【ラブライブ!】ファン「わー!意外と背低いんですね!」ツバサ「え?」
- 2020.04.01
- SS

英玲奈「ん?ツバサ、何を見ているんだ」
ツバサ「……これ、見て」
英玲奈「『綺羅ツバサは154cmかわいい』?……ん?おい、これって」
あんじゅ「ちょっと、そういうのあんまり見ない方がいいんじゃないのお?」
ツバサ「………………」チョイチョイ
英玲奈「は?」
あんじゅ「『思ったより身長低くてワロタ』『にこと同じなのかよ』……」
ツバサ「………………」
あんじゅ「あら~」
ツバサ「………………」
ツバサ「伸ばすからね、身長」
英玲奈「はあ……」
あんじゅ「というか、今からまだ伸びるのお~?もう手遅れなんじゃ……」
ツバサ「大丈夫、なんか高校3年ぐらいでもまだ伸びたって体験談がこのサイトにも。ほら、このサイトにも書いてあるわ」
英玲奈「ネット情報か」
ツバサ「既に背を伸ばす方法も調べてあるわ。ちょっと興味深い情報を見たのよ」
あんじゅ「え?なに?牛乳とかじゃないの?」
ツバサ「ノンノンノン」
ツバサ「あなたたち」
ツバサ「ジャック・ハンマーって知ってる?」
あんじゅ「バキシリーズの登場人物で主人公のバキとは腹違いの兄弟。作中最強の勇次郎やバキ、ジョーカー的存在のピクル以外には敗戦経験の無い作中トップクラスの実力を持つあのジャック・ハンマーのこと?」
ツバサ「そう、そのジャック・ハンマーよ」
英玲奈「なんで今そのカナダ出身の噛み付きを得意技とする架空のファイターの名前が出てくるんだ?ちなみに彼は強くなるために大量のステロイド摂取や骨延長手術をしているタフガイだが……」
英玲奈「……ん?」
あんじゅ「まさか」
ツバサ「そう!この世には……」
ツバサ「骨延長手じゅ「いやいやいやいや」
あんじゅ「英玲奈、この子ちょっとだいぶ危ないわよ」
英玲奈「以前からコンプレックスに思っていたことは知っていたが、まさかここまでとは……」
ツバサ「いいでしょ!?骨延長手術!凄いのよあれ!身長193cmの彼が213cmにまで伸びたのよ!?20cmよ!20!」
英玲奈「ちょ、落ち着けツバサ。ダメだ、ダメ。それはホントダメだから」
ツバサ「なぜ!?」
あんじゅ「あれ、すっごい痛いらしいわよ。あなたもバキで読んだでしょ?」
ツバサ「あ」
ツバサ「………………」
ツバサ「ま、じゃあ堅実に牛乳ってとこかしらね」
にこ(ふあ~あ。小遣い稼ぎのために始めたバイトだけど……)
にこ(眠い……こんな早朝に牛乳配達。つまんないにこ)
にこ(やれやれ、このご時世に牛乳配達なんてまだあったのね。どんなお爺さんが飲んでるんだか)ガシャコン
ツバサ「……お、きた」
ツバサ「いただきます」ゴクゴク
ツバサ「……ぷはっ。うん!美味いわね!」
ツバサ「……さ、二度寝しよ」
ツバサ「…………………………………」
ツバサ「お腹ゴロゴロする……」
ツバサ「ふぁん?ひょっとまちなふぁい、ふぃま飲んふぇるふぁら」ゴクゴク
ツバサ「っあ゛ー!」ゼエゼエ
英玲奈「それはやめとけ、皆見てる」
ツバサ「……?なにがよ」
英玲奈「2Lだよ!!」
ツバサ「……うっ!腹痛あ!」
ツバサ「ちょ、やば、やばい、あ、………やばい!!!」
ツバサ「ちょ、次の授業の先生によろしく言っといて!!や、やば、ちょ」
ツバサ「やべえええええ!!!」ダダダ
ヒソヒソ……ツバササンガ ヤベエッテ……
英玲奈「やれやれ、バカかアイツは」
英玲奈「だってバカだろ、お前。どこの世界に1日5L牛乳を飲む奴がいるんだ」
ツバサ「……まあ、たしかに……」
英玲奈「ツバサ、お前は熱しやすく冷めにくいところは長所だが、時に熱する部分を間違えることがある」
ツバサ「まあ、そうかもしれないわね……」
あんじゅ「イヤに素直ね」
英玲奈「こいつお腹壊しすぎてピー門がいかれたから流石に懲りてるんだ」
あんじゅ「アイドルとしてどうなの」
ツバサ「……私間違ってたわ。背を伸ばしたいから牛乳をたくさん飲む。なにそれ?まるでアマチュアの発想ね」
英玲奈「アマチュアかは知らんがやり過ぎていたな」
ツバサ「分かった。反省する。……でも背は伸ばす!そのために新しい手段にでるわ」
あんじゅ「なあに?」
ツバサ「思うにね?牛乳は手段!……なんの!?なんの手段!?……それはカルシウム!私が本当に欲していたのは、牛乳じゃない!カルシウムなのよ!」
英玲奈「ほう」
ツバサ「ここにカルシウムの錠剤2kgを用意したわ!私は無敵よ!」
あんじゅ「ま~た熱する部分を間違えてる」
教師「綺羅さん」
ツバサ「はい……」
教師「どうしてここに呼ばれているか、あなた自身思い当たるところはありますか?」
ツバサ「え、あの……アイドルのことでしょうか……」
教師「違います。アイドル活動については、私からは何も言うことはありません。今後も頑張ってください」
ツバサ「あ、はい……ありがとうございます」
ツバサ「……あの、どうして私呼ばれたんですか……?」
教師「実はね」
教師「あなたが最近、……その、よからぬものに……手を出しているのではという噂がたっているのですよ」
ツバサ「は、はいい!?」
教師「単刀直入に言いますと、薬物です」
ツバサ「……ふへっw(訳がわからなさ過ぎるときに出る笑い)」
教師「いや、私も信じてるわけではありませんよ?あなたのことを信用しています。ただ、どうも噂が立っているということで、本人に確認をとろうと……」
ツバサ「薬物!!?薬物って、要するに麻薬とかそういうことですか!?」
教師「まあ、そうなりますね」
教師「綺羅さん?もし心当たりがあるなら言ってください?……実は、名前は伏せますが……ある生徒から具体的な垂れ込みもありまして」
ツバサ「え、なにこわいこわいこわい」
教師「あなたが昼休み中、ご飯を食べ終えたあとに『俺はステロイドを超えたッッ』と絶叫しながら錠剤を頬張っていたという目撃情報が……数件……」
ツバサ「」
英玲奈「バカなのか?お前」
ツバサ「なによ!!英玲奈だってバキごっこやってたじゃない!……ほんっと、誤解を解くのに1時間はかかったわよ!」
英玲奈「身から出た錆だな」
ツバサ「『バキってなんですか?それを見せてください』って言われたわよ!今度貸すことになったわ!」
英玲奈「そうか、良かったじゃないか」
ツバサ「なにがよ!!!」
あんじゅ「ホント……目を離したらすぐトラブルを起こすんだから。私が守護らねばならぬわね……まったく」
ツバサ「誰を?」
ツバサ「誰を守護るのかって訊いてんだよッッ」
あんじゅ「wwwwwwwww」
ツバサ「wwwwwwwww」
英玲奈「笑ってる場合違うぞ」
ツバサ「すいません……」
>>21の冒頭
~放課後、職員室~
↓
~放課後、部室~
ツバサ「それじゃ私バカみたいじゃない!」
あんじゅ「ヤク中のレッテル貼られるよりはマシだと思うけど……」
ツバサ「……くっ!しょうがないわね。背に腹は変えられないわ」
英玲奈「それでいい」
ツバサ「……今後どうしようかしら」ブツブツ
英玲奈「……?だからそれは皆の前で」
ツバサ「じゃなくて、身長!」
あんじゅ「ああ、まだ……」
英玲奈「結局少しは効果なかったのか?」
ツバサ「………………………………」ゴソゴソ
ツバサ「………………………………」シンチョウハカリー
ツバサ「……ない」
英玲奈「そうか」
あんじゅ「もうあきらめたら」
ツバサ「諦めないわ!絶対伸ばすもん!」
ツバサ「カルシウム路線はもうやめるけどね」
ヒソヒソ……
アレハ……シッ!メヲアワセチャダメ!
英玲奈「……ツバサ、グラウンドで何やってるかと思えば」
ツバサ「ああ~カルシウムはうまい~カルシウムうまいよお~」ボリボリ
あんじゅ「…………うわあ」
英玲奈「おい、今すぐやめるんだ。皆見てる」
ツバサ「ほんと?これで誤解が解けるわね!良かったわ」ボリボリ
英玲奈「いや、それやれって言ったけども」
ツバサ「……あー、そろそろキツくなってきた」
英玲奈「鉄棒にぶら下がりながらやれとは言ってないだろう」
ツバサ「あ~、カルシウムうまいよお、カルシウムうまい~」ボリボリ
あんじゅ「もうヤバさにターボがかかっちゃってるわよ、あなた」
ツバサ「……もしかして今、私変かしら」
あんじゅ「ええ、すっごく」
ツバサ「ダメね。1度に2つのことをしようとすると。……よっと」ヒョイ
英玲奈「なんで鉄棒なんだ……」
ツバサ「カルシウム路線はもうやめるって言ったでしょ?」
あんじゅ「……あっ、もしかして」
ツバサ「そう!今度は重力路線よ!なんかね?鉄棒にぶら下がると身体が引っ張られて身長が伸びるらしいのよ!それでやってみてたわけ!」
英玲奈「………………」
あんじゅ「………………」
ツバサ「腕力もつくしね!しばらくはこれを、そうね……1日に1時間はやっていこうと思うわ!発声練習もぶら下がりながらやろうかと」
英玲奈「ダメだ」
ツバサ「えー!?これも!?」
あんじゅ「考えなおしましょう」
ツバサ「………………」グーグー
英玲奈「………………」
あんじゅ「………………」
ツバサ「……ん…………」グーグー
ヒソヒソ……
教師「……はい、以上で授業を終わります。しっかり復習してくるように」
教師「……綺羅さん。……綺羅さん!!」
ツバサ「……っえ、はい!!」ガバッ
教師「今から職員室に来なさい」
ツバサ「あっ、はい………」
英玲奈「おかえり……」
あんじゅ「おかえりなさい……あの」
ツバサ「……怒られた…………はあ……」
英玲奈「授業中にあれだけ堂々と寝たらそりゃあ怒られるだろう」
ツバサ「だって、今まで居眠りとかしたことなかったから……バレない寝方なんか分からないわよ」
あんじゅ「とりあえず職員室の方から『睡眠路線ってなんですか!!』って怒鳴り声は聞こえてきたわ」
ツバサ「人から漫画借りといてあんな態度はないと思うわ…………」ショボン
英玲奈「寝る子は育つとは言うが……別に、それなら夜に寝ればいいだろう。何も昼に寝なくても」
ツバサ「練習終わってから宿題とかやったら、そんなに睡眠時間確保できないじゃない……」
英玲奈「うっ……!まあ確かに……」
あんじゅ「でも、だからといって授業中に寝るのはやっぱダメね~」
ツバサ「睡眠路線もダメか……」ガックリ
英玲奈「やれやれ、ツバサにも困ったものだ。本当に、熱くなると再現がなくのめり込んでしまう」
あんじゅ「まあ、だからこそ今のA-RISEがいると言っても過言ではないんだけどね」
ツバサ「え、そう?///」
英玲奈「あんまり甘やかすな、あんじゅ」
あんじゅ「えへへ……」
ツバサ「…………………………ん!?」シンチョウハカリー
英玲奈「どうしたツバサ」
あんじゅ「身長測って……また変わってなかったの?」
ツバサ「……お!?これは…………」
英玲奈「ん?」
ツバサ「1mm伸びてるじゃない!!!!」
英玲奈「なに、ほんとか!(誤差だろ)」
あんじゅ「あら~、良かったじゃない(誤差だろ)」
英玲奈「努力したかいがあったじゃないか」
あんじゅ「あ、言われてみたら確かに!伸びてる感じするわあー」
ツバサ「そ、そう!?そう見える!?ねえ!」
英玲奈「見える見える」
あんじゅ「見える~」
ツバサ「やったー!バンザーイ!やっぱりステロイドの効果はあったのね!!鉄棒もやったわ!バンザーイ!」
英玲奈「ステロイドとかまた大声で言うな、バカ」
英玲奈「お前普段からそんなことばっかりしてるのか……」
ツバサ「『ツバサの身長が伸びたらしい。成長期がきてる模様』……と。ふふ、反応が楽しみね~」
ツバサ「さーて!気分がいいからちょっとお菓子でも買ってくるわ!あなたたちもいるでしょ?」
あんじゅ「あ、よろしく~」
ツバサ「ふふふ♪」
ファン「あ、ツバサさん……ツバサさんですよね!?A-RISEの!」
ツバサ「え?……あら、あなた、私たちのこと知ってるの?」
ファン「は、はい!大ファンです!」
ツバサ「そう、ありがとう。これからも応援、よろしくね♪」
ファン「は、はい!」
ファン「それにしても……」
ツバサ「?」
ファン「生で見ると、意外と前髪、すっごく短いんですね……」
ツバサ「」
ツバサ「………………………」ムシャコラ
完
乙ダ
乙
いい感じの長さで面白かった
-
前の記事
【ラブライブ!】コミックマーケット88でNTTドコモが「スペシャルステッカープレゼントキャンペーン」実施!スペシャルラッピング基地局車も登場!! 2020.04.01
-
次の記事
【ラブライブ!】イベント「今日が輝く予感」スタート!課題曲は「もしもからきっと」 2020.04.01