【ラブライブ!】希「私の…希ぃ?」
- 2020.03.30
- SS

海未「穂乃果、だらけ過ぎです」テクテク
穂乃果「だって数学の授業が2限も続いたんだよ?頭が壊れそうだったよ」
海未「そんなので壊れるハズがありません。やはりだらけてますね」
海未「今度の週末は穂乃果の家で頭の強化合宿を行いましょう」
穂乃果「ひ、ひぇ~…」
絵里「あら、穂乃果と海未じゃない」
絵里「はいはい、絵里よ。…ことりがいないわね」
海未「それが……」
穂乃果「授業が終わった途端に、部室に走って行っちゃって…」
絵里「今日はお休みのはずよ。なにかあったのかしら?」
海未「それが私たちにも……」
絵里「ちょっと職員室に用事があってね」
絵里「希はその間部室で待ってもらってるわ」
海未「では、部室にはことりと希がいるんですね」
絵里「珍しい組み合わせね」
穂乃果「あれ…?」
穂乃果「なんだか部室が騒がしいような…」
絵里「本当ね。……行ってみましょう」
ガチャ
ことり「真姫ちゃーん?そろそろ希ちゃんから離れてほしいなぁー?」ギュ
真姫「ことりこそ、いい加減希から離れなさいよ」ギュ
希「ちょ、ちょっと…二人とも…!///」アタフタ
海未「真姫、ことり。何をしているのですか」
ことまき「私の希(ちゃん)から離れないの!」
海未「希……?」
穂乃果「希ちゃん、いつの間に二人攻略してたの?」
海未「攻略って…ゲームじゃないんですから」
希「な、何かした覚えはないんやけど……」
希「いやぁ…モテる女は辛いなぁ……はは…」
絵里「目が笑ってないわよ」
ことり「ううん、真姫ちゃんが離れるべきだよ」
希「ずっとこの調子なんよ……」
絵里「これは……酷い…」
海未「どうしましょうか。このままだと希が病んでしまいそうです」
穂乃果「………」ハッ
海未「いいアイデア?」
穂乃果「うん!ちょっと真姫ちゃんことりちゃん耳貸して」
ゴニョゴニョ
ことり「いいよ。その勝負、受けて立つよ」
真姫「希には私がふさわしいってことを教えてあげるわ」
希「なんか……嫌な予感が…」
穂乃果「絵里ちゃんカメラセットしたー?」
絵里「ええ、大丈夫よ」
海未「本当にやるんですか……?」
穂乃果「うん、希ちゃんの為にも!」キラキラ
希「穂乃果ちゃん、新しいおもちゃ見つけた子供の目してる……」
穂乃果「思い出になるかなーって」
希「黒歴史確定やんかー!」
絵里「青春の思い出なんてそんなものよ?」
海未「………」
穂乃果「第一回!私の希はどっち!?希ちゃん争奪戦!ことりちゃん対真姫ちゃん編(仮)!」パフパフ
海未「はぁ……ああ、本当にやるのですね……」
穂乃果「海未ちゃん。説明説明!」
海未「え?あ、ああ。ええと……これからことりと真姫にはいくつかの競技で対決してもらいます」
海未「恋人……となります」カアァ
希「なんで海未ちゃんが頬染めてるん?」
穂乃果「さてさて、それではさっそく最初の競技に参りましょう」
穂乃果「ええと、ことりちゃんは希ちゃんの右腕を握ってー」
穂乃果「うん、右腕」
ことり「うん。わかった」ギュ
希「ひゃ!?」ビクッ
穂乃果「はい希ちゃん発情しないでー」
希「発情してないよー!」
穂乃果「真姫ちゃんは左腕ね」
真姫「わ、わかったわ……」ギュー
絵里「穂乃果、これから何するの?」
穂乃果「人生のパートナーには!」
穂乃果以外「!?」ビクッ
穂乃果「人生のパートナーには、絶対に必要不可欠な要素がいくつもあります!」
穂乃果「その要素の内のひとつ!それが今回の競技内容になります!」
絵里「多分なにかの役になりきってると思う…」ヒソヒソ
穂乃果「どんな時でも絶対にパートナーを離さない!そんな力強さが必要なのです!」
穂乃果「………という訳で、これからことりちゃんと真姫ちゃんには希ちゃんを引っ張り合ってもらいます」
穂乃果「あ、離したら負けだからね?」
絵里「大岡越前の「子争い」ね。まさか穂乃果が知ってたなんて……!」
ことり「う、うん。真姫ちゃんより先に離したら負けなんだよね?」
真姫「もちろんよ。離すはずないじゃない」
絵里「二人とも……知ってるよね?」
希「ことりちゃんも真姫ちゃんもこの話知ってるはずやし、気を楽に……」
ことまき「絶対に離さない!」グイー
希「え、ちょ!?いだだだだっ!?」
希「ことりちゃん真姫ちゃん!痛いから離してっ!」
ことまき「絶対にいやーっ!」
海未「まさか知ってないなんてことでは……」
希「痛い痛い!腕が外れるー!!」
絵里「これは……希が危険な状況ね」
海未「ことり、真姫!大岡越前の「子争い」ですよ!知っていますよね!?」
真姫「知ってるけど……離したくない!」グイー
希「腕が!腕がっ!なんか…外れそう!」
絵里「穂乃果、このままじゃ希が…!」
穂乃果「むむむ……不本意だけど、希ちゃんが怪我するのは……」
穂乃果「このホイッスルで……」ピー
穂乃果「そこまでー!」
穂乃果「この勝負。両者に1ポイントということで……」
真姫「まぁ…いいわ。どっちにしても、勝つのはこの真姫ちゃんなんだし」
ことり「そうだね。真姫ちゃんに敗北の二文字は次与えてあげるよ」ウフフ
希「ど、どうなってしまうん……?」
穂乃果「理想のパートナー!それは燃えるようなシチュエーションがあってこそ出来上がるものです!」
穂乃果「というわけで、ふたりには交互に希ちゃんの愛の告白をしてもらいます!」
希「へっ……?」
希「…………」
希「……………………うぇええええええ!?」
海未「希にしては反応が遅かったですね」
絵里「こういう反応も新鮮ね」
ことり「………?」
真姫「どうしたの穂乃果?」
穂乃果「えー………この勝負。ドローとさせていただきます」
ことり「えー…どうして?」
希「はぁ………はぁ………」ゼーゼー
希「そ、そんなん無理無理無理!///」
穂乃果「大丈夫大丈夫。希ちゃんはどっちが嬉しかったか判定するだけだから」
希「で、でも………ウチ、告白とかされたことな――――」
穂乃果「というわけで、どっちからするの?」
希「ウチの話聞いて―!」
真姫「あら、いいの?」
ことり「うん、もちろん。『先輩』だものね」
真姫「そんな余裕こいてるのは今のうちだけよ。『先輩』?」
ことまき「うふふ……」
希「ああ、頭痛くなってきた………」
海未「ということで制限時間は30分。場所は部室に限定させていただきます」
海未「ことり、真姫。よろしいですね?」
真姫「ええ、いいわよ」
ことり「うん。あ、そうだ。先にやっちゃってて。ことりは小道具持ってくるから」ガチャ
絵里「そうね。何か策があるのかしら」
真姫「先に始めてていいみたいだから、さっそく始めましょう」
穂乃果「そうだね。それじゃあ、穂乃果たちはカメラ設置して隣の空き教室で見てるね!」
海未「真姫、暴走だけはしないでくださいね」
絵里「頑張りなさいよ。真姫」
ガチャ
海未「絵里はいいのですか?希の事」テクテク
絵里「え?私?」
絵里「いいわよ。夫の浮気のひとつやふたつ笑って許せるくらいの度量がないと、ね」
絵里「ことりも真姫も海未もいい子だし」
絵里「あら?違った?私に遠慮しなくてもいいのよ」
海未「え、遠慮とかそういうのじゃなくてですね……!」
絵里「海未って嘘をつくとき必ず目線を上にそらすのよね」
海未「ええっ!?」
絵里「ふふっ……私は大丈夫だから。今からでも希争奪戦に参加してきなさいよ」
海未「し、知りません…!」プイ
希「ごくり………」
真姫「希」
希「ひゃ、ひゃい!」
真姫「なに緊張してるのよ……。最近読んでる小説あるでしょ?」
真姫「もう読み終わったの?」
希「ううん、まだ途中」
真姫「それじゃあ、そこの椅子に座って続き読んでて」
希「う、うん」
希「………」ペラッ
真姫「………」
希(なんなんかな?真姫ちゃん、向かいの席に座って携帯弄りだしたけど……)
海未「もうすぐ30分経ちますね」
穂乃果「真姫ちゃんずっと携帯弄ってるし……。希ちゃんはずっと小説読んでるし……」
絵里「あ、真姫が仕掛けるみたいよ」
真姫「………」ケータイカタカタ
希(犯人はカフェの店員やったんか……)
希(なるほど、氷を使ったんやね。これは思いつかんかったわ…!)
真姫「希」
希「んー?」
真姫「好きよ」
真姫「好きよ。愛してるわ」
希「………………ふぇ」カアァ
希「な、なななななな!?///」
ガラッ
穂乃果「タイムアーップ!そこまでー!」
希「ままままきちゃんがっ!真姫ちゃんががががぁっ!」
絵里「落ち着きなさい希。顔真っ赤よ」
海未「効果覿面ですね」
絵里「ちょっとひねくれてる所あるから、こういうストレートなものに弱いのよ」クスクス
海未「時間いっぱい使った事も大きいようですね」
希「あーっ……あうぅ……///」
穂乃果「確かにこれを上回るのを見ることは難しいかも……」
ガラッ
ことり「ただいまー」
海未「ことり、どこ行っていたのですか?」
ことり「うふふ、お買い物♪」
ことり「それじゃー。希ちゃん」
希「は、はいっ!」
ことり「もぅ、そんな固くなってたらなにもできないよー」
ゴソゴソ
ことり「アイスクリーム買ってきたの。一緒に食べよ♪」
希「う、うん……」
希「うぇっ……ええっ!?」
ことり「あーんっ。だよー?」
希「あーんしないと……あかんの?///」
絵里「これはある意味、後攻有利だったのかもしれないわね」
穂乃果「ふむふむ………意外と難しいんだね」
ことり『ほらほらぁ。溶けちゃうよー?落ちちゃうと勿体ないよー?』
海未「これは上手いですね。溶けてしまうアイスクリームをチョイスする辺りきちんと計算されています」
ことり「ふふぅ~。美味しい?」
希「………///」コクン
ことり「よかったぁ♪」
ことり「まだまだあるから食べてねー」
穂乃果「真姫ちゃんの時に比べたら動きはあるけど…‥」
絵里「顔真っ赤な希以外特に見るところないわね」
穂乃果「…………あれ?」
穂乃果「なんだか希ちゃんの様子がおかしいよ?」
ことり「希ちゃん?どうかしたの?」
希「う……ん……なんでも……」
バタン
希「すぅ………すぅ……」スヤスヤ
ことり「ふふっ、やっと眠った♪」
ことり「既成事実作っちゃえば問題ないよね」
希「すぅ………すぅ……」スヤスヤ
ことり「希ちゃんの無防備な寝顔、可愛いなぁ」
ことり「さぁて………」モゾモゾ
穂乃果「ストップ!ストーップ!」
穂乃果「2回戦はことりちゃん反則で真姫ちゃんに1ッポイントー!」
ことり「ええっ!?」
絵里「私としてはもう少し様子見してもよかったんだけど…」
絵里「そうよね海未?」
海未「ど、どうして私に振るのですかっ!///」
穂乃果「さて、次の競技なのですが…‥」
海未「まだやるのですか」
穂乃果「当たり前だよ!えっと………」コホン
穂乃果「人生のパートナー。それは常に幸福でないといけません!」
絵里「偏見じゃないかしら…?」
穂乃果「というわけで、次の勝負なんですが…」
穂乃果「10分という限られた時間で希ちゃんにより多くの笑みを与えた方が勝ちです!」
海未「なるほど……」
絵里「言いたいことは分かるけど……」
希「う、うん……。酷い事にはならんと、思いたいけど…」
ことり「真姫ちゃん。今度はことりからいいかな?」
真姫「そうね。ことりからでいいわよ」
ことり「それじゃー希ちゃん。シート敷くからうつ伏せになってね」
希「う……うん」
希「い、いったい何をするん……?」
ことり「マッサージだよ♪」
希「ま、まっさーじ……?」
ことり「ああ、そんな身構えないで。普通のマッサージだよぅ」
穂乃果「さぁさぁ、時間も押してるから始めて始めてー」
ことり「それじゃーいくよ?」
ことり「えいっ」
ギュッギュッ
希「ん……ことりちゃん……上手い…」
ことり「えへへ……自信あるんだー」
絵里「トロンってなってるわね」
希「へぁー………」トローン
穂乃果「幸せそうだね」
海未「これはことり有利ですかね」
ことり「希ちゃん。ごめんちょっと上に乗るねー?」
希「んー………」
ことり「よいしょ……」
ギュッギュッ
希「はぁー………」トローン
希「ん?もう終わりなん?」
ことり「えいっ」コチョコチョ
希「!?」
希「ちょ、こと……やめっ…!」
希「ふふっ……あははっ!」
海未「おそらくことりはこれがやりたかったのでしょう」
希「あははっ…やっ、やめっ…ひひっ!」モジモジ
希「はぁはぁ…ひひっ、おねが……!」
ことり「穂乃果ちゃん!今希ちゃんすっごく笑ってるよね!?ことり間違ってないよね!?」
穂乃果「うーん………これはセーフ!」
海未「ことりが凄く活き活きとしています」
希「ほのかちゃ…けほっ!助け…あははっ!」モジモジ
穂乃果「希ちゃん抵抗しちゃ駄目って最初に言ったはずだよー?」
海未「希」
希「うみちゃん……とめっ…こと、あははっ…!」
海未「あと5分23秒の我慢ですよ」
絵里「海未って中々のSね。止めない私も同じだけど」
希「ひやぁ………ひぁっ……!?」
希「ひゃぁぁぁ…………っ!」
穂乃果「そこまでー!」ピー
ことり「はぁ……はぁ……!///」
希「けほっけほっ……!」ピクピク
海未「なんだか色々と酷いですね」
真姫「でも良いものが観れたわ」
絵里「ハラショーよ。ことり」
ことり「うんっ!真姫ちゃん良いのをお願いね!」キラキラ
真姫「任せなさい」
穂乃果「あー………でも」
希「………」ボー
海未「希はダメみたいですね」
絵里「でもそういう希も悪くないわね」
ことり「絵里ちゃんわかってるね」
絵里「あたりまえじゃない。私を何をなんだと思ってるのよ」
穂乃果「えーと………とりあえず、今日はいったんここまでで……」
穂乃果「続きは明日。真姫ちゃんから始めるよ」
海未「ほら、しっかりしてください。希」テクテク
希「ごめんな………力はいらんで…」テクテク
海未「ことりや真姫には私から言っておきますから」
希「んん……ありがとうな」
希「言っても効果ないだろうけど……」
海未「………ですね」
海未「中まで入らなくて大丈夫ですか?」
希「うん………そうやね」
希「なんか……ひとりになりたい気分なんよ……」
海未「わかりました。それではまた明日」
希「うん。ありがとうな」
希「あぁ……」フラフラ
希「もう……無理…」ボフッ
希「あぁ………もうこのまま眠りたい…」
希「……制服シワになる」
希「………いいか……だるい」
希「………すぅ……すぅ…」スヤスヤ
チュンチュン
希「ん………朝…?」
希「はぁ………だるいなぁ…」
希「昨日のはきっと夢。そう思わんと」
希「………あれ?」
希「いつの間にかに寝巻を着て、制服がかけられてる…?」
希「なんや。夢ならよかったよ」
希「あー……でも、なんだか少し残念やなぁ」クスッ
希「なんだかお腹もすっごく減ってるし」
希「今日の朝ごはんはいつもより一品増やそうかなぁ」
ガラッ
真姫「え、ええ………」ゴクリ
ことり「うんっ。上手上手♪」
絵里「ことり、お皿とか準備終わったわ」
ことり「ありがとう絵里ちゃん」
海未「そろそろ希を起こしましょうか」
希「」
海未「あ、おはようございます希」
ことり「おはよ~。もうすぐ朝ごはんできるからちょっと待っててね」
ことり「真姫ちゃんが作ってくれたんだー」
真姫「い、嫌なら食べなくいいんだからぁ……!」
絵里「希、制服着たまま寝たらシワがついちゃうわよ」
希「」
真姫「ことりが希のこと想っているのはよくわかったわ」
ことり「それでね。希ちゃんを一人占めはダメにしよう。って」
海未「わ、私は希が心配で……!」
ことり「海未ちゃん照れなくていいんだよ?」
海未「て、照れてなんか……!」
絵里「私は最初から希一筋よ?」
希「え……じゃあ、夢じゃ…?」
ことり「いつまでも立っていないで早く椅子に座ってよ」グイグイ
希「え、ちょっと、ことりちゃん背中そんなに押さんで……!」
真姫「ほら、早く食べてっ。冷えちゃうじゃない」
ことり「はい、あーんっ。ですよー?」
海未「………」モジモジ
海未「え?…きゃあっ!?」
希「うわっ!?………海未ちゃん大丈夫?」ダキッ
海未「はい…だいじょ――――」
海未(希の顔が近いです。目の前に希がいます。体が密着しています。服越しですが体温をしっかりと感じます)
希「海未ちゃん……?」
希「え?ええっ!?」
希「海未ちゃんしっかりして!海未ちゃーん!?」
真姫「むぅ………」ムッ
ことり「ふふ、じゃあことりもー」ダキッ
希「ことりちゃんっ!?」
希「えっ、真姫ちゃ……」
真姫「せっかく作ったんだから、美味しい状態で食べてほしいの!」
希「で、でも……」
海未「ふぇー………///」
ことり「ふふっ。希ちゃんぬくぬくー♪」ギュー
真姫「ほらっ、早くっ!」
絵里「希モテモテで羨ましいなぁ」クスッ
希「なんかもう……どうにでもしてぇ……」
おしまい
乙です
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