「穂乃果だって、恵海ちゃんと出会ってなければ何一つ始まってなかった。なにもできなかったよ」
えみつん「すごいね……ラブライブってすごいね! ほんとに、すごい…!」
穂乃果「すぅー……叶え、恵海ちゃんの夢! 恵海ちゃんの夢はなんだったっけ?」
えみつん「私の夢、は……私の歌をたくさんの人に聴いてもらうこと」
穂乃果「ほらっ、叶ってる! 私の夢、あなたの夢、みんなの夢。ここまで信じて駆け抜けてきたから、叶った」
えみつん「……ぐすっ……なんでこういう時だけ、私よりしっかりしちゃってるあなぁ……あはは…」
穂乃果「同じだよ。穂乃果は恵海ちゃんだし、恵海ちゃんは穂乃果だから何も変わらない」
穂乃果「そしてこれからもっ!」
穂乃果「高坂穂乃果の歌は、μ’sの歌はずっとずっとずーーっと残っていく。恵海ちゃん…、新田恵海の歌は聴く人みんなを幸せにしてくれる!」
えみつん「ありがとう、穂乃果。穂乃果に出会えて本当によかった……私は幸せ者ですっ……でも、さよならは言わないよっ!」
穂乃果「うん、これからもずっと恵海ちゃんの心のなかに穂乃果がいる。ずっと一緒だよ!」
穂乃果「だから今度は恵海ちゃんが穂乃果に穂乃果の知らない景色を見せてね?」
えみつん「楽しみにしてて。穂乃果が傍にいてくれるなら私は何だってできる、何にだって挑戦してみせるっ!」
えみつん「穂乃果、これかもよろしくね」
穂乃果「うんっ、よろしく。恵海ちゃん」
絵里「えぇ、この感謝の気持ちは言い尽くせないわ」
凛「また会えるかなぁ」
希「そうやね、信じてれば必ず」
真姫「そうでなくちゃ困るわよ。まだ話したいことたくさんあるのに」
海未「あの方々で本当によかった。あの9人がμ’sで本当に、幸せでした」
花陽「でもやっぱり寂しいね」
にこ「それはもう言わない約束でしょ。忘れられるわけじゃないんだから」
穂乃果「ありがとーーーーー!!!! 穂乃果たちっ、ずっと応援してるからねーーーーー!!!!」
叶え、私の夢──。
叶え、あなたの夢──。
叶え、みんなの夢──。
叶え、えみつんとなんちゃんとうっちーとみもりんとりっぴーとぱいちゃんとくっすんとシカちゃんとそらまると木皿の夢──。
━━fin━━
毛「大丈夫、お前は俺達がいなくてもやっていけるさ」
また会えると笑いあって
さよならは取っておいてよ もしもの時まで
最近はこういう歌詞がキャラとキャストとのことに聞こえるんだよね
君と僕の~とかファンたいしてって感じのはずだけど
ホントはキャラとキャストのLOVE&LIFEてね
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