【ラブライブ!】海未「え、紙が喋ってる?」
- 2020.04.01
- SS

海未「今日も充実した練習時間でした」
海未「しかし、凛は辛そうでしたね……」
海未「少し練習内容を見直す必要があるかもしれません」
海未「私もリリホワの時はテンションが上がってしまって、飛ばしすぎてしまう節があるかもしれませんし」
海未「運動神経のいい凛」
海未「飲み込みの早い希」
海未「どうしても楽しくなってしまうものですから」フフフ
海未「さて、新たな練習内容を考えますか」
海未「集中する意味合いも込めて、書で書き出しましょう」
海未「さぁ、墨を……」カラ
海未「切らしていたのでしたか。代わりは……」ゴソゴソ
海未「……ない。私としたことが、買っておくのを忘れていたようです……」
海未「はっ。お母様ならば、持っているかもしれません」
海未「お母様ー!」
海未「どうしましょう。これではまともに練習内容が書き出せません……」
海未「致し方ありません。鉛筆で……」
海未「う~ん……………」
海未「集中できません……」
海未「はっ!! そうです!!」タッタッタ
海未「これを墨の替わりにしましょう!」
海未「醤油です!!」バーン!
海未「これならば、黒いですし、墨汁の代わりになってくれるでしょう」
海未「……昔は醤油で書いていたとかいないとか……」
海未「ということにしときましょう」ドバー
海未「見た目は完璧ですね。誰がどう言おうとも墨汁です」
海未「ですが……」プーン
海未「匂いが若干キツいです……」
海未「と言っていても仕方ないですね。墨を買い忘れた私がいけないのです」
海未「では……試し書きを」スッ
紙「待って!!」
海未「」ビクッ ポタ
紙「あ……」
海未「あ」
紙「ああああああぁぁぁぁぁ!!!」
今作も期待
紙「ちょっと、もう! どうしてくれるのさ!」
海未「い、今、拭きますから!」サッ
海未「くっ……私は無力です……!」
紙「うん、まぁ、大体察してたけどね。とれるわけないよね。繊維質に醤油は無理」
海未「醤油? 墨ですよ?」
紙「……え? 本気?」
海未「あ、違いました。墨が切れていて醤油で代用したのでした。余りにもそっくりなもので」
紙「うん、そもそもそんなに近しくないからね」
紙「ん?」
海未「なぜ半紙が喋っているのですかっ!!?」
紙「ええっ?! だいぶ言葉交わしてからの驚き!?」
海未「なななな……なぜっ……!」
海未「ほ、穂乃果ぁ……」アタフタ
紙「まぁまぁまぁ落ち着いて」
海未「これが落ち着いていられますか!」
紙「ごもっともだけど、まぁなんていうの? 不思議な現象?」
海未「ああ、スピリチュアルなことですか」
紙「そうそう。スピリチュアル……って、納得すんのかい!」
海未「納得はしてませんが、スピリチュアルでホッとしました」
紙「よくわからないネェちゃんだな」
海未(さすがに一人で解決できる問題ではありません)
海未(ここは物知りそうな絵里に連絡を……)
海未(いえ、きっと心配されるのがオチですね)
海未(私も疲れているのでしょうか……)
海未(今日は寝ましょう。朝の稽古の前に書き上げればいいことです)スッ
海未「私も疲れているようなので、もう寝ようかと」
紙「まぁまぁまぁ! 大丈夫大丈夫! もうちょっとここに居ようや」
海未「ですが、半紙の声が聞こえてしまっている以上、休息が必要です」
紙「それは本当に肉体的な回復で治るものなのかい」
海未「!!」
紙「おれでよかったら、話くらいは聞くぜ?」
海未「そ、そうですね……。では、お願いしましょうか」
海未(きっと、この幻聴は普段の園田海未とは違う意識のものです)
海未(悩みを打ち明けたら何かいい回答が返ってくるかもしれません)
紙「ん? 学校の人気者ってことかい? ネェちゃんやるねぇ~」
海未「い、いえ! 私はその……隅っこで人気者達を支えているだけですので……」
紙「そんなことないだろ。ネェちゃんだって美人さんなんだしよぉ」
海未「そ、そんなことありません! 私なんてそんな……」
紙「そんななんて言葉を使うんじゃねぇ!」
海未「!!」
紙「それなのに、私なんて? 応援してくれてる人に失礼だと思わないのかい?」
海未「……そうですね。失言でした。ありがとうございます、私」
紙「なんで自分に感謝したんだよ! おれへの感謝は!?」
海未「はい? あなたは私ですよね?」
紙「ラブソング的ななにかか!? 気がついたらあなたは私でしたみたいな、ラブソングなのかい!?」
海未「あ、それいいですね。次の曲の歌詞に使いましょう」
紙「話を進めるな!」
海未「はい」
紙「お、なに、どんな感じなのよ?」
海未「言いませんっ///」
紙「恥ずかしいのか? じゃあ、あれだろ。ラブソングだろ?」
紙「I LOVE YOUとか書いてんだろ?」
海未「破廉恥ですっ///」
紙「え? は、ハレンチ? ハレンチか?」
海未「破廉恥です!」
紙「お、おう」
紙「何言ってるか相変わらずわからねぇけど」
紙「ネェちゃんの中のハレンチの基準はだいぶ厳しめのようだな」
紙「君が好き。僕が生きる上でそれ以上の意味はなくたっていい。ってのはどうだ?」
紙「まぁ、君が好きって時点でハレ」
海未「素敵です」
紙「なんでだよ!! 英訳したらハレンチなのかよ!!」
海未「なんと言いますか、その……youの口の動きが破廉恥です……」
紙「唇を突き出すとハレンチなのか!?」
紙「ほら、あなたにとって大事な人ほどすぐ傍にいるの」
紙「これは直接的なワードも入ってないし、ハレン」
海未「破廉恥ですっ///」
紙「なんで!? 素敵じゃん!」
海未「すぐ傍にいるとか……もう……///」
紙「なんだこいつ……こいつの頭の中がハレンチだろ……」
海未「破廉恥ですっっ///」
紙「なぜに?! 国民的ソングがハレンチなわけないだろ!!」
海未「ナンバーワンじゃなくてもいい。つまり、二番手でも構わないと言うことですよね?」
紙「オンリーワンだから気にすんなって歌詞だな」
海未「ふしだらです!」
紙「だから、なにが?!」
海未「一番じゃなくてもいいから、あなたの傍に居させてだなんて……」
紙「言ってないよね!? 勝手な解釈だよね!?」
海未「オンリーとは日本語訳だと、それだけ」
海未「つまり、あなたとはそれだけの関係でいいという歌詞に……」
紙「オンリーワンで意味変わってることに気づいてる? 一つだけ、って意味になるんだよ?」
海未「ああ……破廉恥です……」
紙「聞いてねぇな……」
海未「それはもちろん、世に出しても恥ずかしくない立派なものを書き上げていきます」
海未「が、しかし」
海未「メンバーにチェックされてしまうと、意味は同じなのですが、破廉恥な言葉に直されてしまうので口には出せないのです」
紙「例えば?」
海未「うっ……恥ずかしいですが……。START:DASH!!という私達の初めての曲がありまして」
海未「うぶ毛の小鳥たちも」
海未「という歌いだしがあるのですが、初めは」
海未「まだ羽根の立派じゃない小鳥たちも、だったんです」
紙「文字数が違いすぎる!! 回りくどいし!!」
海未「うぶ毛だなんて……破廉恥ですよっ///」
紙「そこらへんの中高生を軽く凌駕する妄想力だな……」
海未「そうですね……同じ曲で」
海未「君も感じてるよね 始まりの鼓動」
海未「ここも私の案では違っていてですね、私は」
海未「君も感じてるよね 始まりの息吹、にしていたのです」
紙「そっちか!! 感じてる方じゃないのか!!」
海未「??」
紙「……。なんで鼓動はアウト?」
海未「だって……鼓動は人の胸に押し付けられた時に……これ以上は言えませんっ///」
紙「八割がた言ってるけどね!」
海未「なっ……! 仕方ないじゃありませんか!」
海未「穂乃果の家に遊びに行っても、穂乃果がすぐに寝てしまうんですから!!」
海未「暇つぶしに読むしかないでしょう!!」
紙「帰れよ!!」
海未「その手がありましたか!!」
紙「バカかよ!!」
海未「なっ……!」
海未「……私を怒らせましたね……」
紙「な、なんだよ……」
海未「」ニコッ
紙「!?」
海未「汚れている紙は、捨てなければなりません」
紙「お、おい、ちょっと待……」
海未「うおりゃ」グシャグシャ
紙「ああううおおお!!!」
海未「さて……ラブアローシュートッッ!!」ビュン!!
紙「あああああぁぁぁぁぁ…………」ゴミバコ
海未「はっ。私としたことが少し感情的になってしまいました」
海未「やはり疲れているのでしょうか……」
海未「しかし、自分に説教されて少し元気が出てきました」クスッ
海未「私なんか、じゃなく、私だから、ですね」
海未「さて! スクールアイドル園田海未! 明日も張り切っていきますよ~♪」
終わり。
一回りしたらセカンドシーズンもみたいな~
やるかどうか考えておきます……w
乙です
面白かったわ、乙
喋ったら物以上に驚かれるほのパパ……
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