【ラブライブ!】花丸「お手伝いの後に」
- 2020.04.25
- SS

花丸「うんいい……あ、ゴメン明日は家の手伝いがあったんだ」
梨子「そっか、なら仕方ないね」
花丸「あっでも、お寺の周りの落ち葉掃きだから終わったら大丈夫ずら」
梨子「そう?…ねぇ花丸ちゃん私も手伝っていいかな?」
花丸「え?」
梨子「その方が早く終わるだろうし、迷惑だったら別にいいんだけど」
花丸(落ち葉の量も半端ないから手伝ってくれるのはありがたい申し出なんだけど)
花丸「そんなことないよ、でも朝早くからだよ?」
梨子「私は大丈夫」
花丸「じゃあお願いするね」
梨子「うん、何時に行けばいいかな?」
花丸「6時でどうかな?」
梨子「OK」
花丸「待ってるずら」
♪♪♪♪♪
梨子「んー……」ムクリ
梨子(スマホのアラームを止めて起きあがる)
梨子(いつもより少し早い時間)
梨子(今日は花丸ちゃんのお家でお手伝いをする事になっている)
梨子(服を着替えて軽めに朝食を済ます)
梨子(鞄の中にジャージを入れて家を出る)
梨子(ちゃんと暖かい格好してきたけど外の空気は冷たい)
梨子(広い道路に街灯が点いているだけですれ違う人はいない)
梨子「でも新鮮だなぁ」
梨子(このくらいの時間に起きる事はあっても外には出ないし)
梨子(なんか世界に私だけみたい)
梨子「なんてね、早く行って頑張ろう」
梨子「おはよう今日はよろしくね」
花丸「その台詞はマルだよ」
梨子「ジャージに着替えたいんだけどいいかな?」
花丸「うん」
花丸(梨子ちゃんが着替えてる間に準備しておこう)
梨子「お待たせ、じゃあ始めようか」
花丸「うん、マルはこっちからやるから向こう側をお願いするずら」
花丸(竹箒を渡して境内の反対側を指差す)
梨子「はーい」
花丸(練習がなくても梨子ちゃんとデートだったりでやらないけど)
花丸(でもマルなりに親孝行はしたいと思っている)
梨子「…………」
花丸(ちらっと梨子ちゃんを見てみると悪戦苦闘してるみたいだった)
梨子「花丸ちゃん、ゴメンねあんまり進んでない…」
花丸「大丈夫ずら」
花丸「竹箒って使った事ない?」
梨子「うん、実は初めてで」
花丸「早く言ってくれたら良かったのに」
梨子「ごっごめん…なんかカッコ悪いなって」
花丸「そんなことないよ、マルも最初はそうだったから」
花丸「こう、地面と水平にするようにして」ザッザッ
花丸「こう掃くんだよ、最初は難しいと思うけどね」
梨子「こっこう?」ザッザッ
花丸「いい感じずら、じゃあマルは向こう行くから」
梨子「ありがとう頑張るね」
花丸「うん」
花丸(さぁマルも頑張ろう)
花丸(梨子ちゃんも慣れてきたのか最後はペースも上がっていた)
梨子「花丸ちゃーん、言われた所は終わったよ」
花丸「うん、後はビニールに入れるだけずら」
梨子「はーい」
花丸(落ち葉の入った袋を今度はゴミ捨ての倉庫に持っていく)
梨子「けっ結構重いね…これいつもやってるの?」
花丸「ううん、たまにだよ」
花丸(倉庫まで運んで終了)
梨子「えっ?まだ、朝だよ?///」
花丸「関係ないよやるったらやる」
梨子「そっ、そこまで言うなら…」
花丸「じゃあ、ちょっと庭で待っててね」
梨子「外でヤるの!?」
花丸「外じゃなきゃできないずら」
梨子「さっさすがに寒いし…ね?」
梨子「え?」
花丸「さっき集めた落ち葉を使って焚き火をするんだよ?」
梨子「え、あぁ、うん…いいわね!焚き火!」
花丸「………」
梨子「さっ寒いなー、やるなら早くやろう?」
花丸「……変態」
梨子「うぐっ」
梨子「へぇ~そうやって作るのね」
花丸「うん、後はこれ」
花丸「焚き火と言ったら焼き芋ずら~」
梨子「ほんと好きね」
花丸「うん何本でも食べれるよ」
梨子「太るよ?」
花丸「それなら、梨子ちゃんと一緒にダイエットずら」
花丸「えへへ、付き合ってね?」
梨子「はいはい」
花丸「うーん…そろそろ大丈夫かな」
花丸(焚き火の中から焼き芋をコロコロ転がして取り出す)
花丸「あちち…」パカッ
花丸(軍手してるけどやっぱり熱い)
花丸(二つに折って黄金色のサツマを渡す)
花丸「熱いから気をつけてね」
梨子「ありがとう、いただきます」はむっ
花丸「どうかな?」
梨子「うん、ホクホクで美味しい」
花丸「じゃあマルも」はむっ
花丸「あぁ~甘くて美味しいずら」
花丸「ん?」
梨子「勉強になったよ」
花丸「そんなこと…」
花丸「マルの方が梨子ちゃんに沢山の事教わってるよ」
梨子「そうかな」
花丸「梨子ちゃんがいなかったら知らなかったと思う」
梨子「うん知らなくてもいいやつだよねそれ」
花丸「冗談ずら、でも手伝ってくれてありがとう」
梨子「下心もあったけどね」
花丸「……そんなにしたいの?」
梨子「そっちじゃないよ!」
梨子「ただ一緒にいたかっただけ」
花丸「へー」
梨子「本当だって」
花丸「まぁいいや、家に入ろう」
梨子「信じてないよね?」
花丸「ほらほら、お茶淹れるから」
梨子「もう、本当なのに」
花丸「お待たせ、はいお茶とお饅頭」
梨子「なんか食べてばかりね」
花丸「でもでもお茶にはお饅頭だよ」
梨子「わかるけどね」ずずっ
梨子「はぁ~あったまる」
花丸「寒い時には熱いお茶ずらね」ずずっ
花丸「あれ、行きたい所あったんじゃないの」
梨子「ないよ?」
花丸「てっきり行きたい所があるんだとばかり」
梨子「さっきも言ったでしょ?」
花丸「やりたいって?」
梨子「それは忘れてお願いだから」
花丸「うーん…特には」
梨子「そっか」
花丸「たまにはこうしてるのもいいよ」ゴロン
梨子「そうかもね」
花丸「横にならないの?」
梨子「いいの?」
花丸「うん」
梨子「畳って落ち着くよね」
花丸「うん…」
梨子「……眠くなっちゃうね」
花丸「うん…」
梨子「………」
花丸「………」
花丸(眠っていたみたい)
梨子「すぅ…すぅ」
花丸(横をみると規則正しい寝息を立ててる梨子ちゃん)
花丸「風邪引くずら」
花丸(押し入れからタオルケットを出して梨子ちゃんにかける)
梨子「ふふ……はなまるちゃ…」
花丸「えっ?」
花丸(寝言みたい寝言に返事するとダメなんだっけ?)
梨子「いっぱい」
花丸「……」
花丸(マルが、いっぱい?)
花丸(どんな夢見てるんだろう…)
花丸(そもそもマルが何人もいるのはどうなの)
花丸(もし梨子ちゃんが何人もいたとしよう…)
梨子1『花丸ちゃん』ドンっ
梨子2『花丸ちゃん』ドンっ
梨子3『花丸ちゃん』ドンっ
梨子4『花丸ちゃん』ドンっ
花丸(数人の梨子ちゃんに囲まれて同時に壁ドンされそう)
梨子「すぅすぅ……たべれた」
花丸「………」
花丸(食べられたらしい)
梨子「んふふ」
花丸(年上だけどあどけない寝顔)
花丸(その裏で沢山いるマルを取って食ってるみたい)
花丸(食べられてる自分を救うために立ち上がった)
花丸(筆箱から水性ペンを取り出す)
花丸「なんて書こう」
花丸(定番なら額に肉だけど…)
花丸「よし」キュッキュッ
梨子『壁』
花丸(怒られないよね?)
梨子「んん…んー?」
花丸「ふふ……おはよう梨子ちゃん」
梨子「あっ、ゴメンね寝ちゃったみたい」
花丸「大丈夫だよ…か、顔洗ってきたら?」
梨子「?」
花丸「いいからいいから」
梨子「うん、洗面所借りるね」スタスタ
花丸(部屋を出たのを見送って押し入れに隠れる)
梨子「花丸ちゃーーん!」ドドドド
花丸(戻ってきた)
梨子「……………」
花丸(……………)
梨子「……そこね!」バッ
花丸(呆気なく見つかった)
花丸「にっ似合って、るよ?」
梨子「真顔で言わないの!もぉ寝てる間になにしてるのよ」
花丸「水性だからすぐ落ちるずら」
梨子「そういう問題じゃないの」
梨子「子供じゃないんだから」ゴシゴシ
花丸「ふぅ…でも押し入れってよく分かったね」
梨子「こういう事もうしないでよ?」
花丸「やらないよ」
梨子「だといいけど」
花丸「それはそうと、どんな夢見てたの?」
梨子「夢?」
花丸「うん」
花丸「うん、マルがいっぱいとか」
梨子「ふぅん…」
花丸「食べたとか」
梨子「さぁねぇ……でも花丸ちゃんは一人でいいよ」
花丸「梨子ちゃんも一人でいいよ」
花丸「手に負えないから」
梨子「どういう意味?」
花丸「気にしない気にしない」
花丸「梨子ちゃんだからだよ」
梨子「喜んでいいのそれ」
花丸「それだけ信頼してるって事だよ」
梨子「それはどうも」
花丸「やっぱり、外に出よう?」
梨子「うん、そうしよっか」
花丸「うん」
花丸(その後、当てもなく散歩したりカフェに入ったりと穏やかな休日を過ごした)
りこまる最高ずら!!
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