【ラブライブ!】海未「私は穂乃果の事を怒り過ぎなのでしょうか?」
- 2020.04.29
- SS

海未「いえ、なんとなく思っただけなのですが」
海未「あまり、うるさく言い過ぎるのも良くないのかと思いまして」
ことり「う~ん…それなら、穂乃果ちゃんに優しくしてみれば?」
海未「優しく…ですか?」
海未「具体的にはどうすればいいのでしょうか?」
海未「怒らない…ですか」
ことり「うんっ♪穂乃果ちゃんが宿題をやってこなかったり、テストの成績が悪くても怒らないとか」
海未「な…なるほど…」
ことり「たまには海未ちゃんも肩の力を抜いてリラックスしよっ!」
ことり「いいからいいから」
海未「は…はあ…」
ことり「今日は、絶対に穂乃果ちゃんの事怒らないであげてね」
海未「わ…分かりました…」
海未(強引に話を進められてしまいましたが、たまにはこういう日があってもいいかもしれませんね)
海未「これ以上待っていると遅刻してしまいますし、行きましょうか」
ことり「そうだね」
穂乃果「おお~~~い!」
ことり「あっ、穂乃果ちゃん」
海未「穂乃果、あれほ…」
穂乃果「…!」ビクッ
ことり「海未ちゃん、怒っちゃダメだよ」コソッ
海未「…分かりました」
ことり「うんっ♪」
穂乃果「…」ホッ
海未「穂乃果、どうかしましたか?」
穂乃果「う…ううん!何でもないよ!」
穂乃果「それじゃあ、学校へレッツゴー!」
海未「そもそも…」
ことり「海未ちゃん、めっ!」
海未「は、はい…」
海未(穂乃果に注意しないというのも中々難しいですね)
海未(というよりも、登校する間だけで二回も注意をしようとしていたのですか…)
海未(確かに、注意する回数が多いかもしれませんね。肩に力が入ってると言われるのも仕方がない事かもしれませんね…)
ことり「数学だよ」
穂乃果「あれ…?そういえば今日って」
海未「小テストがある日ですね」
穂乃果「…」
ことり「穂乃果ちゃん…もしかして…」
海未「穂乃果」
穂乃果「ひいっ」
海未「今日のテスト範囲です。授業が始まるまでもう少し時間があるので勉強してください」
穂乃果「えっ…?」
海未「ほら、早く始めないとまた赤点を取ってしまいますよ」
穂乃果「あ…ありがとう」
穂乃果「なんとか赤点は回避できそうかな…」
海未「そうですか。それは良かったです」ニコッ
穂乃果「う…海未ちゃん?」
海未「どうかしましたか?」
穂乃果「ううん…何でもない…」
穂乃果「今日はちゃーんと宿題やって……きた…」
海未「穂乃果?」
穂乃果「ない…」
穂乃果「どうしよう!ノートがないっ!」
ことり「穂乃果ちゃん、落ち着いて!」
穂乃果「でも、ノートを家に忘れてきて」
海未「そうですか、しょうがないですね」
穂乃果「えっ…?」
海未「次からは気を付けるようにしてくださいね」ニコッ
穂乃果「う…うん…」
海未「先生に素直に謝りましょうか」
穂乃果「わ…分かった…」
ことり「…」クスクス
穂乃果「わ…分かった…」
ことり「いってらっしゃい、海未ちゃん♪」
ことり「どうしたの?」
穂乃果「今日の海未ちゃん、変じゃない?」
ことり「う~ん…普段通りに見えるけど」
穂乃果「そうかな…穂乃果の考えすぎ?」
ことり「きっとそうだと思うよ」
穂乃果「そっか…」
ことり(ふふっ、穂乃果ちゃん、海未ちゃんの事を気にしてるみたい)
ことり(きっと怒られないから困ってるのかな?)クスッ
穂乃果(もしかして…海未ちゃんに見捨てられちゃったのかな)
穂乃果(怒られてる時は、海未ちゃんの事いっつもいっつも同じことばかり言うからうるさいって思ってたけど)
穂乃果(何も言われないとそれはそれで寂しいよ…)
穂乃果(うーん…どうしたらいいのかな…?)
穂乃果(そうだ!)
海未(穂乃果を放っておくと、正直いい結果になるとは思えません…)
海未(ですが、怒らないというのは気が楽でいいかもしれませんね)
海未(今日はこのまま怒らないでいきましょうか)
海未(あら…?あそこにいるのは穂乃果ですね)
海未(あんなところで何をしているのでしょうか…)
海未「穂乃果、こんなところで何をしているのですか?」
穂乃果「あはは…見つかっちゃった」
海未「また隠れてパンを食べていたのですね」
穂乃果「うっ…」
海未(全く…ダイエット中だというのに困ったものですね)
穂乃果「えっ…」
海未「嫌なら構いませんよ」
穂乃果「い…いいよ」
海未「ありがとうございます」
海未「穂乃果?どうかしましたか」
穂乃果「えっ?」
海未「いつもであれば美味しそうにパンを食べているので」
穂乃果「な…なんでもないよ」
穂乃果「…」
穂乃果「ねえ、海未ちゃん」
海未「何でしょうか?」
穂乃果(どうしよう…やっぱり怒らない…)
穂乃果(やっぱり見捨てられたんだ…穂乃果がダメすぎるから…)
穂乃果(パンの味なんてもう分からないよ…)
穂乃果「このパン、全部あげるね」
海未「はい?」
海未「わ…分かりました…」
穂乃果「また後でね!」
海未「ちょ…穂乃果!?」
海未「行ってしまいました…ひとまず教室に戻りましょうか」
海未「ことりに伺いたいのですが…穂乃果の様子、おかしくありませんか?」
ことり「どうして?」
海未「なんとなくですが、私に遠慮しているような気がして」
ことり「そうかなあ」
海未「注意しないと、調子に乗って色々するのかと思っていましたが」
海未「なんだか元気が無いみたいで」
ことり(でも、ことりは答えを教えてあげません♪)
ことり(その方が二人の為になるもんね)クスッ
海未「あの…ことり?」
ことり「気になるなら、二人でお出かけしてきたら?」
海未「?」
ことり「せっかくのお休みなんだもん、たまにはいいと思うよ?」
ことり「私は用事があるから」
海未「そうでしたか、たまには二人というのもいいかもしれませんね」
ことり「うん!それじゃあ楽しんできてね」
海未「はい、ありがとうございます」
海未「穂乃果」
穂乃果「!?」ビクッ
海未「ど…どうしましたか?」
穂乃果「な…何でもないよ」
海未「そろそろ帰りましょうか」
穂乃果「こ…ことりちゃんは?」
海未「今日は用事があるみたいなので二人で帰りましょうか」
穂乃果「わ…分かった…」
海未「確か、イチゴのケーキが有名なお店でしたよね」
穂乃果「えっ…いいの?」
海未「構いませんよ?」
穂乃果「でも…穂乃果ダイエット中だし」
海未「たまには息抜きも必要でしょうし、いいと思いますよ」
海未「な…なぜでしょうか?あれだけ行きたがっていたのに」
穂乃果「だって、これ以上太ったら本当に海未ちゃんに見捨てられちゃうもん」
海未「私が…ですか?」
穂乃果「遅刻しそうになっても、宿題忘れても、予習してこなくても、ダイエット中なのにパンを食べても怒らないんだもん…」
海未「穂乃果…」
穂乃果「だから…行かない」
穂乃果「ば…馬鹿!?海未ちゃん酷いよ…」
海未「私が穂乃果の事を見捨てると思いますか?」
穂乃果「でも…穂乃果があまりにもだらしないから…」
海未「穂乃果がだらしないのはいつもの事ではありませんか」
穂乃果「ううっ…」
海未「最近、穂乃果の事を怒り過ぎたのではないかと思いまして」
海未「今日は怒らない日にしようと思ったのですが」
穂乃果「そうなんだ…良かった」
海未「全く、良かったとはどういうことですか…」
穂乃果「だって、海未ちゃんに見捨てられてないって分かったから…」
海未「たまにはこういう日を作った方がいいのかもしれませんね」
穂乃果「えっ?」
海未「ただ怒るよりも、普段と違う対応をした方が穂乃果には効果があるのかと思いまして」
穂乃果「そ…そんなあ…」
海未「それに私も怒るだけでは疲れますし」クスッ
穂乃果「それは、海未ちゃんが悪いんじゃ…」ボソッ
穂乃果「な…何でもないよ!!」
海未「それでは行きますよ」
穂乃果「え…どこに?」
海未「当然、穂乃果の行きたいと言っていたお店ですよ」
穂乃果「いいの?」
穂乃果「えへへ…やった♪」
海未「当然、食べ終わった後は運動をしてもらいますけど」
穂乃果「えー!今日は怒らないんじゃないの!?」
海未「それとこれは別の話ですから。勝手にパンを食べていたわけですし」
穂乃果「うっ…」
海未「走り込みをするのと、美味しいものを食べてから走り込みをするの、どちらがいいですか?」
穂乃果「…食べてから」
海未「それでは決まりですね」
海未「それは、これからの穂乃果の行い次第ですね」
穂乃果「か…カバン持ちます!」
海未「そんな事しなくても今日だけは大目に見てあげます」クスッ
穂乃果「えへへ…海未ちゃん優しい♪」
海未「はいはい、では行きますよ」
穂乃果「うん!」
ことり(ふふっ、二人とも仲良しさんでかわいい♪)
ことり(でも、やっぱりことりも行きたいなあ…)
ことり(…)
ことり「二人とも待ってー!!」
おわり
急に優しくなる海未ちゃんやタメ口の海未ちゃんほど怖いものはないな
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